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メタボ予防のダイエットにはヨーグルトで定着型のガセリ菌をとろう!

乳酸菌の一つ、ガセリ菌がメタボを解消してくれる可能性があるとして話題になっています。これは雪印メグミルク株式会社が人の腸から分離したラクトバチルス・ガセリの菌株の一つ、SP株で見つけられた効果です。

大学などの協力を得て、人に食べてもらう実験でも、内臓脂肪低減効果が見られたそうです。では、同じラクトバチルス・ガセリの別の菌株であるLG21でも内臓脂肪は減るのでしょうか。身体と乳酸菌の関係について見て行きましょう。

乳酸菌は細菌だから「家系」で特徴を調べ利用しよう

例えば、苺と言う美味しいフルーツを見た場合、バラ科オランダイチゴ属オランダイチゴ種と言う分類になります。しかし、実際私たちが食べているのは「とよのか」であり「アスカルビー」であり「とちおとめ」であり「福岡S6号」です。

こうした栽培品種ごとに、分類学上は同じ苺であっても、栽培品種によって全く異なる美味しさや形、色などが見られますし、当然栽培環境も異なってきますね。乳酸菌も同じで、分類上は同じでも菌株ごとに異なる性質を持っているのです。

乳酸菌は「菌株」と言う分け方で性質をつかんで利用する

乳酸菌は細菌ですから、個々の菌について1匹ずつ捕まえて調べると言うことはできません。ですので、まず菌を分離して培養すると言う作業を繰り返し、同じ種類のものだけが完全に分離できたと判った段階から研究が始まります。

分離できたら、それを増やして動物実験に用います。そこで何らかの効果が期待できるようなデータが取れたら、さらに安全性を確認して人での投与実験に入ります。そうして充分な効果が期待できると判ったら、商品化するわけですね。

このようにして生まれるのが、最近人気の「菌株を明示したヨーグルト」などのプロバイオティクス製品なのです。

ガセリ菌にも多様な菌株がある

最初に菌株の分離ができた時と言うのは、たくさんの種類のものに機械的に記号番号を振って、あとからどれに効果が期待できるかが判ってくると言う流れになるため、乳酸菌の本名は味気ない名前になっています。

例えば、今回話題のガセリ菌は、ラクトバチルス属ガセリ種です。そして、その中で有用菌株として知られている物には次のようなものがあります。

菌株名 通称
AM63T (通称なし)
CP2305 C23ガセリ菌
プレミアムがセリ菌CP2305
CRL141 (通称なし)
CRL1421 (通称なし)
OLL2716 LG21乳酸菌
PA-3 PA-3乳酸菌
SBT2055 ガセリ菌SP株
TMC0356 (通称なし)

このように、通称が付けられて商品化されている物もあれば、まだ研究途中のものもありますが、ラクトバチルス・ガセリには、このようにさまざまな菌株があり、そしてそれぞれに効果も異なっているのです。

「福岡S6号」と言う栽培品種の苺は、「あまおう」と言う商品名で私たちにおなじみですね。大きい物は1個をフォークとナイフを使って食べるサイズで、初めて見た時はびっくりしました。

メタボに効果が確認されているのは今のところSP株だけ

上で挙げた8種類のガセリ菌は、ネットで検索して有用性が資料として見つけることのできるメジャーなガセリ菌です。しかし、メタボに効果があることが確認されているのは、雪印メグミルクが研究しているSP株だけです。

もちろん、他の菌株にもそれぞれの有用性がありますが、そうした有用性はSP株では確認されていません。しかし、研究機関が「何をターゲットに研究するか」によって、見つかるのが遅いだけと言うケースもありますので、絶対他の効果がないとは言い切れません。

メタボに効果があると言うのは内臓脂肪が減ると言うこと

メタボリックシンドロームとは直訳すれば「代謝性症候群」ですが、その実態は内臓脂肪の蓄積によって引き起こされるさまざまな疾病のことを指します。

よく、男性は85cm、女性は90cmの腹囲を超えることがメタボ判定の基準の一つとされていますが、これは内臓脂肪の断面面積が100cm2に相当する数値だとされています。女性の場合、男性より皮下脂肪の占める割合が大きいため、数値が大きくなっています。

