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身体の痛みの原因は心にあった!心療内科医が痛みを診るとは?

患者さんの身体の痛みを心療内科が診るとは?

九州大学の心療内科には実に長い歴史があります。心療内科が1963年にできました。国が心療内科という科を認めたのは1966年だと言います。なんと30年も前に心療内科を設立して患者さんの心の痛みを研究してきたのです。

その九州大学の長年に渡る研究で、心に痛みを持つ患者さんには慢性疼痛が発症していること、また逆に難治性の慢性疼痛を持つ患者さんが心に痛みを抱えていることに気づかれました。

これがきっかけでペインクリニックとの連携で、身体の痛みにも目を向けられるようになったそうです。現在でも慢性疼痛を持っている患者さんが全国各地から九州大学まで訪れるそうです。

今回は九州大学の心療内科が導き出した、身体の痛みがある患者さんには心の痛みもあるという興味深いお話をご紹介したいと思います。

心療内科が診た身体の痛みを持つ患者さんの心の痛みの内容とは?

慢性疼痛を持つ患者さんを調べていくと、心の痛みを持っていることが分かりました。その内容ですが、非常に厳しい環境下で育ってこられたということです。

厳しい体罰による虐待や言葉の暴力、性的なトラウマ、また異常な親からの愛情(過干渉)が見られるそうです。そしてこのような患者さんのほとんどが失感情症というご自身の気持ちや感情などを上手く言葉で他人に伝えられないという症状があることも分かりました。

そのせいで医師との関係がとれず、ドクターショッピング(病院を転々と変わること。)をしている患者さんが非常に多いことも分かりました。医療に対して患者さんが不信感を持ってしまうのです。

この医療不信を抱える患者さんを調べると、子供の頃に両親から大切に扱ってもらえなかったという人間不信をも抱えていることが分かりました。そしてこの失感情症が慢性疼痛を持つ患者さんにとても大きな影響を及ぼしていると考えられています。

失感情症の患者さんの痛みの特徴とは?

痛みには伝達経路があり、この経路は2つに分けられます。1つは情動系経路といって不快感を伝達し、もう1つは感覚系経路といって痛みが起こっている場所や痛みの度合いなどを伝達します。この2つが混在して伝達されることで人は痛みを感じます。

このうち情動系経路は前頭前野等を活性化するそうです。この部分は社会的なストレスを受けると同じように活性化するそうです。

そして失感情症の患者さんの脳は前頭前野など情動系経路が活性化される部位と全く同じ部位に異常があることが最近の画像診断で分かりました。

失感情症の方はストレスが溜まってくると不快感を感じながらも感覚経路からくる痛みのみに集中してしまい、身体の痛みが強調されてしまうそうです。

しかし自分の感情を上手く表現できないので「(心理的に)大丈夫だ」といいながら、心の痛みを身体の痛みでSOSを出しているということになるそうです。

また、逆に医師側がどれだけ調べても痛みの原因が分からないので、患者さんに「痛くないはずだ」と言っていることです。患者さんもなぜ痛いのか分からずに医師に訴えてきています。

しかしそれが心の痛みが原因ではないか?と医師が少しでも理解していたら患者さんへの対応が変わるでしょう。今回、九州大学の医師も、医師に対しての患者さんへの接し方を特に訴えています。

九州大学では医師側が初診時には特に時間をかけることを心がけているそうです。最初から心を開いてくれない患者さんもいらっしゃいます。

その場合でも患者さんの話を上手く引き出しながらどのような背景で育ってきたのか、どのようなストレスを今現在、抱えているのかなど、診察回数を重ねていくうちに患者さんが心を開いてくれて話してくれるようになると言います。

心の潜在的な痛みから筋肉痛や関節痛を引き起こすそうです。正に原因不明の慢性疼痛が心の痛みから発生しているという現れです。このことをもっと医師達が理解して患者さんに接してくれるように広まってくれると良いと思います。

患者側として気をつけてもらいたいこと

これは筆者の長年の通院での経験からですが、主治医との関係を良好にする為には患者側の努力も必要です。筆者の主治医は患者の話をずっと聞いてくれます。

当然時間がかかるので予約をしていても主治医の待ち時間は2時間、混雑中などと表記されます。それに対して怒る患者さんが非常に多いのです。自分の身体が心配できているのなら、一日くらいの時間を費やすくらいの気持ちでいる必要があります。

そして医師の話を忘れない為にもメモをとったり、録音しても良いか医師に確認して録音させてもらって下さい。患者さんで多いのが自分の病名をはっきりと知らない人が多いことです。そんな患者さんは当然、医師に任せきりです。

自分の病気と向き合う為にも勉強して下さい。自分の不安や疑問などはメモに書いて医師に渡してみましょう。医師もメモなどにまとめてもらえると答えやすいものです。

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