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漢方って本当に効くの?意外と知らない漢方薬の正しい選び方

草や根を活かして漢方薬へと変える

漢方薬は、草や花の根っこや、虫の抜け殻や貝、鉱物などからつくられています。思いがけないものが薬になる、という点がおもしろいところで、普通なら金を積まれても食べないよ!というものが薬になったりします。

皮の袋に入れておいた牛乳が固まってしまったものを食べたのが、チーズの始まりだと言われていますが、最初にあんなに固まった、変なものを食べた人は、ある意味スゴイですよね(笑)。

「あー牛乳が固まっちゃった。白くてなんだか匂うけどな…………食べてみよ」というふうには、普通の感覚ではなりません(苦笑)。

そんな与太話はさておき、漢方薬は、普通の病院、西洋医学にもとづいた診察によって処方される薬とは様々な点が異なっています。まず、効果が穏やかに現れることが多いです。

漢方薬は、上薬・中薬・下薬と、三種類に分類されるのですが、上薬と言われる効果が緩やかに現れるものを、「上」、つまり価値があるとする考え方に、東洋医学の視点を感じとることができるでしょう。

また、西洋医学の薬は、ある一種類の薬剤で構成されていることがほとんどです。つまり、特定の部位をピンポイントで狙って治療するのが西洋医学のスタイルなので、悪い部位=一か所にだけ効くように、薬が調整されているわけです。

その点、漢方薬は、何種類もの生薬(体を治す効果があるとわかっているものの名称です)を、配合してつくられます。一種類だけ、または二種類だけと、少ない数の生薬を混ぜただけの漢方薬など、ほとんどありません。

つまり、あちこちに効き目が出たり、互いの副作用を打ち消しあったり、いいところを引き出したりするなど、多種多様な効き目を発揮するというのが、漢方薬の特徴です。

少し話は変わりますが、漢方薬の「漢方」という名称は、実は日本独自のものだということをご存じでしょうか。漢方薬の本場・中国では、「中薬」と呼びます。

おそらく、東洋医学が昔の日本に入ってきたときに、呼び方が変わってしまったのではないか、と思います。いくつかの生薬を組み合わせたものを、「方剤」と呼んだり、粉末状に砕いて加工したものを「中成剤」と言ったりと、いろいろな名前があります。

診断(証)を通して漢方の処方を考える

東洋医学での診断は、「証」と呼ばれます。証というのは、患者さんの体の状態を指すもので、生活習慣や食生活の変化、精神的な心の状態など、様々な視点から診たもので、新しく診察に来られるときには、必ずこの証を見立てなおします。

この証を元に、針・灸などの治療を行ったあとで、患者さんの体調が快方に向かっていくように、漢方薬を処方します。漢方薬にはそれぞれ特性があって、「五性(ごせい)」と「五味(ごみ)」というものがあります。

五性というのは、温度の状態を指し示すもので、たとえば、体が冷えているときには体温を上げる、もしくは循環をよくする効果を持つ漢方薬を処方します。料理のときにも使われる、人参や山椒なども、体温を上げる「温」と「熱」の効果があります。

また反対に、体温が極端に高かったり、熱の発散がうまくいっていないケースには、体温を下げたり、水分を補給する性質を持つ、「寒」や「涼」の効果を発揮する漢方を処方します。

なぜ漢方薬が、一人ひとり体調がちがう人に対して効果を発揮できると思いますか?それは、漢方の配合の仕方を微妙に変えて、個人個人の体質に合ったものを提供しているからです。現在、健康保険が適用される生薬は、二〇〇種類はあります。それらを組み合わせて、処方をしているというわけです。

漢方薬の服用のポイントは?

お医者さんで出される漢方薬にも、いろいろな形がありますよね?粉状のものがもっとも多いでしょうか。筆者は、実際には一包ごとに分けられたものしか処方されたことはありません。実際には、様々なタイプの漢方があります。

飲み方は、基本的には普通のお薬と変わりません。できるだけ真水に近いもので飲むのが最適です。自分で煎(せん)じなければならないものもありますが、薬剤師さんがきちんと説明してくれるので、よく聞いておきましょう。

「他のところではこうするように言われた」とおっしゃる患者さんも少なくないですが、処方された漢方がもっとも効果を発揮する飲み方が説明されているので、自分の意見は持ちすぎない方がいいと思います。

また、自分の薬を他の人に飲ませたり、その逆をしては絶対にいけません。漢方薬は、普通の薬以上に、個人の体質・体調を考慮して処方されています。

万が一ですが、大きな副作用が出ることも考えられます。風邪みたいだな、と簡単に考えて、他の人に自分の薬を勧めることは絶対にやめてください。

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