この内臓脂肪を減らしてくれる効果がガセリ菌SP株にはあると言うことなのです。ヨーグルトを食べて内臓脂肪が減ってくれるなら、メタボに悩む人にとっては大きな福音となり得ます。

これまでに、プロバイオティクス乳酸菌であるLactobacillus gasseri SBT2055(ガセリ菌SP株)の培養物の摂取により、高脂肪食の摂取で引き起こされる内臓脂肪細胞の肥大化が抑制されることを、動物実験で明らかにいたしました。

そこで今回、肥満傾向のヒトを対象に、ガセリ菌SP株を含む低脂肪発酵乳と同菌株を含まない低脂肪発酵乳の効果を比較検証いたしました。その結果、ガセリ菌SP株を含む発酵乳の摂取者は、食べる前に比べて内臓脂肪量が有意に減少いたしました。

また、皮下脂肪や体重、BMI、ウエストやヒップの周囲径も同様に減少することを確認いたしました。これに対し、ガセリ菌SP株を含まない発酵乳では、これらの指標は減少しませんでした。

この結果から、ガセリ菌 SP株を含有する発酵乳の摂取は、肥満傾向のヒトの内臓脂肪低減にも有効であることが明らかとなりました。

このように研究発表が行われ、現在ではトクホのヨーグルトとして販売されていることはおなじみでしょう。

ガセリ菌SP株は脂質を排出させる働きがある

この内臓脂肪を減らしてくれる効果ですが、そのメカニズムについても研究が行われています。そのうちの一つで、ガセリ菌SP株を食べた場合、脂質が便に排泄される量が、統計的に明らかな差をもって増えたと言う物があります。

これは健康な人に食べてもらって比較実験したものです。つまり、普通の食事からとっている脂質を吸収されにくくして、内臓脂肪の増加を防いでいると考えられるのです。

もちろん肥満は脂質摂取だけから起こるものではありませんが、三大栄養素の中で最もカロリーの高い脂質を抑制できるのは、ダイエットの面から見ても大きいですね。

また、この時に食べたヨーグルトは、毎日100gを1週間だったので、比較的短期的に脂肪排出効果が表れるようです。ただし、脂肪を排出することによって体重や内臓脂肪の量に影響が出るにはもう少し時間がかかるでしょう。

ガセリ菌SP株は脂質の消化吸収を遅らせる

ではなぜ脂質が吸収されずに排出されてしまうのかと言うことですが、これも実験によって確認されています。脂質は十二指腸で分泌されるリパーゼと言う消化酵素で脂肪酸とグリセリンに分解されて吸収されます。

そしてその前段階で、脂質は消化液によって油の粒が水の中に分散しているエマルジョンと言う状態になっています。このエマルジョンの直径が小さければ小さいほどリパーゼに触れる面積が増えるため早く消化されます。

この時、ガセリ菌SP株は、エマルジョンの直径を大きいままに保つ働きを持っているのです。すると、表面積の合計が小さくなるため、リパーゼによる脂質の分解が遅れ、そのまま便に排泄される分が増えると言うことなのです。

これは試験管内の実験ですが、他の実験から得られた人間や実験動物の身体の中での反応を良く説明しています。

ガセリ菌SP株は腸の内壁を保護して脂肪蓄積を防ぐ

腸の中では腸内細菌の細胞壁の成分であるリポ多糖が常にたくさん存在しています。このリポ多糖はマクロファージや樹状細胞と言った免疫細胞を刺激して、炎症性の伝達物質を分泌させ、腸の中に炎症を起こします。

しかし、普段はそんなことは起こりません。それはインターロイキン10やプロスタグランジンE2などの、生理活性物質が腸管を保護するバリアとして機能しているからです。

ところが、脂肪をたくさん食べた時には、このバリア機能が損なわれることが判っています。そうなると、炎症物質が腸から血管に、過剰な脂質がリンパ管に入ってしまいます。

その結果、脂肪細胞にマクロファージなどが取りついて炎症を起こすと同時に、脂肪細胞への脂肪の蓄積が促進され、内臓肥満をもたらしてしまうのです。

がセリ菌SP株は上でお話しした通り、過剰な脂質の吸収を抑えることで脂肪細胞に送り込まれる脂質を減らすと同時に、この腸管のバリア機能を保護することが動物実験でわかっています。

