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健康被害を起こすカビの種類とそれぞれの対策、発生防止策

私たち人間は、目に見えないものを無理に見ようとするケースは少ないです。ただ、普段見えないものが見えてしまった瞬間、ただならぬ事態がそこに及んでいるように感じられることが多いです。

私たちが生活する上でそういった経験をさせられるのが、「カビ」です。

昨日まではそこに何もなかったはずなのに、翌日いきなり部屋の隅が黒ずんでいた!などという経験をした人もきっと多いのではないでしょうか?あるいは、明日の楽しみに置いておいたみかんを食べようとした瞬間、コケのように繁茂したカビに驚愕した経験をお持ちの人も多いでしょう。

カビには、見た目のおぞましさだけでなく、健康に悪影響をおよぼす種類もあります。

今回は、カビについていろいろ触れ、少しだけでも理解し、あらゆる方法で私たちの健康を脅かすリスクをできるだけ回避することを目的としてお話していきたいと思います。

カビによる健康被害の具体的な症例とは?

カビがついたみかんやお餅、パンなどを食べると、お腹が痛くなるというイメージがあると思います。もちろんそういうリスクも考えられます。

ただ、カビによる健康被害の影響の大きさは、いわゆる「アレルギー」の原因となることでより大きくなる場合が多いです。

アレルギーの原因となる物質のことを、アレルゲンと呼びます。カビは微生物の一種ですが、中でもアレルゲンとして私たちの健康を害する危険をはらんだ微生物なのです。

そこで、まずはアレルギーについての知識やアレルギーに関連した疾患について少し触れておくことにしましょう。

アレルギーとは、身体の外部からの侵入物質(アレルゲン)に対して体内の免疫(異物からの防衛)が機能することによって起こる激しい生体反応です。アレルギーの有無は、その人の体質や免疫構造によって異なると考えられていますが、そのメカニズムは完全に解明されていません。

ひとつのアレルゲン(たとえば1種類のカビ)に対して、ある人には激しいアレルギー反応が起こりますが、別の人にはまったく反応が起こらないケースもあります。それだけに、アレルゲンの特定やアレルギーの改善は極めて難しいことが多いです。

アレルゲンは目に見えないか、見えたとしてもカビのように微小な生物であることがほとんどですから、まずはアレルギーを伴う疾患の種類について簡単にお話しておくことにしましょう。

アレルギーを伴う疾患には大きく分けると2種類ある

外部から侵入して私たちの身体に悪影響を及ぼすアレルゲンは非常に多様です。それだけに、アレルギーを伴う疾患にはかなり煩雑な分類が必要なことも多いです。あえて大きく分けるなら、以下の2タイプの疾患に分けることができます。

皮膚にアレルギーが現れる疾患 アトピー性皮膚炎
アレルギー性接触皮膚炎など
粘膜にアレルギーが現れる疾患 花粉症
アレルギー性鼻炎や気管支喘息など

どの疾患も比較的幼少時に多く見られる疾患です。

ほんの一部ではありますが、上記の疾患はアレルギー性疾患の中では最も代表的な疾患といえます。ただ、代表的ではあっても、発症するタイミングや時期・季節、環境、条件などがバラバラであることが多いです。

その中でも、あえていうなら「時期・季節」もしくは「気候」などといった自然的な条件によってアレルギーを伴う疾患を発症します。あるいは症状がひどくなります。花粉症などはその典型ですが、花粉症は比較的アレルゲンを判断しやすいアレルギーであるといえるでしょう。

問題は、原因がイマイチわかりづらいアレルギーが起こる疾患です。原因がわからないと対処のしようがないからです。上でも少し触れましたが、そういったアレルギーが起こる疾患のアレルゲンとして、「カビ」は最有力候補に挙げられるほどの存在なのです。

私たちは目に見える状態ではじめて「カビ」と認識しますが、目に見えない状態のカビがアレルゲンとなることのほうが多いです。そこでここからは、カビとアレルギーの関係について主にお話していきたいと思います。

カビはなぜそんなに怖いのか?忍び寄るカビの恐怖

カビと聞いて、「怖い」と感じる人はもちろん多いと思いますが、日本では恐怖の前に「汚い」という衛生面の不安を先に感じる人が多いようです。

怖くて汚いなんて、これ以上最悪な物質も他にないような気もしますが、私たちが日々食べている「キノコ」だって、実はカビの一種なのです。

キノコの話はまたそれはそれで非常に奥が深いため、簡単に理解することはできませんが、しかしカビの種類について理解するのは、思われるほど難しいことではありません。まずはカビの種類を簡単に分類しておきましょう。

カビにはどんな種類があるの?

