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日本の脂質異常症の診断基準は、さらに病人を増やす!?

現代の日本はやせていることが健康の象徴のように考えられています。ところが調査をしていくと、「小太り」タイプの人が一番健康で長生きであるという結果になりました。

この「小太り」タイプを中心に、日本の脂質異常症の判断基準値は厳しいのか、厳しくないのか、考えていきます。

まず、肥満度BMIで考えてみましょう

体重80kg、身長1m75cmの人であれば、BMI(体重kg÷(身長m×身長m))は約26になります。厚生労働省は22~23を標準としていますので、26は肥満ということになります。

肥満は長生きできないとよく言われています。これが事実なら、BMIが高いほど短命ということになります。厚生労働省は40歳~59歳の日本人を10年間追跡調査しました。その結果、男性で死亡率が最も低いのがBMI23~27の人達でした。

その数値を境に多くても少なくても、死亡率は高くなりました。肥りすぎても痩せすぎても、寿命は短いという結果でした。

BMI23~27は、「小太り」

先程、例として計算した身長1m75cm、体重80kgの人はBMI26でまさに小太り!このくらいの体格の人は健康体だと納得される人も多いと思います。アメリカでも小太りの人の死亡率が低いというデータが出ています。

只、日本ではBMI30以上の人が数%しかいませんが、アメリカは30以上の人が20%いるようです。「小太り」がいいとわかっていても、超肥満が多いアメリカは「肥満は短命である」と大げさに警告していく必要があるようです。

日本はアメリカとは少し事情が違います。日本人の男性の44%は、BMI23未満です。

日本女性は「太っている」と思いこんでいる人が多いです

10年以上前と比べると、日本男性の体格は大きくなっていますが、日本女性は身長が伸び、体重は減少、「痩せ型」になっているようです。

痩せていると、確かに糖尿病や高血圧になりにくいのですが、痩せすぎは特に感染症、肺炎など別の病気になりやすく、これも又、短命と言われるのです。

コレステロール値から考える寿命の長さ

肥満と関係がある脂質異常症の検査項目も気になるところです。色々ある検査項目の中でコレステロールにスポットを当てて考えてみます。コレステロールは細胞膜やホルモンの材料で、血管を強くするのに大事なものなので少なくてもいけません。

又、逆に多すぎると、動脈硬化、心筋梗塞をひきおこしてしまいます。この血中にあるコレステロールの総量の正常値は日本人の場合、120~220mg/dlです。中高年の約3割が、220ml/dlを超えているとのことです。

とある大学教授が、1万人のコレステロール値と死亡率の関連を調査しています。この調査によると、女性の場合は159mg/dl以下では死亡率に差がありますが、それ以上に値が高くなっても、死亡率はあまり変化はありません。

279mg/dlまではコレステロール値が高くなるほど、死亡率が低下

これは男性の場合ですが、正常値を超えても280mg/dlまでは心配する必要がないのです。日本動脈硬化学会は以前、総コレステロール値220mg/dl以上の人を「高コレステロール血症」としてきました。

しかし、2001年は240mg/dl以上を「高コレステロール血症」と数値を上げました。それは220mg/dl以上を高値とすると、対象者が増え過ぎたというのが理由です。

内臓脂肪型肥満を考える場合でも腹囲85cm以上を男性の場合、内臓脂肪型肥満であるとしていますが、腹囲85cmは日本人男性のほぼ標準のサイズです。先に紹介しましたように、長寿の秘訣は「小太り」です。

小太りの人が脂質異常症治療薬を飲んで、厚生労働省が推奨するBMIや正常コレステロール値を目指したり、過剰なダイエットで内臓脂肪型肥満にならないようにお腹を小さくしていったら、どうなるのでしょうか?

せっかく長寿に合った体格をしているのに、わざわざ寿命を短くしているようなものです。

一番心配なのはコレステロール値が低い人です

勿論、高すぎてもいけませんが、低すぎると、肝硬変、甲状腺機能亢進症が潜んでいる可能性があります。それ以外にもコレステロール値の過度の減少は健康上にも様々な問題をひきおこします。

コレステロール値が低めの人は、加齢と共に卵や肉などのコレステロールの豊富な食品を摂るように心がけましょう。

(補足) 今まで述べてきたことは、あくまでも病気のない健康人に対してです。糖尿病、心臓病など、病気によって厳格な血中脂質の数値を目指さなくてはいけないのは言うまでもありません。

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