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薬って、飲んでから効果が出るまでどのくらい時間がかかりますか?

薬は飲んでから、どれぐらいたつと効いてくるのだろうか?又、一日に一回だけ飲めばいいのもあれば、2回、3回、時には4回も飲むことがあるけれど、どういう違いがあるのだろうか、などと思いながら薬を飲んでいる人も多いと思います。

そして、これらを理解することは薬の飲み忘れ防止にもつながります。

薬には定常状態がある薬とない薬があります

まず、定常状態の言葉の意味を説明します。薬を一定間隔で連続に経口投与した時の血中濃度を考えてみましょう。薬を投与する度に血中濃度がどんどん上がっていき、しばらくすると、血中濃度は一定の数値の間のみを行ったり来たりします。この状態を定常状態と言います。

この状態に辿り着く薬を定常状態がある薬ということになります。

そして、薬を何回投与しても、ある程度のところまで血中濃度が上昇したら、いつも最初の血中濃度の数値に戻ってしまう薬を定常状態がない薬と言います。

連続投与し続けているのに、そのまま血中濃度が上がっていかないのは何故?

先に説明しましたように、薬を飲み続けていくと血中濃度が上がりっ放しになることなく、やがて一定の数値を示す定常状態に入っていきます。薬が体にいっぱいになるほど、つまり血中濃度が上がれば上がるほど、先に投与した薬もどんどん体外に出ていくのです。

やがて、薬が体内に入っていく量と出て行く量が同じになる時がきます(定常状態)。このようなからくりで、血中濃度は連続投与しても上がりっ放しにならないのです。

定常状態がある薬とはゆっくりと効いてくる薬ということです

アルツハイマー型認知症の薬として有名なアリセプト錠というのがありますが、これは1日1回の投与です。この薬の添付文書を読みますと、「反復投与後の血相中濃度は投与後約2週間で定常状態に達した」と記載されています。

定常状態がある薬は効果が確実に現れるためには、血中濃度が定常状態に達することが重要です。したがって、定常状態に達するまで連続投与しなくてはいけないので、効果発現までは時間がかかってしまうのです。

定常状態にあった薬を中止した場合、血中濃度はどのように下がっていくのでしょうか?

面白いことに、定常状態に達するまでの時間と薬が体内から消失していく時間は同じなのです。体内からの薬の消失時間を知るために臓器濃度を調べることは通常ではできないので、現在のところ、血中濃度を体内の薬物消失の目安にしていくしかありません。

しかし、体内に入った薬の血中濃度が消失していく時間というのは、薬の効果が無くなっていく時間、副作用の心配が無くなる時間を推測できるので、大変重要なことです。

定常状態がない薬とは初回投与から薬の効果を発揮する薬のことです

糖尿病治療薬として有名なアマリール錠という薬があります。これは1日2回の投与が認められています。この薬の添付文書を読みますと、「1日1回朝食前に連続投与した時、初回及び最終回投与時の薬物動態学的パラメーターは変わらなかった」と記載されています。

ということは、アマリール錠は何度投与しても血中濃度の上昇、下降は同じ型をくり返す、つまり定常状態がない薬ということです。アマリール錠は普通は1日2回の投与ですが、投与する毎に一定の時間が過ぎますと、速やかに血中から消えていきます。

定常状態が無い薬は、定常状態になってから薬効が出てくる定常状態がある薬と違い、初回から薬効を発現してくる薬なのです。

薬を飲みはじめ、しばらくしても薬の効果がない場合、もしかしたら、定常状態がある薬なのかもしれません。効かないからといって自分の判断でやめないで、医師や薬剤師に問い合わせてみましょう。

そして、一日の示された薬の服用回数はきちんと薬学的に計算されたものです。過不足なく決められた回数を守って飲みましょう。

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