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男性の梅毒が流行中!感染原因と予防対策法を知っておこう

考える男性

近年「梅毒」という病気が流行していることをご存知でしょうか?昔は「かかると鼻がもげる」「不治の病」といって恐れられていた性病です。

梅毒は江戸時代には遊女のはやり病でもありました。江戸時代の歴史や吉原の遊女が登場する物語に触れたことのある方なら、ご存知かと思います。

なぜ現代に梅毒が再流行しているのか?かかると危険なのか?予防は可能?梅毒から身を守るために誰もが知っておきたい知識について、まとめてみました。

近年なぜか都会部で増えている梅毒

梅毒は、「梅毒トレポネーマ」という細菌に感染して起こる性病です。梅毒という名前がついたのは、患者の皮膚に出る発疹が、山に生えるヤマモモ(揚梅)の果実によく似ているからといわれています。

感染の主な原因は性交渉です。保菌者と皮膚や粘膜を直接接触させることで感染します。ちなみに一度の性交渉で感染する確率は15~30%といわれています。

ちなみに、梅毒の流行していた江戸時代には、少なくとも江戸の人口の1割が重い梅毒を患っていた、とも考えられています。重い梅毒は骨まで侵すため、発掘された人骨からそのように判断されているのです。

有効な治療薬の発見されていない頃は、幸いに軽症で治癒できた患者もいるものの、多くの患者が重い症状に苦しみながら亡くなっていきました。

しかし1940年代に梅毒の特効薬が発見されると、年間22万人はいた梅毒患者の報告数が激減。1960年代には約1万人、以降は徐々に減少していき、現在は2千人を下回るようになりました。

その特効薬は、あの有名な抗生剤「ペニシリン」です。現代から医師が江戸時代にタイムスリップしペニシリンで梅毒患者を救う、というドラマがヒットしたので、ペニシリンの特徴についてはご存知の方も多いかもしれませんね。

南方先生っ!(声真似しながら)

このように医学や薬学の進歩によって、梅毒はすでに過去の病気のように見えなくもありません。

ところが近年では、東京を中心に都市部で梅毒患者が急増しているというのです。次の棒グラフ「年別患者数推移の報告(東京都)」をご覧ください。

梅毒年別患者数推移報告グラフ

このように東京都の患者数はで2010年ごろから増加し始め、2015年で急増しています。また、国立感染研究所「病原微生物検出情報月報No.240」で報告されているデータには、

  • 患者数全体の約60%が、東京を中心とする全国の大都市からの報告
  • 多いのは25~44歳の男性
  • 男性より少ないものの、2013年から10~20代の女性にも急増

といった特徴がみられます。

果たして2016年以降は…?身の周りでも梅毒が流行するのではないか…?

と気になってしまうデータですね。

過去の病気ではなかった!梅毒が再流行している理由

では、なぜ梅毒が再流行しているのでしょう。

はっきりした原因は明らかではありませんが、同性愛者の性交渉による男性患者が増加していることから、男性が同性間の関係を持つコミュニティなどに梅毒が入り込んでしまったのではないか、とも考えられています。

さらに男性とも女性とも関係を持つ梅毒患者も少なくないため、女性の梅毒も増加しているのです。

また梅毒トレポネーマは感染力が強い上に、梅毒の初期には病気だと自覚しにくいため、感染者が知らずにパートナーに感染させやすいことも、梅毒の流行に拍車をかけてしまいます。

初期症状がわかりにくいので気付かないまま他者にうつしてしまっている、うつされてしまっている可能性が高いです。

ではどんな症状が現れるのか、しっかり把握しておかないといけませんね!

梅毒の症状は1期~4期まで…こんな症状がみられたら受診を!

梅毒は、ペニシリンの投与ですぐに治療することができます。しかし治療せずに放置しておくと進行し、重篤な症状を引き起こします。

まずは梅毒の症状を知っておきましょう。梅毒は次の4期に分かれています。

【1期】 感染から3週間~3か月の潜在期後

  • 硬性下疳…菌の感染した部分に無痛性のしこりがあらわれる
  • リンパ節の腫れ…股の付け根のリンパ節が腫れることもある

硬性下疳は硬く、破れると潰瘍になり跡が残ることもあります。1期では症状が自然に消えるので、気づかなかったり治ったと思われたりすることも多いです。

【2期】 感染から数か月後

  • 発疹…菌が全身に行き渡り、皮膚に赤茶色の発疹があらわれる
  • 発熱
  • 倦怠感
  • リンパの腫れ
  • 脱毛

発疹は、手のひらや足の裏に多発するのが特徴で、1ヶ月ほどで自然に消えますが、再発することもあります。

【潜伏期】
症状が消え、3期に進行するまでの数年間は無症状の状態が続きます。
【3期】 感染から3~10年後
ゴム腫(ゴムのかたまりのような腫瘍)が皮膚、臓器、骨に発生します。
【4期】 感染から10年以上
臓器、脳、神経が侵され、やがて死に至ります。

