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くる病、骨軟化症とは?3つの原因と症状、予防法

名前は聞いたことがあるものの、それがいったいどういったものなのかわからないというケースはけっこうあります。病名ではそういうことは比較的多い気がしますね。

そんな病気のひとつに「くる病」と呼ばれる病気があります。

ただ、それがどんな病気であるのかということについては、皆目見当がつかないという人も多いでしょう。

確かに、くる病はそうそう発症する病気ではありませんので、それも仕方がないところがあります。ただ、くる病は発症するといろいろたいへんな病気であることは間違いありません。

くる病は、成長期の子供の骨や歯の成長に異変が起こることが多い病気です。ただ、大人でもくる病と似た病気にかかることがないわけではありません。珍しい病気だけに、骨や歯の異変の原因の特定が遅れることもあります。

そこで今回は、原因や症状、対処など、くる病についていろいろお話していきたいと思います。

くる病っていったいどんな病気なの?くる病の症状や特徴

くる病ときいて、「それはいったいどんな病気なの?」と、率直に疑問を呈する人は多いと思います。くる病はそれだけ珍しい病気です。

くる病は、医学的には「骨基質の石灰化が障害され、類骨が増加した状態」と定義されます。定義されても、なかなかイメージしづらい人が多いでしょう。

まずは「骨基質」ということばですが、これは「こつきしつ」と読みます。あらゆる物質は細胞によって形成されますが、骨の構造も同じで、細胞が寄り集まって骨が形成されています。

ただ、直接的に骨をつくる細胞の間にも「細胞間物質」と呼ばれる物質があります。

骨の場合、多くはコラーゲンやミネラルが細胞間物質に相当します。骨が骨としての役割を果たすためには、骨基質の石灰化(簡単に言えば、カルシウムで骨が補強されること)が促され、骨に強度を与える必要が生じます。

くる病の特徴として、まずはこの部分、細胞間物質への障害が挙げられます。

類骨(るいこつ)というのは、骨基質を構成する物質のひとつで、主に骨基質が石灰化していない部分が類骨に当たります。

くる病では、上で定義したとおりいろいろな要因で石灰化が阻害されることによって、類骨が増えやすい傾向が顕著になります。

次の図は、くる病の骨基質の成分分布のイメージになります。ちなみに図中の「骨軟化症」というのは、成人に発症する骨基質の異常です。

子供か大人かによって「くる病」と「骨軟化症」の用語をつかいわけることが多いです。

 Image of the component distribution of bone matrix of rickets

くる病の定義と用語の説明だけではくる病の具体的なイメージを描けないと思います。ここからはさらに詳しく、くる病の原因や具体的な症状についてお話していくことにします。

くる病になるとどんな症状が現れるの?

くる病は骨基質の問題が表面化したものですが、成長期に発症する病気であるために、将来骨格形成に異常をきたすことが多いです。

骨格形成の異常ともなると、やはり生活に支障をきたす運動能力の欠如や、もちろん見た目の問題にも大きなウェートを占めるのがくる病です。

くる病を発症してよく見られる症状は、以下のとおりです。

  • 脚が曲がったまま成長する(たとえば極度のO脚)
  • 関節部にふくらみが見られる
  • 1つ1つの肋骨の一部がこぶのように膨らむ(肋骨念珠)
  • 頭蓋骨に十分な強度が得られない(手で押しただけで頭蓋骨がへこむ「頭蓋ろう」など)
  • 顕著な筋肉痛および筋力低下
  • 成長期に十分な成長が見られない(身長、体重の増加の停滞)
  • 歯がくすみ、通常よりも虫歯にかかりやすい
  • 痙攣や手足のこわばりが見られる(血中のカルシウムが不足することが原因)

