TOP > > 最新研究で証明された腹八分目の老化防止効果!失敗しない食事法

最新研究で証明された腹八分目の老化防止効果!失敗しない食事法

shutterstock_2785406692

老化防止の観点からアンチエイジングを考えた場合、腹八分目こそがもっとも有望な取り組みであることが様々な研究から浮かび上がってきています。

一方で、短絡的なカロリー制限だけでは寿命が延びるとは言い切れません。

カロリーを制限すると活性化して、長寿に寄与するたんぱく質を作り出すサーチュイン遺伝子と言うのがよく話題になっていますね。

しかし、実は腹八分目にはそれ以外にも老化防止に寄与してくれる効果があることも判っているのです。

腹八分目の効果、カロリーと寿命の関係とは?詳しくお話していきます。

老化防止と若返りと寿命延長は似て非なるもの

標題には「老化防止」と言う言葉が入っていますが、アンチエイジングでよく使われる言葉について、注意しておいて頂きたいことがあります。

それは、「老化防止」と「若返り」と「寿命延長」は、共通の要素も多くありますが、基本的には異なる物だと言うことです。

「老化防止」と言うのは、例えば40歳の人が老化防止に取り組むと、50歳になった時に「50歳より若く40歳以上には歳を取った身体的状況」を保てていると言う意味です。

「若返り」と言うのは、40歳の人が若返りに取り組むと、一定期間後「40歳よりも若い身体的状況」を得られると言う意味です。そして、「寿命延長」とは、「身体的状況にかかわらず、予想される死亡時期が先に延びる」と言う意味なのです。

ですから、「見た目に若返っても短期間で死ぬ」とか「50歳なのに80歳に見えるが130歳までは生きられる」とか「見た目には加齢が抑制されるが寿命は変わらない」などと言うことは充分ありうるのです。

個別の現象はいずれも好ましいことではありますが、このように、組み合わせによっては皮肉な結果になるかもしれません。それでも、それぞれに利点はありますし、現段階で最も現実的なのは老化防止だということはご理解いただけるでしょう。

フィクションの中でも不老長寿と不死は異なるものとして扱われています。若返りについても異なるジャンルですね。フィクションの世界ではいずれも往々にして悲劇を招きますが、現実世界での老化防止は幸せにつながるでしょうか。

人間の長寿遺伝子SIRTは7種類発見されている

サーチュイン遺伝子と言う名前をお聞きになったことのある方も多いのではないでしょうか。長寿遺伝子と言う別名を持つサーチュイン遺伝子は、いくつかの実験を経て、実験生物では老化防止・若返り・寿命延長効果が見られたと言う報告があります。

良く話題に上るのは、カロリー制限を行うと活性化するということと、カロリー制限の代わりにレスベラトロールと言うポリフェノールを摂ることによって活性化するということですね。

人間のサーチュイン遺伝子の効果はまだ確認されていない

人間は哺乳類ですから、サーチュイン遺伝子は哺乳類にある程度共通の、SIRT1~SIRT7と名付けられた7種類のものが確認されています。一方、最初にサーチュイン遺伝子が見つかったのは、微生物である酵母からです。

もちろん酵母のような微生物と人間では比較が難しいですし、サーチュイン遺伝子の形も少し異なります。例えば酵母の寿命と言うのは、生まれてから死ぬまでの時間で測っているのではありません。

実験に使われる酵母は、出芽酵母と言って、芽を出してそれが娘細胞となり独立すると言う生命サイクルを持っています。そして、母細胞の方の出芽が何回行われるかと言うのを「寿命」と呼んでいるのです。

酵母のサーチュイン遺伝子が活性化している場合に、この出芽回数が増えたので寿命が延びたと言う言い方をしているのです。また、時間で測る場合は分裂を停止してから死ぬまでの時間を見る場合もありますが、主に分裂寿命の方が使われています。

酵母の次は、線虫と言う細長い虫でも見つかりました。線虫には様々な種類がありますが、実験生物としてよく用いられるのはC.エレガンスと言うおしゃれな名前を持つ、透明で1ミリぐらいの、堆肥などに棲んでいる虫です。

