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卵巣がんの症状をチェック!検査や治療はどんな感じ?

病気の中には、私たちの生命を脅かす危険性が著しく高い病気もあります。しかも、パッと思いつくだけでも複数のそうした病気が思いだされることと思います。しかし現代人にとって最も怖いと感じるのは、やっぱり「がん」でしょう。

近年では、「がんは治る病気です!」というようなことが言われてはいますが、有名人ががんにたおれ、そのまま・・・などという話を耳にするたび、やっぱりまだまだがんは怖い病気だと感じてしまうことが多いです。

がんは本当に治るのか、あるいは治ったとしても再発の可能性はどうなのか、ステージによって生存率、予後はどのように変わってくるのかなど、ひと昔前にくらべて進化を遂げたとはいえ、まだまだ不透明な部分が多いのががん治療の現状です。

また、がんとひと口にいっても、がんはあくまでも悪性新生物(がん細胞)が防御(免疫)を打ち破って増殖をはじめた状態の総称であって、がん自体は、厳密な意味では病気ではありません。どの部位や器官ががんにおかされているのかも問題になります。

今回は女性にとっての脅威となる「卵巣がん(卵巣癌)」についての現状をお話していきたいと思います。

年齢によって意識が変わる?卵巣がんをどうとらえるべきか

健康な女性であれば、誰もが「卵巣」を持っています。だからといってそのすべてが卵巣がんの危険があるとまでは言いませんが、かといって、その可能性がゼロでないことも事実だといわなければなりません。

ところが、実際の卵巣がんの年齢別発症傾向(下グラフ)を見てみると、10代、20代といった若い世代の卵巣がんにくらべて、40代、50代以降の中高年女性が圧倒的に多いのが、卵巣がんの傾向であることがわかります。

年齢階級別卵巣がん罹患率

グラフからもわかるように、若い世代に卵巣がんが起こらないかというと、決してそんなことはありません。しかし卵巣という部位に見られるがんについていえば、そのリスク比重は圧倒的に中高年女性のほうが大きいことは認めざるを得ません。

若い世代の卵巣がんを特に「卵巣胚細胞腫瘍(はいさいぼうしゅよう)」と呼び、リスクが高い中高年の卵巣がんを「上皮性卵巣がん」と呼ぶことが多いです。卵巣胚細胞腫瘍と上皮性卵巣がんとは、医療技術的にも倫理的にも異なる見解を要します。

つまり、上皮性卵巣がんの場合、卵巣摘出手術を行うことによって生命の危険は大幅に軽減されるのに対し、卵巣胚細胞腫瘍の場合、特に未婚の女性、あるいは既婚女性でも生理が終わっていない女性に対しては、卵巣摘出手術の是非が都度問われることになるのです。

卵巣がんや子宮などのがんについては、こういったところの判断が難しくなりがちです。

これもまさに婦人科系疾患特有の難しさといえるわけですが、罹患率の高さを考慮して、がん医療的な観点でより重きが置かれているのが、中高年女性の上皮性卵巣がんのほうであるという事実があります。

ここでも、以下主に上皮性卵巣がんについてお話を進めていきたいと思います。

こんな症状を自覚したら直ちに検査を!卵巣がんの症状とは

それでは、ここからはさっそく卵巣がん(上皮性卵巣がん)の症状について説明しましょう。まず自覚症状ですが、結論をいうと、それなりに進行してからでないと自覚が難しいケースもあるのが、卵巣がんの怖いところです。

ただしこれは、卵巣がんに限らず、多くのがんでいえることなので、卵巣がんでも他のがんでも、早期発見のためにはとにかく検査が重要であるということは間違いないところでしょう。逆に、ちゃんと婦人科検診を受けてさえいれば、小さいがんでも発見することができます。

それでは、進行してから見られる卵巣がんの症状についてお話していきます。

どんな症状を自覚したら卵巣がんの疑いがあるの?