どれも非常に怖い、そして困った症状であることがおわかりいただけると思います。

▼肋骨念珠のイメージ
肋骨念珠のイメージ画像

▼くる病が原因で発症したO脚のイメージ

くる病が原因で発生したO脚症例画像

くる病はどうして起こるの?くる病の原因に大きく関わるビタミンD

くる病という病気がどんな症状なのかということを理解できてくると、今度は、なぜこんなことが起こるのか、という疑問が浮かんできます。

ここではその疑問のこたえを見つけるべく、くる病の原因について迫ります。

結論からいうと、くる病を発症する原因は、大きく分ければ以下の3つが挙げられます。

     
  1. 十分な栄養を補給できていない
  2. 遺伝による発症
  3. 日光を十分に浴びていないために必要な栄養素がつくられない

上記の1と3とは互いに関係しあっています。それぞれで挙げた「栄養」のうち、共通する栄養素は「ビタミンD」です。

ビタミンDは骨の成長と非常に密接にかかわっている栄養素です。ビタミンDの十分な補給なくして健全な骨の成長は望めないと言っても過言ではありません。

というのも、ビタミンDには、骨の成長を促す以下のような性質があるからです。

ビタミンDは脂溶性ビタミン(水に溶けにくく脂・油に溶けやすいビタミン)で、カルシウムの吸収効率を高め、しかもカルシウムの骨への沈着も有効かするビタミンです。また、血中のカルシウム濃度を一定に保つ役割も担います。

くる病と栄養補給や日光浴との関係は?ビタミンDの重要性

くる病の原因のひとつとして、栄養や日光がかかわっているという事実をまずはお話しました。

栄養はなんとなく想像できても、日光とのかかわりが、しかも日光が足りないことが原因になっているというのは少々意外と思われるかもしれませんね。

1の「栄養」に相当するのは、カルシウムやリン(どちらも骨基質の石灰化に重要な栄養素)はもちろんですが、やはり「ビタミンD」を意味するところが大きいです。では、骨の育成にとってそんなに重要なビタミンDはいったいどうすれば不足しないの?ということに、当然なります。

もちろんいろいろな食材にもビタミンDは豊富に含まれており、サプリメントなどからビタミンDを摂取することもできなくはありません。

ただ、より効果的なのは、自分の身体の中でビタミンDを生成するという補給の方法です。ビタミンDの生成のためにはある条件があります。

実はその条件こそ、原因の3で挙げた「日光」なのです。

今の時代、健康の面においても美容の面においても、紫外線を放つ日光はどちらかといえば避けたい対象です。しかし実は、紫外線の照射によって体内のコレステロールが変化することで、ビタミンDは生成されるのです。

特に女性は、できるだけ紫外線を避けて生活したいというのが本音でしょう。ある程度の年齢を重ねてからならそれも仕方がないところですが、中学生や高校生といった若い時期に、あまりにも紫外線に対して過敏になってしまうと、将来いろいろな問題を生じるかもしれません。

もちろん病気など、いろいろな身体的な理由から、紫外線は絶対に避けなければならないという女性もいるとは思います。

しかしそうでない健常な女性は、紫外線をまったく浴びないことで、将来自分のお子さんにくる病のリスクが波及する可能性があるのです。

母乳が子供に与える意外な影響とは?

一般的には、「母乳で育てる」ことが美徳とされることが多いですが、意外にも、母乳だけで育ててしまうと、くる病のリスクが増大するとする説も近年注目されるようになってきつつあります。

厳密に言えば、ビタミンDを豊富に含んでいない母乳がくる病のリスクを増すことになります。

もちろん、お母さんの食事や紫外線を浴びる時間などが母乳に含まれるビタミンDの量と関係してくることも考えられます。

ただ、日本人女性の母乳の場合、ほとんどがビタミンDを十分に含んでいないと解釈したほうが無難です。母乳で赤ちゃんを育てること自体は悪くありません。

母乳には、赤ちゃんの免疫力を高めるための栄養素が豊富に含まれています。ですから、むしろ母乳で赤ちゃんを育てることができるなら、それに越したことはありません。

ただ、母乳のビタミンD不足に関してはケアする必要があります。「母乳だけ」で育てるのは少し危険なのです。

母乳の摂取が多い赤ちゃんには、日光浴の時間を多くするなどのケアをしていただきたいと思います。もちろんお母さん自身も、食事や日光浴などからビタミンDを補給する姿勢も重要です。また、市販されているミルクの多くにビタミンDが配合されています。

