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辛いノロウイルスの予防対策!期間や感染経路、消毒方法は?

食中毒女性

毎年11月~3月にかけて流行するのがノロウイルスによる食中毒です。とかく食中毒は夏や梅雨の時期に起こるというイメージがありますが、ノロウイルスは冬に発生するのです。

ノロウイルスは感染力が非常に強く、人から人へも感染し、下痢や嘔吐、全身の倦怠感、発熱など激しい症状が起こるのも特徴です。ノロウイルスによる感染をどのように防げばよいのでしょうか?

嘔吐や下痢を起こすノロウイルスの感染は11月から特に注意して!

ノロウイルス感染の食中毒では以下のような症状が現れます。

症状
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 発熱
潜伏期間 24~48時間
症状が出る期間 数時間から3日以内(ただし便の排出は2週間続く場合も)

嘔吐だけの場合もあれば発熱と嘔吐があるなど、その時によって症状が異なります。口にものを入れる度に嘔吐が続き、胃液まで吐くくらい激しい症状が続きます。嘔吐がおさまったら今度は下痢が始まるというケースもあります。

通常、人が感染したことで死んでしまうということはなく、症状がでても3日以内には治癒し後遺症も残りませんが、乳幼児やお年寄りがかかると脱水症状がひどく重症化したり、吐しゃ物が気管に詰まり死に至るケースもあります。

しかしこれらはもともと疾患をかかえていた人や介護を受けていた人などが対象である場合が多く、ノロウイルス感染が直接的な死因であったかどうかを見極めるのは難しいでしょう。吐しゃ物の誤嚥で…というのもウイルス感染が直接的な原因ではないと言えますからね。

感染がもっとも増加するのは11月から!

冬に流行警報が出されるのは、このノロウイルスが低温や乾燥にとても強く感染力も強いためです。4℃の環境で2ヶ月以上生き延びた報告もあります。

厚生労働省の調べでは、ノロウイルス食中毒による事件の発生は1年を通して報告されていますが、特に11月くらいからその数が大きく増えはじめ、翌年1月頃がピークになるとしています。

ノロウイルス食中毒発生状況グラフ (2)

ノロウイルスにはたくさんの遺伝子型があり、一度ノロウイルスにかかった人でもまた違う型のノロウイルスにかかってしまう、ということがあります。

何度も感染することがありますので、日々予防が大切なのです!

ノロウイルスの感染経路は大きく4つ

ノロウイルスの感染経路はほとんどが経口感染です。つまり口から感染源を体内に入れてしまうことですね。

  • ノロウイルスに感染した二枚貝などの貝類を食べて
  • ノロウイルスに感染した井戸水や水道水を飲んで
  • 感染者の便や吐しゃ物から
  • 感染者である食品を取り扱う人(調理師など)を介して

それぞれの対策については下でご紹介しますから、まずはどういう風に感染してしまうのかをしっかり知っておきましょう。

ノロウイルスに感染した貝類・水からの二次感染

ノロウイルスはもともと貝類に多く潜んでいて、それを食べることにより感染します。夏場の食中毒は腐敗菌のためにおこることが多いので、匂いで「食べられない!」とわかることもあったりしますが、このノロウイルスに感染している食品は匂いも味も変化がありません。

寒い時期は貝類がおいしい季節ですが、よく生で貝を食べたらあたってしまったという人がいます。ノロウイルスは牡蠣などの2枚貝の内臓に集まりやすいため、生で内臓も一緒に食べる習慣がある生ガキなどは人によって発症してしまいます。

貝類からの感染同様、ノロウイルスに汚染した井戸水や水道水を完全な消毒を行わずに摂取してしまった場合も経口感染してしまいます。

感染者の便や吐しゃ物から

感染者の便や吐しゃ物には大量のノロウイルスが含まれています。処理するときに十分に注意しないと手に残ったウイルスから感染してしまいます。

また適切に処理されないことで飛沫感染してしまうこともありますから、正しい方法で処理しなければなりません。

感染者である食品を取り扱う人(調理師など)を介して

感染した人が調理するなど、食品を扱った場合、それを食べた人が感染してしまう場合があります。飲食店や宿泊施設などでノロウイルスの集団感染が見られるのは多くはこの感染方法でしょう。

自分が注意していてももしコックさんが感染していたら…やですねぇ。

感染しないためにしなければならない4つの事

ノロウイルスに感染しないためには、日頃の予防が重要です。手洗いやうがい、食器等をよく洗うのはもちろんの事ですが、一番重要なのはノロウイルスにかかった人の嘔吐物や排泄物の処理の仕方です。

国立感染症研究所が発表しているノロウイルス感染を避けるためにするべきことをもとに、具体的にはどのようなことに気を付けなければならないのか、どういうことをしなければならないのか、5つの方法を見ておきましょう。

1.帰宅時も食事前にもしっかり手洗いするべし!

