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ワクチンは副作用が怖い?インフルエンザ予防接種の効果とは

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秋から冬にかけては気温が冷たく空気も乾燥してしまうことから、感染症が流行する季節です。
その中でも「インフルエンザ」は最も危険な感染症で、悪化させると死にいたるケースもある恐ろしい病気です。

対策としてインフルエンザの予防接種を毎年打つという人も多いかと思いますが、そのワクチンの効果に疑問を持っている人も同じように多くいるのが現状です。

インフルエンザのワクチンは本当に効くのか?またその副作用について調べましたので紹介します。

甘く見るな!インフルエンザをきちんと理解していますか?

「ごほっごほっ」「コンコン」…冬になると、様々な場所で咳をする人も見かけます。咳は喉の炎症によって引き起こされる症状ですが、その原因にはいくつかの病気が考えられます。

喉の炎症が原因である咳を引き起こす病気で一般的なのが「風邪」でしょう。冬になるとよく「風邪引いたぁ」とか「風邪の引き始め」などとの会話を耳にしますが、実は風邪は様々な原因による気管支炎症の総称となっています。

実際には「上気道(鼻、咽頭、喉頭)」「下気道(気管、気管支、肺)に炎症を起こす症状なのですが、これらを「風邪症候群」と呼んでいます。

風邪症候群は感染症であり、その感染原因となるのが「ウイルス」や「細菌」の体内への感染です。また、その多くがウイルス性の感染であり「コロナウイルス」「RSウイルス」「ライノウイルス」「インフルエンザウイルス」などが代表的なウイルスとなります。

細菌による風邪症候群では「溶連菌」による感染が有名です。風邪と言ってもその原因は一つではなく色々とあることを理解して下さい。

ウイルス感染による風邪の特徴を知る

ウイルスが体内に入り込み感染することで、風邪が発症しますが、その感染メカニズムを以下に紹介します。

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  1. ウイルスが鼻や喉に入り込む。
  2. 鼻や喉の上気道にウイルスが感染し増殖する。
  3. 咳、クシャミ、鼻水などでウイルスを体外へ排出しようとする。
  4. 炎症を起こしてウイルスと戦う。
  5. 発熱を起こしてウイルスを死滅させようとする。
  6. その他

このように風邪の症状とは体内に入り込んだ異物(ウイルス)を体外へと排出したり、死滅させたりする作用であり、人間の防御反応と考えても良いのです。

あの辛い症状は身体がウイルスと戦っている証拠だったのですね。

ウイルス性の風邪で最も恐ろしいインフルエンザ

風邪症候群の80%から90%がウイルス性の感染症ですが、その中でも最も注意する必要があるのが「インフルエンザウイルス」による感染症です。

インフルエンザは風邪症候群の中でも最も恐ろしい感染症なのですが、医師の中には「風邪症候群とは区別して取り扱うべき」との意見が多いのも事実です。

それは他のウイルス性風邪症候群と比較してその症状が重く、悪化することで死亡する危険性さえあるのが大きな理由とされています。

インフルエンザの症状は風邪とは違う

インフルエンザの症状を風邪と同じと考えている人がいますが、それは大きな間違いかも知れません。一般的な風邪と比較してインフルエンザの症状は、もっと重く重症化しやすいのがその特徴です。

インフルエンザの症状で最も注意しなくてはならないのが「急激な体調悪化」であり、高熱などの症状によりみるみる体力が低下してしまうことも珍しくありません。

  • 急激な38℃以上の高熱
  • 咽頭痛
  • 鼻水
  • 頭痛、関節痛
  • 身体のだるさ
  • 食欲低下
  • その他

このような症状は一見して一般的な風邪と同様と思うかも知れませんが、インフルエンザの場合では各症状が重く急激に進行することが特徴になります。

また、一般的な風邪は3日~5日程度で完治しますが、インフルエンザでは10~14日程度は必要で、場合によっては重症化により合併症を発症させてしまうこともあるのです。

インフルエンザは悪化させると命の危険が

人類の歴史の中でいくつかのインフルエンザ大流行(インフルエンザパンデミック)が発生していることを知っていますか?

