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マトンやラムに含まれるカルニチンのダイエット効果は期待薄

genghis khan

L-カルニチンと言うアミノ酸由来の栄養素があります。脂肪をミトコンドリアと言う細胞内小器官に送り込んで燃焼させる働きがあるため、脂肪代謝を盛んにして体重を減らせるのではないかと期待されたものです。

確かにL-カルニチンは脂質代謝に関して非常に重要な役割を担っています。しかし、カルニチンを多く含む食べ物を食べたからと言って、そのまま体脂肪が減るわけではありません。

ここから先はL-を略して単にカルニチンと呼びますが、食べ物からこのカルニチンを摂取しつつ、それを上手にダイエットにつなげるには少しコツが必要なのです。

ダイエット効果が期待されるカルニチンといえば羊肉?

羊肉と言えばラムとマトンです。個人的には大好きなのですが、お肉の香りが個性的なので苦手にしている人も少なくないようですね。特に成羊の肉であるマトンの方が香りが強いようです。

最初はスパイスで香りをごまかしていても、そのうち病み付きになって塩だけで食べたくなるのも羊肉の魅力です。しかし、まずはダイエット効果が期待されるカルニチンについて見てみましょう。

羊肉だけがカルニチン抜群という訳ではない

世の中の宣伝やダイエットサイトを見てみると、羊肉が圧倒的に有望なカルニチンのリソースであるように言われていますが、これは必ずしも当てはまりません。

私たちが普段入手可能な食肉の中で、最もカルニチンの含有量が多かったのは鹿肉でした。ジビエ料理で一般的になってきたおかげか、100g300円程度で買えるようになってきました。

(抜粋)

最も多いものは、鹿で従来カルニチン含量が高いとされている羊肉(ラム)の2.44 倍であった。

各種食肉のL-カルニチン含量は、従来、馬肉が最も高いと報告されているが、今回、初めて測定した鹿と駝鳥がこれを上回ることが分った。

両肉とも赤みが強く、赤みの強い肉にカルニチンが多く含まれているという知見と一致した。

当然であるが筋肉を含まない卵や乳にはほとんどカルニチンは含まれていなかった。

動物の筋肉に含まれるカルニチン量は加齢とともに減少することが知られており7、今回、牛について調べた結果でもそのことは裏付けられた。

このように、羊肉はカルニチン豊富であることに間違いはないものの、オンリーワンでもナンバーワンでもないということには注意が必要です。

データによってはマトンに期待が持てるかも

実際に生肉を購入して分析した上の研究では、ラムに含まれるカルニチンは50mg/100g弱程度だとされています。しかし、ネットこの研究上に提示されているデータの中には80mg/100gと言う物を見ることもあります。

そうしたデータではマトンの場合208.9mg/100gと言うすごい数字を提示しているものもあります。これを信用するならラムは鹿肉に及ばないものの、マトンだと一番と言うことになります。

ただ、残念ながら、そのデータのソースとされているニュージーランド食肉研究所と言う物が見当たりません。ニュージーランド第一次産業省やその傘下の組織が出したデータに、羊肉のカルニチン含有量は見当たりません。

また、ニュージーランド食肉工業会の研究所からもデータの公表はないようです。このようにいまひとつ信頼性には欠けるものの、それでもマトンにはちょっと注目してみたいものです。

