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原因不明の慢性腰痛はストレスが原因かも!その症状の特徴と改善方法

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腰痛は年齢に関係なく起こる症状です。腰痛の原因としては骨盤・骨格のズレや椎間板ヘルニアなどの外科的問題が一般的のように思われがちですが、実際に外科的原因で腰痛を引き起こしている人は腰痛で受診する人の2割程度だと言うのです。

慢性的な腰痛持ちの場合、実はストレスが原因ということも少なくありません。あなたの腰痛はストレスから起きていませんか?どんな症状があればストレス性の腰痛なのでしょう。

原因不明の腰痛はストレスが原因かも?ストレス性腰痛の特徴

今や国民病ともいわれる腰痛。全国で今、腰痛で苦しんでいる人は2800万人ともいわれています。しかしもその85%は原因不明の腰痛と言われているのです。驚きの数字ですね。

そして最近の研究で、かつては原因不明と診断されていた腰痛の中に、ストレスや心の病気が原因となっているケースが含まれていることが分かってきました。知識がなければまさか腰痛の原因がストレスだとは思いませんよね。

ストレスと腰痛の関係1.強いストレスで自律神経が乱れると腰痛が起こる

人間は強いストレスを受けると自律神経が乱れてしまうことがあります。自律神経には活発に動いている時に働く交感神経、さらにはリラックス状態の時に働く副交感神経が存在します。

強いストレスがかかると交感神経が優位になり、体に様々な不調が現れ始めます。その中でも腰痛の要因となりえるのが血行不良や筋肉の緊張です。

血行の流れが悪くなると筋肉に疲労物質が溜まりやすくなったり、細胞の回復力が落ち筋肉の修復が遅くなったりします。

これらは内科的な診断、外科的診断いずれでも異常が発見されづらいのです。その為対処療法では改善が見られず、解消のためには自律神経のバランスを崩す心的ストレスを取り除くしか方法はありません。

検査では異常が無いのに、自覚症状はある疾患を機能的疾患と言います。腰痛はまさに検査では85%が異常なしと判断される事から、大半が機能的疾患と言えます。

そしてこの自律神経は副交感神経の支配下にありながら、手や足、腰など自分の意志で動かすことが出来る場所にも張り巡らされているのです。

その為自律神経がバランスを崩すと、足や肩、腰等の血行を悪化させるなどして痛みの大きな原因になるのです。加齢による腰や肩の痛みや痺れは機能的疾患である事から、心的な要因が大いに関係してくる事が解りますね。

ストレスと腰痛の関係2.ストレスの影響で脳の一部が機能せず痛みが増大してしまう

最近の研究で腰痛の慢性化には脳が大きく関係していることが分かってきました。脳には発生した痛みを抑える鎮痛の仕組みが備わっています。この役目を担っているのが脳の「側坐核」という部位です。

側坐核からはオピオイドという鎮痛成分が分泌され、痛みを抑制してくれます。この側坐核はストレスを受けると活動が低下します。

慢性化した強いストレスを受け続けると側坐核の鎮痛の仕組みがうまく機能せず、通常では感じないような微小な痛みでも強く感じてしまいます。

つまりストレスが痛みを生み出すのではなく、ストレスの影響によって普段では感じないような小さな痛みを激痛に感じてしまうのです。

慢性的なストレスによって側坐核の機能が低下して痛みを抑える脳内ホルモンの分泌が減った状態にななると痛みの感覚が増大して慢性腰痛になります。

そして日常的な腰痛を我慢することにより慢性的なストレスが加わり、さらに痛みを抑える鎮痛成分の分泌が減ります。

ストレスによる腰痛はストレスの軽減がなされない限り、このような腰痛の負のスパイラルに陥り、ますます悪化させてしまう恐れがあるのです。

椎間板ヘルニアが腰痛の主な原因ではなかった

腰痛といってすぐに思い浮かぶ病気があります。それが椎間板ヘルニアです。椎間板は腰椎の間にあってクッションの役目をしています。この椎間板が飛び出しているのが椎間板ヘルニアで神経を圧迫するために痛みが発生します。

この椎間板ヘルニアは、腰痛を起こす主原因と考えられがちですが、実際は慢性腰痛の原因のわずか4~5%に過ぎません。椎間板ヘルニアを含め特定できる病気が原因と判明できるのも慢性腰痛全体の15%です。