とにかく、少しでも外に出たら帰宅時に念入りに手を洗いましょう。水洗いだけではウイルスが残りやすくなるので、石けんを使ってください。

指輪やアクセサリーをはずして、指と指の間、関節のシワの部分、手首などの汚れが残りやすい場所も念入りに行いましょう。

手洗いイラスト

まず、水道水で汚れを十分に落とすことが大切です。汚れを落とす前に石鹸をつけていきなり手を洗い出しても全く効果はありません。子供はそのまま石鹸をつけて洗いだしてしまうため、ここは注意していきましょう。

石鹸をつけたら、その石鹸をよく泡立てることも大切なポイントになります。

泡立てた石鹸でよく洗い、そして水道水でよくすすぎます。水道水できれいに洗い流したら、ペーパータオルや清潔なタオルでしっかりと拭きましょう。

2.できるだけ生牡蠣は避けて、加熱はしっかりと

牡蠣自体がノロウイルスを発生させるわけではありませんが、牡蠣は海中にいるノロウイルスを吸収しやすい性質を持っており、水をろ過してウイルスを濃縮する性質があるのです。

牡蠣を生食で食べる時には、必ず「生食用」と表記してある牡蠣で、できるだけ新鮮なものを選んで食べるようにして下さい。殻付きの牡蠣も売っていますが、新鮮であるか必ず確認して食べるようにして下さい。見た目にも日が経ったものや、臭いのするものなどを口にしないようにしましょう。

また、「加熱加工用」と表記してある牡蠣は、たとえ新鮮に見えても、絶対に生食で食べてはいけません。十分に加熱調理をして食べるようにして下さい。半生な状態でも危険です。

ウイルスは熱に弱いので、加熱処理が有効です。感染源として多い2枚貝などの食品は中心部が85~90℃で90秒以上の加熱で十分です。

  • まな板
  • 包丁
  • 食器
  • 布巾やタオル

といった調理器具なども加熱で殺菌することが可能です。85℃以上の熱湯で1分以上加熱しましょう。

ただし、2枚貝などの感染源になり得る食品を調理する器具はその他の器具と分けて使用するようにしたり、使用の都度に熱湯消毒を行ったりして、食材への二次感染を防ぐようにしましょう。

3.公衆トイレで感染するかも?除菌グッズを持っておこう

公衆トイレでの二次感染予防の為には、洋式の便座を一度アルコール除菌するよう、除菌グッズを携帯しておくと良いでしょう。

楽天市場除菌シート検索結果画像
楽天市場「便座除菌クリーナー 携帯」検索結果ページ

もちろんですが、トイレの後の手洗いは徹底して行いましょうね!

4.やっぱり体が資本!体力を落とさないようにしよう

そして体調管理です。免疫力が落ちていると感染しやすいので、十分な睡眠、栄養のある食事を心がけましょう!

なんといってもゲーゲーピーピーがつらいノロウイルス食中毒。

この冬は悩まされないで越したいですね。しっかり予防に努めましょう。

便や吐しゃ物の処理には注意して!正しい処理・消毒方法

感染者の便や吐しゃ物には大量のウイルスが含まれています。吐しゃ物に触れてそこから二次感染してしまいますので、正しく処理を行い、感染を広げないようにしましょう。

12日以上前に吐しゃ物がついたカーペットからの感染も報告されていますので、時間がたったとしても汚染されたものはウイルスが残っていて危険と言えます。

ノロウイルスの消毒には次亜塩酸ナトリウム、二酸化塩素が有効です。これらはウイルスや細菌を変性させて不活性化させる作用があり、消毒用途に用いられています。

家庭用漂白剤には酸素系と塩素系がありますが、酸素系ではなく塩素系(においがツンとするほう)を使ってください。また、アルコールはノロウイルスには効かないので、ノロウイルス対策には使わないでください。