詳しくは後ほどお話ししますが、まずは他の食肉との比較から見てゆきましょう。

鹿肉と言うのは意外な感じもしますが、確かに最近では買いやすくなっているようですね。

私は鹿肉ステーキが好きですが、元気君はカレーこそベストだと言ってます。

さすがにダチョウ肉は珍しいが鹿肉や馬肉は日本人になじみが深い

先に紹介した論文で、羊肉(ラム)よりカルニチン含有量が多いとされたのは

  • 鹿肉
  • ダチョウ肉
  • 牛肉
  • 馬肉

で、羊肉は第5位でした。

牛肉の場合、黒毛和牛が最も含有量が多かったのですが、これはお財布にはかなり厳しいデータですね。

今でも馬肉は生で提供できる安全でおいしい肉

そもそも馬肉は桜肉、鹿肉は紅葉肉と言って、古くから日本人になじみの深い食肉なんですよね。今ではジビエ料理の人気に伴って、鹿肉が復権を果たしているようです。

もちろん狩猟だけでなく、鹿を飼う牧畜も少ないながら行われているんですよ。

鹿肉と馬肉は、脂肪分が少ないため、おなじ赤身肉の部分で比べても牛肉や豚肉より1割弱カロリーが低いというメリットもありますが、その分調理を工夫しないとパサつくこともあります。

馬肉はご存知の通り、牛肉のユッケが提供できなくなった時期においても問題なく提供できていたように、馬刺しと言う生肉食は問題ありません。

一方、鹿肉は絶対生食してはいけません。寄生虫の危険性が非常に高いのです。

カルニチンだけに注目するなら黒毛和牛もよい食材

先の論文中に示されたデータでは、交雑種牛肉の平均57.9mg/100gに対して黒毛和牛の平均は64.2mg/100gでした。ラム肉の48.1mg/100gに比べればどちらも多く含んでいると言えるのですが、牛同士でも1割違うというのは大きいですね。

そして、同じ牛肉でも、部位によってカルニチンの含有量に開きがあることもわかりました。

carnitine amount of beef

このような結果が出ています。必ずしも高価な部位が良いわけではなく、筋膜や筋の多いすね肉が最もカルニチンを多く含んでいますね。では筋が多い方が良いのかと言うと、2番目がヒレだとと言うのが難しいところです。

強いて言うなら、この中ではもも肉が最もきめが粗いので、きめの細かい肉か筋や筋膜がある部位がお得なのかもしれません。

そして、お肉の種類ごとの分析結果も見て頂きます。お肉の種類によってデータのばらつきが多いので、だいたいの目安程度に見て頂けるといいでしょう。それでもはっきりとした傾向は見て取れると思います。

animal another carnitine amount

このような結果になっています。同じジビエの対象でも猪やうさぎは少なめですし、猪を家畜化した豚は意外なほど少ないですね。ここでも赤みの少ない肉にはカルニチンが少ない傾向が見られます。

牛すね肉の煮込み料理は味が濃厚でおいしいですよね。これでカルニチンも多いのですから一石二鳥です。

食肉に含まれるカルニチンを旨くダイエットに利用する方法

結論から言うと、カルニチンを摂るだけで体重を減らしたり身体機能のパフォーマンスを上げることはできません。

しかし、何らかの理由でカルニチン不足に陥っている人の場合は、それを補うことで好ましい影響が出てくる可能性は十分にあるのです。その「何らかの理由」とは、「加齢」です。

効果の出る量と安全な量に大きな差がある

筋肉中のカルニチンの量が増えると脂肪燃焼効果が上がるということは確認されていますが、動物実験でカルニチンを大量投与しても骨格筋のカルニチン濃度はほとんど上昇しなかったという結果が得られています。

一方で、内臓脂肪の減少には運動とカルニチン投与の併用に効果が見られたという報告もありますので、心筋や肝臓のカルニチンが脂肪を燃焼させた可能性が示唆されています。

いずれにせよ、食べ物やサプリから摂れるカルニチンでは、それだけで劇的に脂肪を減らすことはできません。

この動物実験では体重1kgあたり300mgのカルニチンを毎日2週間投与したとあります。人間で言えば、体重60kgの人に18000mgものカルニチンを与えたことになります。