さらに腰痛をともなう病気の代表格で酷くなると手術をしなければいけないとされていますが、このような私たちの抱く椎間板ヘルニアに対する認識は大きな誤解であることが最近の研究でわかってきました。

それはなんと椎間板ヘルニアが、必ずしも腰痛の原因にはならない事です。実際にヘルニアの手術を受けても痛みが取れなかったり、ヘルニアが存在するのに痛みを感じないという人もいます。

しかもヘルニアは手術を受けなくてもいずれ白血球の一種であるマクロファージが食べてくれるというのです。そして手術を受けた人と他の治療法を受けた人の数年後から10年後の満足度はほぼ変わらないということです。

これまで考えれていた椎間板ヘルニアが腰痛の最大要因という常識は完全に覆されえてしまったわけです。しかし症状によっては手術が必要なヘルニアもあるので、医師の診断を必ず受けるようにしましょう。

ストレスが原因の腰痛の特徴

それでは、ストレス性の腰痛は通常の腰痛とどのような違いがあるのでしょうか。症状で見分けをつけたいところですよね。

  • 1か月以上慢性化している
  • 検査をしても異常が見つからない
  • 異常がない割に強い痛みを感じる
  • 動作で痛む時があれば痛まない時もある
  • 痛む場所が転々と変化する

腰痛だけでなくほかの症状を伴うことも多く、不眠、イライラ、食欲不振などがみられる場合もあります。またストレス性の腰痛がある人の多くに抑うつの傾向がみられるといわれています。

自律神経が乱れるほどのストレスとは?

どれくらいのストレスがかかると自律神経が乱れる必要があるでしょうか? これに関しては個人差があるのではっきりとしたことは言えませんが、参考までに、一般的に以下のような出来事が起こった後には注意が必要と言われています。

  • 大きな環境の変化
  • 身近な人の死
  • 仕事や受験の失敗
  • 職場や家庭における過度のストレス
  • 失恋

人生に関わるような大きな出来事が起こった後は注意が必要です。とはいえ日常的なストレスでも自律神経の乱れが起こることはあります。自分がストレスだと思っていなくても体に大きな負担となっているかもしれません…。

誰にでも可能性がある!ぎっくり腰もストレスで起こるかも

ぎっくり腰とは突然腰に激痛が走る症状のことで、正式には「急性腰痛症」という呼び方をします。激しい痛みによりその場から動けなくなってしまうケースもあり、西洋では「魔女のひと突き」という表現をする国があるそうです。

ぎっくり腰を発症するきっかけは人それぞれです。代表的な事例として挙げられるのは重い荷物を持ったりくしゃみをした時に腰に痛みが走るケースです。そのような何気ない動作が知らず知らずのうちに腰に大きな負担を掛けているのです。

もちろん重いものを持ったからといって全ての人がぎっくり腰になるわけではありません。ぎっくり腰になりやすい要素としては疲労・肥満・ストレス・寒さ・運動不足・加齢などがあります。

脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどの病気が原因となっているケースもあります。このような持病をお持ちの方は、日常生活の中で腰に負担の少ない動作を心掛ける必要があります。

軽度のぎっくり腰は気づかないことも? ぎっくり腰の主な症状

ぎっくり腰=突然腰に激痛が走って動けなくなる…と思い込んでいる方が多いのではないでしょうか?もちろんそのようなケースも多いですが、症状が軽い場合には強い痛みを感じないこともあるのです。

中には自分がぎっくり腰だということに気づいていないケースもあります。そこでぎっくり腰の代表的な症状を以下にまとめてみました。あなたのその腰の違和感は、もしかしたらぎっくり腰かもしれません。

  • 腰に激痛が走り動けなくなる
  • 自力で歩くことが困難
  • 前屈や体を逸らすのがつらい
  • くしゃみや咳をすると痛みが強くなる
  • 寝返りの際に痛みを感じる
軽いぎっくり腰の場合、最初は違和感程度の症状しか現れないことが多く、徐々に症状が悪化するのが特徴です。日を追うごとに痛みが強くなったり動作が困難になったりする場合は注意が必要です。

腰痛で診察を受ける患者の85%が原因不明なのはなぜ?