くる病と遺伝との関係は?ここでもビタミンD不足が関係してくる

中学生や高校生のころにはもう十分成長していたから、紫外線は避けていたが、大人の女性になった今でも特に問題は起こっていないという女性もいます。

しかし、くる病は遺伝との関係も色濃く表れることがあります。ビタミンDの不足は、自分だけの問題ではありません。

つまり、お母さんとなる女性が慢性的なビタミンD不足の状況に置かれていると、ビタミンDが欠乏した細胞も遺伝され、お子さんがくる病にかかってしまうリスクが高まるのです。

特に、「家族性低リン血性ビタミンD抵抗性くる病」と呼ばれる男性のくる病は、ビタミンD不足が原因です。

アトピー性皮膚炎や全身性エリテマトーデス、全身性強皮症などの膠原病(こうげんびょう)がある患者さんは、紫外線を回避しなければならないケースも多いです。

特に膠原病は女性に多い病気で、これらの持病があるお子さんがくる病を発症するケースも多いと言われています。

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くる病を予防するためには何が必要なの?

ここまでお読みいただいて、「くる病は怖い病気だ」ということはご理解いただけたことと思います。

何しろ骨にかかわる病気ですから、くる病によって生活に支障が出る可能性もあります。しかも、まだ幼いお子さんを襲う病気だけに、親としては予防の方法を模索することも重要です。

上記でくる病を発症する原因について触れましたので、基本的には、上でお話したくる病の危険因子を取り除く生活を母子ともに送ることが何より大切です。

つまり、上記の「くる病の3つの原因」を逆手にとって、以下のことが推奨されます。

     
  1. ビタミンDをはじめとする十分な栄養補給を行う
  2. 両親が十分な栄養補給、日光浴を怠らない
  3. 日光を十分に浴びて必要な栄養素(ビタミンD)をつくる

ただ、上記はあくまでもくる病の直接的な原因を回避する発想にすぎません。「予防」というよりは「リスクマネジメント(危機管理)」に近いイメージがあります。

実はもっと間接的な原因でくる病を発想するケースもあって、そこまで想定して予防することが望ましいといえます。

未熟児への予防の意識は特に重要!

赤ちゃんの中には、いわゆる「未熟児」として生まれてくる子もいます。未熟児が生まれる原因もいろいろあるのですが、くる病の予防を考える場合、未熟児が生まれる原因を考えるよりも、生まれてきた未熟児に対してくる病への予防の意識を持つことのほうがはるかに重要です。

生まれて間もない「赤ちゃん」、「乳幼児」、「幼少期」などと、子供の時代にはいろいろな呼ばれ方があります。

もちろん「時期」によって呼び方が変わるわけですが、単に時期が違うというだけではなく、「成長のプロセスの転換期」というような意味合いもそこに含まれます。

成長プロセスが異なれば、当然必要な栄養素や栄養の量などの物理的な量が都度変化していくことになります。

もちろん私たち大人(親)は、経験則や個々の努力によって、ほとんどの場合「無事な子育て」を遂行します。ただ、これは健康な赤ちゃんだから可能であるともいえます。

ところが、未熟児の場合、健康な赤ちゃんにくらべて経験則とは異なる成長プロセスをたどることも十分ありうるのです。その分大人(親)は、より多くの努力を注ぎ、未熟児のカテゴリにおける経験則にしたがって栄養補給を行う必要が生じるのです。