中でも有名なのが第一次世界大戦時代に起きた「スペイン風邪(スペインインフルエンザ)」の大流行です。1918年頃の話ですが、WHOの統計では世界人口の25%~30%が感染しており、死亡者数は4000万人にも達したそうです。

日本においても約2300万人が発症して約100万人が死亡したとの記録が残っています。

このようにインフルエンザは過去には、感染症と言うより「伝染病」と言っても過言ではなく、発症することで死を意味する病気でもあったのです。

高齢者はインフルエンザからの肺炎に注意

インフルエンザは重症化すると命の危険もある病気です。日本でも毎年多くの人が亡くなっていますが、その中でも多く見られるのが65歳以上の「高齢者世代」です。

これはインフルエンザの悪化が原因で合併症を引き起こしたものであり、その多くが「肺炎」を発症しています。肺炎は日本人の死亡原因の第4位であり、これから増加が懸念されている病気の一つです。

インフルエンザウイルスは主に上気道に感染しますが、症状が悪化するとウイルスが増殖して肺に入り込んでしまうのです。そして肺に入り込んだウイルスにより、肺は炎症を起こしてしまい肺炎を発症します。

また、炎症により免疫が低下した上気道には他の細菌も侵入しやすくなり、これも肺炎を引き起こす原因となります。高齢者は体力も低下しており免疫力も弱いことから、インフルエンザが長引く傾向があります。

肺炎以外にも注意したいのが持病を持っている高齢者です。「心臓病」「糖尿病」「高血圧」「腎臓病」などの持病を持っている人は、インフルエンザが原因で持病の悪化や合併症が発症する危険性があります。

インフルエンザの症状だけに気を配るのではなく、合併症に注意することが大切です。

幼児は特に注意したいインフルエンザ脳症

インフルエンザが重症化するのは高齢者が圧倒的に多いのですが、子供に多く見られる合併症もあるのです。それが「インフルエンザ脳症」です。

脳細胞(脳組織)を破壊してしまう病気なのですが、死亡率も高く後遺症が残る確率も高い病気です。

なんとなくイメージで「インフルエンザウイルスが脳に入り込んで脳細胞を破壊する」と考えてしまいますが、実際には脳にウイルスが入り込むことはありません。

インフルエンザウイルスが体内に入り込むと、それを排除するために免疫システムが稼動します。この時、放出される物質が「サイトカイン」です。

サイトカインには様々な種類がありますが、増殖、分化、細胞死など細胞の情報伝達に関係していると考えられている物質です。しかし、インフルエンザが原因で増産されるサイトカインによって、脳の組織を破壊されることがあるようです。

インフルエンザ脳症の原因とはインフルエンザウイルスが直接脳細胞を攻撃するのではなく、過剰に生産されたサイトカインによる合併症だったのです。

インフルエンザ脳症は1歳から5歳の幼児に多く見られる合併症で、インフルエンザの発症から48時間までに見られることが大半です。しかし、過去には5歳から10歳の子供にも流行が見られたことから、インフルエンザの種類と大きな関係があると指摘されています。

インフルエンザ脳症は発症からの早期治療が最も重要であり、その症状を家族が理解する必要があります。特に幼児では症状を上手に説明することも難しいことから、治療開始が遅くなるケースも珍しくはありません。

症状を理解して通常のインフルエンザと区別して観察することが大切です。インフルエンザ脳症の症状のポイントを紹介します。

  • 高熱、咳、喉の炎症などのインフルエンザの諸症状
  • けいれん
  • 意識障害
  • うわごと、幻覚、幻聴
  • 恐怖を感じたり怯えたりする
  • 異常行動
  • その他

10歳位までの子供がインフルエンザ発症後にこのような症状を見せた場合には、インフルエンザ脳症が疑われますので、至急病院で対応してもらいましょう。

3つの型の種類があるうち注意したいA型とB型

インフルエンザと言ってもウイルスの種類には複数あります。「A型」「B型」「C型」と呼ばれる3種類ですが、その中で感染することで重症化するのが「A型」と「B型」です。

つまり、一般的にインフルエンザと呼ばれているのは「A型インフルエンザウイルス」と「B型インフルエンザウイルス」であり、「C型インフルエンザウイルス」は感染しても無症状であったり、軽度の症状しか発症しなかったりする程度で治まります。

新型も怖いぞ!A型インフルエンザ

インフルエンザ種類引用画像

インフルエンザウイルスの大きさは1万分の1mm(0.1μm)で、ウイルスの表面にある糖タンパク質(スパイクタンパク)の抗原性の違いによって型を区別しています。

スパイクタンパクにはHA(ヘマグルチニン)とNA(ノイラミニダーゼ)の2種類があり、細胞へ入り込んだり、ウイルス複製を促進したりする働きがあります。

A型インフルエンザの特徴としてはスパイクタンパクの種類が多いことが上げられます。HAは16種類、NAは9種類もあり、これを組み合わせることで144種類ものA型インフルエンザが存在することになります。

