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膵炎の原因はお酒だけじゃない!胆石が膵炎を引き起こすことも

膵炎と聞くと、酒好きがなりやすい病気というイメージがあるかもしれません。長年、毎晩のように大量の飲酒を続けていると、急性膵炎や慢性膵炎になってしまうことがあります。でも実はお酒以外にも、急性膵炎の大きな原因となってしまうものがあります。

それが胆石です。急性膵炎患者の約25%は、胆石が原因で発症しているとされるのです。なぜ胆石があると急性膵炎になってしまうのでしょうか。胆石が膵炎を引き起こしてしまう仕組みについてみてみましょう。

急性膵炎の原因とは?

急性膵炎の原因として一番大きいのはアルコールで、全体の約32%がアルコール性急性膵炎とされています。次が胆石で全体の約25%、それに続くのが原因のはっきりしない特発性の急性膵炎で全体の約18%です。(2007年)

ただアルコールが原因で急性膵炎になってしまうのはほとんどが男性で、女性は少数です。(近年は女性もお酒をたくさん飲むようになり、女性にもアルコール性急性膵炎患者が増えてきていますが。)

女性の場合は、胆石が原因になることが一番多いのです。そのため女性が急性膵炎を発症した時には、まず胆石など胆道の異常を考えます。次に多いのは原因不明の特発性のものです。このように男女で急性膵炎の原因は多少異なっているのです。

なぜ、胆石が原因で急性膵炎に?

では、なぜ胆石が急性膵炎を引き起こしてしまうのでしょうか。胆石というのは、胆汁の成分が固まってしまったものです。胆汁は「胆のう」という所に貯蔵されていて、食事をすると「胆管」という通り道を通って十二指腸へと流れます。

そして脂肪を消化する働きがあります。胆石は「胆のう」などで作られ、胆汁の流れとともに「胆管」を移動します。そしてこの「胆管」は、膵液の通り道である「膵管」と十二指腸直前の出口付近で合流しています。

つまり胆石が移動する「胆管」と膵液の流れる「膵管」は途中で合流して十二指腸へ続いているのです。そのため「胆管」を移動してきた胆石が合流地点付近で詰まってしまうと、膵液の流れにまで影響してしまうのです。具体的には以下のような状態になり、急性膵炎が起きてしまうと考えられています。

十二指腸への出口で胆石が詰まる

胆管と膵管が合流し十二指腸へと続く管の最後、十二指腸への出口で胆石が詰まってしまうことがあります。ここで詰まってしまうと、胆汁も膵液も十二指腸へ流れなくなってしまいます。そして胆汁が膵管を逆流してしてしまうのです。このようなことが起きると膵液の流れが止まって、膵炎となってしまいます。

膵管に胆石が詰まる

胆汁と膵液の流れによっては、膵管内に胆石が詰まってしまうこともあります。こうなると膵液の流れは滞ってしまい、膵炎になってしまいます。

胆石が十二指腸出口を壊してしまう

十二指腸への出口部分には胆汁や膵液が逆流しないように、また胆管や膵管へ十二指腸のものが流れ込んでしまわないように弁がついています。これがあるおかげで、胆汁や膵液は十二指腸へとスムーズに流れるのです。

しかし胆管を移動してきた胆石が十二指腸へと落下する時に、ここの弁を壊してしまうことがあります。この弁が壊れてしまっては、十二指腸液が逆流してくることになります。十二指腸液が膵管へと逆流してしまうことで、膵炎になってしまいます。

胆管と膵管の合流地点で胆石が詰まる

胆管と膵管の合流する地点で胆石が詰まってしまうと、両方の管を塞いでしまうことになります。胆汁も膵液も流れることができなくなってしまい、膵炎を起こしてしまいます。胆石があると、以上のようなことが起きてしまう可能性があります。

それによって急性膵炎になってしまうのです。胆石のない人に比べると、胆石を持っている人のほうが急性膵炎になってしまうリスクは高くなります。胆石の発作を起こしたことがあるという人は、念のためにに膵炎についても注意しておいたほうがよいでしょう。

特に脂肪の多い食事は避けるようにしましょう。脂っこい食事をすると、脂肪を消化するために膵液や胆汁をたくさん分泌するようにと命令が出されます。膵液や胆汁が増えてしまうと急性膵炎を起こす可能性も上がってしまうのです。

ただし胆石を持っていると絶対に膵炎になりやすいのかというと、そうではないので安心してください。実際に急性膵炎になってしまったのは、胆石を持つ人の中でもほんの少数になります。

胆石は慢性膵炎も起こす?

慢性膵炎も一番大きな原因はアルコールで、二番目は原因不明の特発性とされるものです。そして第三の原因が胆石です。ただアルコールや特発性が原因の慢性膵炎に比べると、胆石が原因とされる慢性膵炎は多くはありません。

胆石が慢性膵炎を引き起こす理由は、急性膵炎を繰り返し起こしたためとも考えられています。胆石によって急性膵炎を起こし、それを何度か繰り返しているうちに膵臓の細胞は元の正常な状態に戻れなくなり、慢性膵炎に進んでしまうのです。

胆石によって急性膵炎を起こした場合には、胆石を取り除く治療も行われます。胆石があっても、一生何も症状が出ないですむという人も多くいます。そのため心配し過ぎる必要はありません。

胆石を持っている人は、普段から痛みを起こしてしまわないような生活を心がけておきましょう。食事が不規則になったり、暴飲暴食をしてしまうと胆石ができやすくなります。1日3食、脂質は控えてバランスのとれた食事をしてください。

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