TOP > > まつげエクステで起こる目のトラブル6つ!接着剤や資格のチェック法

まつげエクステで起こる目のトラブル6つ!接着剤や資格のチェック法

shutterstock_1329977992

女性の間で流行しているまつ毛エクステ。アイメイクにかける手間や時間がはぶける上、自然な仕上がりが長く保てる魅力がありますね。

しかし、初期のころからトラブルが頻発していたこともあって、厚生労働省などがたびたび警鐘を鳴らしています。

無資格で施術を続けていたり無資格をごまかすための協会を作ったりと、悪質な手口を用いる業者も少なくありません。かと言って、つけまつ毛のように簡単に自分で付けられる物でもないだけにちょっと困りますよね。

さて、まつ毛エクステの施術を頼む場合、どのようなことに注意してお店を選べば良いのでしょうか?

まつ毛エクステで起こる恐ろしい病気6つ

2015年3月に国民生活センターが行ったアンケートがあります。対象はまつ毛エクステの施術を受けたことのある、10代から50代の女性1000人です。

そのうち実に250人もの人が、施術中や施術後に目の異常を感じたそうです。4人に1人がまつ毛エクステを受けたことが原因でトラブルに見舞われたと言うことにもなります。

この割合って言うのは、ロシアンルーレットより分が悪いですよ。こうして見ると、まつ毛エクステと言うのはかなり怖そうなものですね。

消費者庁や国民生活センターなどに寄せられるまつ毛エクステに関する目のトラブルを多い順にチェックしてみたいと思います。

1.結膜炎・角膜炎

まつ毛エクステによるトラブルで最も多いのは、接着に使うグルー(接着剤)が原因で起こる結膜炎や角膜炎です。

グルーには様々な種類がありますが、おおまかにいうとシアノアクリレートという合成接着剤を主成分にして、接着剤の粘性を調整する増着剤、そして色をつける着色剤やそ保存性を高める安定剤の4つの成分から作られています。

グルーの成分=主成分(シアノアクリレートなど)+増着剤+着色剤+安定剤

主成分のシアノアクリレートは瞬間接着剤にも使われている成分で高い接着効果がありますが、毒性のある揮発成分が目や目の周辺に大きな刺激を与え、結膜炎や角膜炎を起こす危険があります。

グルーの成分によっては有害なホルムアルデヒドが発生することがあります。ホルムアルデヒドはとても毒性が強いため、目の周囲に漂うだけでも大きな刺激となり炎症やただれの症状が起こります。

2.眼瞼炎

眼瞼炎はまぶたのふちの部分がただれたり、腫れたり、かゆくなったりする病気です。エクステに使う人口のまつ毛が不衛生になり、まぶたに細菌やウイルスが繁殖して起こります。

3.ブドウ膜炎

目は外側から角膜、強膜、ブドウ膜という3つの膜で覆われていますが、最も内側にありピントを調節する毛様体筋や光の量を調節する虹彩の部分などを守る働きをしているのがブドウ膜です。

エクステの本体やグルーの部分にカビや細菌が繁殖した状態が悪化すると、角膜や強膜を通り抜けてブドウ膜が炎症を起こします。これがブドウ膜炎です。細菌などがブドウ膜炎まで達すると目が正常に機能しなくなり、最悪の場合失明につながります。

4.角膜潰瘍

人口まつ毛が曲がったり剥がれたりして目の中に入り、角膜に刺さったり傷つけたりすることで起こります。

5.目のやけど

まつ毛エクステでやけどが起こるとは思いもつかないかもしれませんが、グルーは水やアルカリ性の液体に触れると化学反応が起こり急激に熱が生じる性質があります。グルーが水に触れたり、汗と反応してやけどを起こすケースも報告されています。

トラブルは軽いものから重いものまで

このような例があると言っても、目がゴロゴロするとか、目やまぶたが痒くなったとか言う比較的軽い症状のものが多いようです。

しかし、まぶたが腫れたり、湿疹やかぶれが出たり、目が充血したりと言う例もあります。さらにはまつ毛が抜けて生えなくなったと言うちょっと悲しい例もありますね。こうした中程度の被害は10人に1人くらいの割合です。

さらに、視力が低下したり目がかすんだりと言うものや、黒目が濁ったり視界が悪くなったりと言う、明らかな視力障害に繋がった重症例も25例ありました。重症例ですら40人に1人と言う高率で発生しています。

異変や違和感の内容を尋ねたところ、「目の痛み、異物感(ゴロゴロする)」が250人中115人(46.0%)と最も多く、次いで「目、まぶたのかゆみ」が78名(31.2%)、「目の充血」が65名(26.0%)でした(図11参照)。