多細胞生物の中では、最初に全ゲノム解析が行われるなど、生物学や医学の分野ではよく実験生物として用いられています。

さらに、私たちにもおなじみのショウジョウバエでも見つかりました。春から夏にかけて台所で大量発生することがある、鬱陶しいコバエのことです。これも遺伝子の研究では非常によく用いられる実験生物です。

寿命延長は、これらの酵母、線虫、ショウジョウバエで確認されたため、一躍注目を集めました。しかし、実験によってはこれらの実験生物でも効果が出なかったという報告もあるのです。

さらに、こうした実験生物のサーチュイン遺伝子はsir2と言うもので、哺乳類のSIRT1と非常によく似たものなので、同じ効果があるのではないかと期待されていますが、まだ確認されたわけではありません。

もちろん、分子レベルにおいて、理論上人間の寿命を長くしてくれる可能性が論じられています。そのことはもう少し後でお話ししましょう。

ワインのポリフェノールに長寿効果は無い

レスベラトロールはこのサーチュイン遺伝子を活性化させるとして注目を集めた物質です。ポリフェノールの一種で、赤ワインに多く含まれていることが知られています。

ワインをたくさん飲む、不健康であるはずの大量飲酒者が多いフランス人が長寿だという、いわゆるフレンチ・パラドックス(フランス人の逆説)と呼ばれる現象をもたらしている物質だということで、一時期非常に注目されました。

レスベラトロール自体はある程度の健康効果は確認されていますが、赤ワインを飲んで実際にサーチュイン遺伝子の活性化が可能かどうかと言うと、現在では否定的な見方が多いようです。

動物実験で抗老化作用が確認されたレスベラトロールの投与量は、人間に換算すると毎日赤ワインを100本以上飲み続けたレベルだったからです。従って、医薬品やサプリに頼らないと効果が期待できないということです。

私の手元にもアメリカ製のレスベラトロールのサプリがあります。これは原材料がイタドリなので、日本では医薬品として扱われるものです。ですからきちんと医薬品の個人輸入として税関申告、個人使用分として許される範囲で輸入通関したものです。

実は、使用期限が比較的長かったのと安かったので、物珍しさもあって入手したのですが、飲んでいてもあまり何かの効果があるという実感はありません。

と言うのも、標準的な使用量では、レスベラトロールが赤ワイン30~50本分程度しか含まれていないからなんだろうと思います。しかし、アメリカ人の標準使用量の、2倍とか3倍とかの量を飲む度胸は私にはありません。

ですので、レスベラトロールについてはあまり過大な期待を持たない方がいいのではないかと思います。

不老長寿のお薬は人類永遠の夢ですが、なかなかそれに到達することはできないようです。それに不老長寿は良いことばかりじゃないかもしれませんしね。

満腹よりも腹八分目が老化防止になることは古くから知られている

20世紀の半ばくらいには、既に摂取カロリーを抑えると老化防止につながるという動物実験による結果は知られていました。つまり、サーチュイン遺伝子が注目されるよりずっと昔から摂取カロリーを抑えることに抗老化作用があることは判っていたのです。

そして、サーチュイン遺伝子が見出されたときに最初に注目されたのがカロリー制限とサーチュイン遺伝子の関係です。そして、予想通り摂取カロリーを制限するとサーチュイン遺伝子は活性化されました。

しかし、その結果がはっきり得られたのはマウスまでという、少し残念な事実もあるのです。

サルによる実験では老化関連死亡率が大きく下がった

人間に近いところでの実験ではアカゲザルを用いたものがあります。しかも20年と言う長期間にわたるものです。アカゲザルの寿命は人間の1/3よりは少し長い程度です。単純計算でいえば、人間の50年以上になる期間の実験です。

自由に餌を食べられる環境にいたサルの半分が、加齢による病気で半分になったタイミングで、カロリーを30%制限したサルが何匹生き残っているかを見たと言うものです。その結果、実に80%が生き残っていました。

加齢による病気とは、がん・心血管疾患・糖代謝異常です。ですので、カロリー制限によってこうした病気が予防されることで、死亡率がうんと下がったという訳です。

しかし、ここに統計の罠があります。実は、総死亡を見た場合、この両者に統計的な差がなくなるのです。もちろん全く同じと言う意味ではなくて、誤差に含まれる程度の差しかなくなると言う意味です。