現代では3期以上に進行するケースはまれです。ほとんどの患者が2期までに受診し、ペニシリンで治療できているからです。

もし、性器や肛門のしこり(1期)や赤茶色の発疹(2期)、リンパ節の腫れなどがみられたら性病を疑い、男性は泌尿器科、女性は婦人科を受診してください。発疹が出た場合には、まず皮膚科を受診してもよいでしょう。

  • 性器や肛門のしこり
  • 赤茶色の発疹
  • リンパ節の腫れ

などがみられたら、男性は泌尿器科、女性は婦人科を受診ですよ!

しっかり知っておきたい梅毒の予防法

梅毒の感染を予防するためには、

  • 不特定多数と関係を持たない
  • コンドームを使用する
  • 性病検査を定期的に受ける

が有効です。

性交渉のある人は、自覚症状がなくても定期的に性病の検査を受け、梅毒トレポネーマに感染していないか確認することをおすすめします。万が一の感染を初期に発見でき、発症や感染拡大を予防でき、とても安心です。

検査の方法は、泌尿器や婦人科で検査を受けるほか、郵送で結果が分かる性病検査キットも利用もおすすめです。

男性同士、不特定の人物と関係のある方の梅毒のリスクが高まることは言う間でもありません。

しかし、それ以外の方でも「自分のパートナーは大丈夫と思っていたのに、何らかのきっかけで梅毒に感染しており、うつされてしまった」ということがあり得るので、どなたもコンドームの使用・検査は意識して実践してください。

コンドームの予防効果は万全ではありません。キスや患部と皮膚の接触で感染する可能性もあります。多くのパートナーと接触しないことがのぞましいです。

また、梅毒トレポネーマは皮膚や粘膜の傷から感染するので、皮膚や粘膜に傷のある時は念のために性交渉を控えましょう。

もちろん、性病と疑わしい症状がある時も性交渉をしてはいけません。パートナーの体に病原菌を植え付ける危険行為かもしれないからです。

ちなみに梅毒は日常生活で感染する病気ではありません。

血液感染や母子感染もありますが、ほとんどは性交渉が原因です。

すぐ治る病気と油断しないで!HIVがオマケについてくるかも

昔は梅毒の治療といえば、山帰来など生薬の投与、副作用の強過ぎる水銀療法、温泉療法、怪しげな民間療法などしかなく、治療の効果なく死に至る患者が多かったのです。

現代、梅毒自体は昔ほど怖い病気ではなくなったのですが、油断してはいけません。梅毒がほかの危険な病気を引き寄せることもあるからです。

女性が梅毒にかかると、妊娠した時には胎児の母子感染、流産・早産が起こりやすくなります。

また、とても怖いのが梅毒とHIVの重複感染です。梅毒に感染するとHIVの感染リスクも高くなるのです。

梅毒とHIVが重複感染しやすいのは、HIVも梅毒と同じく男性同性愛者に多いこと、梅毒の患部からHIVが体内に侵入しやすくなること、が理由とされています。

HIVに感染するとエイズの発症を食い止めるために一生治療を続けていかなければなりません。梅毒と異なり、HIV・エイズはまだ完治できない病気です。

HIVも梅毒と同様に年々増加しています。

人ごととは思わないで、梅毒と併せ感染予防・定期検査・早期治療を意識しましょう。

自分とパートナーの健康と絆を守るため、性病はきちんと予防を

性病は、誰もが「自分は大丈夫」「もしばれたらカッコ悪い」と見ぬふりをしたい病気です。しかし、自分とパートナーの健康、そして絆を守るためにも恥ずかしがらず検査や診察は早目に受けるようにしたいですね。

性病は一部の人にしか縁のない病気と思われがちですが、近年は性交渉のある人なら誰でもかかる可能性が高くなってきているのです。特に若い人の性病感染が増加しているので、性病についての正しい知識を普及させることがのぞまれます。

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