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原因不明の発作。一過性と言われたら危険!それはパニック障害

日常的な場面で、死を覚悟するような強烈な発作を経験したことはありますか?最近、芸能人からもこのような報告をたくさん聞きます。発作が起きる場面は本当に日常的です。朝目が覚めた時、エレベーターに乗った時、電車に乗った時、人前で話をする時など。本当に普通の日常です。

死を覚悟するような発作とは

死を覚悟するような発作とは、どんな発作でしょうか。

1.めまいが起き、頭がくらくらし始める。
2.身体の一部がしびれるように感じ震え出す。
3.信じられないくらいの動悸が始まる。
4.過呼吸のように強い息苦しさに襲われる。
5.全身が硬直し、しゃべることもできない。
6.大量の汗をかく。
7.強烈な死の恐怖を味わう…。

このような発作が10分から20分続きます。

こんなにひどい発作なのに!?

これほどの強烈な発作なので、救急車などで病院に運ばれるのですが、精密検査をしても身体上何の問題もありません。医師からは「一過性のもの」もしくは「ただの過呼吸です」と告げられます。そして、「あんまり心配しすぎないよう」と…。

「こんなにひどい発作なのに!?」納得できないので、後日違う病院で検査を受けます。結果は同じです。しかし、当日から数ヶ月以内に、また強烈な発作に襲われます。その後も発作の頻度が増えます。

内科などで処方された一時しのぎの薬でしのいでいますが、発作は治まりません。発作が起こる時には、独特の予兆があります。その発作が怖くて、だんだん家から出ることができなくなります。

これは一過性でも過呼吸でもありません…

日本でこのような症状を抱える人は、100人に対しおよそ1人います。これらの症状を“パニック症(障害)”と呼びます。精神疾患に数えられます。精神疾患というと、ご本人には、自分にはあてはまらないと思うし、嫌悪感さえ感じるかもしれません。

しかし、精神疾患にありがちな「弱い」などのイメージとは関係ありません。(精神疾患は、そもそも根性論的な精神的な弱さとは無関係と思ってください。)脳の病気と考えてください。そして、安心してください。治ります。

社会復帰し、幸せな生活を送っている人はたくさんいます。そして、その発作で死ぬことはありません。発作がきても「死ぬことはない」と自分に言い聞かせてください

強烈な発作の原因は何?

原因は、他の精神疾患と同じように、脳の生物学的要因と言われています。脳の一部が正常に機能していない状態です。これに、更に過度なストレスなどが加わると発病すると言われています。

しかし、そもそも脳の生物学的要因は、ほぼ、過度なストレスから引き起こされます。抱えきれない大きなストレス、ずっと続いてる継続的なストレスです。遺伝的要素も多少はありますが、その要素を発病に至らすのも、ほとんどが過度なストレスです。

脳科学から見たパニック症(障害)

脳のほぼ中心にある部位を、基底核(きていかく)といいます。感情や思考、体の動きをスムーズにする役割があります。正しく働いている時は、外部からの情報に合わせ、思考や体の動きを以前学習したとおりに動かします。特に意識しなくても的確に反応するため、効率が良くなるわけです。

パニック症(障害)の場合は、この反応の仕方には問題ありません。しかし、反応する対象を間違っているのです。本来なら何でもない日常のことなのに、それを生命の危険と感じ、誤作動します。脳は、闘うか逃げるかという動物の本能のような太古の反応をし、パニックに陥るのです。

この基底核に異常がある場合、生じる症状は以下のようなものです

  • 不安になりピリピリとした緊張状態になる
  • パニック発作が起きる
  • 不安が身体の感覚や症状に現れる
  • 最悪の事態ばかりが頭をめぐる
  • 人と対立するような状況がつらくてしょうがない
  • 震えが起こったり、筋肉が張ったりする
  • 細かい動きができなくなる
  • 頭痛がする
  • やる気が湧かない

この脳内で生じている異常が、上記で言う生物学的要因です。セロトニンやノルアドレナリンが関わっているとも考えられています。他に、喫煙やカフェイン、アルコールや向精神薬などにも原因があるとされています。

パニック症(障害)の危険な2つの特徴

これからあげる特徴は、症状を悪化させてしまう危険性が高いものです。

特徴1:自覚がないために、治療が遅れる

たくさんある特徴の中で、最も危険視すべきことです。

1.ストレスの自覚がない

本人は、自分がストレスを抱えているとはあまり思っていないのです。これが症状の重症化と長期化を招きます。基本的に、この障害になる人は、仕事などでもガツガツこなす人が多く、働き過ぎなどで、自覚しにくいストレスを貯蓄していることが多くあります。

そのような人はストレスに強いので、ストレスを軽視してしまいがちになるのです。しかし、度重なる発作を経験するうちに、発作が起きる時は、何らかの緊張(ストレス)をしている場面だと把握できます。一度発作が起きた後は、小さな緊張などでも大きく影響するためです。

2.精神疾患と思いたくない

しかし、それでも認めることができない人も多いのです。自分が精神疾患になっているとは思いたくないのです。発作が起きるたびに精密検査を受けますが、その度に異常はありません。どこかでパニック症(障害)ではないかと助言を受けても、頑なに精神科へは行きません。

そのために、脳のパニック回路が発達し、症状は深刻化します。パニック症(障害)も、早期治療が重要です。早期に治療していた場合、2週間ほどで薬の効果が出始め、必要な認知的治療を効果的に行えます。そして、3ヶ月程度で本来の生活に戻れる可能性もあります。

しかし、精神疾患という呼び方に嫌悪感を抱き、本来の治療を行わなければ、10年以上の長期化をまねくことがあります。そのうちのほとんどを、自宅から出られないほどの重症のまま過ごす可能性があります。

特徴2:予期発作

これはとても大きな特徴のひとつで、この強烈な発作を数回経験すると、発作が起きた状況への恐怖が起こり、また発作が起こるのではと不安を募らせます。この不安が更に実際の発作へとつながり、強固なサイクルを作ります。このサイクルが強固になると、人混みに出ること自体が恐怖になります。

人混みで発作が起きた場合の周囲への影響を考えてしまうためです。バスや電車は密閉されているため、特に恐怖を感じます。車の運転にも恐怖を感じます。こうやって、人の多い場所に対し恐怖感情を持つことを「広場恐怖」といいます。ここまで発展してしまうと、自宅から出ること自体がとても恐怖になります。

この発作を起こしてしまったら

まず1番最初に行うことは、病院での検査です。異常がないと言われたら、すぐにメンタルクリックや心療内科、精神科などを受診してください。この受診が最も重要です。早ければ早いほど、回復が早まります。精神科への受診を遅らせたために、数年単位の闘病になり、後悔している人も少なくありません。

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