TOP > > 高血圧でカルシウム拮抗薬を服用中カルシウムは控えるべき?

高血圧でカルシウム拮抗薬を服用中カルシウムは控えるべき?

高血圧患者によく処方される薬に「カルシウム拮抗薬」というタイプの降圧剤があります。製品の名前としてはアダラート、アムロジン、ノルバスク、コニール、カルブロックなど、たくさんの種類があります。これらの薬を飲まれている方も多いでしょう。

この薬はカルシウムの働きを抑えることで、血圧が上昇してしまうのを防ぎます。カルシウムの働きを抑えるということは、カルシウムはあまり摂取しないほうがよいのでしょうか?

カルシウム拮抗薬はこうして効く

まずカルシウム拮抗薬は、どのように働いて血圧を下げるのでしょうか?血管の壁には、平滑筋細胞という細胞でできた層があります。この細胞にカルシウムが入ってくると、血管は収縮してしまい、それによって血圧が上がります。

ということは、細胞内にカルシウムが入らないようにすれば、血圧の上昇を防げます。細胞内にカルシウムが入るには、カルシウムイオンチャネルという通り道を通ります。カルシウム拮抗薬は、自分がこのカルシウムイオンチャネルと結びつくことで通り道を邪魔し、細胞内にカルシウムが入れないようにしてしまうのです。

細胞内にカルシウムが入ってこなければも血管は収縮することなく、血圧の上昇も防げます。つまり血圧を下げることができるのです。カルシウム拮抗薬はこのようにして血圧を下げる働きをしています。

カルシウム摂取量が減ると骨からカルシウムが溶け出す

生き物にとって、カルシウムはとても大切な役割をしています。骨となって体を支えているのはもちろんですが、血液中にも適量のカルシウムが存在することで、筋肉の収縮や血液の凝固など生命活動を維持しているのです。

食事からカルシウムの摂取量が減って、血液中のカルシウム濃度が低下してしまうと、生命活動を維持するために必要なカルシウムが不足してしまいます。そんな生命の危機に対して、すぐに骨を溶かしてカルシウムを増やすようにという命令が出ます。

命令に従って骨からカルシウムが溶け出すことで、血液中のカルシウム濃度は上がります。しかしそれによって骨はスカスカとなり、骨粗鬆症となってしまいます。常にカルシウム不足の状態が続いていると、骨からはカルシウムが溶け出し続けます。

その状態が続いていると、血液中のカルシウム濃度は高くなります。そうなると血管の壁に余ったカルシウムがくっついてしまうようになり、また血管の細胞内にもカルシウムがたくさん入ってきて、血圧が上昇する可能性もあるようなのです。

少し古い研究結果なのですが、カルシウムの摂取量が少ない人達のほうが血圧が高めだったという報告もあります。この報告の中では、1日500mg以下しかカルシウムを摂っていないと、高血圧になってしまう危険性があるとしています。

カルシウム摂取で血圧が下がる可能性もあり

逆に、カルシウムを摂取することで血圧が下がる可能性もあります。カルシウムが補給されることで血管の壁の細胞の働きが安定して、細胞内のカルシウムは減り、血管が収縮しなくなることで血圧が下がるのです。他にも様々な働きから血圧は下がっていくと考えられます。

実際アメリカでは、血圧が高い人は十分にカルシウムを摂取するように勧めています。ただし、一度に摂り過ぎても良くありません。1日700~800mgくらいを目安に、何回かに分けて摂るようにするとよいでしょう。牛乳やチーズなどの乳製品、大豆製品、小魚や海藻などをなるべく食べるようにしましょう。

血圧を下げるために、カルシウムのサプリメントを飲む必要まではないでしょう。しかし、カルシウム拮抗薬を服用中でもカルシウムは積極的にどんどん摂るべきです。骨粗鬆症予防のためにも、ぜひ普段からカルシウムを摂るように心がけていってください。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る