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子どものあせもは掻いちゃダメ!子どもに多い伝染性膿痂疹とは?

あせもを掻きむしると…

子どもはよく汗をかきます。大人があまり汗をかいていない時でも子どもがぐっしょり汗をかいているのは、汗腺の数が大人と同じなのに対して皮膚の面積が小さく汗腺の密度が高いためです。

夏に子どもが「あせも」になることは珍しくありません。汗というのは皮膚の下にある汗腺から分泌され汗管を通って汗孔から排出されます。夏のように暑い時に大量に汗をかくと、汗管に汗が溜まってしまい皮膚に水ぶくれなどの炎症が起こすトラブルがあせもなのです。

あせもはどの年齢の人でも発症しますが子どもに多発します。かゆみを伴うために掻きむしってしまうことも少なくありません。特に小さい子どもは掻きむしることで患部に傷をつけ症状を悪化させやすいのです。

あせも自体は軽症なら自然に治ることも多いありふれたトラブルなのですが、掻き壊してしまい患部から細菌に感染してしまうとやっかいな合併症を引き起こすことがあります。

伝染性膿痂疹(とびひ)とは

子どものあせもから起こりやすい皮膚のトラブルには「とびひ」があります。正式には伝染性膿痂疹といい、あせもでできた傷口から細菌が入り込んで増殖し水疱や膿疱ができる細菌性感染症です。

伝染性膿痂疹は全身のあちこちに水疱や膿疱が広がることから、火が飛び移る様に見立てて「飛び火」と呼ばれます。感染力が強く、患部を掻いた手に付着した細菌から症状が一気に広がりやすい皮膚病です。

とびひの原因になる細菌は黄色ブドウ球菌、化膿連鎖球菌です。ブドウ球菌は私達の皮膚や鼻の穴に、化膿レンサ球菌は皮膚や喉に常在している菌です。どちらもありふれた細菌ですが、私達の体に対しては毒性があるものです。しかし、ヒトが健康な場合には大人しくています。

これらの細菌は傷口から入り込むと増殖を始め、菌が産生する毒素によって皮膚に伝染性膿痂疹を引き起こすのです。伝染性膿痂疹には2つの種類があります。

夏に子どもがかかりやすい水疱性膿痂疹

「水疱性膿痂疹」は黄色ブドウ球菌の感染によって起こります。伝染性膿痂疹で多いのがこのタイプです。菌に感染すると皮膚に薄い膜を張ったような水疱ができ、かゆみを伴うのが特徴です。

中には菌を含む透明な液体が入っており、掻くと容易に破れます。そのため、つぶれた水疱からほかの場所に菌の感染が起こり、全身に次々と水疱性膿痂疹が広がってしまいます。

この病気は、気温の上がる夏に起こりやすく、乳幼児がかかりやすいです。最初は目、鼻、口の周りから発生しやすくその後全身に広がります。感染源はヒトの体に常在する黄色ブドウ球菌ですが、患者から菌が広がる場合もあります。

水疱性膿痂疹にかかったら受診して治療を受けることが必要です。黄色ブドウ球菌を取り除くための抗生物質やかゆみを抑える抗ヒスタミン剤などが用いられます。全身に症状が広がっていく病気なので早期のうちに治療を始めることがのぞましいです。

回復により皮膚が乾燥するまで、幼稚園・保育園は休園しなければなりません。シャワーをこまめに浴びて肌を清潔に保つことがのぞましいです。また、患部を掻かないように注意します。

まれに黄色ブドウ球菌の感染症から毒素が全身に広がって全身の皮膚がずるずると剥けてしまう「ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群」を引き起こすこともあるので注意が必要です。

季節に関係なくかかる痂皮性膿痂疹

「痂皮性膿痂疹」は化膿連鎖球菌の感染によって起こります。湿疹などの傷口から菌に感染することで水疱や膿疱ができ、やがてそれらが集まって厚いかさぶたに変わります。かゆみはありませんが痛み、発熱、リンパの腫れ、喉の痛みを伴います。

水疱性膿痂疹と異なり、季節や年齢に関係なく全身に発症します。アトピー性皮膚炎から発症することも多いです。毒素が全身に広がると重症化して、まれに腎炎を併発する場合もあるので水疱性膿痂疹同様に適切な治療を行うことが必要です。

あせもの予防とケア

こうして見てみると、とびひって怖いなあという印象を持ちますね。小さい子どもさんが全身のかゆみや水疱で苦しむのはかわいそうです。原因となるあせもをきちんとケアして感染症が起こらないように気をつけたいものです。

あせもは自然に治ることも多いですが、掻き壊しには注意が必要です。かゆがる子どもには外用薬を塗ってかゆみと炎症をやわらげるとよいでしょう。症状がひどい場合には受診することがのぞましいです。

あせもの予防には、汗を大量にかくような暑すぎる環境を避けることが対策になります。暑さ対策は熱中症予防にもつながります。また、肌はシャワーを浴びたり清潔な衣類に着替えるなど清潔を心がけることも大切です。

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