ですので、炎症物質が血管に入って脂肪細胞に炎症を起こすこともありませんから、脂肪細胞への脂質の蓄積も抑えられるという訳なのです。

このように、ガセリ菌SP株はいくつものメカニズムで脂肪の吸収を抑え、内臓脂肪が増加しないように働いてくれることが判っています。

ダイエットとしてのヨーグルトは食事中がお勧め

もちろんヨーグルトは食品ですからいつ食べても問題はありません。たんぱく質や脂質も豊富なので、空腹時に食べても胃を刺激しすぎることもありませんし、フルーツと一緒にデザートにしても良いです。

ただ、上でお話ししたような内容から考えると、食事と一緒に摂るのが効果的かもしれませんね。特に脂肪の多い食事と一緒に摂ると、食事からの脂肪の吸収を抑えてくれる可能性が高まるでしょう。

食前でも良いのですが、酸に強いとは言え、少し食べ物が入っていた方が胃酸の濃度が下がって、ガセリ菌の生存率が上がると考えられます。

SP株のSは雪印(Snow brand)のS、PはプロバイオティクスのPだそうですよ。ですから、ガセリ菌以外の菌にもSP株と名付けられた菌株が存在しています。

ガセリ菌SP株は人間の腸に定着すると初めて認められた乳酸菌

健康のため毎日ヨーグルトを食べましょうと言ったアドバイスはよく見かけますね。また、「腸内環境を整える乳酸菌」と言うお約束のフレーズもあります。でも、乳酸菌が腸内環境を整えるなら、一度食べたらそれが腸に住み付いてくれないのでしょうか。

実はほとんどの乳酸菌は、良い効果を表してくれるものであっても、人間の身体に取って異物なので、定着できずに数日で排泄されてしまうのです。ですから、食べ続けることが重要になるんですね。

ガセリ菌SP株は初めて「人間に定着する乳酸菌」として確認された

ガセリ菌SP株は、日本人の腸から見つかり、主に小腸に定着していると考えられています。腸内細菌の多くは大腸の方に定着していることから考えると競合を起こしにくく、さらにもともと日本人の腸に住んでいたことからなじみやすい菌だといえるでしょう。

実際、学術的な大規模研究ではありませんが、雪印メグミルクが社内ボランティアを募ってテストしたところ、1日1回7日間食べた人の半数の便から、90日経ってもガセリ菌SP株が検出されたということです。

つまり、一週間食べるだけで半数の人の腸に定着するということですね。ですから、毎日食べなくても、週に1回程度食べておけば、かなりの確率で定着して役立ってくれるのではないかと推定されます。

ナチュレ恵と言う商品は腸への定着性がいいのかもしれない

現在、雪印メグミルクがトクホ商品として広く展開しているのが、「ナチュレ恵」と言うヨーグルトです。このヨーグルトにはもう一種類の乳酸菌が配合されています。

それはビフィドバクテリウム・ビフィドゥム・SBT2928株、通称・ビフィズス菌SP株です。ビフィズス菌ですから、こちらは大腸と親和性の高い乳酸菌ですね。どうやらこのビフィズス菌も腸への定着率が良さそうだということです。

このビフィズス菌SP株については、特別な働きを持っているという報告は見当たりませんでしたが、ビフィズス菌としてお腹の調子を整えてくれることは間違いないでしょう。

それが定着しやすいというのはありがたいですね。雪印メグミルクにとってはありがたくないかもしれませんが、毎日食べなくても効果が期待できそうですから、時々でいいので食べておくことがお勧めできます。

雪印メグミルクは、雪印乳業を母体にしていますので乳製品や乳酸菌に強いのは当然ですが、日本には他にもたくさんの有効な乳酸菌があります。今回はガセリ菌の話題ですので、それを中心に見てゆきましょう。

