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足の指の付け根が痛い!モートン病の症状と原因、その治療法

足の裏に痛みを感じたら、まずは何かを踏んづけていないかを確認しますよね。次に傷やひび割れがないかを見ます。

でも足の裏はきれいなもので、何かがくっついてたり、傷があったりはしなかったというのが今回お話しする内容です。

足の裏に臓器はありませんから、原因があるとしたらあとは「骨格」「筋肉」「神経」「血管」のどれかと言うことになります。

そして今回紹介するモートン病は骨格のトラブルに起因する神経痛です。この症状が起こる要因や治療方法について、さっそく見ていきましょう。

モートン病はつま先に負荷がかかったことによる神経圧迫

モートン病と言うと、何となく内臓に原因のある病気や内分泌・代謝系のようなイメージで見られそうですが、むしろ整形外科領域の「けが」に近い病気なのです。

足の前の方に常時力がかかることが病因ですので、ハイヒールを履く女性に多い病気であると言うのもうなずけます。

足の裏、第3趾と第4趾の間が痛むのが標準的

足の趾は人差し指とか中指、薬指と言う呼び方はしません。第2趾・第3趾・第4趾と呼びます。趾とは足の指のことです。第1趾は「母趾」、第5趾は「小趾」と呼ぶこともありますが、番号でもOKです。

足の指の名称

この第3趾と第4趾、または第2趾と第3趾が向かい合った側に痺れや焼け付くような感じ、強い痛みなど、いろいろな神経症状が出るのがモートン病の症状です。

モートン病で痛む箇所

この痛みは強い痛みであることも少なくはなく、場合によってはふくらはぎあたりにまで痛みが響くこともあります。

一方、痛みと言うよりは異物感があって気持ち悪いと言う症状が出ることもあるなど、その症状は多彩です。

痛み自体は継続して起こるものではなく、断続的あるいは何かの動作の際に痛むと言うことが多く、特に歩行などで足の裏に力がかかると痛みやすい病気です。

治療には痛み止めやステロイド注射が使われることも多い

いわゆる外科的な痛みですから鎮痛剤が使われることは多いです。外用も内服もありますね。一方、痛みが強い場合は注射で麻酔薬やステロイド薬を投与する場合もあります。

モートン病にはステロイドが効くと言う話も散見されますが、モートン病と誤診され、ステロイドを繰り返したことによって痛みが悪化、歩けなくなったと言う症例も存在します。

なお、その患者さんは、足の裏の神経が傷んだ事と炎症などによって起こる痛みとが混じった物と診断され、抗うつ剤とリリカカプセル(一般名:プレガバリン・繊維筋痛症のお薬)の投与によって、歩行可能な程度に軽快されたそうです。

ステロイドを使うかどうかはお医者さんとの相談になりますが、鎮痛剤もステロイドも対症療法にすぎません。

ですので手術を含めて根本治療に取り組んだ方が長期的にはいい結果が得られるでしょう。

人間は二足歩行をするため、二つの足の裏から得ている感覚情報でバランスを取ると言う高度な神経活動をしています。

それだけに足の裏にかかる負荷と言うのも馬鹿にできません。

モートン病は足の変形から発生する!原因とそのメカニズム

モートン病の原因は神経が圧迫されることでしびれや痛みが起こると言う物です。ですので神経が圧迫されるような足の変形が起こらないようにすることが一番の予防になります。

足の変形と言うとどなたもが「外反母趾」を連想されるでしょう。外反母趾にも痛みが伴う場合がありますが、モートン病は神経を直接圧迫するため、外反母趾に比べて痛みの症状が強く表れます。

また、足の指に関する痛みと言うと尿酸値が高いと発症する痛風が有名ですが、痛風は「風が吹いても痛い」と言う状態で、発作が起こっている間はずっと鋭い痛みが続きますから、モートン病とはまったく症状が異なります。

また、痛風が第1趾の付け根の関節に起こることが多いのに対して、モートン病は関節ではなく骨と骨の間が痛みますし、趾も第3趾と第4趾の間が多く、第1趾付近には起こりません。