そもそも未熟児は、生まれながらにしてビタミンDの保有量が健康な赤ちゃんにくらべて少ないケースが多いです。

つまり、はじめからくる病のリスクが一定以上にあるとも考えられることになります。だからこそ、未熟児へのくる病予防の意識がことさら重要になってくるのです。

ここで、くる病の予防のためには特に必要な栄養素であるビタミンD、カルシウム、リンについて、一般的な目安、推奨となる年齢別・性別の摂取量を以下の表にまとめます。

ビタミンD[μg/日] 男性 女性
目安量(耐容上限量) 目安量(耐容上限量)
1~2(歳) 2.0(20) 2.0(20)
3~5(歳) 2.5(30) 2.5(30)
6~7(歳) 3.0(40) 3.0(40)
8~9(歳) 3.5(40) 3.5(40)
10~11(歳) 4.5(60) 4.5(60)
12~14(歳) 5.5(80) 5.5(80)
15~17(歳) 6.0(90) 6.0(90)
18~29(歳) 5.5(100) 5.5(100)
30歳以上 5.5(100) 5.5(100)
妊婦 7.0(-)
授乳婦 8.0(-)
カルシウム[mg/日] 男性 女性
推奨量(耐容上限量) 推奨量(耐容上限量)
1~2(歳) 450(-) 400(-)
3~5(歳) 600(-) 550(-)
6~7(歳) 600(-) 550(-)
8~9(歳) 650(-) 750(-)
10~11(歳) 700(-) 750(-)
12~14(歳) 1000(-) 800(-)
15~17(歳) 800(-) 550(-)
18~29(歳) 800(2500) 650(2500)
30~49(歳) 650(2500) 650(2500)
50歳以上 700(2500) 650(2500)
リン[mg/日] 男性 女性
目安量(耐容上限量) 目安量(耐容上限量)
1~2(歳) 500(-) 500(-)
3~5(歳) 800(-) 600(-)
6~7(歳) 900(-) 900(-)
8~9(歳) 1000(-) 900(-)
10~11(歳) 1100(-) 1000(-)
12~14(歳) 1200(-) 1100(-)
15~17(歳) 1200(-) 900(-)
18~29(歳) 1000(3000) 800(3000)
30歳以上 1000(3000) 800(3000)
初期妊婦(付加量) +800
授乳婦(付加量) +800

思春期の過ごし方が将来の予防の手がかりになる

紫外線がビタミンDをつくるというお話をしました。若いうちに「美白」などを追及しすぎて紫外線に対して過敏になることは、正直あまりおすすめはできません。

特に女性の場合、若い時期に「美しい見た目」を手に入れることが非常に重要だからこそ、将来の不安が大きくなります。

加えて、将来生まれてくるお子さんのくる病のリスクを考えると、「過度なダイエット」にも警鐘を鳴らさざるを得ません。

ダイエットとは、本来は「健康的に美しくなる」ことが目的であるはずですが、この部分を誤解して、健康を損なってまで美しくなろうとする女性もいます。

本来摂取しなければならない栄養を削ってまでダイエットを進めることが、ご自身の近い将来の健康に大きな悪影響を与えることは言うまでもありません。

それだけにとどまらず、将来生まれてくるお子さんのくる病へのリスクも、知らないうちに高めてしまいます。

とすると、今度は思春期のお子さんをお持ちの親御さんが、将来生まれてくる孫のくる病へのリスクをお子さんに伝えていく重要性も見え隠れするのかな、というところに思い当たったりもするのです。

思春期のお子さんへの注意喚起は難しいですが、誰かが知識を授ける必要もあるのではないでしょうか?

くる病の予防のためにどんなものを食べるといいの?

くる病が栄養素と大きくかかわっている病気である以上、やはり食べ物からくる病の予防のヒントを模索するという発想は、ごく自然なことです。

サプリメントから不足しがちな栄養素を摂取する方法もありますが、子供にとっては危険を伴うこともあります。

まずは食べ物から栄養素を摂取することが理想であると考えましょう。成長や年齢に合った栄養のバランスを考えて、親も子も食事を摂取することが望ましいとはいえます。

ただ、上記のように未熟児、親の栄養不足といったいろいろなケースを想定すると、くる病を予防する上で有効な栄養素を積極的に摂取すべきケースもあるはずです。

そこで、ここではくる病の予防に有効な栄養素を豊富に含む食材について見ていくことにします。くる病の予防に有効な栄養素は、ビタミンD、カルシウム、リンです。

もちろんこの3つだけでよいわけではありませんが、あえて意識するならこの3つの栄養素が挙がることになります。

それでは、それぞれの栄養素を豊富に含む食材をご紹介します。

ビタミンDを豊富に含む食材ってどんな食べ物?

ビタミンDは、どちかといえば日光を浴びて体内で生成したほうが効率的な補給ができます。というのも、種類としては、ビタミンDを豊富に含む食材の種類はあまり多くないからです。

よく言われるように、「バランスを心がけて・・・」という意識だと、ビタミンDは不足する可能性もあるのです。

しかし逆に、ビタミンDを含む食材は限られてくるともいえます。ビタミンD補給のための食材は、ターゲットを絞りやすいです。

では、どんな食材がビタミンDを豊富に含んでいるかというと、最も顕著なのが、「魚介類」です。中でも、以下の2種類は特に豊富です。

ビタミンDを豊富に含む魚介類ベスト2
シラス(100g中46μg)
サケ(100g中23μg)

また、魚介類以外にも、卵やキノコ類にはビタミンDが比較的豊富に含まれています。

カルシウムを豊富に含む食材ってどんな食べ物?

