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貴方は抗体を持っていますか?本当は恐ろしい風疹の正体を探る

日本列島で風疹が猛威を振るっています。今年5月の時点で、昨年1年間の患者数の3倍を超える発症が報告されており、このままの状態では爆発的な大流行の可能性も否定できない状況になっています。

しかし、「そもそも風疹とはどの様な病気なのか?」「原因はどのようことなのか?」全てを理解されている方は少ないと思います。風疹の正体に迫ってみます。

風疹とはどのような病気ですか

風疹とは風疹ウイルスに感染することで発症する感染症で、日本では「三日はしか」とも呼ばれていました。感染は感染元からの飛散が主な原因であり、セキや鼻水が飛び散った結果、感染するケースが考えられます。

感染した場合の潜伏期間は二週間から三週間であり、その後様々な症状が現われてきます。基本的に風疹には有効な治療法はなく、各症状を抑えるための対症療法に頼らざるを得ない状況であり、予防が最も効果的な対策と言えます。

風疹の症状とは

風疹の症状で代表的なのが、潜伏期間が過ぎた後に現れる赤い発疹です。この発疹は赤く細かいのが特徴で、顔から身体全体へ数日で広がり、痒みを持つ場合もあります。発疹は約一週間程度で収まることが多く、短いケースでは三日で収まることもあります。

さらに首の後頭部側のリンパ節が腫れたり、約半数の患者には発熱もみられます。風疹の症状は、はしかの症状と類似していますが、はしかとは全く違う感染症となります。

麻疹(はしか)とは関係ありますか

風疹は麻疹とは全く違う感染症であり、ウイルスの種類が別のものになります。麻疹は風疹と比較して症状も重く感染力も高いのが特徴で、高熱が比較的長期に出てきます。症状が深刻化した場合、脳炎、肺炎など重症化することで命を落とす危険性もあります。

症状の類似性から風疹を「三日はしか」と呼ぶこともありますが、病気的には麻疹とは関連性はありません。

風疹の原因は何ですか

風疹はトガウイルス科ルビウイルス属に分類される風疹ウイルスに感染することで発症します。このウイルスは人から人のみに感染するウイルスで、唾液や鼻水などの飛散や、手についたウイルスの直接接触などが主な感染の原因となります。

身体に進入したウイルスは鼻内部や喉(気道)で増殖し、リンパ組織を経て全身に広がります。この全身にウイルスが増殖した結果、赤い発疹が表れるのです。

風疹の治療法はあるのですか

残念ながら、風疹ウイルスには特効薬となる薬はありません。治療は基本的には対処療法が主であり、解熱剤や痒み止めなどが処方されます。大きな合併症が発症しない場合は、安静にしていることで一週間程度で完治します。

一度風疹にかかると身体に抗体ができるため、二度と風疹を発症することはありません。しかし、稀にがん治療の副作用による免疫力の低下などが原因により、再度感染することもあります。

大人になってからの風疹は危険ですか

風疹は子供に多い病気です。子供の頃に発症した場合は症状も軽く、これにより抗体もできますので大きな問題とはなりません。しかし、子供の頃に感染した経験がなく抗体もない大人が感染したケースでは、重症化することもあります。

特に大人では高熱や関節痛が長期間続くことがあり、長期の休養(一週間程度)が必要になります。その他にも脳炎や血小板減少性紫斑病などの合併症にも注意が必要です。

風疹の発症は圧倒的に男性が多く見られ、女性の3倍から4倍の発症数です。女性の発症数は男性と比較して少ないのですが、妊娠前半に風疹に感染した場合、お腹の胎児が先天性風疹症候群(CRS)になる可能性が高くなります。

この病気は赤ちゃんがいくつかの障害も持って生まれてくることになり、風疹の合併症の中でも最も重大な症状となります。妊娠の可能性がある場合は風疹患者との接触をさけることが重要なのです。

風疹の予防法はありますか

風疹の予防はワクチン接種が一般的です。本来風疹の予防接種は義務教育の頃までに行うのが理想です。しかし、行政による予防接種の方針変更の混乱で、ワクチン接種を行っていない年代の方も多いのが現状です。

ワクチンを接種しなくても、一度かかれば抗体ができて二度と感染しませんが、合併症のリスクもありますので、ワクチンによる抗体を作る方が良いでしょう。年代によっては学校の集団接種においてワクチン投与を行っている人もいますが、記憶が定かではない場合も接種をオススメします。

抗体をすでに持っている人にワクチン接種を行っても特に害はありませんので安心して下さい。特に女性の方は先天性風疹症候群のリスクもありますので、ワクチン接種を受けていない人はぜひ受けることが重要です。

風疹は治療を行わなくても、一週間程度で直るイメージがありますが、実はとても危険な病気であることが理解できたと思います。風疹は予防法が確立されている病気ですので、ワクチン接種や抗体の有無に自信がない方はぜひ予防接種を受けて下さい。

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