モートン病もハイヒールが原因になりやすい

ハイヒールを履くと、体重がつま先の方にかかりますね。さらに、かかとを上げているために、足の趾はつま先立ちのような状態で固定されることになります。これがモートン病を引き起こします。

モートン病は女性に多い症状ですが、しゃがんで仕事をする時間の長い男性にも多く見られます。しゃがんで仕事をする場合、かかとを地面に付けていたのでは、次の動作に移るのに不便です。

このため、どうしてもつま先立ちの状態でしゃがんだり立ち上がったりを繰り返しますので、足の趾の付け根にかかる負荷が大きくなるのです。

ですから、モートン病を予防するには「つま先にかかる荷重が大きくなりすぎない」と言うことと、外反母趾の際にも注意する、「足が靴の中で前に滑らない靴を選ぶ」ことが重要になります。

モートン病になってしまったら、ハイヒールの禁止が一番に言い渡されますので、おしゃれを大事にしたい人は、普段から足に合った靴をしっかり選んで下さい。高すぎるヒールもつま先への負荷が大きくなるので良くありません。

モートン病は足の趾の間にある神経が圧迫されて腫れる

足の趾に関節で接続している長い骨を中足骨と言い、足の趾に対応して第1から第5まで5本存在しています。つま先で立った時、先端の関節だけが接地し、あとの部分は地面から離れる骨で、足首から一番遠い骨です。

足の趾先に通じる神経はこの中足骨を繋いでいる靭帯と、靭帯の下で中足骨を支えている腱鞘で構成される隙間を通っています。この隙間がつぶれ、神経を圧迫して発生するのがモートン病です。

圧迫された神経は仮性神経腫と言う腫れを作ります。この神経腫は足の裏にできることが多いのですが、骨格の状況によっては足の甲から触れることができることもあるようです。

神経を直接圧迫されるのですから、強い痛みが現れるのも無理からぬことです。

靴を履いた生活は足の趾の自由度を奪いますから、妙な形で固定されるような靴は極力避けるようにしましょう。

モートン病の痛みは足のアーチ構造が崩れることで起こる

偏平足でよく問題にされることから、足の前後方向のアーチについては皆さんよくご存知だと思います。つま先とかかとが接地して土踏まずが浮くことで衝撃を吸収している足の構造です。

実は左右方向にも足にはアーチ構造があるのです。つまり、第1趾と第5趾の付け根が接地して、真ん中の3本の付け根は少し浮いていると言う物です。

もちろん、趾先は5本とも接地します。もしこれが接地していない場合「浮き趾(うきゆび)」と言う別の問題が発生しています。このことについては別の記事に譲りましょう。

ハイヒールやつま先立ちは趾の付け根に過大な負荷がかかる

普通に立っている時は、足趾先・足趾の付け根・かかとの3か所に、概ね均等に荷重がかかっています。

しかし、つま先立ちになったりハイヒールを履いたりすると、足趾の付け根に荷重が集中し、それを足趾先でコントロールするような形になります。

正しい立ち方とつま先立ちやハイヒールを履いた状態の足の荷重のかかり方

もちろん、靴の構造がしっかりしていて、足を側面からがっちりホールドして、かかとにも荷重を分散させてくれるなら少しはましになるでしょう。

しかし、女性用のハイヒールで荷重分散を計算できるような構造強度を持った物は、デザイン的に無理があるんじゃないかと思います。

この足趾の付け根と言うのがモートン病の発症部位である中足骨頭になるのです。

過大な負荷は足の横アーチを崩す

歩く場合、体重が前に移動して、後へ足を蹴り出しています。この時、体重はかかとから第1趾と第5趾に移動して後ろに蹴るわけです。その際、真ん中の3本の中足骨は、靭帯の働きでたわむことで衝撃を吸収します。

