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嫌われモノの『老廃物』!でも老廃物は皮膚を守っているんです!

以前、とある会社の基礎化粧品サンプルを送ってもらったときのこと。洗顔フォームかなにかが合わなくて、皮膚が赤くなってヒリヒリするんですね。といっても私は人よりちょっと肌が弱いみたいで、なにを使って洗っても、はじめはどうしてもヒリヒリするんですが。

その後、販促員の方がお電話をくださって、「ご使用感はいかがですか」と訊ねられ、「ヒリヒリします」と答えたら、「老廃物が出て行った証拠です」と。その老廃物とやらが出て行き過ぎたのが問題なんです、と思いましたが、口には出しませんでした。

だって自分のせいですもんね。その洗顔フォームだって、洗顔に時間をかけすぎたり擦りすぎたりさえしなければ、ヒリヒリしなかったかもしれない。私は新しいものが好きなので、そのときは調子に乗ってやりすぎちゃったんです。

洗顔はできるだけ軽く手早く。石鹸や洗顔フォームを使っての洗顔は一日一度、それ以外はよほど汚れたときでもなければ水洗いのみ。これが四十数年間、このめんどくさい皮膚と付き合ってきて得た教訓です。

お肌の『老廃物』ってなに?

皮膚にかぎっていえば、フケや垢。これらは基本おなじもので、皮膚の表層にある角質の再外層が剥がれたものに、汗に含まれる塩類、脂肪酸やタンパク質やアミノ酸なんかがまじってできあがります。

美容機器や化粧品の業界ではたぶん、このあたりを老廃物と呼んでいるんだろうとおもわれます。たぶんとか、おもわれますとかいうあいまいな表現になるのは、そもそも『老廃物』というのが非常にぼんやりした言葉だからです。

イメージでいうと『老廃物』というのは、汚いもの、不要なもの、皮膚に溜まって害をなすもの、そんな感じでしょうか。でも本当は、フケも垢も、汚くも不要でも害をなすものでもないんです。

フケや垢って大切なんです!

角質の下にあるのは、どんどん増殖する細胞です。この細胞がすごい勢いで増殖するのはなぜかというと、外界からのさまざまなストレスから体の内部を守るためです。

体内への侵入をもくろむ細菌やウィルスやカビなどはもちろん、紫外線や熱線、水道水に含まれる次亜塩素酸など。皮膚の細胞はこれらのストレスを吸収します。そのためにどんどん増殖してダメージを蓄積し、どんどん死んでいくのです。

この死んだ細胞が層状に積み重なったのが、角質と呼ばれる部分です。この角質のいちばん外側の層が剥がれて、垢やフケになります。役目を終えてくっついているだけなら、垢なんて落としたって構わないんじゃないの?いやいや、まだ役目は残っています。

それは、水や布などによる摩擦の吸収材になることと、上記のような外界からのストレスを最前線で受け止めてクッションになり、角質の下にある細胞の受けるダメージをできるだけ減らすこと。

角質は生きた皮膚の細胞を守るための、分厚く重なり合った盾のようなものなのです。この角質を根こそぎ擦りおとしてしまったら、どうなるでしょう。

根こそぎといわないまでも、オイルクレンジングをして石鹸で洗顔したら、角質はごっそりはげ落ちます。これはとても危険です。外界のストレスを受け止める盾が薄くなった状態なのです。

皮膚のもっとも大切な機能であるバリア機能が弱くなった、もしくはなくなった状態です。生きた細胞が直接、外界のストレスにさらされたらどうなるでしょう。ひどい炎症を起こしたり、傷ついたり。これがアトピー性皮膚炎の一因になるのだ、という説もあります。

皮膚の『老廃物』と上手につきあう3つの方法

皮膚には垢が必要。角質を擦りおとして、皮膚のバリア機能を削ぐのは怖いこと。でも清潔にはしておかないと。それじゃどうしたらいいの?原則は3つです。

1・手早く洗う
2・擦りすぎない
3・基本の洗顔は水かお湯

1は、どんなにやさしく泡だけで顔を洗っても、時間をかけすぎたら意味がないということです。けっきょく角質は傷ついてしまいます。泡をたてて顔全体にのばして、部位ごとにくるくると三~四回、泡だけを動かすように。それで十分です。もちろん、酷い汚れのときはこの限りではありません。きちんと落としてあげてください。

2は、体にもいえることです。目の粗い垢すりや硬めのブラシなどでごしごし、すごく気持ちいいんですが、皮膚にはよくありません。手で軽く撫でるくらいでいいんです。

3は、石鹸などの泡を使っての洗顔は一日一度、それ以外は水かお湯のみで流す、ということです。大事な垢や角質をごりごり削り落としておいて、それを補うためにこってり美容液やクリームを塗る。それで皮膚炎になったら意味がありません。

どんな美容液もクリームも、しょせん他人が作ったまがいもの。自前の角質や汗には、バリア機能では決してかなわないのです。

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