TOP > > スキンシップを増やして!愛のホルモン「オキシトシン」は万能薬

スキンシップを増やして!愛のホルモン「オキシトシン」は万能薬

shutterstock_1479330502

私達の感情は、脳内ホルモンによって湧きおこっています。「満たされている」「幸せ」といった心地良い感情をもたらすホルモンがいっぱい出てくれると、嬉しいですよね。

それならば「愛のホルモン」と呼ばれるオキシトシンの分泌を増やしてみませんか?心と体にさまざまな効果をもたらしてくれる、素晴らしいホルモンです。

今回はオキシトシンの健康効果と、すぐ実践していただきたいその増やし方について説明します。

オキシトシンとは?

「オキシトシン」というのは、脳下垂体後葉ホルモンの一種です。子宮を収縮させたり、乳汁を分泌させたりする作用を持ち、女性の分娩・授乳時に分泌が高まります。

そしてオキシトシンには母親の母性本能を促進させる作用があるのです。女性が赤ちゃんにおっぱいを与えていると、我が子がいとおしく思えるのは、オキシトシンによって湧きおこる本能的な感情でもあるわけですね。

このようにオキシトシンは女性が赤ちゃんを産み育てるための重要な役割を持つため、かつては女性特有のホルモンかと思われていました。

しかし男性の脳からも分泌され父親の父性本能を促進させる作用があること、また人の感情にも大きく影響を与えているホルモンであることが分かってきたのです。

オキシトシンがもたらす作用

shutterstock_1494958432
このようにオキシトシンは、親が我が子を守り育てるために分泌されるホルモンなのですが、そのほかに人の感情に対して次のような作用ももたらしています。

  • 相手に愛着や信頼を感じるようになる
  • 人とのかかわりを促進させる
  • 人と信頼関係を作る
  • 闘争心を抑え、気持ちを穏やかにさせる

どうでしょう。身の周りにいる人との対人関係を良好にするために分泌されるホルモンだということにお気づきではありませんか。このような作用からオキシトシンは「愛情ホルモン」「信頼ホルモン」「幸せホルモン」とも呼ばれていますよ。

そしてオキシトシンはそのほかにもさまざまな作用を持っています。

  • 不安を和らげ、幸せな気持ちにさせる
  • 脳の疲れを癒す
  • 学習能力を高める
  • 高血圧を抑制する
  • 免疫力を高め、病気を予防する
  • 心臓の機能を高め、長寿になる
  • 食欲を抑制したりエネルギー消費を高め、肥満を防ぐ

また、認知症の症状やがんの痛みを緩和するケアへの応用も期待され、研究が進められています。このようにオキシトシンは、脳と体にさまざまな素晴らしい作用を持ち、人が快適に生きていくために作用しているホルモンともいえるのです。

では逆にオキシトシンが少ないと、どうなってしまうのでしょう。

  • 親が我が子に愛情を持てなくなる
  • 人とのコミュニケーションが苦手になる
  • 情緒不安定になる
  • 攻撃性が増す
  • 病気にかかりやすくなる

…といったトラブルが起こりやすくなってしまうのです。中でも人とのコミュニケーションが苦手になると、対人関係の失敗が起こりやすくなり、二次的にうつ病や社会不安障害といった障害を引き起こす可能性も出てきます。

オキシトシンが欠乏すると何かと生きにくくなってしまうため、オキシトシンの分泌は安定した状態であるに越したことはありません。

オキシトシンを増やすには

shutterstock_1863144562
そしてオキシトシンは増やすことが可能です。オキシトシンを増やす代表的な方法は、以下になります。

  • 母親・父親になる
  • オキシトシンのホルモン剤を投与する
  • スキンシップを持つ(皮膚に触れる)

親から子への愛情は動物が持つ本能的なはたらきですが、子どものいない場合は湧きにくい感情です。また、ホルモン療法は効果が高いのですが、ホルモン剤は個人で使用できるものではありません。

対してスキンシップは誰でも簡単にでき、効果が得られやすいハッピーな方法となります。

親子間や恋人・夫婦同士のきずなが深いのも、相手の皮膚に触れることが多いからなのですね。また分娩や授乳ができない男性も、赤ちゃんを抱っこしたり育児に参加することで我が子の体に触れ、父性本能が高まります。

効果的なスキンシップは、撫でる、マッサージする、ハグするといった行為です。

特に女性や子どもは、信頼している相手から愛情たっぷりなスキンシップを受けることが重要で、強いストレスを受けた子どもが母親に抱きしめられるとストレスを解消する効果が高いことも分かっています。

そのほかにもオキシトシンを増やすなら

  • ペットを撫でる
  • 感動する
  • 好奇心を持つ

…といった方法で間接的に効果も得られます。また撫でられたペットも同時にオキシトシンが増え、飼い主とのきずなが深まるそうですよ。

オキシトシンが増えると相手ときずなが深まるほか、情緒が安定したりコミュニケーション能力が高まることで、他人とも仲良くやっていけるようになります。

その結果、人間関係のストレスが減って神経性の不調に悩まされることもなくなっていく…と連鎖的に良いことが増えてくるわけですね。

自閉症の治療にも

また、自閉症の患者はオキシトシンの血中濃度がやや低いことから、「他人に関心を示さない」「コミュニケーション能力が低い」といった自閉症の症状がオキシトシン不足に関連しているのではないか、と示唆されるようになりました。

そして実際に自閉症の患者にオキシトシンのホルモン剤を投与することで一部の症状が改善したことから、オキシトシンは自閉症の治療に効果があるとして注目されるようになっています。

自閉症は先天性の発達障害で、日本では100人に1~3人の割合で発生するといわれています。近年はアスペルガー症候群などの広汎性発達障害の名前もよく知られるようになってきました。

発達障害は完治が難しい障害なのですが、適切な治療を受けることで円滑に社会生活を送ることも可能です。

ホルモン剤の効能は明るいニュースですが、家族や周囲の人の理解とスキンシップにも発達障害の治療に効果が期待できるのではないでしょうか。

副作用もある?

ちなみに、オキシトシンは多ければ良いというものでもなさそうです。

ある実験によると、ホルモン剤としてのオキシトシンの過剰投与で「仲間意識が強くなり過ぎ、仲間以外の人間を阻害してしまう」作用が出ることも分かっています。

人間関係を良好にするためのホルモンでありながら、オキシトシンの分泌が多い人が増えてしまったら、逆に衝突が起こりやすくなってしまいます。

そのためにもオキシトシンの分泌は自動的にコントロールされており、過剰分泌しないようにうまくできているようです。

最近ではネットでも、オキシトシンの点鼻薬が比較的手ごろな値段で、誰でも購入できるようになっています。

ただしホルモン剤は作用が強いため、興味本位の個人使用はおすすめしません。信頼できるかどうかわからない会社からの入手は避け、使ってみたい場合には必ず医師に相談してくださいね。

その点、スキンシップならば副作用は全くないので、積極的に実践して問題ありません。特に親子間でのスキンシップは子どもの社会性を高め、親のオキシトシンも増やすので、ベビーマッサージや抱っこをどんどんしていただきたいと思います。

恥ずかしがらないで愛情表現を

とはいえ、日本人に欧米のようなハグの習慣はなく、積極的にスキンシップの愛情表現をするのは気恥ずかしい人が多いかもしれませんね。

しかし好きな人に触れられて嫌な思いをする人はいませんから、オキシトシンで健康になるためにも、まずは家族や好きな人にさりげないスキンシップを始めてみましょう。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る