この横アーチ構造は、歩く時の衝撃を吸収できるわけですから、つま先に体重が乗れば、当然たわみっぱなしになってしまいます。

つまり、歩くときの体重がむしろ真ん中の3本の付け根にかかりやすくなると言うことですね。そうすると、もともと蹴り出したりするためには不向きなこの部分に故障が生じます。

モートン病は神経腫のできる病気

神経と言うのは身体のどの部分においても複雑に絡まり合って知覚や運動を制御しています。この足の裏でも同じで、ふくらはぎの後ろからやってきた神経がいくつかに枝分かれした後、足底の内側と外側に分かれます。

この二つの神経は、第3-4趾間神経で連絡されているため、その部分は他の神経より太く、またあまり動けないのです。そのため足の趾の付け根の関節が大きく曲げられるとき、強く引っ張られることもあります。

普通の時は、中足骨の下でクッションの役目を果たしている腱鞘と靭帯、それに足裏の皮下組織に囲まれた場所を通っているため、直接障害されることはありません。

しかし、ハイヒールを履いたような姿勢を取り続けると、神経自体もずっと引っ張られたままになります。さらに、足趾の付け根に大きな荷重がかかるため、腱鞘が押さえられた状態になったままになります。

すると、周辺の組織や足底の皮膚から加わる力が神経を圧迫します。これによって炎症が起こったり、神経腫ができたりするわけですね。

正常な足とモートン病の足の神経や靭帯の状態比較

これがモートン病の正体です。まだ、詳細な発病の流れが全部解明されたわけではありませんが、大まかな流れはこのようなものだと考えられています。

ハイヒールを履いた状態と言うのは、ピンポイントに近いぐらい小さな面積に全体重がかかりますからね。

こうした障害が発生するのはある意味宿命とも言えるかもしれません。

モートン病は画像診断で確定するが患部を叩くだけで見当が付く

モートン病の疑いがある場合、足の裏を叩くことで見当が付きます。さらに足跡を取ることで、足の裏の接地部分の異常を確認することもあります。

そして、X線検査や筋電図検査の他、MRIや超音波を使った画像診断で確定させると言う流れになります。

足の裏から第3趾と第4趾の骨頭の間を軽く叩いてみる

お医者さんが良く使われるのは、三角のゴムが把手の先に付いた道具です。今ではあまり見られない病気ですが、脚気の診断に膝蓋腱反射を見るため膝の下を叩くあれです。これで中足骨の足裏つま先側先端の第3趾と第4趾の間を叩いてみるのです。

この時、もともと痛みやしびれを感じていた部分に痛みが拡がった場合、モートン病の確率が高くなります。

その叩くと痛い部分に小さな腫れができていることもあります。人によっては、足の甲側にその部分が現れることも少ないながらあるようですね。

こうした兆候が確認できたら、画像診断で確定させます。お医者さんによっては、治療方針を決めるために、足跡を取って足の変形具合を測られる場合もあります。

似たような症状が現れる足裏の問題がある

足根管症候群
かかと部分以外の足の裏全体が痺れ、モートン病よりずっと広い範囲に影響が出ます。モートン病で圧迫される神経より上流の、くるぶしあたりで神経が圧迫されて発生する症状です。
中足骨痛
第2趾と第3趾、第4趾と第5趾の間で痛みやしびれが出る場合もあります。広義のモートン病に含められている場合も散見されます。
足底筋膜炎(足底腱膜炎)
足の底の筋膜に炎症が起こることによってかかとに痛みがはしったり、土踏まずがつったりする症状もあります。

いずれにせよ、素人判断できるものではありませんので、足の裏に痺れや痛みが出た時は整形外科を受診して下さい。早いうちに対応できれば手術対応と言う大げさなことにならないで済む可能性が高まります。

足の裏のトラブルと言うのは、生活にいろいろ支障が出る割に生命には関わらなさそうなイメージがあるため受診が遅れがちです。

治療の時間を短くするためにも出来るだけ早く受診しましょう。

モートン病の治療は痛み止め・足の形の矯正・手術

モートン病は痛みの強いケースがあるので、痛みを止める対症療法が行われます。ロキソニンやボルタレンなどNSAIDsと言うグループの内服薬や湿布などが第一選択でしょう。

