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【血液型の知識】血液型の組み合わせ、輸血や移植、性格診断の真実は

血液型

あなたの血液型はなんですか?血液型性格判断が説明する性格と、あなたの性格は一致していますか?

あなたの周りの人はいかがでしょうか。A型の人はA型の人間らしく、B型の人間はB型の人間らしい…?

そもそもあなたは血液型性格判断を信じるか、それ以前に、あなたは血液型のことを正しく説明できますか?

血液型は輸血をするときや臓器移植、骨髄移植などをするときの大切な情報です。ただ、それらについてあなたは詳しく知らなくても困らないかもしれません。お医者さんや医療機関のスタッフの方たちがその情報を活用して下さるからです。

でも血液型のことを知らないと一生に数度あるかないかの大切な場面で問題を残してしまうこともありえます。

例えば、わかりやすい例だと子供やお孫さんが生まれたとき。場合によっては女性を怒らせたりしまうこともあり得ますね。

血液型について知らないと思わぬトラブルを起こしてしまいかねません。血液型の情報を整理してみましょう。

血液型ってそもそもなにで決まるの?

自分の体を守るために私たちの体には免疫というシステムがあります。免疫が異物を認識して作用し、私たちを守ってくれているのです。

その免疫が認識する、ある部分を「抗原」と言います。血液型はこの抗原によって分類されます。

血液は液体成分と固体成分で構成されています。固体成分の中には血液細胞と呼ばれているものがあります。

みなさんご存知、血液細胞の代表は

  • 赤血球
  • 白血球
  • 血小板

ですね。この血液細胞にある抗原の違いによって分類しているのが「血液型」なのです。

意外と多い?血液型の種類

血液型の分類方法には主なものだけでも以下のものがあります。

ABO式血液型
一般に知られている血液型の分類法はこれです。赤血球のタイプによって4つのタイプに分類します。輸血の際に必要な情報です。
HLA型
日本語ではヒト白血球型抗原です。白血球のタイプによる分類方法で、移植の時にとても重要な情報となります。(HLAは白血球だけでなく、ほぼすべての細胞と体液に分布していることが分かっています)。
Rh式血液型
赤血球膜のタイプによる分類方法です。Rh-(マイナス)というと昔のドラマの悲劇のヒロインを思い出します。日本人の99.5%がRh+(プラス)です。
その他
「ダフィー式血液型」、「Kidd式血液型」、「Diego式血液型」、「Kell式血液型」、「Lewis式血液型」があります。
ちなみに動物にも血液型の分類があります。猫にはO型が存在せず、日本の猫は9割がA型と言われています。犬の場合、日本では9種類に分類されています。

輸血などの経験がない限り自分のペットの血液型に関心を持つことはないと思いますが、知っているとちょっと自慢できる豆知識ではないでしょうか。

子供の血液型ってどうやって決まるの?遺伝からくる組み合わせ一覧

ここでは代表的な血液型であるABO式血液型についてご紹介します。血液型はお父さん、お母さんからの遺伝の組み合わせで決まります。

  • 親がA型とB型の場合・・・すべての血液型の子が生まれる可能性があります
  • 親がA型とA型の場合・・・A型とO型の子が生まれる可能性があります
  • 親がB型とB型の場合・・・B型とO型の子が生まれる可能性があります
  • 親がO型とO型の場合・・・O型の子しか生まれません
  • 親がAB型とAB型の場合・・・O型の子は生まれません
  • 親がA型とO型の場合・・・A型とO型の子が生まれる可能性があります
  • 親がB型とO型の場合・・・B型とO型の子が生まれる可能性があります
  • 親がA型とAB型の場合・・・A型とB型の子が生まれる可能性があります
  • 親がB型とAB型の場合・・・A型とB型の子が生まれる可能性があります
  • 親がO型とAB型の場合・・・AB型の子は生まれません

これを表にしてみましょう。

お父さんからの遺伝 お母さんからの遺伝 子供の血液型
A A AA=A型
B B BB=B型
A B AB=AB型
A O AO=A型
B O BO=B型
O O OO=O型

このようにA型と言っても「AAのA型」と「AOのA型」がいます。同様にB型には「BBのB型」と「BOのB型」がいます。

O型には「OOのO型」、AB型には「ABのAB型」しかいません。

O型の要素があってもA,Bの要素があればA,Bのタイプが血液型として反映されます。

そして、子供に遺伝するときは両親から1つずつの血液型の要素をもらいます。「AOのA型」のお父さんからO型の要素、「BOのB型」のお母さんからO型の要素をもらった子供は「OOのO型」として生まれます。

