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布ナプキンの効果は?メリットデメリットと紙ナプキンの比較

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女性が毎月お世話になっている生理用ナプキン。あなたはどんなナプキンを使っていますか?大半の人は紙ナプキンを使っていることと思いますが、近年は布ナプキンも静かなブームが続いていますよね。

布ナプキン派は「ケミカルな紙ナプキンよりも体にやさしくメリットがいっぱい。」と絶賛していますが、布ナプキンにはメリットだけでなくデメリットがあることも理解しておかなければなりません。

布ナプキンと紙ナプキンそれぞれのメリット・デメリットを知った上で上手にナプキンを選び、生理日を快適に過ごしましょう!

紙ナプキンと布ナプキンを比較!それぞれの特徴とメリットデメリット

昔から、女性は生理中に身近な物で様々な工夫をし、衣類が汚れないようにしていました。葉やふんどしのような布、脱脂綿やチリ紙が使われており、布は洗って繰り返し使ったり、紙は焼却されたりしていました。

1960年代に入ると紙ナプキンが登場。生理のケアはぐっと楽になりました。その後、紙ナプキンは進化していき、現代では超薄型や履くタイプなど生理が快適に過ごせる製品がたくさん出るようになっています。

紙ナプキンのメリット・デメリット

市販されている紙ナプキンは体に直接触れて使う物なので、薬機法によって医薬品に準ずる「医薬部外品」に指定されています。

また名前は「紙ナプキン」ですが、材料には紙以外に石油系素材(ポリマーなど)や合成繊維(不織布)なども使われています。代表的な紙ナプキンの構成と材質と、紙ナプキンのメリットとデメリットは以下です。

構成 材質 要求される性能
表面材 不織布
開孔フィルム
水分を素早く吸収・柔らかくさらっとしている
表面を流れない
吸収体 綿状パルプ
吸収紙
高吸収ポリマー
水分を素早く吸収
逆戻りを防ぐ
吸水量が多い
防漏材 フィルム
不織布
漏れ防止
ずれ止め材 ホットメルト粘着剤 ずれ防止
下着に糊が付着しない

(参照…株式会社 花王「生理ナプキンの構造と表面材の役割」)

メリット デメリット
使い捨てできる
携帯しやすい
ずれにくい
衛生的
吸収性が良い
経血が漏れにくい
薄い
種類が豊富
ゴミが増える
蒸れやかぶれの起こることがある
よれやすい
経血量が把握しにくい
消耗品である

布ナプキンのメリット・デメリット

布ナプキンは肌触りの良い布地を四角形やパット状に縫い合わせた生理用品です。こちらは医薬部外品ではありません。

自然派志向が強くなってきた1990年代から自然派グッズを扱うショップなどで見かけるようになりましたが、自分で布を用意して作っている上級者もいるようです。布ナプキンの素材には綿、リネン(麻)などが用いられ、肌触りの良さが特徴です。

メリット デメリット
ゴミが出ない
経済的
かぶれにくい
経血の量や色が分かりやすい
温かい
におわない
デザインでおしゃれが楽しめる
洗濯が必要
値段が高い
扱っている店が少ない
ずれやすい
漏れやすい
厚い
外出先で交換しにくい
不衛生

紙ナプキンと布ナプキンの特徴を比較してみると「紙ナプキンは、使いやすいけど肌トラブルが起こりやすい」「布ナプキンは、体と環境にやさしいけど使いにくい」といった違いがあります。

長期的に見てコストを考えると布ナプキンはお得

布ナプキンの値段は1枚あたり1,000円くらいするので、購入時は紙ナプキンより高く感じることもあるかと思いますが、使い捨てではないので1年くらい使うと確実に元が取れるようになります。

さらに3~5年繰り返し使えるので、水道代・洗剤代を含めても紙ナプキンに比べ、かなり経済的です。

布ナプキンだけ又は紙ナプキンだけ使った場合のコスト

種類 1枚(円) 1カ月分(円) 1年分(円) 3年分
紙ナプキン 25 1400 16800 50400
布ナプキン 1000 10200 12400 17200

※紙ナプキンは8枚×7日間/月、布ナプキンは10枚+水道代+洗剤代/月 で使用の場合

布ナプキンは特に目新しいものではなく、いわば便利な紙ナプキンがなかった頃に洗って繰り返し使われていたサラシや月経帯と同じようなものです。

布ナプキンは手間がかかるので紙ナプキンのほうが全然楽かな、とも思いますが、しかしあえて使いにくい布製の生ナプキンに切り替える女性が増えてきているのはなぜでしょうか。

紙ナプキンの「経皮毒」説が布ナプキンブームを作った?