それでも痛みが全く弱まらない場合には、患部に麻酔薬を直接注射する神経ブロックが用いられることもあります。注射で投与されるお薬にはステロイド剤が使われることもありますね。

しかし、こうした治療は対症療法ですので、根本的な原因を取り除くまでにかかる時間を稼いでいるだけだと言うことに注意して下さい。

早期・軽度であれば保存的治療で回復可能

まずは言葉の説明ですが、保存的治療と言うのは、手術のように身体に傷をつけて行う観血的治療の反対語です。つまり、身体を傷つけることなく行う投薬治療や食事療法、運動療法、理学療法などのことです。

モートン病は、中足骨が扇状に拡がってしまったとも言える状態です。ですので、広がった中足骨をもとの正しい位置に戻してやることで、横方向アーチを回復させ、痛みの原因になっている神経への圧迫を取り除くことができます。

この時にまず必要なのは「局所の安静」です。つまり、患部をこれ以上傷めないようにすることですね。しゃがんだ姿勢での作業やハイヒール着用の禁止から始めることになるでしょう。

さらに、足底板と言うパッドを使って、足の形を元に戻すようサポートする治療を行います。基本は横アーチを回復する形状のものが使われると思いますが、これは症状に応じてお医者さんが決めて下さいます。

足裏に装着するタイプのものやそれをサポートするバンデージやサポーターと言った形式と、普段使う靴の中敷きとして靴の側に入れて使うものとがあります。

これは足の前後のアーチが失われる偏平足の治療でも、装着する部位が異なるだけで同じような手法が用いられます。足底板は個人個人の足に合わせて作られる医療器具なので結構高価ですが、条件を満たせば保険対応で3割負担になります。

価格についてはお医者さんや装具メーカーに相談して、保険適用のものを選ばれるのがいいと思います。

こうした装具を利用しながら、適度な運動を行うことで回復を早めると言った運動療法もあります。これは歪んでしまった足の形を元に戻すのが目的の根本治療です。

時間はかかりますが、根本治療しないと再発を繰り返しますので、じっくり治療に取り組まれることをお勧めしたいですね。

手術対応になるとその方法はいろいろある

保存的治療を3か月ぐらい行って、全く回復の様子がなければ手術が検討されます。

日本整形外科学会では「神経剥離、神経腫摘出、深横中足靱帯の切離」などの手術を行うとしていますが、具体的な手術内容は担当のお医者さんに任されているようです。

見てみると、神経の方をいじる手術か、圧迫している靭帯を切り離すと言う、対症療法的な手術ですね。

一方、臨床医の先生からはこんな報告もありました。

痛みや胼胝のある(外反母趾を伴わない)凸足変形で、第2~第4趾のしびれ、すなわちモートン病症状を伴う症例に対して斜め骨切り術を単独で行ってみたところ、足底の痛みと胼胝だけでなく、しびれも予想通り見事に消失した。

つまりモートン病を罹患神経に全く触れずに治療できたわけである。

病因を考えれば、当然至極な治療法であり、どうして今まで行われなかったのか不思議なぐらいであるが、足の解剖学的構造を正常化することが治療にあたっていかに重要であるかを再確認でき、原典復帰まさに目から鱗が落ちる思いがした。

(胼胝:タコ)

つまり、骨自体を手術によって治療することで、歪んでしまった足の形を元に戻すと言うことを行われた先生もおられると言うことです。

様々な治療法がありますが、実際の治療を受ける場合は、自分の生活パターンと治療方法の希望をお医者さんに伝えて、自分が努力できることはしっかり行うと言う方針で治療に臨みましょう。

手術は怖いイメージがあると思いますが、根本治療を目的としたものもありますから、担当のお医者さんと納得できるまで話し合うことが完治への道筋になると思いますよ。
キャラクター紹介
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