また、36人(14.4%)が「自分のまつ毛が異常に抜けた」、14人(5.6%)が「まつ毛が生えなくなった」と回答しました。

グルー接着剤でアレルギーが出る可能性もある

グルーによってはアレルギーを引き起こすという危険性も指摘されています。本来グルーは皮膚から1~2㎜離れたところに付けられるのですが、技術が足りないアイリストが施術するとまぶたにグルーがついてしまうことがあるそうです。

グルーが皮膚に付着することによって体がアレルギー反応を起こし、まぶたの腫れやかゆみ、じんましんなどの症状を引き起こします。

アレルギー物質は体の中に徐々に蓄積され、容量を超えるとある日突然症状が現れます。「今までは大丈夫だったのに・・・」となるわけです。重度の場合はアナフィラキシーショックを引き起こし命にかかわる場合もあるので注意が必要です。

もちろん、アレルギーの確認などを含めて施術者の責任なんですが、「自分にはアレルギーがあるから仕方ない」って被害者の方が思い込んで泣き寝入りと言うケースも少なくなさそうです。

ところが、被害を受けた250人のうち、実に34.4%もの人が、アレルギーもないし化粧品でかぶれたこともないと回答しています。つまり、アレルギーに関係のないところでの健康被害もかなりありそうだと言うことですね。

なお、アレルギーも化粧品かぶれも経験があったと言う人は28.8%だったそうです。こうした体質の人は注意が必要なのはもちろんですが、全くそうじゃない人の方が多かったと言うことにも注目したいですね。

トラブルの予防法は6つ!しっかりポイントをおさえよう

エクステによるトラブルは日常的に起こっており、年々増加する傾向にあります。視力の低下や最悪の場合失明にもつながる病気を防ぐには、以下のポイントを必ずチェックしてください。

  • 施術には美容師免許が必要
  • パッチテストを行う
  • 湿度が高い日の対応
  • 施術前後の目薬の使用は控える
  • エクステを自分で行わない
  • 料金や持ちだけで判断しない

無資格施術は犯罪です!法律で認められた美容行為を行っても良い人とは

まつ毛エクステをお客さんのまつ毛につける施術には『美容師資格』が必須になります。日本にまつ毛エクステが入ってきたのは2000年ごろだと言われていますが、しばらくは野放し状態でした。

2008年に厚生労働省の通知によって、まつ毛エクステは美容行為であるとされました。他人に対して美容行為を行うには条件がありますし、それを守らなければ犯罪だと言うことになります。

美容と言うのは、パーマを掛けたり、髪を整えたり結ったり、あるいは化粧したりして、主に首から上を美しくすることであると理解されています。

首から上を美しくすることと言うのは漠然とした概念ですが、主に女性を美しくする技術と言うのは日進月歩、次々に新しい技術が生み出されてきますので、法律では漠然とした縛りだけを設けています。

そして、健康被害などが出ないように、新しい技術などに対しては厚生労働省令などの形で、スピーディに対応できるようにしていると言うわけなのです。

美容師法と言う法律では、他人に対して美容行為を行う場合の条件を定めています。

美容師法

(無免許営業の禁止)
第六条  美容師でなければ、美容を業としてはならない。

(美容所以外の場所における営業の禁止)
第七条  美容師は、美容所以外の場所において、美容の業をしてはならない。ただし、政令で定める特別の事情がある場合には、この限りでない。

つまり、まつ毛エクステは都道府県に届け出て認可を受けた美容院の中で、美容師の資格を持った人が行わないといけないと言うことですね。

美容師資格があっても美容院以外で行ったり、美容院の中であっても美容師資格のない人が行ったりすると、美容師法違反と言う犯罪になるということです。

ましてや、美容師ではない個人が自宅でやってるなんてのは、二重の違法行為と言うわけです。

ただし、医療関係施設の入所者に対して出張美容サービスを行ったり、災害の避難所で臨時に理美容のサービスを行ったりする場合は、届け出を行うことで例外的な認可が得られるようですね。

安い瞬間接着剤が使われていた!?パッチテストの重要性

まつ毛エクステは、接着剤で自分のまつ毛に接着することで、まつ毛を長く美しく見せる技術です。一本一本の自毛に接着するわけですから、のんびり接着剤が乾くのを待っていることはできません。

そこで使われているのが瞬間接着剤です。皆さんのおうちにも大抵一本ぐらいあるんじゃないでしょうか。少量で強力な接着力を発揮しますから便利ですよね。

一番多く使われている瞬間接着剤は、シアノアクリレート系接着剤とも呼ばれます。有名なボンドアロンアルファやロックタイト瞬間接着剤などもこの成分ですし、100円ショップで売ってるようなものも同じです。