紙ナプキンは石油由来の化学物質で作られているため、肌が敏感な人はかぶれを起こすことがあります。布なら肌にやさしくかぶれを起こしにくい上、ゴミが出ないのはエコだということで布ナプキンの良さが認められるようになりました。

さらに2005年に「経皮毒」という用語が登場してからは「紙ナプキンの化学物質が体に悪影響を及ぼす」として、紙ナプキンから布ナプキンに変える人が増え始めました。

経皮毒というのは日本のある薬学博士が提唱し始めた造語で、

  • 化粧品
  • 衛生用品
  • 洗剤

といった日用品に含まれる有害な化学成分が皮膚に触れると、皮膚から体内に吸収されて内臓に蓄積し、病気を引き起こすというものです。

口から取り込んで消化器官から吸収された物質は肝臓で分解されて排出されやすいのに対し、皮膚から取り込んだ物質は肝臓で分解できずに体内に残りやすいのだといわれます。

さらに、体の部位の中でも性器は経皮からの吸収率が高く、腕の内側の皮膚を1とすると性器の経皮吸収率は42倍にも上がるという表現も使われています。

そのため、女性が紙ナプキンを使うと経皮毒が性器から膣を経由して子宮に入り、蓄積した化学物質によって子宮筋腫や子宮内膜症・不妊症を引き起こす危険性が高まるといわれているのです。

そのほか、紙ナプキンに使われる高分子ポリマーは水分を含むと温度が低くなるため、紙ナプキンを使うと子宮を冷やして生理痛も重くなってしまうのだそうです。

「性器の経皮吸収率は42倍」「経皮毒が子宮に蓄積する」と言われると、ちょっと紙ナプキンを使う気がなくなってしまいますよね。

しかし、経皮毒については10年以上経った現在も科学的な検証が進められておらず、経皮毒を肯定することも否定することもできない状態です。

しかし一般的には物質が皮膚から容易に臓器に吸収・蓄積されることは無い、と考えられています。

その理由として、皮膚からは分子量の小さな物質しか吸収されないため、軟膏や化粧品にはあえて分子量の小さな成分を配合して経皮吸収性を高めますが、日用品に含まれる化学物質は分子が大きいので、皮膚から吸収されるとは考えられにくいことが挙げられます。

また皮膚から物質が吸収されたとしても、その量は微量で皮膚下の浅い所にとどまるため、経皮毒が臓器に到達することはないとされています。

さまざまなウェブサイトをチェックしてみても経皮毒の危険性を語っているのは、知識のある専門家というより自然派グッズを販売しているショップがほとんどで、ショップが見つけてきたソースをそのまま紹介しているだけという印象も強いです。

「紙ナプキンの化学物質が肌から吸収され膣を経由して子宮に蓄積する」という説は都市伝説、デマという風潮が強くなってきています。

ちなみに「紙ナプキンが子宮を冷やす」と言われるのは、保冷材や熱を冷ますシートと同じ成分の高分子ポリマーが使われているためのようです。

紙ナプキンに使われている高分子ポリマーの量は保冷材などに比べて少なく、不織布で包まれ直接肌に触れるわけではないので、それほど冷たく感じることはないはずです。

しかし、布のほうが温かく感じるので「紙ナプキンで子宮が冷える」は言い過ぎとしても、布ナプキンのほうが体を温め生理痛を軽くする効果は期待できます。

もしも紙ナプキンの化学物質が女性の子宮に悪影響を与えるとしたら、水道水には重金属などの有害物質が含まれているので毎日入浴することで全身の皮膚や性器から経皮毒が吸収されることになるはずです。

