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薬の副作用を甘く見ないで!初期症状を早く見極めて重篤化を防止

特に生命にかかわるような薬の副作用も受診が早ければ、早いほど救命率が上がり、後遺症も無しか、軽度で済むことが多いです。副作用の初期症状や、副作用のような症状が出たら、どのようにしたらいいのか、あらかじめ知っておくといいと思います。

重症型薬疹

薬疹の8割はアレルギー性です。長期間飲んでいて何事も起きなかった薬なのに、突然、薬疹が出るなど、例外もありますが、普通は、薬を服用して約1~2週間で発症します。

全身に様々な紅班が出て唇がただれてくる深刻な症状

このような症状は副作用で有名な重篤な病気「スティーブンス・ジョンソン症候群」の典型的な症状です。こうなるまでに一刻も早く入院設備のある皮膚科を受診すべきです。この病気の死亡率は数%です。

さらに症状が進行して悪化すると、中毒性表皮壊死症となり、ひどい火傷をした時のように皮膚の表面が剥がれてきます。死亡率は10数%と言われています。例え命が助かっても失明や視力障害などの後遺症が残ることも多いのです。

初期の対応の仕方で明暗を分けるため、ちょっとした異変があれば、早急に受診しましょう。

薬剤性肝障害

肝臓は薬の代謝に大事な役割をし、薬の副作用も出やすい臓器です。薬剤によって肝細胞が障害を受けると、急性肝炎のような症状が出ます。体がだるい、吐き気、発熱、関節の痛みなどが出てきます。

これは肝機能が低下し、老廃物が十分に解毒されていないからです。血液検査のALTが高値になります。風邪の症状とよく似ているので、なかなか治らなければ、肝炎の疑いがあります。

ウイルス性の肝炎と薬剤性の肝炎との違いは、前者は黄疸が出る頃には諸症状は改善されますが、薬剤性の肝炎は原因の薬を飲み続けている限りは症状は進行し続けます。

厄介なのは、薬剤性肝障害のうちの数%が劇症肝炎に進行してしまうことです。劇症化していなくても、黄疸が出るまでに肝炎が進行した場合は、入院が必要となることが多いです。

このような状況になる前なら、原因の薬を探し出し、飲むのをやめれば、症状は軽快します、したがって、風邪のような症状が長引いた場合は、薬の副作用で肝機能が低下した可能性があります。

アナフィラキシー

薬剤性アナフィラキシーは注射薬なら注射した後30秒から10分、経口薬でも服用後15分から1時間ほどで色んな症状が次々と出てきます。原因は薬を抗原とする抗原抗体反応がおきたからです。

アナフィラキシーの症状

体のあちこちに蚊に刺されたような盛り上がりが急速に広がり、地図状の浮腫ができます。そのうち、息苦しくなり、意識がもうろうとして立っていられなくなります。ショックや気道狭窄の症状が出た場合は命にかかわる恐れがあるので救急車を呼ぶ必要が出てきます。

手遅れになると、意識障害を招き、低酸素脳症、気道閉塞が原因の窒息で死亡することがあります。

救急対応をスムーズにするために

万が一、救急車で運ばれることになった場合、飲んだ薬がわかっていると、速やかに救急の対応できます。1分1秒を争う事態だけに、万が一の時には飲んでいる薬がわかるお薬手帳を救急隊員に渡すよう、日頃から家族に話しておくのもいいかもしれません。

原因薬剤の特定は症状が軽くても必要です

初回のアナフィラキシーの症状が軽くても、2度、3度と繰り返すたびに重症化していくことが多いです。アナフィラキシーが出た直後は原因薬剤の特定が困難の場合があるので、症状が出てから、10日目以降に原因薬剤の特定を受けることをお薦めします。

薬剤性腎障害

中でも慢性腎不全は重大な副作用の1つです。薬剤性腎不全の約8割が高齢者であると言われています。腎不全を起こし易い薬剤は非ステロイド型抗炎症剤、アンジオテンシン系の降圧剤で、どれも高齢者にはよく処方される薬です。

若い頃よりも腎機能が低下している人が多いため高齢者に薬剤性腎障害が起きやすい原因と言われています。

痩せた小柄なおじいちゃんおばあちゃんに多いです

加齢に伴う腎機能の低下率は、筋肉量の減少率とほぼ比例します。従って、筋肉量が少なく、お年寄りは要注意です。

薬剤性腎障害の初期症状

体液が増え、血圧が上昇します。尿量や排尿回数が減り、足などにむくみ出ますが、症状に個人差があり、本人が気付かないことがあります。その解決法は毎日、体重を決まった時間に計ることです。

体重は体液貯留の指標となります。1週間に2~3kgも体重が増えるようなら、数日内に受診して腎機能の検査をして、薬剤性の腎障害を早期にみつけましょう。

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