株式会社明治の発酵乳には2種類のガセリ菌がある

株式会社明治(旧:明治乳業)が発売しているプロビオヨーグルトのシリーズと言えば、免疫力アップのR-1ヨーグルトが有名ですね。しかし、R-1乳酸菌は、ラクトバチルス・デルブルッキー・ブルガリクス・OLL1073R-1株です。

いわゆるブルガリア菌の1つですね。ガセリ菌とは、同じラクトバチルス(乳酸桿菌)属の仲間ですが、種が違います。このシリーズで、ガセリ菌が使われているのは、PA-3とLG21の2つです。

LG21乳酸菌はプロバイオティクスの先駆けだった

プロバイオティクスと言う言葉は1989年に提唱された言葉ですが、一般化したのは21世紀に入ってからです。しかし1999年に発見されたLG21乳酸菌は、20世紀最後の年の2000年に商品化して発売されています。いわばプロバイオティクス商品の先駆けのひとつですね。

このLG21乳酸菌は胃酸によって殺菌されにくく、胃の上皮細胞にくっつきやすいと言う特徴を持っている菌として選定されたのです。

胃酸に殺菌されにくく、胃の上皮細胞にくっつきやすいと言う特徴を持っている菌には、有名な悪玉菌であるヘリコバクター・ピロリがあります。そしてLG21乳酸菌は、このピロリ菌をやっつける働きを持っているのです。

毎日ではなくても、ある程度の頻度でLG21を摂り続けることで、胃の中に棲んでいるピロリ菌を休眠状態または静菌状態にでき得ることが確認されています。また、ピロリ菌の除菌療法において、LG21を併用すると除菌効果が上がることが認められています。

LG21自体が除菌療法で使われる抗生物質に耐性を持っているのかどうかは判りませんが、乳酸菌に良く見られる特徴の一つとして死んだ菌であっても、菌体の構成成分が胃腸に好ましい影響をもたらすと言うことがあるので、そのおかげかもしれません。

PA-3乳酸菌はプリン体を減らしてくれる新しい乳酸菌

プリン体と言うのは、様々な食べ物から得られたり、体内で生合成されたりする生体物質です。遺伝子をコードする核酸であったり、カフェインなどのアルカロイドであったり、生物のあるところにはプリン体があると言う大切な物質です。

一方で、プリン体は代謝されてゆくと最終的には尿素にまで分解されて排泄されますが、人間ではその少し手前の尿酸で分解が終わってしまいます。

この尿酸は、非常に強力な抗酸化物質として活性酸素の消去に役立っていますが、一方で多くなりすぎると、体温の低いところで再結晶してしまい、ひどい炎症を引き起こします。これがいわゆる「痛風」ですね。

現代人の生活パターンでは、プリン体が多くなりすぎることがあるので問題になっています。そこで研究から見つけ出されたのがこのPA-3乳酸菌です。

PA-3乳酸菌は食物由来のプリン体を吸収されにくい形に変化させると同時に、プリン体を人間から横取りして、自分の栄養として使ってしまうと言う能力を持っているのです。

体内で生合成されたプリン体まで使ってくれるのかどうかは明らかではありませんが、少なくとも血液中のプリン体濃度が下がることは確認されています。

同じガセリ菌でも様々な働きがありますね。もちろん、お腹の調子を整える効果は、すべてに共通するものだと思いますよ。

ストレスに強くなれるカルピスのガセリ菌C-23乳酸菌

乳酸菌と言えばカルピスも有名ですよね。大正8年に発明されたカルピスは、乳酸菌と酵母の二段発酵ですが、ガセリ菌が使われているかどうかは判りません。

ガセリ菌の中でストレスに強くなると言う効果を持っている物は、カルピスから発売されているサプリと「届く強さの乳酸菌」と言う飲料に配合されています。

C-23乳酸菌は通販専用のサプリに入っている

実は、このラクトバチルス・ガセリ・CP2305株は、サプリに入っている時は「C-23乳酸菌」、飲料に入っている時は「プレミアガセリ菌CP2305」と言う商品名で売られています。

ストレスを感じている時は、腸で異常が生じていて、その信号が脳に送られます。いわゆる体性求心性神経や自律神経の働きです。この時、神経の働きはやや不活性化されています。