これが何を意味しているのかと言うと、カロリー制限を行った方では加齢による病気以外の死亡数が、自由に餌を食べたグループより多いということなのです。

加齢によらない死亡原因と言うと、事故と感染症が大きいでしょう。その他にも様々な原因が考えられますが、摂取カロリーが影響しそうなのは何と言っても事故と感染症ですね。

こうした結果が得られると、これもカロリー制限によってサーチュイン遺伝子が活性化されたからだと考えがちですが、残念ながらサルのサーチュイン遺伝子についてはカロリー制限によって変化していませんでした。

何らかの別の要因による抗老化効果が確認されただけです。

人間なら他の方法で感染症や事故のリスクを減らせる

実験動物たちとは違って、人間ならば感染症に罹ったら抗生物質や合成抗菌薬、抗ウイルス薬など、様々な対処法がありますから、カロリー制限による死亡リスクはある程度抑え込めるでしょう。また、感染症の治療の間だけカロリー制限を緩和するという方法もあります。

実験動物のサルたちがどのような環境で飼われていたのかは判りませんが、20年と言う長さですから個別に檻に閉じ込めるのではなく、集団飼養だった可能性があります。

そうなった場合、カロリー制限で小柄になったであろうサルには、様々な闘争の面で不利になった可能性もありますね。

しかし、人間には法律や社会的ルールがありますので、体格によって生命が脅かされるようなケースは、少なくとも治安が維持されている国では発生しないでしょう。

ですので、サーチュイン遺伝子が関係しているかいないかに関わらず、適切なカロリー制限が老化防止に役立つであろうことは充分期待できるといえるのです。

サーチュイン遺伝子は有望な研究対象ですが、まだまだ研究途上です。結果を焦って、怪しげなサプリなどに引っかからないよう注意して下さいね。

人間におけるサーチュイン遺伝子の働きの解明はこれから

さて、ここまでは敢えてあいまいな書き方をしてきましたので、読んで頂いた方の中には「サーチュイン遺伝子なんてマユツバだから節食に意味はない」と感じられた人もおられるでしょう。

しかし、そうとも言い切れないのです。ここまで書いてきたことは「まだ確定的なことは判っていないから、怪しげな健康商法に引っかからないで下さい」と言うことなのです。

サーチュイン遺伝子に働きかける物質の臨床試験は開始されている

お薬の開発には、試験管内の実験や動物実験など数々の段階を踏んで安全性と有効性が確認すると言う段階があります。それで使えそうだと判ったものを、まずは健康な人に投与して安全性と体内での働きを見る第1相臨床試験と言う段階に入ります。

実はサーチュイン遺伝子の働きに大きくかかわっている物質は既に見つかっています。この物質は、βニコチンアミドモノヌクレオチド、略号NMNと言うものです。

構造的にはビタミンB3の1つであるニコチン酸アミドとリボースと言う糖が結びついたものです。リボースは遺伝子核酸のRNAを構成する糖でもあります。

このNMNについては、2016年5月から既に日本国内において第1相臨床試験に入っているのです。この試験は2017年まで続けられます。

もし、この試験が上手く行ったなら、そのデータの解析が完了する2017年以降に第2相臨床試験に入るでしょう。さらに、それまでの試験結果が良ければ、数年後には第3相臨床試験に入ることになります。

但し、こうした試験には非常に長い期間が必要になります。今回行われる最初の試験には「機能性表示食品開発を目指したメタボリックシンドローム関連指標改善の臨床試験」と言う副題がついています。

つまり、寿命を延ばすことそのものではなく、健康に資することによって寿命が伸ばせる可能性を探るのではないかと思われます。

さらに、機能性表示食品と言う文言が入っていますが、製薬会社っぽい名前の貿易会社が既にこの物質のサプリを販売しています。1粒で2,000円近い価格設定ですね。

もちろんそれだけのお金を出しても飲みたいと言う人はお求めになればいいでしょう。でも1日に2,000円を余分に出せば、現在のお食事を飛躍的に健康的なものにできて、しかも満足の行くメニューにできるんじゃないかと思います。

サーチュインと言う酵素はDNAを調整する

さて、このNMNと言う物質ですが、体内で代謝されてニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)と言う物質に変化します。サーチュインはサーチュイン遺伝子の働きによって作り出される酵素ですが、それが働くにはNADが必要なのです。

