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なんと小腸用内視鏡カプセルが胃の病気も見つける?

小腸用のカプセル内視鏡は胃部、食道部の病気も見つけることが可能でした。

最近は内視鏡もカプセル化の時代になってきました。少しでも患者さんの負担を楽にできないかという研究のお陰でもあります。そのような内視鏡をカプセル内視鏡と呼びます。

今回、小腸用のカプセル内視鏡で胃や食道の病気をみつけることが可能かどうかという試験がおこなわれました。試験対象者は門脈圧亢進症患者さんでこの病気の合併症として発症する食道静脈瘤、胃静脈瘤、門脈圧亢進症性胃症の診断がカプセル内視鏡で可能かどうかというやり方でした。

門脈圧亢進症ってどんな病気でしょう?

まず門脈とはどこにあるのでしょうか。門脈とは静脈が肝臓に流れ込む大きな通り道(静脈)のことをいいます。その静脈の1つは腸管からの静脈、もう1つは脾臓からの静脈です。

肝臓に送り込まれる血液は7割がこの門脈から流れ込みます。残り3割は肝動脈からです。肝臓に血液を送り込ませる血管なのでとても大事なところです。この流れが悪くなると当然、門脈に高圧がかかります。そうなると心臓に流れ込む血流が増えてしまいます。

この流れは食道の静脈を経由しているので食道の静脈が拡張します。この症状を食道静脈瘤といいます。また血液が脾臓に溜まってしまって脾臓が肥大してしまう脾腫を発症させたり、静脈から血漿が漏れてそれが腹水として溜まってしまったりします。

このように様々な病気を発症してしまう症状を門脈圧亢進症といいます。原因は肝臓の疾患です。先天性の肝臓疾患で門脈が細すぎたり、形成されていなかったりという場合は突発性門脈圧亢進症という病気で難病指定されています。

また他の肝臓の原因、例えば肝硬変でも肝臓が硬くなってしまうために血流が悪くなり門脈圧亢進症を発症します。

試験方法はどのようにおこなったのでしょうか。

患者さん達をあらかじめ普通の内視鏡で検査して状態を把握しておきます。次にカプセル内視鏡を使って検査をした結果が、先に内視鏡で検査した結果とどれくらい同じの結果を得られるかという方法でおこないました。

すると食道静脈瘤を内視鏡で発見された患者さんの場合はカプセル内視鏡では72%を診断することができました。また、門脈圧亢進症性胃症を内視鏡で発見された患者さんの場合はカプセル内視鏡では69%を診断することができました。

ただ、胃静脈瘤についてのみ内視鏡では29例も発見できたにも関わらず、カプセル内視鏡では1例しか見つけることができませんでした。このことから小腸用カプセル内視鏡は食道や胃部でも上部、中部辺りは病変を見つけることが可能でしたが、胃部の底部に関しては有用性がみられなかったという結果に終わりました。

カプセル内視鏡の進化。

今回の試験でも使われたように研究のお陰でカプセル内視鏡の目覚しい技術の進化があり、最近では大腸でも可能なカプセル内視鏡が発表されたばかりです。とてもカプセル内視鏡は有用性も高いのですがやはり今回の試験のように100%というわけにはいかないようです。

そのことから考えると従来の内視鏡検査がとても重要であることがわかったのではないかと思います。確かに内視鏡検査は少し苦しかったり、違和感があったりと大変なのですが確実に病変をみつけようとするなら内視鏡が一番だと筆者は感じました。

どうしても病気や身体の異常で内視鏡が使えない方はカプセル内視鏡でないと仕方ないですが、出来る限り従来の内視鏡で医師の目とご自身の目で見て確認しながら検査を受けることをお勧めします。

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