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人間ドックで早期発見できる『胆のう・胆管』の病気

胆石ってご存知ですか?痛いってことで有名ですね。胃腸は不調を訴えることが多いですが、胆のうは症状を感じにくい器官と言われています。でも、どうして苦しむような痛みを感じるのでしょうか?

胆のうと胆管

胆のうは、胃とつながっている十二指腸と肝臓の間に挟まれるような位置にあります。胆のうと十二指腸は胆管でつながっており、肝臓で作られた『胆汁』という消化酵素を十二指腸に送り込んでいます。

ヒトは食事を始めると、「唾液を出す」 ⇒ 「胃液の分泌が盛んになる」 ⇒ 「胃が活発に消化を促す」 ⇒ 「十二指腸に送り込む」というような一連の動きを脳が各消化器官に指令を出します。

そして食べたものが胃で細かく砕かれ撹拌された後、十二指腸に送られます。そこでまた、さらに消化しやすいように『胆汁』と膵臓から送られてきた『膵液』の消化酵素によって、主に脂肪が分解され「おかゆ状」にまで消化されて小腸に送られます。

体の中にどうして石があるのでしょうか?

胆石は、胆汁が固まったものやコレステロールが固まったものが原因です。高カロリー・高脂肪食を好む方は、コレステロール過多になり胆石ができやすくなります。

次第に胆石が大きくなり、胆汁と一緒に胆のうから胆管に押し出された時に激痛がおきます。放置していくと急性胆のう炎になる可能性がありますので、なるべく早く処置した方が賢明です。

胆のう炎になってしまうと、すぐに胆石除去の治療ができないため、胆のうの炎症の治療が優先されます。急性胆のう炎になってしまうと、入院が必要になります。

鎮痛剤などを使って、炎症を抑える治療が施され胆汁がスムーズに流れるのを待ちます。通常では2~3日ほどでよくなります。その後、胆石の治療に入ります。胆石は一度痛くなったら、取り出すしか方法はありません。

以前は、外科手術が必要でしたが現在は、切らずに超音波の力で胆石を粉々にして、体外に排出する方法も実施されています。しかし、脂肪食や高カロリー食を好む方やなりやすい体質の人は再発をしやすいので、外科手術の時に胆のうを摘出しまう方法もあります。

自覚症状のない胆のうがん

一方、胆のうがんになった場合は、自覚症状がほとんどありません。偶然に他の病気での検査や人間ドックで見つかっているようですが、まだ少数です。

胆管にがんが発生した場合、胆管が塞がれ胆汁が肝臓に逆流するため、『黄疸』(白目が黄色くなったり、体がかゆくなる症状)という症状が比較的早いうちに出ます。

しかし、胆のうにがんができた場合、自覚症状が出にくく発見された時にはかなり進行してしまっているケースも多いようです。やはり定期的に腹部超音波検査を行って、早期に発見することが非常に重要です。

日本では、毎年1万6千人近くの方がこのがんによって命が奪われてしまっています。がん患者のほとんどの方が、胆石がみられることも特徴的です。そのため、胆のうがんになる前に胆石除去手術の時に胆石や胆管を摘出することもあります。

胆のうがんの治療

胆のうがんは発見率が低く、治療が非常に難しいがんのひとつです。治療方法としましては、放射線治療・抗がん剤・外科手術が行われます。抗がん剤自体も種類が少なく、治療効果が出にくようです。

そのため治療の選択が少ない上、すい臓・肝臓・リンパ節に近く、これらの臓器に転移の可能性が高いため、比較的早い時期での外科手術が行われます。

また、胆のう全摘出だけであれば、術後の生活に大きな支障はあまりありません。胆のうは、胆汁をためておくいわば「プール」であり、胆汁は元々肝臓で作られています。

胆のう・胆管がなくても胆汁は、肝臓から直接十二指腸に分泌されているからです。胆のうがんのほとんどの患者が、胆石を併発していることから胆石をしっかり治療することが治療として大変重要なことになります。

進行がんについては外科手術方法に関しても統一的な術式が確立しておらず、抗がん剤・放射線治療についても今ひとつ効果が上がっていません。

今後の課題としましては、現在では腹部超音波検査が早期に発見できる確実な検査ですが、もっと簡便で負担の軽い検査が望まれるところです。

それと同時に、外科手術方法・抗がん剤等治療開発に拍車がかかればよいのですが、罹患率について日本をはじめ民族性に偏りが見られるため、世界規模での臨床試験が進まないのはそのせいなのかも知れません。1日も早く治療方法について確立された臨床研究が待たれるところです。

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