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副作用に注意!肝臓のためのにんにくサプリで肝障害が起きる

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肝臓の健康を思ってにんにくを摂ろうと思っても、あの匂いが翌日に残るのが嫌だと言う理由で避けている人も少なくないでしょう。

また、匂いを避けて効果を得たいがためにサプリで摂る人もたくさんいます。効果のほどはいかがですか?

昔から栄養食品、スタミナ食品として知られたにんにくですが、一部でにんにくサプリによる重い健康被害も出ているようですので、注意して摂りましょうね。

肝臓に関する健康被害

詳しい情報がないので、健康被害を受けた人が目安量を守っていたのか、どの程度の期間飲み続けていたのか、などはわかりませんが、かなり重い症状だったようです。

50代男性の例

日本人の男性が、にんにくと卵から作られた健康食品を食べたところ、風邪のような症状が出たので病院にかかったそうです。

その後、この男性は昏睡型急性肝不全と診断されました。非常に致死性の高い症状ですのでこの男性の安否が心配ですが、その後の情報はありません。

病院では「薬剤によるリンパ球刺激試験」と言うものを行ったところ、この商品が強い陽性となりました。

続いてこの商品の検査の結果、5点以上のスコアでその商品が原因の可能性が高いとされる「薬物性肝障害診断基準」において、10点と言うスコアが出ましたのでこの商品が原因だったのだろうと言う事になっています。

60代女性の例

日本人の女性が、にんにくと卵、それに紅花油から作られた健康食品を一か月くらい食べたところ、黄疸や全身倦怠感、食欲不振などが出て受診したそうです。

この女性は急性肝炎重症型と診断され、その原因として薬物性肝障害と言う診断になりました。この病気も致死性が高いだけに心配ですが、その後のことは判りません。

さて、この女性は複数の健康食品を摂っていたそうです。そこで上の例と同様に「薬剤によるリンパ球刺激試験」を摂っていたすべての健康食品について行ったところ、この商品だけが陽性を示したそうです。

また、この例でも「薬物性肝障害診断基準」において、関連性が強く疑われる10点と言うスコアが出たと言う事ですね。

にんにくの何がいけなかった?

はっきりした原因は判っていません。

ただ一つヒントになるかも知れないのは上の女性の例では、血液を凝固させる力が33%程度にまで下がってしまっていたと言う事です。

血液がかたまらない劇症肝炎

致命的な肝炎と言われる劇症肝炎ですが、その一つの指標に血液を凝固させる力が正常の40%を下回ると言う事があります。ですので、この女性は劇症肝炎であった可能性も高いと思います。

一方、にんにくは「血液サラサラ効果」などと言って宣伝されることが多くあるように、血液を固まりにくくする働きがあります。

この辺りのことが、重い肝臓障害を引き起こしているのかもしれません。

歯医者さんにかかる前はNG!

このように、にんにくは生の野菜の状態であっても血が止まりにくくなる効果がありますので、歯医者さんにかかる前日などにはにんにくを口にしない方が良いのです。

よく「歯医者さんの前ににんにくはダメだよ」などと言いますが、これはエチケットと言うより健康被害にあわないためだったんですね。

おそらく病院などでは指導するでしょうが、手術前にはサプリとしてはもちろん、食べ物や調味料としても絶対に食べてはいけません。

にんにくの健康効果

古くから滋養強壮の薬としても用いられたにんにくですが、実際のところどんな働きがあるのでしょうか。含まれている栄養成分などから見てみましょう。

臭いの物質アリイン

にんにくの中にはアリインと言う物質があります。健康食品などでおなじみのシステインと言うアミノ酸から作られる物質です。

にんにくを切ったりすりおろしたりすると、切り口からアリナーゼと言う酵素が出てきて、アリインをアリシンと言う「にんにくの臭い物質」に変化させるのです。

アリシンはご存知の通り刺激性の強い臭いを持っていて、草食動物に食べられないようにしているのだとも言われます。

動脈硬化を改善、バイキンもやっつける

アリシンは動脈硬化を改善したり、脂肪を減らしてくれる効果を持つほか、空気にさらされることで二硫化アリルなどに変化します。

この二硫化アリルなどは強い抗菌作用を持つことが知られています。ただ、抗生物質や合成抗菌薬と同じように、有用菌も病原菌も見境なく殺してしまうので副作用も結構あるようです。

