TOP > > 電子タバコは副流煙やニコチンがゼロ?実は劣化で超有害になるかも!

電子タバコは副流煙やニコチンがゼロ?実は劣化で超有害になるかも!

shutterstock_239891482

2003年、世界保健機関WHOが「タバコ規制枠組み条約」を策定したその年、電子タバコが市場に初めて登場しました。

今では欧米を中心にずいぶん普及が進んでいます。そして日本でも遅ればせながらと言う感じではあるものの、少しずつ普及し始めたと言う印象を受けますね。

さて、禁煙グッズとして使えるとか、副流煙がないとか言われてはいますが、意外な盲点がありました。下手をすると本物のタバコより、健康に悪影響がある可能性が出てきたのです。

禁煙グッズとしてであっても”できれば手を出さない方が良い”、電子タバコの害について見てみましょう。

電子タバコとは?その原理と傾向

小さなカートリッジに入った液体を、小型のバッテリーで加熱される電熱線を利用して霧化させ、それをタバコの煙のように吸う道具のことです。

もともとはタールや一酸化炭素の害を避けながらニコチンを楽しむための道具として開発されたものですが、今ではニコチンも入っておらず香料を楽しむものも増えています。

増えてきている「ベーピングOK」

アメリカでは“No Smoking / Vaping OK” (禁煙 / 電子タバコ可)と言う表示が飲食店などで見られます。それほど普及してきたと言う事なのでしょうね。

Vapingとは、電子タバコの有名ブランドVapeから造られた「電子タバコを吸うこと」と言う意味の新しい単語です。

日本の電子蚊取りと同じブランド名ですが、どちらもVapor(蒸気)に由来する造語です。

最近はデザインも色々

もともとはタバコの代替品と言う事から、ルックスもタバコに似せて作られていたのですが、最近ではむしろタバコっぽくないデザインのものも増えてきているようです。

個人的にはおしゃれなアイテムと言うにはちょっとどうかと思いますが、まぁ、これも売るための企業努力だと思います。

日本では販売されていないニコチン入りの電子タバコの弊害とは

もともと副流煙やタール、一酸化炭素の害を防ぎながら、ニコチンを楽しむのが目的のものでしたので、外国ではカートリッジの液体にニコチンと香料が含まれていました。

最近ではニコチンフリーのものもありますが、まだまだ、タバコと言う位置付けからニコチン入りのものが人気ですね。

日本ではニコチン入りのものは薬事法の関係で販売することができません。唯一ニコチン入りのものが売られているのはJTが発売しているものですが、これは電子タバコではなく、タバコの葉を電気で加熱する喫煙具です。

一方、個人輸入の形で外国製品を購入することは可能ですので、ネットの個人輸入代行業者からニコチン入りのものを買い求めている人もいるようですね。

しかしながら、ニコチンが入っていると言う事は、普通のタバコのニコチンと同じ害を持っていると言う事でもあります。

  • ニコチン依存症
  • 動脈硬化の促進
  • 血中コレステロールの酸化
  • 脂質異常症
  • 女性の場合:女性ホルモン分泌低下
  • 妊婦・妊娠前の女性の場合:胎児の成長異常

この辺りの弊害はニコチン入りのカートリッジを使うと、電子タバコでも同じように危険だと言う事になりそうですね。

本当にニコチンゼロ?外国の製品は安全なのか

どうしても外国製品が多くなる電子タバコとそのカートリッジですが、特にリキッドと呼ばれる香り成分の入った液体は安全なのかと言うところが気になります。

同じことを感じる人は多いようで、国民生活センターにも問い合わせが寄せられているそうです。

根本的な問題として、ニコチンが本当に入っていないのかどうかは気になりますよね。特に禁煙グッズ的な要素で使いたい人にとって、ニコチンは避けたい物でしょうし…。

国民生活センターの分析によると、検査した25銘柄のうち、約半分に当たる11銘柄からニコチンが検出されたそうです。

また、ニコチンが検出された銘柄の他のフレーバーを検査した結果も合わせると、全部で45フレーバーのうち、15フレーバーからニコチンが検出されたということなので、ニコチンフリーを謳っている商品の1/3はウソだったということになります。

含有量については本物のタバコに比べると数%程度と低いものの、薬事法に抵触する恐れのあるレベルにはなっているようなので、今後の政府の対応が気になるところではあります。

長期の使用でニコチン以外の有害成分が発生してしまう!電熱部分の交換が良いかも

実は電子タバコの本当の有害成分はニコチンではないんです。また、新品の電子タバコの器具では問題なくても、使って行くうちに有害物質を発生させるようになるということも報告されています。

場合によっては本当のタバコより身体に有害な成分もあり得ると言う結果すら出ているようです。もちろん、だからと言って本当のタバコの害がマシになるわけじゃありませんから、タバコは吸わないようにしましょうね。

有害成分の発生は主に焦げが原因

電子タバコは、内部にアトマイザーと呼ばれる超小型の電熱器のような構造を持っていて、ここにリキッドと呼ばれる香りの素を触れさせることで液体を霧化し、吸えるようにしています。

アトマイザーと言うと化粧用のスプレーを連想される人も多いと思いますが、もともと噴霧器とか霧化器と言う意味なのです。

成分に熱を加えることで霧化しているということですから、どうしても使って行くうちに電熱部分に液体の成分がこびりついたり焦げ付いたりして、だんだん具合の悪い成分が出るようになってきます。

本体はきわめて単純な構造ですから故障しにくく、そのためどのタイミングで買い替えたり、掃除したり、部品を交換したりなどのメンテナンスを行えば良いのかがわかりにくいと言えるでしょう。

また実験データを見る限りでは、新品を投入して実験を行ったにもかかわらず有害物質が出だしたものもある、つまりかなり早い段階から有害であると言う事も言えるようです。

どんな有害成分が出るのか?