ちなみによく耳にする「ソ連A型(Aソ連型)」は「H1N1型」であり、「香港A型(A香港型)」は「H3N2型」となります。

毎年流行しているインフルエンザの主体がこのA型インフルエンザで、年によってソ連A型が主体であったり、香港A型が主体であったりします。

また、鳥や豚などの動物を仲介することで発生する「新型インフルエンザ」もA型であり、スペイン風邪のような世界的な流行を危惧する専門家もいるようです。

症状が軽いB型インフルエンザ

実はインフルエンザの症状と記載されている多くのものがA型インフルエンザによるもので、B型インフルエンザはそれらよりも症状が軽いことが特徴です。

  • 熱は平熱か微熱
  • 下痢や腹痛の消化器不良
  • 頭痛
  • 身体のだるさ
  • その他

このように消化器系に症状は出るものの、一般的には症状も軽くインフルエンザと気が付かないことも多いようです。B型インフルエンザウイルスはA型とは違い、HAとNAの型は1種類しかありません。

また人間にしか感染しないので、動物を仲介した新型が発生する危険性もありません。その意味ではA型と比較して症状も軽く流行しにくいインフルエンザと言って良いでしょう。

インフルエンザには治療薬?それともワクチン?

インフルエンザは一度発症してしまうと治療を行っても、辛い症状により活動を制限させられてしまう病気です。また人にうつしてしまう危険性もあることから、会社によっては出社停止にすることもあります。

そのような理由からインフルエンザ対策で治療と同様に重要視されているのが「予防」です。中でも「インフルエンザワクチン」の接種が最も一般的な予防法ではないでしょうか?

ワクチンとはウイルス免疫力を高める薬だ

アニメや映画の世界では世界中に危険な病気が蔓延してしまうストーリーがありますが、この中で必ずと言って出てくるのが「ワクチン」ですよね?

主人公が医師だったり科学者だったりしてワクチンの開発を進めるのですが、ワクチンと治療薬の違いがイマイチ解らないことってありませんか?

本来、治療薬(薬)とは基本的に病気を治療する化学物質のことを意味しています。簡単に説明しますと病気を発症した人に治療薬を投与することで、細菌を殺したり、ウイルスの増殖を阻害したりするのです。

これはあくまで治療薬の力で病気を治すと言う考え方ですね。

しかしワクチンの考え方は治療薬とは違います。ワクチンとは対象となるウイルスや細菌の毒性を弱めたもので、主に「生ワクチン」や「不活化ワクチン」があります。

人間には免疫システムと呼ばれる自己防御作用があり、一度感染した病原体を記憶して攻撃対象とする働きがあります。つまり、ある型のインフルエンザウイルスに感染したら、一定期間は同じウイルスに対する防御が強くなるのです。

そこで毒性を弱めたワクチンを体内に投与することで、実際にその病気にかかったのと同じ状態を作り、免疫力をアップさせる仕組みを作ったのです。

前述した通りA型インフルエンザウイルスには沢山の種類があり、次にどのウイルスが流行するのかは予想する以外に方法はありません。そこで、インフルエンザワクチンは1種類ではなく、複数のワクチンが混合されており、効果を高める工夫がされています。

感染症にとってワクチンは治療薬よりも重要

ワクチンは擬似的にその病気に感染させて強い免疫を得る薬です。病気を治すことはとても大切ですが、病気にかからないことはもっと大切です。その意味で私達にとってワクチンは治療薬よりも重要な意味のある薬ではないでしょうか?

最近アフリカで大流行した「エボラ出血熱」においても、感染地域における予防対策が弱いことから感染が拡大しました。

これは治療によって拡大を防ぐことは難しいことを物語っており、予防こそがパンデミックな感染拡大を防止できることを証明しています。

例えばインフルエンザを発症した人が、病院に向かう途中にバスに乗るだけで感染は拡大してしまいます。病院の待合室や薬局でも同様のことが言えるでしょう。

現在、インフルエンザにおいては「タミフル」や「リレンザ」などの特効薬が開発されていますが、治療はできてもそれによって感染拡大を防ぐことは難しいのではないでしょうか?