また化学繊維の服、赤ちゃん・高齢者の紙おむつも経皮毒の危険性があるということになります。デリケートな赤ちゃんの肌に毎日紙おむつを使うことになりますが、紙ナプキンほどは問題視されていません。

紙ナプキンは危険で身の周りにあふれる物質は問題にされていないのか、経皮毒の定義に矛盾を感じるところがあります。

確かに化学物質で作られた物と天然素材で作られた物を比べれば、天然素材で作られた物の方が体にやさしく安心できることは言うまでもないでしょう。

ケミカルな紙ナプキンの場合は、内臓に毒が溜まる心配というよりも化学物質による肌表面のかぶれを心配するのが適当ではないでしょうか。

ちなみに、性器の経皮吸収率が腕の内側の42倍というのはステロイドを塗った時の数値とされています。

ステロイドは極めて経皮吸収率の高い薬剤ということもあり、日用品に含まれる物質の経皮吸収率はそこまで高くないのでは、と言われています。

誤解していませんか?知っておきたい布ナプキンの扱い方

布ナプキンは、扱い方を間違えると快適に使うことができなくなります。ナプキンの適切な扱い方を知っておきましょう。

次に紹介するのは、布ナプキンメーカーと専門家で構成されるグループが推奨する、布ナプキン使用時の基本取り扱いマナーです。布ナプキンは大切な体に直接当てて使用するものなので、きちんと取扱いましょう。

【布ナプキン使用の心得】

  • 自分専用にする
  • こまめに替える
  • 洗うまでは他の人が触れないようにする
  • 自分でしっかり洗う
  • 洗濯の水は排水口へそっと流す
  • 洗濯後は周辺をきれいに
  • 洗濯後は太陽光でしっかり乾かす
  • 気になる症状のある場合は使用しない
  • 血液感染症の人は必ず医師の指導のもとに使う

(参照…布ナプキン協会「布ナプキン使用の心得」)

用意する物

布ナプキンと専用の洗濯用品を用意しましょう。

用意する物

  • 布ナプキン…8~10枚
  • 小さいバケツ(ホーローポットなど)
  • 洗剤
  • セスキ炭酸ソーダ
  • 漂白剤(色柄物には酸素系漂白剤)
  • 外出時に使用済みの布ナプキンを入れて密封できる袋

全て布ナプキンで対応する場合は8~10枚、紙ナプキンと併用する場合はそれより少なくてもかまいません。初心者の人は紙ナプキンと併用しながら少しずつ買い揃えていくのも良いでしょう。

セスキ炭酸ソーダで楽々お洗濯

血液汚れはなかなか落ちにくいので、洗濯の手間が面倒くさそうだと思われがちですが、付け置き洗いをすれば簡単に汚れを落とすことができるんですよ。

使用済みの布ナプキンは早めに水洗いすると、汚れが落ちやすくなります。外出時など、すぐに水洗いできない時は、しっかり密閉できる袋(ジッパー付き袋など)に入れておきます。

汚れている布ナプキンは専用の小さいバケツに水を張って入れておき、1日分をまとめて洗うのがおすすめです。

洗濯の前には、水洗いした布ナプキンを「セスキ炭酸ソーダ」水溶液に漬けておくだけで血液がきれいに落とせます。

セスキ炭酸ソーダはアルカリ性の無機質で、たんぱく質汚れを分解する力が優れています。環境や人のやさしく、掃除や洗濯に幅広く使えるのが魅力です。ホームセンターや100円ショップなどで販売しています。

バケツに水とセスキ炭酸ソーダを適宜入れて水溶液を作り、布ナプキンを半日~1日漬けておきます。血液汚れが残る時は水溶液を取り換えて、もう半日ほど漬け置きすると汚れが落とせます。