さて、その実験データを少し見てみましょう。いわゆるアルデヒド類がたくさん検出されています。アルデヒド類はたんぱく質を変性させる働きを持つため、大抵の生物に取って有害な物質です。

5銘柄×30サンプル、合計150検体で20種類のアルデヒド類について分析が行われ、検体ごとに差はあっても、すべての物質が検出されたようです。

そのうち特に問題になりそうな量が検出されたのは次の4つです。

  • ホルムアルデヒド
  • アクロレイン
  • グリオキサール
  • メチルグリオキサール
ホルムアルデヒドは強い急性毒性があるとともに、WHO分類で明確に発がん性のある物質として指定されてもいます。

アクロレインは毒性の強い物質ですが、従来のタバコでは主流煙より副流煙の方に多く含まれるとして問題になったものです。この物質が電子タバコからも出ると言うのは大きなポイントかもしれないですね。

グリオキサールはDNAを損傷させがんを発生させる物質です。比較的分解されやすい物質であることが救いでしょうか。

メチルグリオキサールは最近人気のマヌカハニーに含まれる毒性物質です。抗菌作用を持つと同時に、酸化ストレスを高め血管を傷つける恐れがある物質として、糖尿病やアルツハイマー病への悪影響が懸念されています。

この他、有名な毒性物質であるアセトアルデヒドやアセトンなども検出されていますが、かなり高い割合で検出され、健康への悪影響が懸念されるのはこの4つです。

またこの実験結果の分析評価では、メチルグリオキサールを除く3種類の化学物質について「ヒトの健康に悪影響を及ぼしている(及ぼす)ことが示唆される」と言う、とても悪い評価が行われました。

普通のタバコにも含まれる物がある一方で、電子タバコならではの有害物質もあり、たとえニコチンが含まれていなくても電子タバコは意外にリスキーなようです。

調べてみると、アトマイザーの電熱部分だけが交換用で売られているようですから、2~3回吸ったら新品に交換すればいいかもしれません。電熱部分1個で150円くらいのようです。

保証の限りではありませんが、それならば上に書いたような有害物質の発生が抑えられるかもしれません。

電子タバコについての気になる世界保健機関の勧告

こうしたタバコ類似製品と言う話になると、気になるのは世界保健機関WHOの見方ですね。

WHOでは、ニコチンを含まないものについてのコメントはほとんどしていません。あくまでタバコ類似製品としてのニコチンカートリッジを吸引するものを評価しているだけでした。

WHOによる強烈な皮肉なのかもしれませんが、一般には電子タバコ:Electronic Cigarettesとされているのですが、電子ニコチン送達装置:Electronic Nicotine Delivery systemsとして、その略称をENDsと呼んでいます。

電子タバコのようなものを口にしたら人生ENDだぜ」ってことでしょうか。これに関する評価もなかなかに厳しいものとなっています。

たくさんの文章を紹介するのはとても無理ですので、要点だけを紹介しましょう。

  • 青少年に悪影響を及ぼす恐れが極めて高い
  • 禁煙補助として使える可能性は低いと予想される
  • 喫煙経験のない人を、興味本位からニコチン依存にさせる恐れがある
  • 妊婦および胎児にはきわめて危険であろう
  • アルデヒド類の吸入による健康被害が懸念される

と言った概要評価から、各国政府には法の盲点を作らないよう、タバコとして厳しい制限を掛けるよう求めています。タバコを吸えない場所での電子タバコを規制すると言うことから始めなさいって感じでした。

皮肉なことにタバコに関しての規制が甘い日本では、薬事法の縛りが厳しいためニコチン入りのカートリッジが売れないと言うのはWHOの勧告を先取りする形になっていますね。

しかしながら、一番下のアルデヒド類の危険性はニコチンの有無に関係がなく、まさに上でお話しした通りの危険性なのです。

やっぱり電子タバコはおすすめできない!手をつけないと決心しましょう

終戦直後、すべての物資が不足した時代においてはタバコも例外ではありませんでした。

そうした中、道端に捨てられた吸殻を、先に針を付けた竹の棒で刺して拾い集め、ほぐして紙にまき直し再生したものを闇市で売ると言う商売があったのです。

この拾い集める作業や職業を「モク拾い」、再生されたタバコを「シケモク」と呼んでいたそうです。タバコそのものが過去の遺物になりつつある現代において、これらの言葉は既に死語となりました。

しかし、電子タバコを見ると焦げ付いたアトマイザーに新たなリキッドを付けて吸うところなんか、新時代のシケモクって感じがしませんか。格好悪いですよね。

幸いなことに、日本では薬事法の関係もあって電子タバコの普及が欧米より遅れています。もちろん違法なものを販売したり吸引したりするのでなければ健康を捨て去るのも個人の自由ですからとやかくは言いません。

好事家の中には自分で調合した液体を吸っている人もいるようですが、エスカレートしておかしなことにならないと良いですね。

個人の自由とは言え、ご縁があってこの記事を読んでくださった方々には、毎日を健康で楽しく過ごしていただきたいと思います。

ですから、電子タバコや、いずれ名前を変えて出てくるであろう怪しげなフレーバー吸引器にはくれぐれも手を出さないでくださいね。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る