ワクチンによりインフルエンザウイルスの感染が阻止できれば、他の人にうつすこともなく感染拡大を防止することができます。

ワクチンによる予防は、その人をウイルスから守るだけでなく、社会全体をウイルスから守るものだったのです。

インフルエンザワクチンは競馬と同じで予想が大切

インフルエンザ予防にとって重要と考えられているワクチン接種は、国や自治体もその接種を推奨しています。特に重症化しやすい65歳以上の高齢者や幼児に対しては、補助金の給付を含めた対策を行っています。

しかし、気になる話を耳にしました。その内容とは「インフルエンザワクチンは効果がない…」と言う話です。

100種類以上の型から1年後の流行りを予想せよ

インフルエンザは日本だけではなく、世界中で予防しなくてはならない重大な病気です。そのために各国ではワクチンの製造を行う必要があるのですが、製造にはある重要な情報が必要になります。

それが「インフルエンザウイルスの予想」です。先ほども説明した通りインフルエンザウイルスには様々な種類があります。特にA型については理論的には100種類以上もの種類があり、翌年にどれが流行するか解らないのです。

インフルエンザワクチンは接種を開始する1年前には、各医薬品メーカーで製造を開始しています。今年の流行が始まっている状況では、翌年のワクチンを製造していることになります。

ワクチンの製造は膨大な量が必要となるために、それ位の製造期間が必要であり、インフルエンザの流行が始まってからでは全く間に合いません。

そこで重要となるのが翌年流行するインフルエンザウイルスの予想と言う訳なのです。

ウイルス予想はWHOの情報を元に決定される

ワクチンはウイルスの毒性を弱めたものなので、そのウイルスにしか効果は発揮できません。同じインフルエンザウイルスだからと言って、型が違えば効果は見られないのです。

そこで世界保健機構(WHO)は年に2回、インフルエンザウイルスの推奨株(株:ウイルスの型)を「ワクチン推奨株検討会議」で選定します。年に2回選定されるのは、北半球と南半球で季節が逆になるのが理由です。

日本ではWHOの推奨株を参考として国立感染症研究所が「インフルエンザワクチン株選定のための検討会議」により選定、厚生労働省が最終決定し製薬メーカーに通達を行っています。

昔は「ソ連A型(Aソ連型)」や「香港A型(A香港型)」を軸に選定されていましたが、近年では新型インフルエンザウイルスも猛威を振るっていることから簡単にはいかないようです。

インフルエンザウイルスの選定は「世界的な流行」「国内の流行」「新型の可能性」などを含めた検討が必要で、尚且つ1年前には決定しなくてはならない難しさもあったのです。

予想が外れると致命的な流行を引き起こす可能性が

実はインフルエンザワクチンは1つのウイルス株が入っている訳ではありません。基本的にはA型インフルエンザ複数とB型インフルエンザ1個をブレンドしたものになります。

しかし、これでも3種類程度ですので100種類以上あるインフルエンザウイルスで考えるとちょっと不安になりますよね。

また、A型インフルエンザウイルスは動物を仲介することで、変異も早く予想することはとても難しいと思われます。そして予想が外れると場合によってはパンデミックな流行が発生してしまうのです。

インフルエンザワクチンの副作用

インターネットにはインフルエンザワクチンに関する情報が溢れています。その中にはワクチンの副作用に関するものも少なくありません。インフルエンザワクチンの副作用とはどのようなものなのでしょうか?

卵アレルギーの人は注意が必要

インフルエンザワクチンを接種すると注射針を刺した近辺が赤く腫れることがあります。これを副反応(副作用)と言いますが、体内に入ったワクチンにより抗体が作られることで起きる症状です。

通常は2日もすれば治りますので心配する必要はありません。しかし、赤い腫れが広がったり呼吸が苦しくなったりした場合は、アレルギーによる「アナフィラキシー」が考えられるので注意が必要です。

インフルエンザワクチンの製造にはニワトリの卵を使用しており、そのタンパク成分が残されています。卵にアレルギーを持っている人が摂取すると、アレルギー反応が起きてアナフィラキシー症状が出てしまう可能性があるのです。

卵アレルギーを持っている人はワクチンの接種は控えるようにしましょう。

突然発症するギランバレー症候群

ギランバレー症候群とはウイルスや細菌性による感染症が発症した後、1週間から3週間程度で「両足に力が入らない」「足が痺れる」などの症状が表れる病気です。

この症状は筋力の低下から出るのですが、症状は急速に拡大して「足全体」から「上腕部」にまで及びます。

ギランバレー症候群が悪化すると「麻痺」の状態になることがあり、「四肢麻痺」「顔面麻痺」さらには呼吸ができなくなる「呼吸筋障害」までをも発症させてしまいます。

このように重症化すると人工呼吸器を使用しなくては、生命を維持することさえ不可能であり、早期に対応することが必要となります。

ギランバレー症候群は感染症が引き金と考えられていますが、ワクチンでも発症することが確認されています。

インフルエンザワクチンにおいては接種後2週間目をピークとして症状が出る危険性があります。以下に注意するべき症状を紹介します。

  • 両足の筋肉の低下
  • 歩いていてつまず(歩行困難)
  • 両腕の筋力低下
  • コップなど手に持っているものを落とす
  • 食べ物を飲み込みにくくなる
  • 物が2重に見える
  • 顔の表情が硬くなる
  • 呼吸が苦しい
  • その他