一般的に私たちが接着剤や糊と呼んでいるものは、樹脂などをシンナーや水で薄めたもので、それが蒸発すると固まると言う性質を利用しています。

例えば、いわゆる木工用ボンドは酢酸ビニル樹脂を水に分散させたものですし、黄色いゴム糊でおなじみのコニシボンドG17はクロロプレンゴムをシクロヘキサンなどの有機溶剤に溶け込ませたものです。

一方、シアノアクリレート系の接着剤は、樹脂の分子がバラバラの状態(単量体:モノマー)のものを接着剤と呼んでいて、シンナーなどは含まれていません。

このバラバラの分子が空気中や接着対象物の水分を吸収することで、大きな分子(重合体:ポリマー)として集まり、高分子の樹脂に変形して固まります。ですから乾く時間は必要なく、ほとんど数秒で接着力を発揮するわけです。

まつ毛エクステを施術する場合、自毛の側はまつ毛だけに接着剤を付けなければいけません。ところが、シアノアクリレート類はモノマーなので、水のようにサラサラなのです。

ですから、流れては具合が悪いところのために、粘り気を持たせるための添加物を加えた、高粘性の瞬間接着剤と言うものもありますよね。

しかし、まつ毛に付けるにはあまり粘り気があると、ぼってりしてしまいます。この辺りが難しいところなのでしょうが、技術のある美容師さんなら上手にやって下さるでしょう。

一方、接着剤がまつ毛の付け根、まぶたについてしまうと結膜に炎症が起こったり、まつ毛が抜けたりします。さらには目に入ると大変ですので慎重さを要します。

でも、ほんの数ミリの勝負ですから、ミスの可能性は決して低くありません。そうなってくると、少しでもマシな接着剤を選ぶべきだと言うことになるでしょう。

接着対象物の水分を利用することや、すぐに固まること、有機溶剤を必要としないことなどから、シアノアクリレート系の瞬間接着剤は医療用の用途にも使われています。

医療用にも使われるぐらいのものなら、まつ毛エクステにはピッタリじゃないかと思われるかもしれませんね。ところが、シアノアクリレートにも種類があることは意外に知られていません。

普通のつけまつ毛の場合、接着剤には一定の規制がありますが、まつ毛エクステについては今のところ接着剤に関する法的な規制はありません。それだけに施術者に充分な知識が求められるのです。

たとえ美容師免許を持っていても、「接着剤メーカーが大丈夫と言ってるから大丈夫。」なんて言うような美容師さんにやってほしくはないですよね。

国民生活センターが独自に入手したまつ毛エクステの接着剤15種類について調べたところ、すべてがシアノアクリレート系瞬間接着剤であったと言うことです。

ところが、さらに突っ込んだ分析を行ったところ、とんでもない事が判ってきました。

シアノアクリレート系接着剤には種類があります。主なものは次の通りです。

  • メチルシアノアクリレート
  • エチルシアノアクリレート
  • メトキシエチルシアノアクリレート
  • エトキシエチルシアノアクリレート
  • ノルマル-ブチルシアノアクリレート
  • イソ-ブチルシアノアクリレート
  • ノルマル-オクチルシアノアクリレート

いずれも優秀な接着剤ですが、それぞれに個性があります。上の2つは基本的に金属を接着するための工業用接着剤です。

3番目と4番目のものは主に工業用ですが、ある程度の柔軟性があるため樹脂の接着にも使われます。また、臭いがないので化粧品に用いられることもありますね。

下の3つは安定な接着剤で、特に一番下のノルマル-オクチルシアノアクリレートは、ほとんどホルムアルデヒドを放出しません。また、柔軟性を持ち抗菌性も持ち合わせています。

ですので、医療用としての角膜潰瘍に治療にも用いられているそうです。

国民生活センターが調査のために集めた15種類のシアノアクリレート系瞬間接着剤には、具体的にどの成分を使っているかを表示していない物もあったそうです。

そこで、センターが独自に分析したところ得られた結果は驚くべき物でした。

15種類中13種類までが接着剤成分として、工業用で金属接着用のエチルシアノアクリレートを使っていました。接着力は強いので、長持ちはするでしょうがこれではあんまりですよね。

残り2つについてはノルマル-ブチルシアノアクリレートに微量のエチルシアノアクリレートが混入したものと、イソ-ブチルシアノアクリレートを接着剤成分に使っていたものでした。

しかし、すべての製品からホルムアルデヒド(ホルマリンガス)の放散が検出されたのです。ホルムアルデヒドは刺激性のガスで、目などの粘膜に炎症を引き起こします。

また、発がん性物質としても有名で、シックハウス症候群の原因物質としてもよく知られていますね。こんなのをまつ毛に塗っていたんじゃ、目に異常が起きない方が不思議なくらいです。