血液サラサラ効果

さらに、このアリシンですが比較的低温の油でじっくり加熱するとアホエンと言う化学物質に変化します。頭の悪そうな名前ですが、スペイン語でにんにくのことを「アホー」と言う事に因みます。

アホエンは抗酸化剤として優秀であるばかりか、血液の凝固作用を抑えることで血栓症・脳梗塞・心筋梗塞を予防する効果があると言われています。

さらには水虫やカンジダ症の治療効果や、腫瘍の抑制作用までが期待されている物質なのです。

ビタミン豊富

ビタミン自体はにんにくよりもにんにくの芽の方が種類も多く豊富です。にんにくの芽にはβカロテン(プロビタミンA)、ビタミンB群、ビタミンCが豊富です。

一方、にんにく自体にはビタミンB群の他アミノ酸類やミネラルなども豊富に含んでいます。

昔から様々な地域で薬や強壮剤として用いられたと言う事ですが、抗菌作用などが注目された部分もあるでしょう。

しかし、現代のように栄養状態が良くなかった昔においては、例えば麦だけを食べていたのでは効率よく栄養を利用できなかったと言う事も多かったでしょう。

それに対して、にんにくを加えることで栄養をフルに利用できるようになったことから強壮剤としての位置付けが完成していったのだろうと考えられます。

調味料としてにんにくを加えた肉なんてのは、まさに鬼に金棒と言った状態だったのだろうと想像できます。

現代におけるにんにく

しかしながら、栄養過多が問題になるほどの現代においては、にんにくのありがたみも少なくなっています。昔からのイメージだけでにんにくをありがたがると、逆に健康被害にあいかねません。

化学熱傷と言う副作用

実は、にんにくによる健康被害で最も多いのは化学熱傷です。

化学熱傷とは、何らかの化学物質によって皮膚が破壊されて火傷のような状態になる損傷のことです。

先にもお話ししたように、にんにくの成分が変化した二硫化アリルは非常に優れた抗菌作用、抗真菌作用を持ちます。だから水虫の薬としても優秀である可能性があります。

そこで、水虫に悩む人の中にはにんにくをスライスしたり、すりおろしたりして患部に貼り付け治療を試みる人がいるんです。

しかしながら、そのことで皮膚が炎症を起こし化学熱傷に繋がったと言う健康被害は非常にたくさん報告されています。

ですので、決してにんにくをスライスして貼り付けたり、すりおろして患部に塗るような民間療法は行わないようにしましょう。

皮膚に出る副作用

黒酢とともににんにくを含んだ健康食品では、体中にかゆみを伴った炎症が起こる、いわゆる薬疹が多数発生していると言うデータもあります。

これは多くの場合にんにくアレルギーによるものですが、一旦にんにくに対してアレルギーを持ってしまったら、手袋をしていてもにんにくを調理すると反応するようになるそうなのでちょっと困ります。

また、アレルギーかと思っていたら糖尿病治療薬との相互作用で肝障害を起こして皮膚炎を発症したと言う例もあるようです。

いずれもにんにくの健康食品を摂っていたのは1~2か月程度だそうですので、比較的早く反応が出るようですね。

にんにくをあえて薬で摂るのはやめましょう

このように、にんにくは健康に関して様々な効果が期待できる一方、副作用と言うのも多い植物です。

現代においては昔ほど栄養状態が悪いわけではないので、にんにくを薬として食べるのは、むしろ危険だとも言える時代になったのかもしれません。

にんにくは美味しい香辛料

ですから、にんにくはサプリじゃなく、おいしい調味料・香辛料として普段の食事に組み入れるようにしましょう。

特に生でにんにくを摂ることは、それだけで胃腸炎を引き起こすことが少なくありませんから、必ず加熱調理してから口に入れた方が良いですね。

先に特長についてお話しした通り、油との相性の良い植物ですから、加熱調理して美味しく食べるようにしましょう。

肝臓の健康維持

現代の私たちの生活において、肝臓の病気を予防するには

  • ウイルス感染の検査
  • 肝炎ワクチン接種
  • 過体重の解消
  • 減酒・禁酒
  • 禁煙
  • 良い油を食べる
  • 運動
  • 適切な糖分バランス

などで、大半がOKになります。言い換えれば肝臓の健康維持に関してにんにくの座るべき場所は、もうなくなっていると言っても良いんじゃないかと思われますね。

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