カビは一見すると植物に近いイメージがあるかもしれませんが、実は「真菌」と呼ばれる微生物の一種です。

真菌にもいくつかの種類があって、その中の「糸状菌」と呼ばれる菌の一種がカビです。上で触れたキノコも糸状菌(つまりカビ)の一種です。他にも酵母などが同じ種類です。

カビは、私たちの目に見えるようになるまでにいくつものプロセスを経て成長し、やがて目に見えるようになるのは、ほとんどのカビにとって成長の最終段階です。以下の画像は、胞子からはじまるカビのライフサイクルの様子(一例)を表したものです。

カビのライフサイクル

カビはいろいろな場所で目にすることができます。言い換えればこのことは、温度や湿度、酸素や栄養などの条件が合致しさえすれば、どんな状況下でもカビは成長できることを意味します。そして、条件によって発生するカビの種類も異なります。

そうは言っても、カビが発生する条件はデジタル的に異なるのではなく、アナログ的に変化します。

つまり、カビが発生する条件は無数に存在すると考えられるのです。ということは、当然カビの種類も無数に存在すると考えても一般性を失わないことになります。

すべてのカビの種類を把握することは不可能です。現存しているカビだけではなく、未知のカビの存在だって否定できません。それどころか、ほぼ確実にものすごい数の未知のカビが存在すると考えるのが自然です。それゆえ私たちがカビから受ける被害のリスクは計算できません。

ただでさえ目に見えないものが仮に目に見える状態に至ったとしても、基本的には「未知のもの」であるとすると、カビの脅威はただならぬものがあります。

アレルギー性疾患をはじめとするさまざまな健康被害の原因を、未知のカビに求めることはどうがんばっても不可能なのです。

カビの恐怖は、私たちの気づかないところから忍び寄っているのかもしれません。カビの恐怖を少しでも緩和し、脅威から少しでも逃れるためにも、まずは既知のカビについて少しでも知っておくことが大切です。

種類を知るだけでなく、対処法や除去方法などを知ることも当然重要です。

ちなみに、目に見えないという意味で言えば、カビは私たちの頭皮や肌にも存在しており、条件によっては自分の身体にいるカビが私たちに悪さをすることもあります。いくら視界に入るカビを警戒していても、自分の身体についているカビを目視でとらえることなどできません。

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そこで、まずはよく知られているカビの種類について、知識を共有しておくことからスタートしましょう。

カビによる脅威を回避するために!カビの種類を知っておこう

カビの脅威を回避するためには、まずはカビの種類をある程度知っておくことが重要だというお話をしました。

ただ、ここでカビの種類を知る目的はあくまでもカビによる脅威を回避するところにありますので、私たちの健康に影響を及ぼさないカビについては考える必要がありません。

カビの中には、上で少し触れた「酵母」のように、私たちの食生活で必要とされる種類も存在します。食菌のキノコを知るのも、広義では私たちの食生活で必要とされるからです。勘違いしていただきたくないのは、カビというだけですべてが悪ではないということです。

カビのおかげで私たちの生活や健康が少しだけでも潤いあるものになることもあるわけですから、あくまでも私たちの健康を脅かすカビだけをピックアップし、対処法なども後でお話します。

私たちの生活の中で健康を脅かすリスクのあるカビは、大きなくくりではわずか4種類です。

家のなかで最もよく目にする!黒カビ

とかく湿気がこもりやすい家のなかでは、黒カビの発生率が最も高いです。

キッチンの片隅や天井の隅、窓際や浴室など結露が多い箇所には、黒っぽいカビを目にする機会も多いでしょう。これらはすべて黒カビであると考えてほぼ間違いありません。

黒カビ

黒カビは、家のなかならばごく普通に見かけるカビですから、そこまで強い毒性を示すカビではありません。ただし、気管支喘息などアレルギーを伴う疾患の原因になることもありますので、アレルギー体質の人は要注意のカビであることは間違いありません。