これはノロウイルスの「エンベローブを持たない」という特徴によるものです。エンベローブというのはウイルスの外側にある膜のようなものです。

インフルエンザなどのようにエンベローブを持つウイルスは、アルコールがエンベローブを破壊してウイルスにダメージを与えるため殺菌効果が得られますが、エンブローブを持たないノロウイルスにはその作用が起こらないために殺菌できないのです。

norovirus

  • 次亜塩酸ナトリウム → 台所用の塩素系漂白剤
  • 二酸化塩素 → 空間除菌剤・プールの消毒など

5リットルの水に漂白剤のキャップ2杯(20ml)を薄めた濃度が適当です。トイレ内では便座、床、ドアノブにもウイルスが付着しているので漂白剤で良く拭き取りましょう。

便や吐しゃ物の処理・消毒方法

  1. 便や吐しゃ物を処理する場合は人を遠ざけ、換気をします。
  2. マスク・手袋・ゴーグルをし、雑巾で完全に便や吐しゃ物を拭き取る。
  3. 塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウムを含むもの)で浸すようにして拭き取る。
  4. 便や吐しゃ物、使った雑巾は再び菌が外に出ないように袋を2重にしてすぐに処分する。
  5. 最後は水拭きをする。
拭き取ったものを袋に入れて処分する際、そこにも廃棄物が浸る程度の塩素系漂白剤を入れて捨てるとなお良しです。

家庭用の塩素系漂白剤の使用には「使用上の注意」をしっかり読んでくださいね。

病院へ行ったらどんな検査をして、どんな治療をうけるの?

一般的には通院時の症状や周囲の感染状況から総合的に「ノロウイルス感染」と判断されるのですが、実際に臨床症状からのみでは、はっきりと断定できないのが現状です。

そこで、保険適用のノロウイルス抗原検査というものを受けることになります。

 「ノロウイルス抗原検査」は、ふん便中のノロウイルスを検査キットで検出するもので、3歳未満、65歳以上の方等を対象に健康保険が適用されています。医療機関で、医師が医学的に必要と認めた場合に行われ、診断の補助に用いられます。

なお、この検査は、結果が早く出るメリットがありますが、ノロウイルスに感染していても陽性とならない場合もあり、ノロウイルスに感染していないことを確かめることはできません。

より確実なのは便や吐しゃ物などを電子顕微鏡法、RT-PCR法、リアルタイムPCR法などの遺伝子単位で診断する方法ですが、これらは通常医療機関では受けられず、食中毒や集団感染の研究目的で行政機関や研究機関などで行われています。

病院ではどんな治療を受けるのか

ワクチンや特効薬がありませんので、整腸剤や痛み止め、解熱剤の処方など対症療法に限られます。脱水症状が重度の場合は点滴をが必要になるかもしれません。

乳幼児や高齢者は脱水症状をひどく起こしてしまいがちなので、水分と十分な栄養の補給を行いましょう。体力を消耗しないよう、しっかり休息することも大切です。

便や嘔吐からウイルスが完全に出てしまうまで症状は続きます。お子様は特に食べさせても吐いてしまうので無理に食べさせる必要はありません。

下痢止め薬は回復を遅らせてしまう可能性があるのであまりオススメできません。

しっかり下から出してウイルスを追い出すべきなのです。

もしも食中毒を起こしてしまったら、最寄りの保健所やかかりつけの病院で相談しましょう。

ノロウイルス食中毒は日本でどのくらい発生しているのか?

平成26年の食中毒発生状況によると、ノロウイルスによる食中毒は、事件数では、総事件数976件のうち293件(30.0%)、患者数では総患者数19,355名のうち10,506名(54.3%)となっています。病因物質別にみると、事件数はカンピロバクター・ジェジュニ/コリに次ぐ第2位、患者数は第1位となっています。

/ 事件数(件) 患者(人) 死者(人)
平成22年 399 13,904 0
平成23年 296 8,619 0
平成24年 416 17,632 0
平成25年 328 12,672 0
平成26年 293 10,506 0

(厚生労働省 ノロウイルスによる食中毒発生状況 より)

数年にわたって発生してはいますが、食中毒で死に至ったケースは近年ではなさそうですね。

海外では

  • アメリカ
  • イギリス
  • ニュージーランド
  • オーストラリア
  • フランス
  • スペイン
  • オランダ
  • アイルランド
  • スイス

などで人への感染が報告されています。

死亡例は近年ありませんが、高齢の方は重症化してしまいかねませんので、感染しないようしっかり対策を取りましょうね。
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