大部分の副作用は数日で回復しますが、中には重症化する可能性も否定できません。「おかしいっ」と感じたら病院で医師に相談するようにしましょう。

副作用は注意していていれば恐れることはない

インフルエンザワクチンの副作用の中には、命の危険性もある恐ろしい内容が含まれています。しかし、私達が注意をすることでこの副作用のリスクを軽減させることも可能なのです。

事前にアレルギーチェックをする

自分がアレルギー体質なのかを知らない人が大勢います。アレルギーは現代病の代表格であり、これからも様々なアレルギーが発生すると言われている病気です。

特に一般的に食べられている卵のアレルギーは幼児も含めて増加傾向にあるようです。卵アレルギーがある人はワクチン接種で重大なアレルギー症状を引き起こすリスクが高いことを自覚しましょう。

そこで事前にアレルギー検査を受けることをオススメします。自分がどのアレルギーを持っているかを知ることは、日常生活を送る上でも重要な情報になるでしょう。

検査は内科やアレルギー専門科でできますので、一度は行うようにして下さい。

他の薬で体調を崩した人は要注意

薬によって体調を崩した経験のある人はワクチン接種においても注意が必要です。薬には様々な成分が添加されており、どの成分が身体に合わないかを調べるのは大変難しいことです。

以前に他の病気で処方された薬で体調を崩した経験のある人は、インフルエンザワクチンでも副作用が出る可能性があります。事前に医師に説明するようにしましょう。

副作用が出る可能性はほんの少しだけ

副作用の話を聞くとワクチン接種を行った人の大勢に当てはまる話と思ってしまいますが、実はギランバレー症候群やアナフィラキシーが発症する可能性は宝くじレベルと言っても良いでしょう。

厚生労働省の「平成24 年シーズンのインフルエンザワクチン接種後の副反応報告について」では、ワクチン接種総数(50,240,735件)に対して副作用(副反応)報告が301件、その中の重篤報告が53件となっています。

要はワクチン接種を行った約5000万人中、約50人が重い副作用が発症したことになります。この割合は0.0001%であり、副作用を心配するレベルとは言えません。

また重篤化した人の中には体力のない幼児や高齢者が相当数含まれており、「1歳~9歳」「80歳以上」がほぼ半数を占めているのです。

これらのことからインフルエンザワクチンの接種において、副作用が出る確率はゼロではないが気にするレベルではないと言えるのです。

インフルエンザワクチンを拒否する人が増加している

近年、インフルエンザ予防におけるワクチン接種に疑問を持つ人が増加しているそうです。特に若い母親に多く見られ、自分の子供にはワクチン接種をさせないようにしているのです。

ネット上にはワクチン接種に否定的な意見も

インフルエンザワクチンに対しての疑問は、一部の医師からの情報発信がきっかけになっています。それが過剰に拡散してしまい今や「政府陰謀説」「病院金儲け説」など様々なものまで出る状況になっているのです。

「ワクチン否定派」の根拠としては「厚生労働省がインフルエンザワクチンの有効性を認めていない」ことが、否定する根拠の一つとされています。

インフルエンザにかかる時はインフルエンザウイルスが口や鼻から体の中に入ってくることから始まります。体の中に入ったウイルスは次に細胞に侵入して増殖します。この状態を「感染」といいますが、ワクチンはこれを完全に抑える働きはありません。

ここでは「インフルエンザワクチンは効果がありますか?」の質問には「感染を抑える働きはありません」と回答しています。これがワクチン接種を否定する人の根拠の一つになっているようです。

しかし、その下にはさらに続きがあります。

ウイルスが増えると、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛み等のインフルエンザの症状が起こります。この状態を「発症」といいます。ワクチンには、この発症を抑える効果が一定程度認められています。

ここでは発熱や喉の痛みなどの症状が出る「発症」を抑える効果があると回答しています。簡単に説明しますと「インフルエンザワクチンはウイルス自体の感染を防ぐことはできませんが、感染による発症を抑える効果はある」と説明していたのです。

私にはインフルエンザワクチンの有効性を厚生労働省は認めていると感じるのですが…皆さんはどのように感じるでしょうか?