黒カビの場合、湿気とセットになると発生の確率が高まります。ただ、盲点になるのがエアコンです。黒カビは、かなりの確率でエアコン内部に発生すると考えられます。エアコンからの黒カビを吸引してアレルギーを伴う疾患を引き起こす事例は多数報告されています。

エアコン内部で増殖したカビが原因で発症する疾患は、気管支喘息や肺炎など、主に呼吸器系器官にアレルギーが起こるタイプの疾患が考えられます。

また、黒カビに限った話ではありませんが、カビによって呼吸器のみならず脳疾患や心疾患を発症したという症例も報告されています。

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自然界では最大勢力!?青カビ

放置したみかんにベっとりと付着するのを見ると、背筋がゾーっとすることもありますが、あのおぞましい様態でおなじみなカビが、青カビです。家のなかで目にすることはそれほど多くありませんが、自然界では現在のところ最大勢力に近く、実に150以上の種類を数えるとされます。

青カビ

青カビは、その不気味な見た目からいかにも毒性が強く、健康への悪影響も大きく感じられますが、意外にも青カビのおかげでさまざまな恩恵を受けることができる、人間にとってはかなり貴重なカビでもあります。

たとえば医薬品の「ペニシリン」が青カビからつくられるのは有名な話です。

しかし青カビの中には、その見た目どおり、健康に悪影響を与える種類もあります。青カビが付着したみかんを皮ごとかじったからといって、病気が悪化することはあっても治ることなどあり得ませんので、目についた青カビはできるだけ口にしたり触れたりせず速やかに除去しましょう。

というのも、みかんやレモンなどに付着する青カビの多くは、「ペニシリウム・シトリナム(Penicillium citrinum)」、「ペニシリウム・イスランジカム(Penicillium islandicum) 」などと呼ばれる有害なカビだからです。果物の青カビは絶対に口に入れないようにしましょう。

特に前者は、腎臓に悪影響を与えるおそれがあるとされる有毒な青カビで、身近な青カビだけに十分な注意が必要です。他にも、「ペニシリウム・イタリカム(Penicillium italicum)」は植物に被害を与える青カビとして知られます。

多大な恩恵を与えてくれる反面、脅威も!麹カビ

青カビの中にも私たち人間にとって有益なカビがありましたが、青カビよりもさらに身近で、実際私たちの食生活・食文化の中で多大な恩恵を与えてくれるカビもあります。

それが、「麹カビ」と呼ばれるカビの種類です。近年注目を浴びる「麹」に関連する、人気のカビともいえるでしょう。

麹カビのイラスト

麹カビは、食文化の中では「麹菌」と呼び、表記するケースのほうが多いです。

味噌や醤油、日本酒、さらには鰹節など、伝統的な日本食には欠かせないのが麹菌でした。その意味では、麹菌(麹カビ)は、日本の食の歴史とともに歩んできた、日本人にとって最も身近なカビといえます。

ただし、麹カビの中にも非常に毒性の強いカビがありますので、注意が必要です。そのカビとは、アスペルギルス・フラバスと呼ばれる麹カビです。アスペルギルスは、アフラトキシンと呼ばれる天然物質を生成しますが、このアフラトキシンは非常に強い発がん作用を持つ物質なのです。

実際過去にイギリスで、アフラトキシンが原因で七面鳥が大量死する事件が発生しました。その犯人が誰あろう、麹カビのアスペルギルス・フラバスだったのです。それだけに警戒を強めていただきたいのですが、自然界に潜んでいるカビだけに、対処にも少し難しいところがあります。

アレルゲンとしての脅威!すすカビ

黒カビや青カビ、さらには麹菌に関しては、どこかで一度は耳にしたことがある用語かと思います。しかしここでご紹介する「すすカビ」ということばは、あまりなじみがない人が多いかもしれません。しかしすすカビは、アレルギー性疾患の脅威となりうるとても恐ろしいカビです。

すすカビは、正式には「アルテルナリア(Alternaria)」と呼ばれます。外を歩けば、植物があるところならどこにでもいるといっても過言ではないくらい、すすカビは自然界に広く分布しています。家のなかでも、古本や古い紙などに付着します。お餅のカビもすすカビの場合があります。

