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”赤十字”とは?意外と知らない病院の常識を教えます

赤十字という言葉は皆さんよく耳にしていると思います。身近なところでは献血のキャンペーンや、回覧などで回って来る寄付のお願いなどでしょう。しかし、それがどんな集団なのか、赤十字とはどういう機関なのかという事までは知らない人がほとんどではないでしょうか。

そもそもの成り立ち

赤十字とは、スイス人の実業家が北イタリアで遭遇した戦争に心を動かされて創立した、世界規模の人道的な活動を行う団体です。その理念は「人道・公平・中立・独立・奉仕・単一・世界性」の7原則に基づいています。

最初の目的は戦争に際して負傷した軍人の救護でした。しかし日本に赤十字が設立された1987年の翌年、福島県の盤梯山が噴火し、この時に世界でも初めて平時救護が行われました。これをきっかけに、戦時だけでなく災害時にも救護を行う取り組みが始まったのです。

余談ですが、この初めての平時救護を記念して、今でも五色沼の近くには「平時災害救護発祥の地の記念碑」が建っています。いついかなる時、いかなる場所でも、救いを求める人々の元に駆けつける赤十字の活動は、国や人種を越えて頼りになる存在と言えるでしょう。

それでも、戦地において攻撃を受けない前提である赤十字の旗を掲げた船が撃沈されたり、事務所がテロの目標になってしまうようなこともあり、決して安全を保障された活動ではありません。それでも理念を失う事なく、たった今も世界中でたくさんの人々の救護を目指して活動しています。

赤い十字のマークが表すもの

さて、有名なあの赤十字のマークですが、認定されていない機関や物に対して勝手に使ってはならないという決まりがあります。このマークは創立者を輩出したスイスに敬意を表して、スイス国旗を元に作られた物で、ジュネーブ条約で認められているものなのです。

ですので、このマークを掲げている病院は、すなわち「赤十字の理念に基づいて医療を行う病院」ということになり、他の一般的な病院や診療所などは、決して勝手に使用してはならないとされています。よく「赤十字=病院でしょ?」という声も聞かれますが、実は違うのです。

日本でも世界でも、このマークの使用は赤十字に関わる活動をする機関に限られており、法律できちんと定められています。これは、マークの多用を認めてしまうと、本来の理念が伝わらないばかりか、安易に利用されたりして誤解が生まれる可能性が生まれるために、厳しく管理をしているのです。

赤十字病院と一般の病院の違いとは

全ての病院において、常に人々の健康を守り、支え、助けるという姿勢に変わりはありません。ただ、一般の病院においての理念とは、日常においての病気やケガの治療を目的とします。特に、大きな争いのない日本の国内においては、医療の力が発揮されるのは主に日常の事故や病気で必要とされる時です。

しかし赤十字が掲げている理念とは、一国の内のみにとどまらず、世界全体の平和を目指し、大きな争いで傷ついた人達や、貧困や災害に苦しむ人達の日常のサポート、健康の支えなど、広い意味での「命の救い」を目指すものです。

献血や寄付を一般から募っているのも、より広く、より多くの人々を助けるための活動のひとつなのです。一般の病院はあくまで患者を治療するために存在しています。

しかし赤十字はそれぞれの地域の中核的存在として、子育てや高齢者の支援などにつとめ、住み易さに貢献するなど、「生きている命そのものへのサポート」を主軸としています。ここが大きな違いなのです。

どうでしょう、詳しく知ると、漫然と受け止めていた献血や寄付の意味が分かってきませんか?病院にもそれぞれの違いがあるというのは少し意外に感じたりもしますが、救う事、救われる事について、この機会により深く考えてみるのも良いのではないでしょうか。

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