卵巣がんで自覚症状を伴う場合、すでにがんがかなり進行している可能性が大きいです。ただし、ここでいう「進行」というのは、必ずしもいわゆる「ステージ」が上昇しているということを意味しません。

がん全般にいえることですが、がんの進行は、まずはがん細胞の広がりが大きくなるところからはじまります。がん細胞が増殖しただけでは、いきなりステージが大きく進行することはありません。ステージの上昇は、転移の有無などによっても異なります。

卵巣がんのステージに関しては、後ほど詳しくご紹介することにして、まずは卵巣がんの自覚症状についてお話します。卵巣がんを自覚により気づくケースでは、まずは(下)腹部の違和感が重要なサインになっていることが多いです。

漠然とした違和感というよりは、(下)腹部が圧迫されるような違和感を覚える女性が多いです。その違和感の原因を探るために、無意識にお腹を触ってみたりすると、明らかに何か「しこり」のようなものが腹壁越しに感じられます。

また、腫瘍(病巣)が大きくなると、見た目にもお腹が不自然な出っ張り方をすることがあります。さらに状況が悪化すると、「腹水」がたまることもあり、この段階では明らかな違和感となって不快感を伴います。

症状の悪化に伴い、胸水を生じるケースもあります。腹水や胸水に関しては、中高年女性特有の上皮性卵巣がんだけでなく、若い年代の卵巣胚細胞腫瘍でも生じることがあります。卵巣腫瘍には良性と悪性(がん)があります。

腹水や胸水は、悪性のときに見られることが多いです。ただし、良性のケースでも、腹水・胸水が見られることがありますので、当然ですが、腹水と胸水の有無が卵巣がんの有無やステージの決め手にはなりません。

胸水を生じると、呼吸の際に苦しい感覚が強くなるので、たいていは自覚できます。腹水と胸水については、もしかしたらあまり耳慣れないかもしれませんね。簡単に説明しておきましょう。

腹水にしても胸水にしても、お腹や胸にかなり大量の水がたまる現象です。(卵巣に限らず)がんの際には腹水や胸水が生じることが多いです。

ただし、がんになると必ず腹水や胸水を生じるわけではありません。また、がんでない疾患でも腹水や胸水を生じることがあります。

また、腫瘍が大きくなると、腫瘍がねじれる、あるいは破裂することもあります。そうなったときには、尋常ではないレベルの激痛が走ります。こうなるとさすがに自覚症状などとのんきに構えていられるほど生易しい痛みではありません。

ただ、がん特有の疼痛(ガン性疼痛)は、あくまでも個人差があるという前提で言えば、卵巣がんの場合はそこまで多く見られません。

疼痛というよりは、(下)腹部に鈍い痛みを生じることのほうが多いといわれています。

卵巣がんの自覚症状としては、上記が典型的な症状といえるでしょう。それでは、上で「ステージ」についてもちょっとお話しましたので、ここで卵巣がんのステージについて、詳しくお話していきます。

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卵巣がんのステージとその基準はどうなっているの?

がんというと、どうしても「ステージ」が気になるところですが、本来ステージは、あくまでもお医者さん側にとって、治療や対処の方向性を決定する上で重要な目安となるデータのひとつにすぎません。

患者さんの側からすれば、がんである以上、ステージがどうであれただひたすら治療をする以外にありません。

ですから、ステージが気にならないはずはないとは思いますが、あまりステージを気に病んでしまうくらいなら、無視するくらいの大胆な対応も必要かもしれません。

とはいえ、がん治療における重要なデータであることには変わりありませんので、ここからは卵巣がんのステージについて、詳しくまとめておくことにします。データはすべてFIGO(国際産婦人科連合)の基準で統一した進行期分類です。