すすカビも同じカビですから、基本的には他のカビと同じような条件、環境で発生します。ただ、他のカビよりも粒子が小さく質量も軽いため、空気中に浮遊している時間が長いという特徴があります。それゆえすすカビは人間が吸引してしまうリスクが他のカビよりも大きくなります。

ですから、もちろん家のなかで多く見られる黒カビもアレルギー性疾患のアレルゲンとなるリスクはありますが、人間による吸引のリスクはすすカビのほうが大きいため、すすカビがアレルギー性疾患のアレルゲンとなる確率が他のカビよりも高くなるのです。

その代表となるのが、アレルギー性真菌性副鼻腔炎です。副鼻腔炎とは「ちくのう症」として知られる鼻の病気です。

副鼻腔炎の多くは、すすカビのアルテルナリアが原因で発症するわけではありません。ただし、アレルギー性真菌性副鼻腔炎はアルテルナリアが原因で発症します。

すすカビがアレルゲンとなって発症するアレルギー性疾患は、アレルギー性真菌性副鼻腔炎以外にもいろいろ考えられます。

ただ、「空中浮遊真菌」という異名をとるほど粒子が小さく質量が軽いすすカビには、アレルギー性疾患以外の直接的な疾患の原因になりやすい性質もあります。

たとえば皮膚アルテルナリア症と呼ばれる皮膚のトラブルは、免疫力が低下した部位に発症する怖い病気です。

また、アルテルナリアが原因で角膜炎を起こす人もいます。この場合、角膜除去による治療が必要な場合もあり、非常に厄介な病気であると考えなければなりません。

カビによる健康トラブルの予防をどうすべきか

健康に害をおよぼすリスクがあるカビは、基本的には排除する方向で考えることが、最大の予防方法になります。

ただし再三お話ししているように、カビの多くは目に見えない状態で私たちの生活圏に潜んでいますから、防御しきれないカビも存在することを想定しておく必要があります。

そのあたりのことも踏まえると、カビによる健康トラブルの予防として重要なことは、以下の3とおりに分けて考える必要があるといえます。

  1. 家や職場におけるカビの発生を防ぐこと
  2. カビが発生していたら速やかに除去すること
  3. 万一カビによる健康被害を受けたらその悪化を食い止めること

上記に留意してさえいれば、カビによる健康トラブルが重症化することは予防できるはずです。2番目の「カビの除去」についてはこのあと改めて詳しくお話しますので、まずは①と③についてそれぞれ予防の方法を考えていきましょう。

家や職場におけるカビの発生をどう防ぐか

カビには少なく見積もっても3万以上の種類があると考えられています。種類が多ければ多いほど、カビの発生を防ぐことは難しくなります。

そうは言っても、私たち人間への悪影響を回避する目的で言えば、家や職場でのカビの発生を回避できれば、被害は最小限にとどめられます。

家や職場(特にオフィス)など、建物のなかに存在するカビはある程度発生を防ぐことが可能です。建物内部にカビが発生する箇所に共通するのは、通気性が悪く、湿気が多い環境であることです。つまり、通気性を重視し、できるだけ湿気を除去することが重要です。

オフィスの通気性を見直すのはなかなか難しいところがあるかもしれませんが、自宅の通気性だけでも確保するようこころがけましょう。

起床後や帰宅後など、ちょっとしたタイミングに窓を開け払って、空気の入れ替えを行う程度の通気性でもだいぶ効果を得られるはずです。

ただし、あまり湿度が高い日にはかえっておすすめできないこともありますので、よく晴れた日にはできるだけ毎日通気性の確保をしていただくことをおすすめします。

押入れやクローゼットなどもカビが発生しやすい場所なので、できるだけ空気を入れ替えるよう工夫してみてください。

職場に関しては空調との兼ね合いもありますので、特に大きな規模のオフィスビルなどではあまり気にしないほうがよいかもしれません。

ただ、小規模のオフィスの場合、空調だけに頼らず、タイミングを見計らって空気の入れ替えを行うなどの工夫があってもよいはずです。

また、家でも職場でも共通するのがキッチンなど水まわりのカビ発生のリスクが高いことです。仕事中にはなかなか気づきづらいかもしれませんが、キッチンの使用後はできるだけこまめに水分の除去を行っていただきたいと思います。

