TOP > > 高血圧治療の本当の目的とは血圧を下げるだけではありません

高血圧治療の本当の目的とは血圧を下げるだけではありません

加齢とともに誰もが発症すると言っても過言ではない高血圧症は、患者数がとても多い疾患です。近年では有効な降圧剤が多数開発され、適切な薬物治療により血圧をコントロ-ルすることは比較的容易となっています。

本来、血圧が高いだけでは、致死症には至りません。高血圧症は別名サイレントキラ-(静かな殺し屋)とも呼ばれます。これは、ジワジワと攻撃を続けてきて致命傷に至る疾患の引き金となるからです。

しかし、意外と知られていないのが、なぜ血圧をコントロ-ルしないといけないかです。血圧コントロ-ルの意義、重要性、注意点などに付いて考えてみましょう。

そもそも血圧って何?

一般的に血圧は上がいくつで、下がいくつと言う言い方をします。なぜ二つの値があるのでしょう?そもそも血圧とは心拍出量(心臓から押し出される血液の量)×血管抵抗(押し出された血液の流れやすさ)の積(かけ算の答え)で表される血管の壁に加わる圧力のことです。

血圧値が上と下の二つあるのは心臓がギュっと絞られた時(収縮期)と広がった時(拡張期)の2つの値を測っているためです。

血圧の働きとは

ヒトの身体はその維持のために脳から様々な命令が出されています。具体的には、呼吸や神経の働きを伝える信号を出すなどの生命維持の命令から手足を動かすと言った命令まで様々な命令が出されています。

このように脳は最も重要な部分ですが、身体の一番高い所に位置するので活動に必要な新鮮な酸素や栄養たっぷりな血液を送り込むためには重力に逆らう必要があります。血圧があるからこそ脳に血液を運ぶことが可能で生命を維持していられるのです。

なぜ高血圧になるの?

加齢にともなって血管の壁には、血管壁の死んだ細胞や脂肪が沈着してきます。それによって血管の弾力性が徐々に失われて固くなっていきます。所謂、動脈硬化です。

そしてこの沈着しているものが原因で血管の内腔が狭くなって血液の流れが悪くなります。すると血液を全身に送り届けなければならないので心臓から送り出す血液の圧が高まります。この状態が高血圧です。

ほとんどの高血圧症は原因のはっきりとわからないと言う意味の本態性と言う言葉を使って本態性高血圧症と呼ばれています。しかし動脈硬化による血管の内腔の狭窄が高血圧の原因であることは間違いありません。

血圧が高いと何故いけないの?

高血圧症では、常に血管の壁にかかる圧力が常に高い状態が続きます。水道にホ-スをつないで水をまく事を想像してみてください。蛇口をひねりすぎて水を出しすぎるとホ-スが蛇口からはずれたり、ホ-ス自体が破裂したりしてしまいます。ここでのホ-スが血管です。

また、ポンプの役目を果たしている心臓は強い収縮をして血液を送り出さなければならなくなります。このように血圧が高いと言うことは、心臓や血管に常に大きな負担がかかっています。

血圧が高いと起こる怖い合併症

高血圧に合併する最も怖い疾患は脳血管障害です。脳血管障害とは脳内出血、脳梗塞などの脳の血管に関する疾患の総称です。人間にとって脳はとても大切です。従って脳には細い血管が網の目のように張り巡らされています。

脳血管障害は、血管の内側に沈着しているプラ-クと呼ばれるアカのようなものが血液に乗って流れて行き、狭くなっている血管の部分で詰まったりすることが原因で起こります。

血管が詰まるとその先の血管には血液が流れなくなってその血管から酸素や栄養を取っていた細胞は死んでしまいます。あるいは血流が遮断されてその圧力に耐え切れずに血管が切れてしまいます。

脳血管障害の恐ろしい所は必ず後遺症を残すという事です。この後遺症は脳の血管が損傷を受ける部位によって様々な後遺症が出ます。

手足が不自由になったり、言葉がうまく話せなくなったり、相手の言葉を理解できても自分から話すことが出来ないなどどれも日常生活に支障をきたすものばかりです。つらく長いリハビリを経ても社会復帰することも困難で生活の質を著しく低下させます。

現在では様々な降圧剤が開発されて、それぞれの個人に適切な血圧に比較的容易にコントロ-ルすることが可能です。決して珍しい病気ではない高血圧の血圧コントロ-ルの大切さをしっかりと理解して生活の質を落とさずに快適生活を送るためにも血圧を適切にコントロ-ルしましょう。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る