そこでC-23乳酸菌を摂取すると、腸から脳へつながる神経活動が活性化されます。

それによって、異常が生じていると言う信号が抑制されます。この異常ですが、もしかするとガセリ菌SP株で見られたような炎症抑制作用とも関係しているのかもしれませんね。

C-23乳酸菌はストレス反応を軽減してくれる

このようにC-23乳酸菌によって異常信号が抑制されると、脳下垂体から分泌される副腎皮質刺激ホルモンの分泌がおさえこまれ、その結果、副腎皮質から分泌されるコルチゾールの分泌も少なくなります。

コルチゾールは栄養素の代謝をコントロールしていますが、一方でストレスホルモンとも呼ばれ、過剰に分泌されると血圧や血糖値を上げたり、免疫力の低下を招いたりします。

コルチゾールは過剰なストレスによって分泌されすぎるホルモンですので、これを抑制できると言うことはストレスに強くなれると言うことでもあります。

また、コルチゾールの過剰分泌は海馬の萎縮を招く可能性が示唆されています。海馬の萎縮はうつ病の発症とも深くかかわっていますので、今後の研究によっては、その方面での効果も見えてくるかもしれません。

カルピスの「届く強さの乳酸菌」は機能性表示食品ですが、その効果は「腸内環境の改善に役立つ機能」となっています。つまり、ストレスに関連する部分だけでなく、もっと広い範囲の機能を表示していると言うことです。

乳酸菌トクホ第1号の商品はタカナシ乳業の製品だった

乳酸菌を関与成分としてトクホの認可を受けたのは、タカナシ乳業の「おなかへGG!」ヨーグルトです。LGG乳酸菌を使ったもので、トクホとしては「お腹の調子を整える」と言う効果が謳われています。

しかし、LGG乳酸菌はラクトバチルス・ラムノーサス・GG株で、ガセリ菌ではありません。実は2014年から1~3月ごろの期間限定で発売されているヨーグルトに、LGG乳酸菌と一緒に入っているのが機能が期待されるガセリ菌なのです。

ガセリ菌TMC0356株は花粉症に有効である可能性が示唆されている

タカナシ乳業の製品は「Wの乳酸菌・アレぎみな春の対策」と言う商品名です。商品名に苦労の跡が感じられますね。トクホや機能性表示食品を取れていないため、ニュアンスで表現しているのでしょう。

もちろん「アレぎみな」の「アレ」とはアレルギーの隠喩で、花粉症のことを指しているのだと思います。研究発表によると、ガセリ菌TMC0356株は免疫グロブリンEを抑制し、アレルギー発症を抑える可能性が示唆されています。

また、LGG乳酸菌は、北欧での研究でアトピーへの効果が示唆されている物でもあります。その2つを合わせて、アレルギーに効果が期待できる1つの商品としたわけですね。

ガセリ菌TMC0356株はインフルエンザに効くかもしれない

アレルギーの研究と並行して行われていたのが、この2種類の菌のインフルエンザに対する効果です。

動物実験段階ですが、あらかじめこの2種類の菌を摂らせていたマウスと、そうでないマウスにインフルエンザを感染させたところ、摂っていたマウスでは症状が軽く、肺からのウイルス数も少なかったと言う結果が得られているのです。

さらに、TMC0356ガセリ菌を熱で殺菌処理したものをマウスに与えたところ、やはりインフルエンザに対する予防効果が見られたそうです。

このことは、TMC0356ガセリ菌の働きでインフルエンザウイルスをやっつけているのではなく、TMC0356ガセリ菌の菌体を構成している物質がインフルエンザウイルスを抑制する効果を持っていると言うことです。

さらに、加熱殺菌しているわけですから、その物質は耐熱性を持っていると言うことも判っています。今後研究が進むと、そうした機能を謳った製品が出てくるかもしれません。楽しみに待ってみましょう。