NADは、この反応の他にも、人間の体内で発生する酸化還元反応の大半で重要な役目を持っている物質です。呼吸によって取り込まれた酸素を使ってエネルギーを取り出す際には、なくてはならない補酵素です。

その重要なNADの原料であるNMNについて、米国でのマウスを使った実験ではNMNの投与は抗老化作用をもたらすことが明らかになっているため、いよいよ人間での臨床試験が始まると言うわけなのです。

言い換えれば、NMNだけではなくサーチュイン遺伝子の働きについても、人間での効果はまだ完全には確認されていないと言うことなのです。

このサーチュインと言う酵素ですが、現在までのところ、酵母からマウスレベルまでの実験では次のような働きが確認されています。

  • DNAが壊れたり変異したりしないよう安定化させる働き
  • もともと不安定なリボソームRNA遺伝子のコピー数を安定させる働き

リボソームは身体を構成するたんぱく質を作る働きのある細胞内構造体です。このリボソームにはリボソームRNAと言う核酸が含まれていて、そこにはリボソームRNA遺伝子のコピーが100個以上並んでいます。

このコピーは作られる数がもともと不安定だと言う弱点があるのですが、サーチュインはこれを安定化させる働きがあると考えられています。

なお、ネットニュースなどでは「マウスの寿命が1.6倍に伸びた」とか「60歳の人が20歳の細胞に若返る可能性」とかいう情報がまことしやかに流れていますが、こうしたニュースの情報源を辿ると、大元の情報ではそんなことを報じていないことが判ります。

ネットニュースなどでは、広告宣伝費を稼ぐために不誠実な情報が流れることがありますので、あまりにもセンセーショナルな情報は一歩引いて観た方が良いでしょう。

1日に1人2,000円分食費を加算したら、結構いいものがバランス良く食べられそうですね。いや、かえって美食に走って体に悪いかな?

「腹八分目による長生き」の真実とは?カロリーと寿命の話

本来の「腹八分目」と言うのは、毎食満腹するまで食べるのは良くないと言う程度の意味です。しかも、栄養状態があまり良くなかった時代の言葉ですから、「太りも痩せもしない程度の食事量」と考えた方が妥当でしょう。

それに対して、アカゲザルの実験では30%の食餌を減らしたとありますから、その期間だけを見れば明らかにカロリー不足になっています。これは何を意味するのでしょうか。

食事制限は必要か?サーチュイン遺伝子の効果がはっきりするまでは注意すべき

ある非常に小規模な研究では男性4人に「必要なエネルギーからカロリーを25%制限した」食生活を7週間続けたところ、サーチュインが増加したと言う結果を得たと言う報告があります。

この部分だけを切り取って見ると、カロリー制限には長寿効果が期待できると思われるかもしれません。しかし、問題は「7週間の後はどうするのか」と言う部分が判っていないことです。

7週間の減食でサーチュイン遺伝子が活性化したからもうカロリー制限は必要ないのか、一生カロリー制限を続けるのか、あるいはインターバルを置いて定期的にカロリー制限をするのかなどの方法については言及されていません。

仮に、40歳女性で身長160cm、体重60kgの人がいたとします。一般的な家事労働をしている人であれば、一日の必要エネルギーは約2,000kcalです。

この人が25%のカロリー制限に挑戦したとしましょう。そうなってくると、一日のカロリーは1,500kcalと言うことになります。当然、カロリーが少ないわけですからこの人の体重は減って行きます。

一例として、1か月後、この人の体重は58kgになり、必要カロリーは約1,950kcalになったとしましょう。と言うことになると、25%カットを維持しようとすると摂取カロリーは約1,460kcalに減らさなくてはいけません。

これを繰り返してゆくと、そのうち飢え死にします。では、当初に設定した1,500kcalと言うのを維持してゆけばどうなるでしょうか。それは、そのカロリーで間に合うところまで体重が減ってバランスすると言うことになります。

個人差はありますが、日本人の基礎代謝基準値に準拠すると概ね体重46kgくらいで、もっと厳密に計算すればさらにもう少し少ない体重でバランスするでしょう。

仮に46kgだとしてもBMIは17.97kg/m2ですので、完全にやせすぎの範疇に入ります。これでは長寿は期待できませんね。

線虫での研究では、「断続的絶食」によって健康寿命が延び運動機能の低下が遅れたと言う報告がされています。このことから推定すると、断続的な食事制限と言うような方法が提示されるかもしれません。