ちなみに、日本産婦人科学会でもFIGO進行期分類を採用することが多いです。それでは、卵巣がんのステージについて、以下の表をご覧ください。

Ⅰ期 卵巣内限局発育
Ⅰa 腫瘍が片側の卵巣に限局し、がん性腹水がなく、被膜表面への浸潤や被膜破綻の認められないもの
Ⅰb 腫瘍が両側の卵巣に限局し、がん性腹水がなく、被膜表面への浸潤や被膜破綻の認められないもの
Ⅰc 腫瘍は片側または両側の卵巣に限局するが、被膜表面への浸潤や被膜破綻が認められたり、腹水または洗浄液の細胞診にて悪性細胞の認められるもの
Ⅱ期 腫瘍が片側または両側の卵巣に存在し、さらに骨盤内への進展を認めるもの
Ⅱa 進展ならびに(あるいは)転移が、子宮ならびに(あるいは)卵管に及ぶもの
Ⅱb 他の骨盤内臓器に進展するもの
Ⅱc 腫瘍発育がIIaまたはIIbで被膜表面への浸潤や被膜破綻が認められたり、腹水または洗浄液の細胞診にて悪性細胞の認められるもの
Ⅲ期 腫瘍が片側または両側の卵巣に存在し、さらに骨盤外の腹膜播種ならびに(あるいは)後腹膜または鼠径部のリンパ節転移を認めるもの、また腫瘍は小骨盤に限局しているが小腸や大網に組織学的転移を認めるものや、肝表面への転移の認められるもの
Ⅲa リンパ節転移陰性で腫瘍は肉眼的には小骨盤に限局しているが、腹膜表面に顕微鏡的播種を認めるもの
Ⅲb リンパ節転移陰性で、組織学的に確認された2cm以下の腹腔内播種を認めるもの
Ⅲc 直径2cmを超える腹腔内播種ならびに(あるいは)後腹膜または鼠径リンパ節に転移の認められるもの
Ⅳ期 腫瘍が片側または両側の卵巣に存在し、遠隔転移を伴う。胸水中に悪性細胞が認められる、肝実質への転移がある場合もIV期とする。

上記表中では「ステージ」ということばは用いられていませんが、たとえば「Ⅰ期」はそのまま「ステージⅠ」と解釈していただいて問題ありません。

次に、卵巣がんの5年生存率についてもいちおう掲載しておきましょう。

生存率も確かに重要な数字ですが、これもやはり個人差が大きいデータであり、少し偏差が生じやすいデータであるといえますので、あまり重く考えないほうがよいかもしれませんね。

全体的なデータではなく、むしろ医療機関ごとの生存率を重視したほうがよい可能性があります。

卵巣がんの5年生存率はどうなの?

それではさっそくですが、5年生存率はデータだけ簡単に掲載しておきますね。

ステージ 5年生存率
Ⅰ期 89.1%
Ⅱ期 70.6%
Ⅲ期 40.4%
Ⅳ期 24.7%
卵巣がん全体 61.1%

さて、あまりデータばかり眺めていても、がんが改善することはありません。一番大事なのは、治療です。

卵巣がんの検査や治療はどんなふうに進めるの?

どんながんもそうですが、治療をはじめるにあたって、上記で示したステージによって、その治療方法がかなり大きく異なることが多いです。卵巣がんは特にその傾向が強いといわれており、とにかく治療前の検査結果で方針が決まります。

そういった意味では、卵巣がんの場合、治療と病理検査がワンセットとなります。そこで、まずは卵巣がんの検査方法からお話することにしましょう。

卵巣がんの検査はどんな検査?

相当悪化するまで自覚症状が現れない臓器といえば、「肝臓」が思い当たりますが、実は婦人科の分野では、今回お話してる卵巣もまた、肝臓と同じく「沈黙の臓器」と呼ばれることがあります。

それだけ卵巣がんも発見が遅れやすいというリスクがあるわけですが、だからこそ検査は非常に重要であると考えられます。卵巣がんの検査には、主に5種類の方法があります。以下にまとめておきます。

検査方法 検査の内容
①問診 担当医による下腹部の張りや痛みの自覚症状の確認
②内診(触診、超音波検査など) 問診のあと、子宮や卵巣の大きさ・形・腫れ具合などの、医師による検査(触診では、医師が患者さんの膣や肛門に指を挿入し、腫瘍の硬さや状態位置などを細かく調べる)
③血液検査 上記①、②の検査により卵巣がんの疑いが高いと判断された場合に行われ、特に血液中の腫瘍マーカーの数値から転移の有無が有効に判断できる(逆に早期発見の手がかりにはなりにくい)
④CT・MRI検査 卵巣がんの具体的な病巣の位置を把握し、手術の手がかりをつかむための検査で、手術前には必ず行われる検査
⑤切除した腫瘍の分析検査 卵巣がん手術を実施する際、切除したがん細胞をさらに詳しく分析する検査

参考…アタナハクリニックより

このように、そのステージや段階によって、検査の方法もかなり細分化されているのが卵巣がん検査の特徴です。そして、病院での検査も重要ですが、「沈黙の臓器」だけに、ふだんご自身が気を付けておくことも重要です。

卵巣がんはセルフチェックで発見できるかも!?