カルシウムについては、お子さんに摂取を促す親御さんが多いと思いますので、カルシウムを豊富に含む食材もすでにご存知の方が多いでしょう。

もちろん、牛乳や小魚、ワカメなどの海藻類、さらには大豆、そして当然大豆製品には、カルシウムが豊富に含まれています。

中でも牛乳には非常に多くのカルシウムが含まれており、牛乳200g(牛乳ビン約1本分)をグラスで1杯飲めば、日本人の成人が1日に必要な摂取量の3分の1ほどのカルシウムを摂取できる計算になります(詳細は、上記の表をご覧ください)。

私たちが摂取したカルシウムのうち、1%相当は血中に溶け込むことになります。残りの99%は骨と歯に補充されます。骨や歯がカルシウムを必要とすることについては冒頭で「石灰化」という用語を用いてお話しました。しかし実は、骨がカルシウムを必要とする理由は他にもあるのです。

1%という割合は小さく感じられるかもしれませんが、血中に溶け込むカルシウムも、私たちが健康に暮らす上で必要な栄養素です。

何らかの理由によって血中のカルシウム濃度が減少すると、くる病などのトラブルの原因になります。血中のカルシウム量は、ビタミンDが調整します。

万一血中のカルシウム濃度が減少したとき、実は、骨が自ら一部を破壊して、不足した分のカルシウムを血中に流しこむという役割も、骨やビタミンDは担っているのです。つまり、骨はカルシウムを貯蔵する格納庫でもあるのです。

骨が貯蔵するカルシウムはもちろん主に血中から受け取ったカルシウムですが、いざとなると、血中にカルシウムを放つということも行っているのです(以下の図のイメージ)。

骨とカルシウムの関係の略式図

くる病を発症しているお子さんは、ビタミンDが不足している可能性が高いですから、血中のカルシウムの量を調整することが難しくなります。ですから血中のカルシウム不足が起こりやすい状況であるといえます。

だからこそ、くる病のお子さんには積極的にカルシウムを摂取してほしいのです。

リンを豊富に含む食材ってどんな食べ物?

リンは、骨や歯を形成するだけでなく、筋肉や脳、神経を形成する上でも重要な意味をもつ栄養素です。

リンを豊富に含む食材は、ビタミンDやカルシウムと同じような食材です。魚介類、牛乳、チーズなどの乳製品、大豆、肉類・・・を積極的に摂取して、リンを補給しましょう。

くる病予防にはこんな食品がおすすめ!

乳児に限れば、食事として母乳や市販のミルクを摂取することになります。母乳だけではビタミンDが不足するリスクを招きます。ただ、母乳を与えるのであれば、お母さんが少しでもビタミンDを摂取する工夫や努力が必要になります。

ここでは、乳児をもつお母さん、あるいは離乳食を食べるようになったお子さんがどんな食品を摂取することでくる病を予防することができるのかということについてまとめてみたいと思います。以下の表をご覧ください。

授乳児のお母さん (卵黄、シラスやサケをはじめとする魚介類、乾燥しいたけ、のりやワカメなど海藻類
離乳食期の幼児 シラスや小魚、(1歳児以上)しいたけなどのキノコ類

ただし、特に幼児に食品を与える際には、アレルギーの有無を確認し、アレルゲンとなる食品は絶対に与えない注意が必要です。また、小魚は砕いて粉状にしたものを離乳食に混ぜるなどの工夫があるとより安全に摂取できます。

もしくる病にかかってしまったらどうすればいいの?

