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認知症による幻覚?薬による精神症状の副作用の可能性も大です

薬によって起きる精神症状の副作用で一番多いのが薬剤性の幻覚です。

精神科領域の幻覚とは違います

幻覚とは、実在しないものが知覚されることを言います。幻視、幻聴、幻臭、幻味、幻触などに分類されます。薬剤性の幻覚は、実際にはないものが見えてくる幻視が多いのが特徴の一つです。

これに対して、統合失調症などの精神科領域の病気の幻覚では、実在しない人の声や音などが聞こえる幻覚がほとんどです。

しかし、薬剤性の幻視でも、その原因となる薬剤を服用し続けると、これに幻聴が加わってくることがあります。又、睡眠と何らかの影響を受け合うのも、薬剤性幻覚の特徴です。

薬剤性の幻視と幻覚が起きた例

77歳の女性が血圧降下剤の1つであるβーブロッカーを1か月飲んだ時のことです。夜、寝つきが悪くなり、12時過ぎないと眠れなくなったという訴えがありました。しかも、午前2時過ぎには目が覚めてしまい、目が覚めた時に窓に黒い人影が見え、その人影が消えていく時に足音までが聞こえると言うのです。

薬剤の副作用による幻視は睡眠と密接な関係があります。βーブロッカーの薬を減量してから、4日目には、寝つきがよくなり、人影が出なくなったとのことです。βーブロッカーによる幻覚は皮膚から何か出ていく、あるいは、虫のようなものが皮膚を這うといった幻触を訴える場合が多いようです。

パーキンソン氏病の治療薬においても、睡眠と関係が深い幻覚が現れることがあります。

薬剤性の幻覚を早期に見つけるには

又、長期間、βーブロッカーを処方されている高齢者の場合、うつ症状が出てしまうこともあります。

薬剤性の幻覚を早期に見つけるには

薬剤の副作用による精神症状の多くは、血液検査などではわからず、医師と患者との会話、行動の観察でしかわかりません。しかし、有難いことに、多くの場合、前兆、つまり前駆症状がでます。前兆の1つが性格の変化です。

原因となる薬剤を飲むようになって、怒りっぽくなった、気が短くなった、又は、逆に陽気になったりするなどの変化が出るようになり、しばらくほっておいたら幻覚が出始めたということです。

普段に比べて感情の起伏が激しくなっていたり、我慢できなくなったりと性格の変化が出現してきたら、要注意です。

睡眠の乱れも見逃さないようにしましょう

睡眠障害も前兆として現れることがよくあります。例えば、夜、恐ろしい夢を見るようになって、夜間の眠りが浅くなり、昼間にウトウトとするなどの睡眠の乱れが現れます。この前兆の時期に薬が減量されれば、幻覚を抑えられることが多いようです。

薬によっては、これまでとは違って、よく物忘れをするようになった、うっかりミスをする、反応が鈍くなってきたなどの変化も前兆として、気付くことができれば、早期発見に役立ちます。

薬を新しく飲み始めてから、間もなく、その人の普段の行動、睡眠のリズムに変化が見られたら、すぐに認知症?と考えるのではなく、「新しく飲み始めた薬のせい?」と疑ってみることも重要です。

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