腰痛の治療と言えば思い浮かべるのはやはりマッサージ・針治療・牽引療法・痛み止めの薬。また最近ではあえて体を動かし運動する事で腰痛を積極的に治す方法などだと思います。

いずれにしても腰痛は外科的な治療が中心になっていますね。腰痛で通院するのは整形外科等を思い浮かべます。

しかし腰痛の原因については85%が原因不明なのが現状です。治療もはっきりと原因を特定できず行われているのです。

腰痛という症状の特徴が判断を難しくしている

自律神経の乱れからくる異常が診断ではっきりと判明しない以外にも、腰痛の原因が不明とされてしまう要因があります。

腰痛に悩まされる人が病院へ行ったとします。そして病院でレントゲンあるいはMRI等を撮ったとします。そしてお医者さんは診断し、その人に「これは加齢に伴う腰椎の変形ですね…少し骨がずれています」と言う事が多いのではないでしょうか?

腰痛で通院した方は殆どこの言葉を受けたのではないかと思います。事実腰椎の変形も骨のずれも有るのですが、実は30歳以上になるとほぼ9割以上の人がこの症状が出始めるのです。つまり同じ状態でも痛みが出る人と出ない人がいるのです。

それが腰痛が85%が原因不明と言われる理由のひとつです。ただ原因不明と言われると不安になる方も多いかと思います。残りの15%の中に骨に菌が入ってしまう化膿性脊椎炎、ガンの脊椎転移、動脈瘤など放置すると重篤な事態を引き起こす病気も数%ですが入っています。

他にも腰椎間板ヘルニアや腰部脊椎管狭窄症等も含まれます。ただこのような病気の場合は検査でわかります。

重篤な事態を引き起こさないけれど、痛みのある本人にとっては適切な治療法がはっきりしない…つまり複数の原因が考えられる腰痛がこの85%に含まれるのです。

腰痛解消に注目されている認知行動療法

腰痛の原因がストレスにあるということが臨床データで明らかになってから、腰痛を解消するために注目されている治療法というのが「認知行動療法」です。

認知行動療法とは、自分のものの見方や考え方(認知)のクセを知り、そのクセを前向きに治すことによって気持ちを楽にしていくという治療法です。

実はストレスを多く受け、ストレスによって身体的な不調をきたす人は、ものの見方や考え方がネガティブで攻撃的であることが多い傾向があります。

通常の精神状態のときは状況判断を正しくできるのに、ストレスを過剰に受けたときは認知にゆがみが生じ、不安感や恐怖心が強まったりします。それが自律神経を乱した結果、身体的な不調をきたすことになるのです。

認知行動療法では、ストレスを受け気持ちが大きく動揺したときに、自分が”今何を感じ、どう考えているのか”ということに目を向け向き合うことによって、現実で起こっていることと比べどれぐらいのギャップがあるのかを知り、心と思考のバランスをとっていきます。

これを繰り返すうちにストレスの受け止め方が変わり、自分で思いつめるようなことをしなくなります。簡単に言えばストレスに強くなっていくのです。

腰痛があれば自己判断せずにとりあえず診察を受けよう

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辛い腰痛で悩んでいるという方は、まずは整形外科に行き、腰周辺に外科的な異常か無いかどうかを確認しましょう。ごくまれですが、がんや動脈瘤などの内科的な病気でも腰痛の症状が出る場合があります。自己診察をせず、まずは医療機関で診察を受け相談してみましょう。

それでも原因がわからないと診断された場合は、ストレスが原因ではないかを疑ってみましょう。近年、ストレスが原因の腰痛を治療するために、整形外科と心療科が連携して治療をする病院が増えているので、そちらを受診してみましょう。

ストレス性の腰痛を予防・改善するために自分でできること

なによりも、なるべくストレスを溜め込まないようにすることです。ストレスを感じたら、または感じていなくても、日常で自分が楽しいと思えることや満足感を得られることを探してできるだけ実践しましょう。

またむしろ現在受けているストレスと格闘するよりも、心を癒す行動や習慣を身に着けて側坐核の機能を改善させることが重要です。そこで心を癒して側坐核の鎮痛システムを活性化できる処方箋を紹介します。

没頭できる趣味でストレスを発散させる

日常生活の中でどうしてもストレスは溜まってしまうものです。大事なのはそのストレスをどう発散させるかですが、一番お勧めなのが趣味に没頭してストレス解消を狙う方法です。

側坐核は快楽と関係する部位なので、五感が喜ぶようなことをしてあげれば活性化していきます。好きな映画や音楽をきいたり絵をかいたり、没頭できる好きな趣味を見つけましょう。

