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血圧降下薬の中に誤嚥性肺炎を予防する薬あります

肺炎による死亡率の90%は65歳以上の高齢者が占めています。そして、高齢者の肺炎の大半が誤嚥性肺炎です。血圧降下薬の中に誤嚥性肺炎を予防してくれるものがあります。それはタナトリルです。

誤嚥性肺炎について考えながら、タナトリルがどうやって誤嚥性肺炎を予防するのかを探ってみたいと思います。

誤嚥性肺炎は一般の肺炎よりも重症化しやすいです

誤嚥は食事中や嘔吐時によく起こったりしますが、高齢者では睡眠中に唾液などが少しずつ気管に流れて行く不顕性誤嚥の頻度も多いです。誤嚥性肺炎は誤嚥物に付着した細菌が原因なのですが、難治性の嫌気性菌を起炎菌とすることが多く、重症化しやすい肺炎です。

高齢者に不顕性誤嚥が多い理由

まだ、はっきりと明らかにされていないのですが、脳梗塞などの脳血管障害、特に大脳基底核に障害を受けた患者さんに誤嚥性肺炎がおきる可能性が高いです。この結果、主に大脳基底核で放出されるドパミンとの関連性が考えられます。

血圧降下薬のタナトリルとドパミンとの関係

ここでやっとタナトリルの登場です。今まではタナトリルがどのようにして誤嚥性肺炎を予防するのかを知るための予備知識でした。ドパミンは嚥下反射と咳反射をつかさどる物質の合成を促します。

高齢者では、何らかの原因で脳内のドパミンの分泌が低下し、嚥下機能に障害がおきると考えられます。この仮説から、誤嚥性肺炎の予防にと期待されているのが血圧降下薬でもあるタナトリルです。

タナトリルの副作用「空咳」を応用

タナトリルは嚥下反射と咳反射をつかさどる物質の濃度を高く維持できる作用を持っています。血圧降下薬として処方されることが多いこの薬を飲むと、血圧は下がるものの、空咳が副作用として出てしまい、患者さんを悩ませてきました。

その反面、誤嚥性肺炎においては、この空咳が肺炎の予防となるのです。実際、脳梗塞の既往がある高血圧患者さんを対象とした研究で、タナトリル(ACE阻害剤)とそれ以外の血圧降下薬を投与した患者さん達を比較したデータがあります。

タナトリルを投与した患者さん達のほうが有意に肺炎の発症率が低かったという報告があります。

色々、小難しいことを述べてきましたが・・・

誤嚥性肺炎の予防は薬物療法以上に、口腔内のケアが大変重要だということです。特に夜間の不顕性誤嚥を原因とする誤嚥性肺炎は唾液に含まれる細菌が原因となるので、寝る前に口腔内を清潔に保つことが肺炎の一番の予防となります。

高齢者は歯磨きを面倒臭くて嫌がったり、磨き方が十分でない可能性があるので、家族や周りにいる人のサポートで誤嚥性肺炎の予防していくのが効果的といえます。

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