汚れが落ちたら水洗いして漂白剤や洗剤と一緒に洗ってよくすすぎ、太陽光に当てて紫外線で殺菌しながら乾燥させましょう。

セスキ炭酸ソーダがほぼ汚れを落としてくれるので、多くの布ナプキン愛用者は「思ったより洗濯が楽だ」と言っています。

バケツは周囲の目を配慮したふた付きがおすすめ。ホーローポットは見た目もおしゃれで、火にかけてナプキンの煮沸殺菌ができるので重宝します。

血液汚れは漂白剤の漬け置きでも良いですが、血液汚れにはセスキ炭酸ソーダのほうが早くしっかり落とせるようです。

 
血液汚れは50度以下の水で洗いましょう。60度以上で血液が凝固して汚れが落ちなくなってしまいます。

セスキ炭酸ソーダは安価で、血液以外のたんぱく質の汚れ落としや掃除と幅広く使えますので、家庭にストックしておくととても便利ですよ。

血液感染症には注意したい布ナプキン

布ナプキンのネックといえば、紙ナプキンのように使い捨てできないので衛生的な問題が生じやすいところです。

使用済みの布ナプキンに雑菌が増えるという問題もありますが、もっと心配なのは「血液感染症」を引き起こすリスクです。

血液はきれいに見えても、どんなウイルスに感染しているか分かりません。ウイルスの感染した血液が第三者の傷口から侵入すると、血液感染症に感染してしまいます。例えば、危険な血液感染症には

  • 肝炎
  • 梅毒
  • HIV

などもあります。

そのため、検査を受けて血液感染症に感染していないことを確認した上で、自分専用の布ナプキンを使い始めるのが安全と言われているくらいです。

少なくとも、布ナプキンとほかの洗濯物は完全に分けて洗濯してください。

日用品を繰り返し使うことはエコで良いことなのですが、病院では感染症を阻止するために血液が付着した包帯やガーゼなどを医療廃棄物として廃棄処分しています。家庭では血液汚れが拡散しないよう衛生に気をつけて洗濯してください。

布ナプキンは本当にメリットが多い?筆者の感想

私も布ナプキンを2年間ほど使っていました。使い始めた理由は紙ナプキンで時々かぶれていたことと、布ナプキンが生理を軽くすると言われていたためです。

実際に使ってみて感じたメリットは

  • 経血量が正確に把握できた
  • 肌触りが柔らかく使用中の違和感がなかった
  • 温かかった
  • 汚物入れのゴミ捨てをするストレスがなくなって良かった
  • なんといっても経済的だった

という点です。

特に紙ナプキンだと経血量が多く見えていたのですが、布ナプキンだと経血量が正確に把握でき、思っていたより多くないことが確認できたのが良かったと思います。経血量の変化を把握することは健康管理の上で重要なことですよね。

思ったより汚れが簡単に落ちたのも良かったです。ただし途中で洗濯が面倒くさくなり、古いハンカチや着なくなったシャツを切って使い捨てするようになりました。ゴミは出ますが、これでも十分代用できます。しかし最終的には紙ナプキンに戻ってしまいました。

布ナプキンが続かなかった理由は私の場合、洗濯物を干す時の家族の目が気になったり、特に生理が軽くなるわけではなかったことです。

その後、紙ナプキンはメーカーを変えたことでかぶれなくなり、やはり便利なので紙ナプキンに定着してしまいました。布ナプキンはおりものが気になる時だけ使うことにしています。

体と環境にやさしい物だということは実感できたのですが、あえて布ナプキンにこだわる必要はないとも感じました。

紙ナプキンが苦手な人は布ナプキンを使うのと良いですし、布ナプキンを使いたいけど洗濯が負担になる人は無理せずに紙ナプキンと布ナプキンを併用すれば良いのだと思います。

布ナプキンを正しく使って生理日を快適に

紙ナプキンと布ナプキンのメリット・デメリットを理解すれば、自分に合った生理ナプキンを適切に選ぶことができ、生理日がより快適に過ごせることと思います。

布ナプキンを使ったことのない人は、一度は布ナプキンを試してみるのも良いでしょう。ちょっと手間のかかる布ナプキンを使うことで、生理に愛着が持て生理が楽しく迎えられるようになった人も多いようです。

ネットで布ナプキン専門店をチェックすると、最近は柄や色などのおしゃれな布ナプキンがたくさんあることに驚かされます。まるで下着を選ぶような楽しみが一つ増えるので、気軽に試してみていただきたいと思います。

また布ナプキンを使う時は「基本取り扱いマナー」も忘れないようにしてくださいね。

キャラクター紹介
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