自覚症状が現れにくい卵巣がんだけに、早期発見が比較的難しいことが、現状の生存率、予後にかかわってきている部分も実際あります。

逆に、ふだんから卵巣がんの可能性を頭に入れておくことで、早期発見の確率も高まります。

かといって、さすがにがんの検査ばかりは精密な検査が必要になるのでは・・・と思うでしょう。

もちろん、上記に示した通り、卵巣がんの検査は状況によりかなり細分化した検査が行われるという厳密性があります。

ただ、あくまでも可能性を探り、少しでもリスクを軽減するという狙いでのセルフチェックは、十分可能なのです。自宅で実施できる卵巣がんのセルフチェックの方法をご紹介します。

卵巣がんのセルフチェック

  • 骨盤のあたりが痛む
  • 腹部、下腹部の張り
  • なんとなくの不快感
  • 強い疲労感
  • 頻尿

これらの症状が継続したり、または起こったり治ったりを繰り返す。

上記はあくまでもセルフチェックの域を出ないので、こういった症状が見られたからと言って必ずしも卵巣がんを心配して気に病む必要はありません。ただ、卵巣がんのときにはこういう症状が起こることがあることを意識しておく必要があります。

その意味では、セルフチェックというよりは、ふだんから上記のことは気に留めておいていただき、もしも上記の自覚症状に思い当たる部分があったら、すみやかに病院で精密な検査をしてもらというスタンスが重要です。

卵巣がんの治療はステージに応じて行われる

ここからはもっぱら中高年女性に見られる「上皮性卵巣がん」の治療の進め方、考え方についてお話していきます。

卵巣がんの場合、一般的ながん治療と同様、手術による治療と化学療法(投薬治療、放射線治療など)を融合させた治療が採用されることが多いです。ただ、その組み合わせ方や治療の進め方は、ステージや状態によってやや大きく変化することもあります。

だからこそ、上記でお話したように厳密な検査が必要になってくるわけですが、一般的には「ステージ」が治療の方向性を決定する目安となります。したがって、ここではステージごとの治療方法・方針の一例をご紹介していくことにします。

Ⅰ期:原則として、以下の根治手術が採用され、術後の経過により、再発予防を目的とする化学療法を導入するか否かを患者と相談して判断する

  • 子宮全摘
  • 両側付属器切除(両側の卵巣切除)
  • 大網切除術(胃下部の脂肪組織切除)
  • 骨盤内リンパ節の郭清
  • 傍大動脈リンパ節の郭清

※リンパ節郭清(かくせい)・・・転移の予防として、転移経路であるリンパ節を切断すること

Ⅱ期:がんがすでに広がっている、もしくは広がる危険性があると思われる部位の摘出手術を行い、術後ほとんどのケースで化学療法を導入する

  • 子宮、卵管全摘
  • 直腸合併切除(がんが直腸表面に広がっている場合)
  • 膀胱表面の腹膜切除(がんが膀胱側に広がっている、あるいは広がろうとしている場合)

Ⅲ期:上腹部にがんが存在している場合(1)と、リンパ節にがんが存在している場合(2)と区別して考える必要がある

  1. 全身状態がよい場合は、原則として開腹手術を先行し、腹腔内状況及び組織型を確定するが、全身状態が良くなく化学療法を先行させる場合も多く見られる
  2. 術後抗がん剤治療を再発防止の目的で行う

Ⅳ期:治療の方針はⅢ期治療とほぼ同じだが、Ⅲ期にくらべて遠隔転移が著しいことが想定されることから、根治手術治療に先立って化学療法を導入する場合が多い

以上が、ステージごとの卵巣がん治療の方針、方法になります。ただ、施術する病院や医師の方針・考え方によって異なった方針、方法が導入されることもあり、また、患者やその家族などとの相談の結果、方針・方法が変更されることも珍しくありません。

卵巣がんとどう向き合うべきか

さて、ここまで卵巣がんの検査や治療の内容をメインとして、さまざまなデータをご紹介しつつお話をしてきました。卵巣がんに限らず、やはり「がん」という病名を耳にしただけで、いささかショッキングな響きを感じ取る人が多いと思います。

ましてやそんな不運が家族やご自身に降りかかったとしたら、気分的に落ち込んでしまうのは無理もありません。しかも卵巣がんの場合、ご自身の生命の危険ばかりでなく、女性にとって非常につらい決断を迫られなければならない可能性もある病気です。