いずれにせよ、体重の減らし過ぎによって健康を害してまでチャレンジするようなことではありません。現段階ではBMI=22.0kg/m2を目安に、ベストの体重を維持するように健康の維持を図りましょう。

このことは、つまり標準体重より重い人は、カロリーを制限することによって、加齢による疾患とされるがん・心血管疾患・糖代謝異常の発生を抑えることが好ましいと言うことです。

そして、標準体重より軽い人は、筋肉を付けることと栄養をしっかり摂ることで体重を増やし、感染症や思わぬ事故によって寿命を縮めないようにするのが良いと言うことですね。

上手く行けば2020年代の半ばくらいには、サーチュイン遺伝子を利用した長寿についての技術が開発されるでしょう。それまでは「食べ過ぎ注意・腹八分目」で健康を維持することが好ましいと言えます。

実は、「人間には知恵があるから、自然にカロリーを控えていて、既にサーチュイン遺伝子を利用して長寿になっている可能性がある」と言う指摘もあるのです。特に肥満者の少ない日本ではこれに当てはまる可能性があります。

これがカロリー制限に反対の立場を取る研究者たちの考え方のひとつですが、確かにこれも一理あると認めない訳にはいきませんよね。

摂取カロリーだけが寿命にかかわるのではない

世界の平均寿命を見比べてみると、日本は男女平均で世界一の83.7歳(WHO統計2016)で、数字が出ている中で最も短いのはシエラレオネの50.1歳です。2015年版では50歳に届かなかったシエラレオネも状況が改善してきたようです。

では肥満率はどのくらいなのでしょう。日本は4.5%で、世界でも最低レベルの166位です。ではシエラレオネはと言うと、7.0%で144位、決してカロリーを摂りすぎている国ではないのです。

実はシエラレオネをはじめとするアフリカ諸国はエイズによって非常に寿命が短くなっているのです。そんな状態でカロリーを制限しても、むしろ寿命を縮めることになりかねないのは充分想像できますね。

逆にふくよか国家を見てみましょう。堂々世界一はナウルですが、人口が少なすぎるので、私たちにもなじみのあるトンガを見てみます。大相撲力士にもトンガ出身の人がいますよね。

トンガは、BMIが30kg/m2以上の人が占める肥満率は、なんと59.6%で世界第3位ですが、平均寿命は73.5歳の91位と、ちょうど真ん中あたりになります。

なお、女性の平均BMIは34を超えています。日本でいうところの肥満度2の後半に当たる人がトンガでは平均的な女性なのです。BMIが34を超えているということは、身長160cmで87kg、171cmで100kgを超えているということですね。

にもかかわらず、女性の平均寿命は76.4歳、88位と平均BMIが31程度の男性より高い順位にあるのです。日本女性よりは10歳ほど短い平均寿命ですが、世界の中では平均点以上と言って良いでしょう。

実はトンガはいくつかの点で日本より保健環境が整っているのです。例えば、新規結核への対処成功率は100%で世界一、日本は54%で下から数えた方がはるかに早いです。1歳児への予防接種の充足率も世界一です。

このように国が感染症対策をしっかり行っていれば、日本人的に見ればとんでもない肥満国家であっても、寿命に対する影響は限定的になるのです。

「10歳も短い」と感じるか「10歳しか変わらない」と感じるかは人それぞれでしょう。しかし、統計はこのような事実を浮かび上がらせてくれるのです。皆さんも考えてみて下さいね。

食生活にとりいれてほしい誰でも腹八分目を継続できる8つの工夫

shutterstock_1973108602

美味しいものを腹いっぱい食べたいという欲求は、人間の基本的な欲望です。健康のためにと腹八分目で抑えようと思ってみてももう一口が止まらない。こんな経験は誰にもあるのではないでしょうか。

しかし、健康のために腹八分目を着実に守って実践できている人たちも存在します。そういう人たちには、必ずといって継続するための工夫といえるものを持っています。そこで「誰でも腹八分目を継続できる8つの工夫」を紹介します。