くる病は、いろいろな発症原因が複雑に絡み合っている病気です。それだけに、仮に予防の意識があったとしても、はからずもくる病を発症してしまうということがないわけではありません。万一くる病を発症した場合には、しかるべき医療機関で治療を行う必要があります。

くる病になったらどこの病院に行けばいいの?くる病の診療科

全国すべての病院をくまなく調べたわけではありませんが、「くる病科」という診療科は聞いたことがありません。

くる病の治療やカウンセリングを受けるときには、基本的には「整形外科」の専門医院か、お近くの総合病院にまずは相談してみてください。

場合によっては紹介状を書いてもらって、くる病治療に実績がある病院を紹介してもらうという方法もありえます。

病院ではどんな治療をする?くる病の治療方法

くる病治療の基本方針は、その病院の裁量もしくは相談しながら治療方法を決定していくことになります。

ただ、ほとんどの場合くる病にかかったからといって命にかかわることはないため、はじめは自然治癒の方法を選択する病院が多くなっています。

もちろん症状の軽重にもよりますが、いきなり専門的な治療から入るというケースは、あまり多くないようです。

小さなお子さんが対象となる治療だけに、病院側としても、できるだけ身体に負担を強いない配慮がなされているということもあるでしょう。

ですから、くる病の治療では、まずはカウンセリング(問診)からスタートして、その後食餌療法や日光浴の方法などについてのガイダンスが行われることが多いです。

ただ、アトピー性皮膚炎など別の病気が妨げとなって日光浴ができない場合には、ビタミンDの注射治療も行われます。

お子さんが苦手な注射治療を避けるために、ビタミンDのサプリメントに頼って自力で治療しようという親御さんもたまにいますが、これは非常に大きな危険が伴います。

サプリメント治療を希望する場合は、医師に相談しながら、医師のアドバイスにしたがって実施してください。

ただし、「低リン血性くる病」に限っては、はじめから医師による投薬などの専門的な治療が必要になります。

くる病は大人にもあった!骨軟化症について

くる病というと、子供に特有の病気というイメージがあると思います。もちろん厳密にいえば、くる病は子供だからこそ起こる病気ではあるのですが、実は大人であってもくる病とほとんど同じような症状の病気に襲われることがあるのです。

大人に発症するくる病を「骨軟化症」と呼びます。

大人に起こる骨軟化症は、くる病と同じく、類骨(まだ石灰化していない骨基質内の物質)の石灰化が、ビタミンDの欠乏などの理由から阻害されてしまう病気です。

くる病と骨軟化症との違いは、年齢の部分だけです。子供に起こるのがくる病、大人に起こるのが骨軟化症です。

骨軟化症の症状、原因、治療法などについて

骨軟化症の症状も、子供のくる病と基本的には同じですが、骨の強度が弱いにもかかわらず、骨にかかる力が大人のほうが大きくなるため、骨折などの重症に発展するケースが多少多くなります。最悪の場合、介護や介助なしの生活が困難になる場合もあります。

骨軟化症の原因の多くは、くる病と同様、日光浴不足などによるビタミンDの不足にあります。

ただし、糖尿病や腎臓がんなど、後天的な理由で発症する「家族性低リン酸血症性骨軟化症」も近年増加の傾向にあります。このあたりは、くる病と異なるところです。

骨軟化症の治療法に関しては、くる病と同じく、食餌療法や日光浴の促進など、基本的には自然治癒の方向で行う治療が採用されることのほうが多いです。

ただし、症状によってはビタミンDの注射療法や、特に「家族性低リン酸血症性骨軟化症」の場合には専門的な治療が採用されることもあります。

また、骨軟化症はくる病にくらべると重症化することも多く、しかも治療による患者への負荷に対する耐性も強いことから、骨矯正術や骨延長術などと呼ばれる、患者への負荷が大きい外科的治療や手術療法などが採用されることもあります。

小さいお子さんには選択の余地はない!

自分の不摂生が原因で何らかの病気を発症したということであれば、ある意味仕方がないところもあります。

しかし、小さなお子さんにとっての先天的疾患に関しては、お子さん自身には選択の余地もなく、ものごころついたときに突然現実を突きつけられることになります。

くる病は、ある意味そういった経験をわが子に迫ってしまうかもしれないおそれがある病気です。くる病のすべてがそうだとは言えませんが、中には、生まれながらにしてくる病を背負うことが、半ば約束されていたお子さんもいるのです。

まずは親がそのことをよく理解し、わが子のくる病のリスクを最小限にとどめる努力をする必要もあるのかな、という気がします。

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