サロンや専門店では施術前に使用するグルーによってアレルギー反応が出ないかどうか、パッチテストをするところがあります。

使用するグルーを顔や皮膚の一部に塗布して1週間程様子をみて、皮膚が赤くなったりかぶれたりしていないかどうかをチェックします。事前にパッチテストをして皮膚への刺激が強くないか、アレルギー反応が出ないか、などを確認してから施術することが大切です。

湿度が高い日の対応

グルーは温度や湿度によって固まり方が変化します。湿度は季節によっても、その日の天候によっても変化します。施術する場所の湿度を一定にしているか確認することや、状況に応じてグルーの量を調節してくれるサロンや店舗を選ぶようにしましょう。

施術前後の目薬の使用は控える

グルーは水分やアルカリ性の溶液などに触れると化学変化を起こし、目に炎症を起こしたり、熱を発してやけどを起こしたりする原因になります。

エクステの施術前後には目薬を使うことは控えましょう。目薬を使う場合は、グルーが完全に固まったことを確認してから使うようにして下さい。

コンタクトレンズの装着時に生理食塩水を使う場合も、水分がグルーにつかないように慎重に使うようにしましょう。

エクステを自分で行わない

ネット通販などでエクステやグルーを自分で購入して施術するのは大変危険です。万が一エクステをつけているときに何かの拍子にエクステとグルーが一緒に目の中に入ってくっついたりすると、最悪の場合は失明します。

自分でエクステをするのはとても危険ですから、必ず信頼できる専門の美容師に施術してもらいましょう。

料金や持ちだけで判断しない

単に料金の安さやエクステが長く持つかどうかだけで、施術先を判断しないことが大切です。値段が安ければ、施術者の教育などに手を抜いていたり、トラブルが起きたときの処置の方法がいい加減である場合も考えられます。

もったいないけど目の異常は治療が優先!大切なのは見極める力

万一まつ毛エクステで何らかの症状が現れた場合は、エクステをつけたまま処置するのではなく、エクステを取りはずし目をきれいに洗って、新しいエクステに取り替えるようにしましょう。

もったいないからといってエクステをつけたまま対処しても病気の原因を取り除くことはできないばかりか、症状が悪化する危険性のほうが高くなります。

まつげエクステに対するトラブルの続出で、事態を受けて心あるメーカーはホルムアルデヒドの放散が無視できるぐらい少ない、医療用の接着剤をまつ毛エクステのグルー(接着剤)として発売しています。

また、お客さんにアレルギーや危険性を説明し、グルーの成分についてきちんと把握したうえで施術し、万が一のトラブルの際の眼科との連携を意識しているサロンもあるようです。

サロン選びは遵法意識の高さが基準

先にお話しした通り、まつ毛エクステと言う美容は、法律で美容師の免許を持つ人が美容院で行なわければいけないとされています。

ですので、美容室を利用することは当然として、そのお店で働いている人全員の美容師免許が掲げられていることを確認しましょう。そして、その人本人が施術することを確認してから行ってもらいます。

美容師免許の掲示は、都道府県によって対応が異なります。ですので、必ずしも義務化されているわけではありませんが、意識の高い美容室なら掲示していると思いますよ。

また、免許を持っていない人は、アシスタントであると言う名札などを付けているお店もあります。一部の県では条例で義務化されていますが、ほとんどのところではお店の意識の高さに頼っているのが実情ですね。

でも、逆にこのことがお店の意識の高さを示すバロメーターになっているので、そうしたお店を選ぶのが安全性に繋がるでしょう。

価格で選んではいけません

まつ毛エクステはその性質上、せいぜい1~2か月で取れてしまうものです。ですから、どうしても値段に目が行ってしまうのも無理からぬことです。

また、先のアンケートに回答した人の属性を見ると、高校生が28人、中学生が2人含まれています。大人から見れば、加齢でまつ毛が寂しくなったのならいざ知らず、この年齢なら自前ので充分だと思うんですけどね。

むしろ化学物質を塗布することによって、若くて健康なまつ毛を台無しにする可能性の方が高いんじゃないかとも思えます。抜けちゃって生えてこなくなったなんて被害事例もありますしね。

とは言え、若い時はいろいろやってみたいと言う気持ちも判らなくはありません。その場合、気になるのはお小遣いですから、お安いサロンを選ぶでしょう。

できれば周囲の大人たちが、リスクについて怖がらせるような言葉ではなく、冷静に事実を話して説明してあげられるのが一番だと思います。

被害事例の最も多い原因は、目やまぶたに接着剤が付いたことによるものです。目のトラブルはたった1回が一生を左右する、取り返しのつかない事態を招く可能性が高いものです。

大人の方でも、そのあたりをよく考えてから施術を受けられることをお勧めしたいですね。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る