1.よく噛んで食べる

これはダイエットなどでも定番で言われることですよね。よく噛みながら味わって時間をかけて食べることによって、満腹中枢を刺激して満腹感を早めに得るという鉄板の方法です。

2.食べる順番は野菜や汁物から

野菜や汁物などの低カロリーでかさばる物を最初に食べて、ご飯や肉などの高カロリーのものを最後に食べるという方法です。この順番で食べれば低カロリー食の段階で満腹中枢を刺激できるのでかなり有効です。

3.食事を作りすぎいようにする

人間は弱い生き物ですから目の前に食べ物があれば、ついなくなるまで食べてしまいがちです。そこで初めから腹八分目の量で食事を作ることをお薄めします。

テーブルの上に食べる物がなくなればそれで終わりです。それ以上食べるには、新たに料理を作る必要がありますから、さすがに自制が効くでしょう

4.食器類をいつものより小さい器に変えてみる

大きい器にきれいにたくさん盛ってあるおかずは、とても美味しそうですが食欲をそそり、つい食べ過ぎてしまいます。これを一回り小さい器を使用することによって食べすぎを防ぎましょう。

とくにお替りをするご飯茶わんを小さくすることによって、かなりのカロリーを低くすることが期待できますよ。

5.腹八分目でお箸を置いてみる

ずっと食べ続けている人を見ているとお箸をずっと持ったままの人が多いように思います。お箸を置くということは、食事をやめるという儀式です。自分の脳に言い聞かせる意味でも腹八分目でお箸を置く習慣を身につけましょう。

6.何かをしながら食事をしない

テレビを見たりスマホをチェックしながら食事をすると、そちらに気を取られてしまい味わって食事をすることができないので満腹中枢が刺激されずに食べ過ぎてしまうことになります。

ブログやツイッターなど常にSNSを利用することが、当たり前になりつつある現代ですから、食事の時は控えるというマナーが必要ですよね。

7.間食はしないようにする

3食を腹八分目で管理しても、お菓子やジュースなどを間食したら何の意味もありません。チョコレートやお菓子は家にあればどうしても食べてしまいます。基本的に買わないか食べる量を決めてそれ以上はストックしないようにしましょう。

8.完璧をもとめない!60点から80点で良しとする。

自分で食のルールを決めて実行するときのいちばんの落とし穴が完璧主義です。完璧主義の人は、例えばこの八つの工夫の中で一つでも実行できないと私には無理だとすぐあきらめてしまう傾向があります。

60点でいいんです。80点なら自分をほめましょう。100点は初めから望まなくてもいいんです。これが継続の秘訣です。

食事制限しなきゃ…と必死になってしまっては継続しませんよね。むしろ食べることに楽しみを感じ、紹介したポイントをひとつひとつ実践してみてください。

ある日みんなが長寿になったら寿命が縮む?

ここからは余談です。どこかのネットニュースで流れたように、ある日みんながサーチュイン遺伝子のおかげで、寿命が1.6倍になったとしたらこれはもう大変です。

例えば平均寿命が現在の約85歳から1.6倍の約135歳になったとしましょう。まず大変なのは年金です。

今はだいたい40年くらい年金保険料を積み立てて、5年据え置き、20年くらい受け取ると言う形ですね。この形で年金制度を維持しようと思うと、87歳まで働いて保険料を払い続け、104歳から年金を受け取り開始くらいにしないと成り立ちません。

同じように健康保険制度も大きく変わるでしょう。サーチュイン遺伝子などの活用によって健康寿命が伸びれば、かえって健康保険制度は良くなるかもしれませんが、後期高齢者は120歳以上とか125歳以上とかになるかも知れませんね。

いずれにせよ、制度が実質的に安定するまでの30年ほどの間は、とてつもなく巨大な財政出動が必要なのと同時に、国民一人ひとりにのしかかる負担は想像を絶します。下手をすると若者が暴動を起こすレベルになるかも知れません。

その結果、大きな事件や事故が多発して、それに巻き込まれて寿命が縮むなんてのは願い下げですね。

健康寿命が延びるのは短期的に起こっても大いに結構ですが、生物としての寿命は徐々に延びてくれる方が社会にも個人にも安全なような気がします。

若者の暴動…まるで世紀末マンガのようなシーンを想像してしまいました。135歳では太刀打ちできませんねぇ。
キャラクター紹介
ページ上部に戻る