日本のインフルエンザワクチンを変えた前橋レポート

過去に日本ではインフルエンザワクチンの接種を強制的に実施していました。子供達は季節になると学校の体育館などに並んで注射を打ってもらっていたのです。

しかし、現在は「強制接種」ではなく「任意接種」となっており、希望する人のみがワクチン接種するようになっています。実はこの制度の変更には「前橋レポート」なる報告書が関与していたと言われています。

前橋レポートとはインフルエンザワクチンの効果に疑問を持った、群馬県前橋市の医師会が作成した1980年代の報告書です。前橋市では児童の副作用をきっかけに集団でのインフルエンザワクチン接種を中止しました。

そして5年間のインフルエンザ発症数を調査して、ワクチン接種を続けていた市と比較した報告書を作成したのです。前橋レポートはワクチン否定派の根拠の一つとなっており、現在でも論争は続いています。

果して本当のところはどうなのでしょうか?

前橋レポート表

前橋レポートはインフルエンザワクチン否定派の根拠になっています。このレポートでは主にワクチン接種を中止した「前橋市」「安中市」と、ワクチン投与を行った「高崎市」「桐生市」「伊勢崎市」との比較で作成されています。

この報告書では一見してワクチン接種群とワクチン非接種群との発症者数(罹患数)の差がないように見えます。例えば1985年(昭和60年)の調査では前橋市の児童で「罹患率27.7%」、高崎市で「21.0%」になっています。

この内容をみると「たいして変わらないや」と思いますよね。しかし、高崎市のデータはあくまで「総数」であることが重要なのです。つまり高崎市ではワクチン接種を行っていましたが、それを拒否する児童も相当数いたのです。

特に前橋市の医師会がワクチン接種を中止した報道を見て、拒否する家庭が少なからずいたそうです。児童に対するインフルエンザワクチンは2回接種が原則であり、1回では本来の効果を発揮できない可能性もあります。

高崎市においても噂話における副作用の恐怖から、ワクチン接種を2回行わずに1回で止めた児童もいました。そのような状況では前橋市は「児童全員の罹患率」、高崎市は「非接種+1回接種+2回接種の合計の罹患率」になっていたことになります。

これでは比較はできませんよね。そこで高崎市の2回接種したグループの罹患率を見てみると18.6%と前橋市と比較して9.1%も低下していたのです。

ワクチン肯定派の医師からは「前橋レポートはインフルエンザワクチンの効果を否定するものではなく、効果を肯定するレポートだ」との根拠になっています。

私の考えでは前橋レポートは否定派、肯定派どちらの根拠にも使用できる数字を含んでおり、上記した通り一部分だけを切り取ると「ワクチンは効果有り」となってしまいます。また違う見方をすると「効果なし」となるかも知れません。

しかし、数%をどのようにとらえるかは各個人の考えですが、私的には効果はあるように感じています。前橋レポートはインターネットサイト上で掲載しているサイトがありますので、じっくりと見てみるのも良いでしょう。

ワクチンの個人接種は効果が限定されてしまう

未だに否定派、肯定派で論争を続けているインフルエンザワクチンですが、現役の医師の大部分が肯定派です。中には否定派に対して「何を馬鹿なことを…」などと非難している医師もいます。

たしかに副作用は皆無ではなく、ギランバレー症候群のような恐ろしい病気の可能性も否定できません。しかし、それは薬であれば全てが当てはまることで、普段飲んでいる市販薬の説明書にも沢山の副作用が書かれているはずです。

また、副作用の発症数も限られており、まず恐れる必要性はないと思います。

免疫学の世界ではワクチンは集団で接種する総数が上がるほど効果が出ると言われているそうです。これは「人に感染しやすい病気の予防は個人では限界があり全員で行うことで全体の発症数を減らせる」と言う意味です。

インフルエンザワクチンも「発症を防ぐ」だけではなく、「人に感染させない」ことも効果にあると言うことを理解して下さい。

「インフルエンザワクチンは効果的なのか?」まだまだ議論は続くことでしょうが、溢れる情報に踊らされないで正確に内容を読み取ることが重要です。そうすることで答えは自らでてくるでしょう。

皆さんはインフルエンザワクチンを接種しますか?

キャラクター紹介
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