万一カビによる健康被害を受けてしまったらどう対処すべきか

まずはカビによる健康被害をどう察知するか、ここが少し難しいポイントになります。

アレルギーを伴う疾患は、アレルギー体質の人だけに起こるとは限りません。花粉症と同じように、それまでなんでもなかったのに、ある日突然「そうなる」ことも十分考えられます。

たとえば黒カビやすすカビなどは、気管支喘息のアレルゲンとなりうることで知られています。

これまではそういう経験がなかったのに、どうも最近カゼの治りが悪い、カゼをひきやすい、咳が出る、咳がなかなかとまらないといった自覚症がある人はカビによる影響とも考えられます。

もちろん必ずそうだと断言できるものではありません。ただ、そういった疑いを持ち、医療機関で検査を行うことによって、もっと重篤な疾患の発見などのメリットも生まれます。

つまり、不調を感じたらまずは医療機関で検査してもらうことが、不調の原因はどうあれ重要なのです。

仮に何らかの健康面でのトラブルがカビによるものであるとわかったなら、そのまま治療に移行することによって、さらなる健康トラブルの悪化を食い止めることができます。

どんな疾患でもそうですが、カビなどによるアレルギーを伴う疾患も、悪化させて良いことなどひとつもありません。

特に梅雨の時期は、カビがアレルゲンとなって起こるアレルギー性の疾患の発症件数がピークに達する時期です。

精神的にもマイナス思考になりやすい時期ですが、梅雨の時期に体調不良が起こりやすい人は、カビに原因があるかもしれないと疑ってみてもよいかもしれません。

また、梅雨ばかりでなく、たとえば夏の終わりかけのころ冬のはじまりのころなど、人によってそれぞれアレルギー性の疾患を発症しやすい時期が異なります。

アレルギー性の疾患を時期とリンクさせて考えることも、症状を悪化させないための予防のひとつであると考えられるのです。

カビが発生していたら速やかに除去すべき!

上ではカビによる健康への影響を未然に防ぐ方法を考えたわけですが、問題は、カビが発生している現場を目撃してしまった場合です。

なぜこのケースが問題になるのかというと、放置すれば状況が悪化しますし、除去しようとすると、カビの吸引のリスクがあるからです。

ただ、吸引をおそれて状況の悪化を招けば、結果的に別の形でカビを吸引するリスクが高くなるわけですから、カビを見過ごすのが得策とは言えません。

やはり、発見したカビは速やかに除去すべきです。ただし、正しくカビ除去を行い、健康被害を回避しなければなりません。

そのためにも、

  • カビ除去のための装備
  • カビ除去の方法に関する知識

が重要になってきます。ここでは、その2つをテーマとしてお話していきます。

どんな装備でカビ除去を行うべき?

まずは、装備が重要になります。絶対に必要な装備品は、「抗菌用マスク」です。カビの種類、あるいはマスクの素材によっては、マスクをしていてもカビを吸引してしまうリスクが生じます。

抗菌マスクであれば、カビ吸引のリスクはほぼ回避できます。

抗菌マスクは、カビ除去の前に装着し、カビ除去が終わり、後片付けなどがすべて終了してから最後にはずすようにしてください。

できれば、着ていた服を脱いで洗濯機などに入れた後、最後の最後にマスクをはずすようにしましょう。

また、髪にカビが付着するリスクも当然考えられますので、掃除用のキャップや三角巾など、できるだけ髪を保護するように工夫していただきたいと思います。

できることなら、カビ除去がすべて終了したら、その直後に洗髪することが望ましいでしょう。

上でも触れましたが、カビ除去の際に着ていた服は、除去が終わったら速やかに洗濯機に入れるなどの処置をしてください。

それでは、ここからは具体的なカビの除去方法について、カビの種類ごとに考えていくことにします。

黒カビを発見したらどう除去すべき?

