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近い将来、万能インフルエンザワクチンが出現可能かも!

インフルエンザを羅漢したにも関わらず発症しない患者

2009年、豚インフルエンザが猛威を振るいパンデミックが起きたことは記憶に新しいと思います。この中で実際にインフルエンザウイルスに暴露したにも関わらず重症化しなかった患者がいたといいます。今回はこのような患者さんが何人かいたので研究が始まりました。

自然にできてしまった研究

実はこの研究は2009年のパンデミックが起きた時から始められていました。正確には研究を始めていたのではなく、たまたま発症しない患者がいたため、その患者等を詳細に調べた結果わかったことだそうです。これは研究者等も自然の研究と呼んでいるほどです。

今回の研究に協力したのはイギリスの大学の学生等や職員です。インフルエンザウイルスに羅漢した時の症状などを詳細に調べ、血液検査も当然ながら実施しました。

するとインフルエンザウイルスに羅漢したにも関わらず症状が軽かったり、無症状だった人の血液中では、ある種のウイルスを死滅させる免疫細胞が多かったということがわかりました。その免疫細胞はCD8陽性T細胞と言われます。

もともとウイルスを撃退させる免疫細胞そのものを簡単にT細胞と言いますが、その細胞にも種類は沢山あります。そのうちの1つです。

なぜT細胞の増殖で多種のインフルエンザウイルスを撃退できるのでしょうか

前述したT細胞は主にインフルエンザウイルスが体内に進入すると産生される免疫細胞だそうです。ただその数が多いか少ないかで発症の重傷度が異なってくるのです。

ですからこのT細胞を体内で増殖させることで、あらゆるインフルエンザに羅漢しても症状を軽くさせることができたり、無症状にもさせることができるようになるということです。

現在はインフルエンザワクチンを接種することで抗体というものを作るので、同じインフルエンザのウイルスにかかった場合には発症しません。しかし異なるタイプのインフルエンザが体内に入ってきた場合、その抗体には意味がなく発症してしまいます。

毎年、インフルエンザワクチンを注射してもインフルエンザを発症してしまう人がいるのはそのためです。そのウイルスに慣れるという言い方がわかりやすいでしょうか。しかしこれでは同じ株のインフルエンザウイルスでなければ効果を発揮することはできません。

インフルエンザウイルスは変異しますが、変異する部分は決まっています。それはウイルスが体内の細胞にくっつく時の外側の形です。しかしインフルエンザウイルスは中身(核)の部分は変化しません。ここが大きな鍵です。

今回増殖していた免疫細胞CD8陽性T細胞はインフルエンザワクチン接種とは違い、インフルエンザウイルスそのものを攻撃します。ですからいくら外側の形が変わっても、インフルエンザという核が変わらない限り核を攻撃するので、撃退することができるのです。

しかし多大に産生させる方法はあくまでもワクチン接種による方法になるそうです。そして、その方法もすでに明らかになってきており、T細胞に防護効果があることも明らかになったので、症状の発症を抑制するばかりでなく、感染そのものを防ぐことができるワクチンを設計することも可能だそうです。

このことから将来には毎年、流行りそうなインフルエンザを推測してワクチンを作らなくても、いつでもこの万能ワクチンを作り備蓄もできますので、ワクチンの不足もなくなるでしょうし、インフルエンザのパンデミックも起きることはなくなるでしょう。

大変期待のできる知見であり、早くこの研究を進めてもらい、毎年のインフルエンザの恐怖を避けた生活をしていきたいものですね。

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