花粉症は免疫に関係しますから、乳酸菌が活躍する可能性は高いようです。まだ研究段階ですから、今後に期待と言うところですね。

他にも期待できるガセリ菌がいくつかある

ガセリ菌には、その他にもいくつかの有望株があり、それらについてもさまざまな研究が行われています。今のところまだ商品化と言う話は聞こえてきませんが、将来的に出てくる可能性はあります。

先に表で示したものについて見てみましょう。有効なのは人間に対してだけじゃないと言うところも興味深いですね。

ヨーグルトの原料を健康な牛乳から作るのに役立つガセリ菌

ガセリ菌CRL1421株とCRL141株は、それぞれ異なる条件の腸の中から見出された乳酸菌です。この菌株は、どちらも乳酸と同時に過酸化水素を発生させると言う特徴を持っています。

過酸化水素は、身体の中で免疫を担う食細胞が、取り込んだ細菌などを殺菌するために使う活性酸素です。それを乳酸菌が出すことで、様々な感染症の病原体を除くことができることが判っています。実験では黄色ブドウ球菌が使われました。

一方、牛乳を出してくれる牛も病気になります。それを防ぐために抗生物質を投与すると、その薬が牛乳に含まれてしまうことになるので、抗生物質は使えません。

そうした時に役立つと期待されているのがこの二つのガセリ菌の菌株なのです。ヨーグルトを作るだけでなく、その原料の牛乳を健康的に保ってくれると言うありがたい存在です。

シュウ酸を分解することで尿路結石を予防するガセリ菌

ガセリ菌AM63Tと言う菌株には、腸の中で植物から食べ物として入ってくるシュウ酸を分解する効果が見つかっています。シュウ酸はカルシウムと反応して水に溶けないシュウ酸カルシウムとなり、尿路結石の原因となる物質です。

ですので、これを腸の中で分解してしまってくれれば、尿路結石のリスクが下がることになりますね。ただ、どのようにしてシュウ酸を分解しているのかのメカニズムは判っていません。

試験管の中でシュウ酸とこのガセリ菌を一緒に培養しても、シュウ酸は分解されなかったそうです。人の便を使って、腸の中の状態をシミュレートした実験ではシュウ酸が分解されたと言うことですので、そのあたりに秘密があるのかもしれませんね。

ガセリ菌にはさまざまな可能性があることが判りますね。もちろん他の乳酸菌も優秀な働きを持つ物が少なくありませんが、あらためて見渡してみるとガセリ菌の実力には驚かされます。

ガセリ菌は「生きて腸まで届きやすい」乳酸菌

このようにさまざまな働きが期待されるガセリ菌ですが、その理由として考えられるのが胃酸や胆汁酸に耐性を持っていると言うことです。ピロリ菌のような特殊な例を除けば、普通の細菌なら胃酸に出会った段階で殺菌されてしまいます。

また、十二指腸では消化を促進するための胆汁酸と言う消化液が細菌を殺してしまう効果も持っています。しかし、ガセリ菌はこうした酸に対して耐性があり、小腸に流れ込むことができるんですね。

ガセリ菌は小腸を中心に胃や大腸など、消化管全体に存在することのできる乳酸菌です。ですので、今回話題に出したような、さまざまな働きが期待できるのです。

さらに、途中でもお話ししたように、ガセリ菌は体内への定着率が高い菌ですから、毎日ヨーグルトを食べなくても効果が持続する可能性が高いです。

日替わりで毎日違う菌株のガセリ菌を食べるのも面白いかもしれませんね。あるいは、週に1~2回はガセリ菌SP株を食べてダイエットに役立て、他の日には好みのヨーグルトを食べると言う方法もあります。

雪印メグミルクの恵シリーズには、ガセリ菌SP株のみのドリンクヨーグルト(100g入り)もありますから、ヨーグルトが嫌いな人でも、週に1本イッキ飲みするだけと言うのであれば、効果は弱いかもしれませんが、続けることはできるんじゃないでしょうか。

とは言え、実際にメタボに効果があったと言う実験では、毎日100gを12週間連続で食べたそうです。ナチュレ恵はスーパーで買えば400g入り130~140円(税別)くらいですね。ですので、100gを12週間と言うことは、税込で3200円弱です。

3000円余りで乳酸菌ダイエット、ぜひ試してみてください。

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