今では日本人の間で常識になっている話かも知れませんが、40年ほど前にはこのことを知らないお父さんもいたのです。

そして、「A型とB型からO型が生まれるのか?」と出産直後の奥さんが入院している病院の看護婦さんに聞いてしまい、そのことが奥さんの耳に入って後々まで奥さんの機嫌を損ねてしまった、ということもあったのです。

最近はそういうことはないのでしょうか。この記事を読んで下さったみなさまには万が一にもそういうことがないようにしましょうね。

(基本的には上記の法則で血液型は成立しますが、何事にも例外があるように、一方の親がAB型なのにO型の子が生まれまることがあります。一方の親がO型なのにAB型の子が生まれることもあります。非常にまれなケースですがこういうこともあり得ます。)

なぜ同じ血液型の必要があるのか?血液型と輸血の話

輸血する場合は、原則、同じ血液型同士で行われます。違う血液型の血を輸血すると、軽い場合は発熱程度ですみますが、重篤な場合は急性腎不全を起こし、最悪な場合は死に至ることもあり得ます。

なぜ、このようなことが起きるのでしょうか。それは、違うタイプの血液が入ってくると免疫によって攻撃をするように人の体はなっているからなのです。

A型の人は、抗B抗体を持っています。抗体とはYの字型をした矢のようなもので異物を攻撃する免疫の1つです。抗B抗体は、B抗原に標的にして攻撃します。

B型の人の赤血球にはB抗原があります。A型の人にB型の血を輸血すると、A型の人がもつ抗B抗体が、B型の赤血球を攻撃して破壊してしまいます。

これが輸血による副作用の仕組みです。

逆に、B型の人は抗A抗体をもっているので、B型の人にA型の血を輸血すると、A型の赤血球は攻撃されて破壊されてしまいます。

O型の人は抗A抗体も抗B抗体も持っています。でも、O型の人にはA抗原もB抗原も持っていません。

AB型の人は抗A抗体も抗B抗体も持っていません。でも、AB型の人にはA抗原もB抗原もあります。

やや複雑ですが、O型の人の血をO型はおろかA型、B型、AB型の人に輸血しても攻撃されることはありません。抗体の標的となる抗原がないからです。

一方、AB型の人に、AB型の血はおろか、A型の血、B型の血、O型の血を輸血しても攻撃することはありません。抗体がないからです。

つまり、O型の人は原則誰にでも輸血することが出来(実際はABO型以外にもRhやその他の血液型の型を合わせる必要がありますので、誰にでも輸血出来るわけではありませんが)、AB型の人は誰からも輸血を受けることが出来るのです。

O型はどの血液型にも輸血できる?

医療の現場では、安全性を重視して、同じ血液型同士の血を輸血します。O型の人の血をO型以外の人に輸血することはないのです。ただ、これはあくまで原則です。

交通事故など緊急を要する場合や血液型を検査出来ない場合などに、まれにO型の血が輸血される場合があります。しかし、この傾向は近年ではまずありえないようですね。

理論上は可能でも、万が一を考えて行わないのでしょう。

珍しいRh-型の血液型が注意すべきこと

Rh式血液型によってRh+(Rhプラス)型とRh-(Rhマイナス)型に分けることができますが、Rh-型の血液型は非常に少なく、日本人ではわずか0.5%と白人の15%に比べて非常にまれな存在と言われています。

Rh-型の血液型であっても、日常生活を送る上で問題となることは全くありません。

ただし女性の方で、もしも妊娠を考えたている方には少し注意が必要といえます。Rh-型の母親がRh+型の赤ちゃんを妊娠した場合、母親の体内に抗体ができてしまい第2子の妊娠・出産に影響を及ぼすことがあります。

医師側と相談しながら他の妊婦さんよりも慎重に対応する必要があります。

移植のときに重要になるヒト白血球型抗原、HLAとは

HLAについて少し詳しく見ていきましょう。先述の通りHLA型とは日本語ではヒト白血球型抗原と言います。

白血球にある抗原には以下のものがあることが分かっています。

  • HLA Class Ⅰ:HLA-A, B, C
  • HLA Class Ⅱ:HLA-DP, DQ, DR

ABO型では、A、B、Oの3つの抗原だけでしたが、HLAは上記の抗原に加え、その抗原がさらに数10種類の異なるタイプを持っているため、その組み合わせは何万通り、とも言われています。