ですから、卵巣がんはふつうのがんよりもいろいろな部分で悩み、苦しまなければならない患者さんも多いことは確かです。ただ、ここまでお話してきたことを踏まえ、いくつかの「下すべき決断」があることにお気づきになった人も多いと思います。

ここまでは少し専門的なお話に終始した印象もありますので、ここで少しおさらいをしてみたいと思います。卵巣がんの検査や治療で最も重要なことは、「ご自身の生命の危険をできるだけ遠ざけること」です。

細胞検査によって卵巣がんの悪性度がわかり、その結果に治療の方向性が決定しますが、多くの場合、子宮や卵巣の全摘出の手術が行われます。これはやはりご自身の生命を守る上で必要になってくる選択と解釈していただけると、少し前向きな解釈になるかと思います。

やはり女性にとってこの部分は大きな葛藤を強いられることになるとは思いますが、卵巣がん克服のための第一歩となることも間違いありません。その次に下すべき決断は、「化学療法の導入」です。

これもまた、再発予防の目的も含め、ご自身の生命を守るために医師が必要と判断することが多いです。がん治療における化学療法とは、抗がん剤治療や放射線治療を指しますが、どうしても気になるのが「副作用」です。

子宮や卵巣の全摘出は、女性にとっての精神的苦痛になると思いますが、化学療法による副作用に関しては、身体的苦痛がまずは大きくなります。確かに抗がん剤治療にしても放射線治療にしても、ひと昔前にくらべれば飛躍的に進化したといわれます。

ですから当然副作用もずいぶん軽減されるようになったとも言われます。しかし抗がん剤治療にしても放射線治療にしても、がん細胞を殺すためにはどうしても必要な細胞(良性もしくは健常な細胞)まで殺さなければなりません。

そのため、元気が出なかったり食欲がなかったり、うつ状態になってしまったり、身体の各所に痛みや病変を発したりといった副作用が少なからず見られます。これががん治療における一般的な身体的苦痛です。

卵巣がん治療を受けるのは必ず女性ですから、頭髪が抜け落ちてしまう副作用は、頭部への痛みこそ感じないかもしれませんが、精神的苦痛は小さくないでしょう。つまり、化学療法による副作用は、身体的にも精神的にも苦痛を伴うのがふつうなのです。

このように、卵巣がん治療には乗り越えるべきいくつかの試練が待っているといわなければなりません。ただ、これらの山を登り終えると、そこに新しい生活、新しい日常が待っていることも事実なのです。

東洋医学やハーブにも目を向けてみよう

身体的な痛みや精神的な苦しみは、がん治療にはどうしてもついてまわる弊害です。その痛みや苦しみを緩和するための方法のひとつに、「東洋医学やハーブ」に期待するという考え方もあります。

日本人の場合、多くはがん治療に西洋医学(手術治療や化学療法)を採用します。ただ、上記の5年生存率のデータをご覧いただいてもわかるように、西洋医学ではがん治療に限界があるとも言われているのです。

もちろんお医者さんの中には「過渡期」ととらえる人もいますが、最近では、ことがん治療に関しては「限界」ととらえる声のほうが大きくなってきています。つまり、西洋医学はパーフェクトではないという指摘を受け入れる流れがつくられているのです。

しかし医師という立場は、「不可能」を嫌います。西洋医学で足りない部分を補うのが、「東洋医学」であり、「ハーブ」であるのかもしれないという考え方も、特にがん治療においては推進されています。

東洋医学というと、「漢方薬」のイメージが強いですが、がん治療ではどちらかといえば「サプリメント」のイメージに近いでしょう。有名なところでは「アガリスク(キノコ)」や「フコイダン(海藻)」が挙げられます。

また、特にヨーロッパのがん医療現場で苦痛の緩衝材的に用いられているのが、ローズマリーやカモミールなどのハーブ類です。ハーブの活用の狙いは、がんそのものの改善よりは、元気を出し、食欲を増し、痛みを軽減し、よく眠れるといった効果にあります。

これらの取捨選択は、やはり主治医との相談や、あるいはセカンドオピニオンをどの程度反映させるかにもよってきます。ただ、がん治療のあるべき方向性としていえることは、「ひとりで悩まないこと」です。

薬やサプリメント導入可否だけではなく、ご家族やご友人、もちろんお医者さんなど、信頼できる人とたくさん相談を重ね、悩みを聞いてもらいながら、少しずつ前へ進んでいただきたいと思います。

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