黒カビは、見た目はとてもイヤなオーラを出していますが、意外と除去しやすく、しっかりとケアすることで再発も防止しやすいカビです。

黒カビはアルコールに弱い性質があります。とはいってもまさかアルコールを直接黒カビに吹きかけるわけにもいかないので、専用の薬品を使用します。

天井や部屋の隅などに発生した黒カビは、アルコール系の消毒薬を染み込ませたタオルなどで拭きとることで除去できる場合が多いです。

ただし、浴室のタイルの目地の黒カビの除去はそんなに簡単には除去できない場合が多いです。目地の奥深くに菌糸を伸ばしているからです。

アルコール系の消毒薬で除去すると目地表面の黒カビが除去されるため、見た目はキレイになったように感じられるかもしれません。

しかし、目地奥の菌糸ごと除去しなければ、またすぐに黒カビが発生します。再発を防ぐためには、目地に消毒薬を浸透させることが大切です。

浴室の床のタイル目地には、消毒薬を吹きかけてからすぐに除去するのではなく、5~10分放置して薬をしっかりと浸透させてから除去する方法が有効です。

壁のタイルなどは時間とともにたれてきてしまうかもしれませんので、泡立てた薬を付着させ、浸透させるとよいでしょう。

部屋の天井や壁などの落ちにくい黒カビにも、「浸透作戦」で効果が表れる場合があります。ぜひお試しください。

青カビを発見したらどう対処すべき?

青カビの種類は豊富ですが、中には非常に危険なカビもあります。

ですから、みかんやレモン、お餅、パンなど、食材や食べ物に青カビが付着した場合、「除去」という発想は持たずそのまま全体を速やかに廃棄してください。

ときおりカビの部分だけを除去すれば大丈夫として、カビていないところを食べてしまう人もいます。

しかし青カビの場合、目に見える部分を除去しても、周囲の目に見えないカビを食べてしまうリスクが大きいので、それは絶対にやめましょう。

ところで、青かびは意外にも、食材や食べ物以外のものにも繁殖することがあります。たとえば、家具や畳などに発生することも多いです。

ただ、青かびについても黒カビと同じく、アルコールには弱い性質を持っている場合が多いです。ですからアルコール消毒がひとつの方法です。

今では家具や畳に発生したカビ対策の薬剤も市販されていますので、もちろんそういったアイテムを駆使して青カビを除去するという方法も悪くないと思います。

すすカビにはどう対処すべき?

すすカビの場合、目に見えるタイプとそうでないタイプとがあります。

目に見えるすすカビは、黒カビと同様の対処で問題ありません。ただし、古本や資料などにすすカビが付着した場合、特に重要な書籍・書類であればあるほど、専門の業者に依頼してカビ除去してもらうほうが無難です。

問題は目に見えないすすカビです。上の「カビの種類」のところでもお話しましたが、すすカビは粒子が小さく質量が軽いため、浮遊しているものが多いです。

そういったすすカビは、例外なく目で確認することができません。ですから他のカビのような除去方法は通用しないことになります。

とすると、すすカビの場合は「除去」というよりは、普段から浮遊させないような「予防」の意識が必要になります。

上の「予防」のところでお話したように、まずは通気性を重視し、こまめに空気を入れ替えることで、すすカビを外に追い出すのが有効です。

目に見えないだけに不安もリスクも大きいですから、目に見えないからこそ、通気性の確保や空気の入れ替えなどはしっかりと行っていただきたいと思います。

麹カビに関しては、基本的には除去などの対処の必要はありません。ごくまれに輸入食品に有毒な麹カビが発生していることもありますが、これに対しては消費者レベルで対処できるものでもありません。

目に見えるカビから、目に見えないカビへ

私たちの健康を脅かすカビは、目に見えるものと目に見えないものとにわかれます。

まずは目に見えるカビから安全に、正しく除去することが重要です。ただし、目に見えるカビが完全に除去できたからといって、目に見えないカビまで除去されたことにはなりません。

たとえば、タイル目地などはその典型的な例で、目地の表面だけをキレイにしても目地奥にはたくさんの目に見えないカビが潜んでいます。

すすカビも空気中にたくさん浮遊しています。目に見えるカビの対処ができたら、今度は目に見えないカビへと意識を移行させましょう。

カビはアレルゲンとなりうる微生物ですから、アレルギー性疾患の原因となりえます。

もしそれと思われる症状や発作が出たら、まずは医療機関で検査をしてもらうことが大切です。場合によっては、アレルギーテストなど具体的に検査方法を絞りこむこともできます。

とにかく重要なことは、万一アレルギー性疾患を発症したとしても、そこから症状を悪化させないことです。そのためにも、早く検査を実施する必要があります。

そのためには、「カビが原因かもしれない」と疑ってみる意識が重要であるといえるのです。

これが、目に見えない、あるいは見えにくいカビへの大切な意識づけなのです。

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