HLAは両親から半分ずつ遺伝で受け継ぐため、他人に比べて、両親や兄弟間ではHLAが一致する確率は高くなります。

非血縁間でHLAが一致する確率は数百〜数万分の1と言われています。
(HLAについて | HLA研究所より)

繰り返しになりますが、HLAは白血球だけでなく、ほぼすべての細胞と体液に分布していることが分かっています。

移植では骨髄バンク登録者の中からHLAが一致する人が探される

HLAが一致していないと拒絶反応が起きて移植は成功しません。

そのためHLAの情報は臓器移植や血液がんの治療の際などに行われる造血幹細胞移植の際に大変重要となります。

血縁者間でHLAが一致する人がいない場合は、骨髄バンクに登録している人の中からHLAが一致する人を探します。

しかし、先ほどもご紹介したように非血縁者間でHLAが一致する確率は非常に低いものです。HLAが一致する人の数を増やすには分母を増やす必要があります。つまり骨髄バンクへの登録者の増加が必要なのです。

でも、今のままではバンクに登録している人の数は減っていってしまいます。

骨髄バンクのドナーには18歳から54歳までという年齢制限などがあり、 今年、2万人のバンク登録者が登録から削除されてしまうからです。

骨髄バンクへの登録を是非ご検討下さい。

日本骨髄バンクサイトスクリーンショット
日本骨髄バンク | ドナー登録をお考えの方へ

血液型と性格は関係ない!ではなぜ日本人は性格判断を好むのか

最近、血液型の話は話題になるのでしょうか。少し前は血液型はポピュラーな話題の1つでした。

なじみの薄い異性との会話に血液型の話は重宝しました。「○○さんって何型?」や「△△さんは何型だと思う?」と言った話をしていれば取り敢えず10分くらいはその場がもったものです。

1980年代、1990年代くらいまでは結構社会的に地位のある人や科学の世界で生きてきた人たちの中にも、血液型の話を好んでしている人たちがいたのではないでしょうか。

実際は血液型とその人の性格とは関係がありません。でもなぜ日本人は血液型による性格判断を好むようになったのでしょうか。

どのようにして血液型性格判断が日本で広まったの?

1927年、日本心理学会の機関紙「心理学研究」に発表された東京女子高等師範学校教育学者教授古川竹二氏の「血液型による気質の研究」が日本人の血液型と性格判断の始まりとされています。

古川氏はその後の研究の集大成として1932年に『血液型と気質』という著書を出版しています。古川学説は金沢医科大学教授古畑種基氏らによって支持された結果注目を集めるようになりました。

戦前の日本陸軍が古川学説の影響を受けて、兵隊の血液型から資質を判定して部隊編成に活用することが研究されました。結局、期待した成果が得られずこの研究は中止となっています。

古川学説は学会でも否定されました。

太平洋戦争後、血液型と性格判断はすたれていましたが、能見正比古氏が1970年代前半に出版した「血液型でわかる相性」、「血液型人間学」などによって一般の人にも血液型性格分類が広まるきっかけとなりました。

能見正比古氏は古川学説に影響を受けていたと言われています。学会によって否定された古川学説が能見氏によって復活したのです。

血液型による性格分類や相性は医学・心理学的な裏付けのないものです。でも2000年代前半までテレビはしきりに血液型性格分類や相性を紹介してきました。

その結果、血液型による誤った偏見や差別意識が日本社会に浸透してしまったのです。

ブラハラという言葉をご存知ですか?

セクハラ、パワハラという言葉はすっかり定着しましたが、世の中にはたくさんのハラスメントがあるものです。最近では精神的暴力を表モラハラという言葉や体臭で不快感を与えるスメハラという言葉も生まれています。

そしてブラハラという言葉があることをご存知でしょうか。

ブラハラは「ブラッドタイプ・ハラスメント」の略語で、血液型で人の性格を判断して、相手の人を不愉快にさせる言動のことを言います。

こういう言葉が生まれる背景には、血液型による性格判断が問題を起こしてきたという事情が存在するはずです。

人は知らず知らずのうちに他人を傷つけてしまうことがあるものです。この記事を読んで下さった方は「ブラハラ」という言葉を知ったからには、今後、血液型で性格判断をしてそれを話題にすることはやめるようにしていこうではありませんか。

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