慢性腰痛を抱えると外にでるのも億劫になり家に閉じこもりがちになりますが、そのような生活は痛みにさらに意識を向けてしまい腰痛を悪化させてしまいます。積極的で前向きな姿勢を意識しましょう。

美味しいものを食べに外に出かけたり、カラオケや趣味のサークルに出かけたりと積極的に出かけるようにしましょう。自分が楽しめば楽しむほど側坐核の鎮痛システムが活性して腰痛は改善されます。

やはり自分の好きなことが一番没頭できるので、能率良くストレスを解消する効果が期待できます。体を動かすような趣味なら尚良いです。ただし無理をしすぎると逆効果なのでやりすぎには要注意です。

リラックスタイムを作って副交感神経を働かせる

リラックス時に働く副交感神経を優位にする為に、なるべくゆったりとリラックスできる時間を確保するようにしましょう。時間がない方は1日30分、1時間でも良いです。好きな音楽を聴いたりアロマオイルを炊いたりするのがお勧めです。

お風呂が好きな方はお風呂タイムを充実させるのも良い方法です。お気に入りの入浴剤を入れてゆったりと湯船に浸かってみましょう。

適度な運動でストレス解消&腰痛予防のW効果を狙う

側坐核は体を動かしたり、運動したりすることによっても活性化します。掃除などの家事やウォーキングなど無理のない運動を継続することが重要です。

また運動はストレス解消や自律神経の安定にもつながり、硬くなった筋肉をほぐすことによる直接効果もありますので、生活の中に運動の習慣をとり入れることが必要です。

ウォーキングなどの軽い運動でストレスを上手に発散していきましょう。激しい運動、無理をしすぎるのは良くありません。自分の体力に合わせ負担にならない程度の運動から始めましょう。

軽めのストレッチを行うのもお勧めです。腰痛予防や筋肉を鍛えるストレッチを実践してみましょう。体を動かすことでストレス発散もでき、直接腰痛予防もできるので一石二鳥です。

運動やストレッチといった中でも特にヨガは副交感神経を働かせるのに適していますから、まずは真似事でも良いので呼吸を意識しながらヨガをはじめてみるのもいいですね。

ヨガの他にも注目したいストレス発散方法について、以下でも紹介していますので是非ご覧になって参考にしてみてくださいね。
ハリウッドスターのストレス発散から見る効果的ストレス解消方法

大規模メディアキャンペーンによる驚きの成果

不安や心配などストレスが原因による腰痛を撲滅するための大規模なメディアキャンペーンがオーストラリアのビクトリア州で実施されました。

この研究は腰痛研究分野でのノーベル賞ともいわれるボルボ賞を受賞した研究で、画期的な研究成果を成し遂げました。

このキャンペーン内容はいかの趣旨の主張です。

  • 腰痛に屈しない
  • 安静にしないで、日常生活を続けて!
  • 仕事は休まないで
  • 腰痛があっても活動的に生きよう

これをテレビコマーシャルやラジオ、新聞、広告、ポスターや有名スポーツ選手からのメッセージなどあらゆる方法を使って大々的にメディアキャンペーンを実施したのです。そしてその結果は驚くべきものでした。

医療費の20%の削減、労災申請件数の15%減少、腰痛による欠席日数の減少、トータル経済効果は33兆円にも上りました。

この研究成果は腰痛全体の80%にも及ぶと思われるストレスの影響による腰痛は、私たちの日々の生活の仕方を変えることで改善できるということを大規模に実証してくれた画期的なものでした。

慢性腰痛に悩まされている方、とくにストレスが原因と思われる腰痛の方は、まず医師の診断を仰いで特定の病気等が腰痛の原因になっていないかを確認しましょう。

そして原因不明あるいはストレスが原因と診断されたら、腰痛の痛みにあまり意識がいかないように注意して、ポジティブに毎日を楽しんで生きることに意識を向けてましょう。そしてそれこそが腰痛改善の近道なのかもしれません。

くれぐれも、自分はストレスを感じているしこれもストレスが原因の腰痛かな、と自己判断で放置することはやめてくださいね。この記事でもご紹介したように、腰痛には病気が潜んでいる場合もありますから、やはり一番は信頼できる医師に診察してもらい判断をまかせることでしょう。

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