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減塩がパァに…胃腸薬の炭酸水素ナトリウムが塩になる!?

検診で血圧が高いと言われてしまった方は、普段から減塩を心がけた食生活をされているのではないでしょうか。そんな方に、せっかくの減塩努力がフイになってしまうかもしれない盲点についてお伝えしたいと思います。

減塩中の方は胃薬に注意!

一言に胃薬と言っても、いろいろな種類があります。胃酸を中和する制酸薬、胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカー、消化を助ける消化薬、胃液を分泌させるなどして胃の運動を促す健胃薬などです。

この中で減塩中の方に注意していただきたいのは、制酸薬の炭酸水素ナトリウム(重曹)です。炭酸水素ナトリウム単体でも商品として売られていますが、いろいろな胃薬に配合され、よく使われている成分です。

この炭酸水素ナトリウム、実は胃に入って胃酸に出会うと化学反応を起こし、食塩(塩化ナトリウム)を作り出してしまうのです。胃酸とは強い酸性の塩酸です。

酸性の塩酸と弱いアルカリ性の炭酸水素ナトリウムが反応して、食塩が生まれるのです。せっかく減塩の食事にしてがんばっていても、胃薬から食塩が作られてしまっていては、努力が報われません。

胃が弱いと感じている方は、普段から市販の胃薬を買って飲まれていることも多いのではないでしょうか。たまにのことでしたらそれほど神経質にならなくても大丈夫ですが、よく飲まれているのでしたら注意が必要です。

炭酸水素ナトリウムが生み出す食塩の量は?

では炭酸水素ナトリウムは、胃に入ってどのくらいの量の食塩になるのでしょう。これは以下のような方法で求められます。

食塩の量=医薬品中の炭酸水素ナトリウムの含有量×0.7

炭酸水素ナトリウムの量は、医薬品の種類によってだいぶ違います。それほどたくさん含まれていないものもありますが、ものによっては1日分で1900mg近くあるものもあります。

仮に1日分として炭酸水素ナトリウム1900mgを含んだ胃薬の場合、食塩の量は1330mgです。一生懸命に減塩を心がけている方にとって、胃薬からの1.3gもの食塩は大きいのではないでしょうか。

1日の塩分摂取の目標量は一般的には男性9g、女性7.5gです。しかし実際の日本人の塩分摂取量は1日11~12gくらいとされています。昔に比べるとだいぶ下がってきてはいるのですが、まだまだ多いと言えるでしょう。

そして高血圧の方の場合、塩分摂取の目標量はなんと1日6gです。現状の半分にまで減らさなくてはいけないのです。そのためには相当な努力が必要になるでしょう。

1日6gの塩分摂取にしようと努力している時に、何気なく飲んでいる胃薬から気がつかないうちに1.3gもの塩分を摂ってしまっていたら、それはせっかくの努力が水の泡です。そんな胃薬を頻繁に飲んでいたら、減塩をがんばっている甲斐がありません。

市販の胃薬だけでなく、病院から処方される胃薬にも炭酸水素ナトリウムが入っているものはあります。ただし、その含有量については薬によってまちまちです。心配でしたら薬剤師さんに相談し、炭酸水素ナトリウムの入っていない胃薬を紹介してもらうとよいでしょう。

汗をかく夏、塩分はもっと摂るべきなの?

汗をかく夏、汗と一緒に出ていってしまうナトリウムやカリウムも、ちゃんと補わなくてはいけないと言われます。では高血圧で減塩をしている方も、塩分をもっと摂ったほうがよいのでしょうか?

確かに、かなり汗をかく仕事や運動をされている方は、水分だけでなく塩分やその他のミネラルも補っておかなくてはいけません。ただ一般的な生活を送られている方でしたら、そこまでする必要はありません。

普段の生活の中で、塩分は過剰に摂ってしまっている状態です。ですから夏になって多少汗をかくからといって、その分の塩分を補わなくても十分足りている状態なのです。余分に塩分を摂る必要はないでしょう。

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