一方、厚生労働省が安全に取れる目安として提示しているのは1日当たり1000mgです。実に18倍もの開きがあるんですね。

この一日1000mgと言う少ない上限量ですら、お肉から摂ろうと思うと、ほとんどの場合1kg以上のものを毎日食べる必要が出てきます。

ですので、お肉を食べるだけで減量効果を求めるのは不可能です。

一方、加齢によって減ってしまったカルニチンを補うと言う意味では、良質のお肉を上手に食べることが「太りやすくなった中年」から脱却する助けにはなるでしょう。

ホゲットと言う羊肉があるのを知ってますか

私たちが普段羊肉と呼んでいるものは、月齢12か月までのラムと、それ以上のマトンですね。多くの国ではこの2分類です。

一方、羊の牧畜が盛んなオセアニアでは、月齢13か月から24か月の間をホゲットと呼んで別の枠にしているのです。これは主に風味の点での分類が目的なのですが、もしかするとカルニチンについての目安になるかもしれません。

先の論文にもあったように、体内のカルニチンは加齢とともに減ってゆきます。ですから、本来ならマトンよりラムの方にカルニチンが多く含まれるはずなんですね。

それにもかかわらず、マトンの方がカルニチンが多いというデータを示しているところが多いのは、このホゲットをマトンとして扱っているからではないかと言う可能性も考えられます。

羊は、一般的には生後5か月から9か月で性成熟しますが、牧畜において交配用に使われるのは月齢18か月から20か月だということです。

この交配用に用いられるようになる時点が、最も身体が安定した時期と言うことになるので、カルニチンの含有量が最大になって、ここから減ってゆくのかもしれません。

そうなると、日本の食肉基準でホゲットはマトンに分類されるので、マトンの方がカルニチンを期待できるということになります。一方、安価な味付けマトンは老齢羊であるかもしれません。

老齢羊ではラムのような若い羊よりカルニチンが少なくなっていると考えて差し支えないでしょう。そう言ったことも考え合わせると、ひとくちにマトンとして同じに扱うのは誤解を招くかもしれませんね。

ホゲットは、ラムほど淡白ではなくマトンほど癖が強くない、一番おいしい羊肉であるとしてオセアニアでは好まれているようです。

日本ではホゲットの表示がされていることはほとんどないと思いますが、「ラムのようなマトン」とか「ラムより濃厚で癖がないマトン」などのように特徴が表示されているマトンが、このホゲットである可能性が高いですね。

こうしたものをうまく利用するのがカルニチンを効率よく摂る方法だと言えるでしょう。

若齢マトンのホゲットが加齢に対応できる良い食材だということですね。

とはいえ、ラムも悪くないと思いますよ。後は財布と相談しなけりゃですね。

ジンギスカンもいいけれどお勧めは中国風白湯鍋

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hikaRi.さん(@hi.iiee)が投稿した写真 –

日本で羊肉の料理と言えば、なんといってもジンギスカンですよね。野菜もたくさん食べられるし、健康的な一品ではないかと思います。

一方で、結構香辛料が効いていて、ちょっと味が濃厚すぎるかなと感じることもあるでしょう。そうした時にお勧めしたいのは中国風の白湯鍋です。

白湯と羊肉とごまとネギがとても美味しく食べられる

中国の山東省などで人気の鍋物なのですが、中華料理のイメージからはかなり遠く、気軽に食べられます。

ベースになるのは白湯スープです。豚でも魚でも好きな出汁でいいのですが、市販の白湯スープも利用できます。香辛料の少ないものを選んでください。

そこに白菜と羊肉の薄切り、キノコ類。後は好みの野菜を入れてごまだれで頂くのです。ごま油・ピーナッツ油やニンニク・唐辛子・花椒といった、いかにも中華料理な材料は全く使いません。

そのほかXO醤を使ったたれなどを自分の好みに合わせて自作してみるのもお勧めですね。私は卵黄とXO醤、醤油とネギのたれが好きです。

野菜が多く油を使わないので低カロリーな羊肉を楽しめます。それでも太ってしまいそうなぐらい、いくらでも食べられるのが良いところでもあり悪いところでもあると言えるかもしれません。

ヘレンさんと心美さんを誘って鍋パーティーにしましょう!

元気くんとはカレーパーティーでも開催しますか…

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