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妊娠中のダイエットが遺伝子に影響?!子供は将来肥満になる可能性も

遺伝子の働きは神秘的です。今いる環境でより良く、たくましく生き抜いていくために、遺伝情報を書き換えます。そうして過酷な環境でもなんとか生き残れるようになっていきます。しかし時には、その遺伝情報の変更が思わぬ誤算となってしまうこともあります。

胎児期の栄養不足が原因で遺伝情報が変わる

母親が妊娠中に十分な栄養を摂っておらず飢餓状態で過ごしていると、その子供は大人になるにつれ肥満になりやすく、生活習慣病にもかかりやすいことがわかってきました。

胎児期に栄養が不足していると、遺伝子はその少ない栄養でも生きていけるようにと情報を変更してしまうようなのです。遺伝子そのものが変異するのではなく、遺伝子の一部の情報が働かなくなったりすることで、その遺伝子の持っていた情報が変わってしまうと思われます。

これはイギリスの疫学者の研究によりわかってきたことです。第二次世界大戦後から40年ほど経った頃、オランダでは肥満が増えてきました。詳しく調べたところ、その人達が生まれたのはナチスドイツ占領下のオランダ。母親たちは十分な食事が摂れず、飢餓状態で子供を産みました。

そんな母親たちからなんとか産まれた子供たちですが、その後戦争は終わり、食べ物には困らない世界になりました。満足に食事ができる時代になり、その子供たちが成人するとメタボリックシンドロームの人達が増えてきてしまったのです。

胎児期に栄養が不足していたため、その栄養でも生きていけるようにと遺伝子の働きは基礎代謝を低くする方向に変更されました。

少ない栄養しか摂れない時には、その方が有効です。しかしその後栄養が十分に摂れるようになってしまうと、たくさん栄養を摂っても代謝が悪いため体内にどんどん溜まっていく一方になり、肥満、生活習慣病へとつながってしまったのです。

その他の研究でも、妊娠初期にダイエットなどで母親がしっかり栄養を摂っていないと、その子供の遺伝情報は少し変更して肥満になる割合が多いことがわかっています。

母親の栄養不足が胎児の臓器に影響する

胎児は細胞分裂を繰り返して、臓器などを作って成長していきます。その時期に栄養が不足してしまうと、丈夫な臓器が作れなくなってしまいます。その時期に作られた臓器を、この子供は一生使っていくことになるのです。

例えば腎臓が作られている時期に栄養不足に陥ってしまうと、丈夫な腎臓が作れなくなります。若い間はなんとか機能を果たしてくれていたとしても、歳をとるにつれて無理が利かなくなります。そうして中高年になると病気になりやすくなってしまうのです。

低出生体重児が増えている

出生時の体重が小さいほど将来、高血圧、糖尿病、高脂血症、心疾患、脳梗塞などのリスクが高いことがわかっています。(逆に大き過ぎても問題は出てしまいます。)

低出生体重児とは産まれた時の体重が2500g未満の赤ちゃんをさします。今、日本では低出生体重児が増えているそうです。産まれてくる赤ちゃんの10%くらいが低出生体重児で、先進国の中でも高い割合になっています。

日本では妊娠すると、妊婦さんは体重について細かく指導を受けます。この厳しい体重管理が、低出生体重児増加に関連しているかもしれないとも言われます。確かに体重が増え過ぎてしまうことが出産に悪影響を及ぼすこともあるでしょう。しかし体重が増えなさ過ぎてしまっても、問題があるのかもしれません。

また妊娠中も、出産後のことを考えてダイエットをしている女性もいるようです。妊娠中に母親が十分な栄養を摂らないと、赤ちゃんにも十分な栄養を与えられなくなってしまいます。赤ちゃんが十分な栄養を摂れないままだと、その子が大人になってからメタボリックシンドロームになりやすくなってしまうかもしれません。

妊娠中は特に、産まれてくる子供のためにもバランスのよい食事をしっかり摂るように心がけてください。

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