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食道にもヘルニアが?こんな症状があれば受診と改善対策を

「ヘルニア」といえば腰の椎間板ヘルニアや「脱腸(そけいヘルニア)を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実は食道でも起こるんですよ。食道のヘルニア「食道裂孔ヘルニア」から、合併症が起こると少し厄介ですね。食道裂孔ヘルニアとはどのような病気なのでしょうか。特徴や予防・改善対策について説明したいと思います。

食道裂孔ヘルニアとは

「食道裂孔ヘルニア」は、あまり聞き慣れない病名かもしれませんが、比較的どの年齢の人にも起こりやすい病気です。食道裂孔ヘルニアとは「食道裂孔」という穴から胃がはみ出てしまう病気のこと。

ヘルニアとは臓器が脱出した状態を言います。名前のとおり「食道裂孔から臓器(胃)が脱出してしまう病気」ということになります。食道裂孔というのは、食道が通っている穴のことです。消化器がおさめられている腹腔と循環器のある胸腔の境目にある「横隔膜」にあります。

通常は食道裂孔が適度に締まっており、食道より膨らんでいる胃が食道裂孔からはみ出ることはないのですが、何らかの原因で食道裂孔がゆるんでしまうと、胃の上部が食道裂孔から胸腔にはみ出るようになってしまうのです。

こんな症状があったら食道裂孔ヘルニアかも

では食道裂孔ヘルニアには、どのような症状が起こるのでしょうか。無症状で健診などの際に偶然見つかり、医師から指摘されるといったケースも多いようですが、次のような自覚症状を伴うことがあります。

  • 胸やけ
  • 胸の痛み
  • ゲップがよく出る
  • 胸がつかえる感じがする
  • ズボンのベルトを締めると、みぞおちが苦しい

そしてこれらの症状は、次のような時に起こりやすいという特徴もあります。

  • 油の多い物・チョコレート・煙草・コーヒー・アルコールを摂った後
  • かがんだ後
  • 夜間

症状があっても、単に胃の調子が悪い時の症状と似ているため、市販の薬を飲んだりしてやり過ごすことが多いかもしれません。

食道裂孔ヘルニアになったらどうすれば良いのか

食道裂孔ヘルニアになっても症状がなければ、それ自体は問題ありません。しかし胃が脱出したために食道に胃酸が逆流しやすくなっており、食道に炎症を起こす「逆流性胃腸炎」といった合併症を起こせば、治療が必要になってきます。

上記で挙げた胸焼けなどの症状も、胃酸の逆流によるものです。もし自覚症状があれば、内科・消化器科を受診してください。内視鏡や上部消化管造影によって、ヘルニアや胃粘膜の状態を検査します。軽いヘルニアであれば治療は必要ありません。食道の炎症があるようなら、胃酸の分泌を抑える薬が処方されます。

ただし、食道や胃粘膜の炎症が強い場合には、胃を元の位置に戻して、広がった食道裂孔を狭くする手術が行われます。食道の炎症がひどくなると、食道癌・噴門癌のリスクが高まる ので、胸焼けなどの症状がある人は、早目に受診して治療することをおすすめします。

こんな人がなりやすい

ところで、食道裂孔ヘルニアは、どのような人に起こりやすいのでしょうか。この病気は先天性と後天性があり、一部の人は生まれつき食道裂孔がゆるんでいるため、先天性の食道裂孔ヘルニアを引き起こす場合もあります。後天性の食道裂孔ヘルニアは、次のような原因で起こりやすくなっています。

  • 加齢
  • 肥満
  • 慢性気管支炎や気管喘息による咳きこみ
  • 背中が曲がっている
  • 妊娠

高齢者は、食道裂孔が自然とゆるんできます。また、強い腹圧が横隔膜にかかる行為によって、胃が脱出しやすくなるため、食道裂孔ヘルニアが起こりやすいのですね。

食道裂孔ヘルニアの予防と改善をするには

このことから、食道裂孔ヘルニアを防ぐには、強い腹圧がかからないようにし、食道の炎症を抑えるために、胃酸の分泌を高めるような食事を避けることが必要 となります。肥満を防ぎ、お腹を締め付けすぎるようなファッションを避けるようにしましょう。また食道裂孔ヘルニアの人は、次のような対策を日頃から心がけるようにしてください。

  • 胃酸の分泌を高めるような食品(油の多い物・煙草・コーヒー・アルコール)を控える
  • 食後すぐ横にならない
  • 就寝時に上半身を少し高くする
  • 猫背にならないよう姿勢を正す

一度発症すると自然に治ることはない病気なので、できれば後天的な理由から発症しないように気をつけたいですね。

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