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雨の日は頭痛で憂鬱…気圧の変化が身体と心を揺さぶる原因とは

雨の日が近づくと頭が痛くなったり、昔の古傷が痛むことがありますよね。私たちの身体はとても天候の移り変わりに敏感なのです。特に、雨が近づくたびに頭痛が起こればストレスに繋がります。原因を詳しく知って、少しでも症状を軽くしましょう。

低気圧頭痛は自律神経が原因

低気圧になると、人間の身体は膨らみます。たとえば登山をする時にペットボトルを持参すると、上に登るにつれて内部が膨張していきます。そして頂上に登りつめる頃にはパンパンに!これと同じことが、私たちの身体でも起こっているわけです。

低気圧が近づくと、この膨張が原因で頭痛が起こります。しかし最も大きな影響を身体に及ぼしていると考えられているのが、自律神経の働きです。季節や天候の変化は生きている以上、どこにいても避けることはできません。

しかし本来、身体はそんな変化に対応できるようにできています。それには自律神経を元の働きに戻してやることが、頭痛対策のカギなのです。

天候と身体の密接な関係

春になれば花粉症に、夏になれば猛暑にバテる、天候が暗く寒くなる冬は気分が落ち込む…このように、私たちの身体は季節や天候の変化に影響を受けています。昔から私たちは生活様式を、巡りゆく季節と天候の変化に合わせて暮らしてきました。

四季がある日本は変化が激しい

私たちが住んでいる日本は、春・夏・秋・冬と四季があります。それだけ天候の移り変わりによる気圧や気温の変化が激しいということです。春の暖かさが過ぎると夏の猛暑に湿気、秋になり肌寒くなり始め、冬になると寒さと乾燥が待っています。

しかし、身体というのは環境に順応していくものです。私たち日本人は、このような四季という複雑なサイクルによる天候、気圧、気温の変化に対応できるリズムを、きちんと備えているのです。ですから本来の体内リズムがとれていれば、季節や天候の変化で体調が崩れることはありません。

しかし近年の異常気象による天候の変化の激しさや、また現代社会の問題であるストレスや生活習慣病を抱えている状態だと、対応できません。そのため自律神経の働きが乱れてしまい、季節の移り変わりと毎日の天候による気圧の変動に反応してしまい、頭痛など体調を崩してしまう原因となるのです。

ドイツでは体調予報がある

ドイツでは天気予報のように「今日は低気圧が近づいてきていますので、頭痛などの身体の痛み、イライラなどの精神的な不安定が起こりやすくなるでしょう」というような体調予報が流されます。

20世紀の初めからドイツでは、自然の気候の変化が人間の身体と心にどのような影響を与えるのか、研究が行われてきました。これを生気象学といいます。このような研究が20世紀の後半には、科学的根拠があると国際的にも認められました。それによって、生気象学に基づいた自然療法が積極的に取り入れられるようになったのです。

たとえば、森林浴や温泉治療などです。日本でも温泉治療は昔から良いとされてきました。四季による気圧や気温の変化が激しい日本では、この温泉療法はとても理にかなっているのです。では、なぜなのかを知るために、さらに詳しく低気圧頭痛についてみていきましょう。

気圧の変化が及ぼす身体への影響

低気圧頭痛の原因を知るには、頭痛だけではなく全体的な視野で探らなければ解決できません。低気圧、つまり気圧の変化が起こると、なぜ私たちは身体にさまざまな不調を感じるのでしょうか?

気圧の変化が原因

身近な気圧の変動といえばエレベーター。エレベーターが昇降する時に耳が詰まったような感覚になるのは、急激な気圧の変化についていけないからです。エレベーターの他にも、飛行機が高度を上げた時、新幹線がトンネルに入った時も同じです。

つまり低気圧が頭痛などの不調になる原因という以前に、「気圧の変化そのもの」が原因と思われます。さらにエレベーターや飛行機でいきなり強い耳鳴りなどの症状が出るのは、急激に気圧の変動が起こるためです。

このように「気圧の変化」が激しい場合に、強い不調の症状が現れます。それは通常の雨の日よりも、台風が近づいてきた時、また梅雨の時期のような気圧の変動が激しい時の方が、さらに頭痛の症状が重くなることでもよく分かりますね。

物理的な原因

従来の低気圧頭痛の原因としての考え方は、低い気圧が与える物理的な身体への圧迫が理由だというのが主軸でした。そもそも、なぜ雨が降る前は、気圧が下がってしまうのでしょうか?簡単に説明しますと、気温で温められた海水や空気は、蒸気となって上っていきます。

それが上空で冷やされて水滴となって落ちてくるのが雨です。この時、地上では空気が上に上がってしまった後なので空気量が減ってしまい、つまり「気圧が低い」状態となってしまうのです。人間の身体の多くは水分でできています。

物質というのは常に平均化しようとする働きがあります。物質である水分は圧力の低い方へ流れて平均化しようとするために、細胞内の水分も外へ向かっていきます。こうして膨張することで、むくみの原因となったりします。

頭の血管が膨張すれば神経を圧迫して頭痛に。また気道が膨張すれば喘息の発作につながるわけですね。また雨模様になると湿度が上がるため、汗を十分に体外へ発散することができないため、これもむくみの原因となります。

確かに結果論としてはそれが正しいのですが、人間の身体はそのような物理的な要因だけではありえない、もっと繊細な構造をしています。それが身体の調子を自動調整してくれる自律神経の働きなのです。

キーポイントは「気圧の変化」と「自律神経」

それではさらに詳しく、「気圧の変化」と「自律神経」についてみていきましょう。物理的な原因だけではなく、この二つの関係を知らなければ、低気圧頭痛の改善にはつながりません。

気圧の変化をキャッチする内耳センサー

私たちは常に気温や気圧の変化に合わせて、身体が自動調整をしてくれています。それを行っているのが自律神経です。自律神経は内耳の前庭というところにある、気圧を測定するセンサーから情報を常に受け取っています。

気圧が変化すると、まずこの内耳センサーがキャッチして、その情報を自律神経に送ります。またそれと合わせて低気圧の場合は呼吸から「酸素が薄くなった」ということが、そして目からは「光が少ない」といった情報も、自律神経に送られます。

すると自律神経の二つの神経のうち、リラックスした時に優位になる副交感神経が働き始めます。日中などは通常、行動的なもう一つの交感神経の方が活発化しているのですが、雨が近づくと日中でも関係なく副交感神経が優位になり始めます。

そうなると「昼間から身体がだるくなる」といった症状が現れます。これは自律神経が内耳や呼吸、目から受け取った情報から、今は行動するには適さない時だと判断するからです。つまりこれは自律神経からのメッセージであり、「低気圧の日は身体にとって行動をするには適さないので、ゆっくりおとなしくしていなさい」ということなのです。

低気圧による身体の症状

  • 心拍数低下、血糖低下、血圧低下
  • 身体がだるくなる
  • 昼間から眠くなる
  • 食欲が増加する

このように、身体は自律神経による自動調節機能の働きによって、無意識にこういった状態に導かれます。しかし、身体のだるさや眠気だけならまだしも、どうして頭痛や肩こりなど嫌な不調にまでつながるのでしょうか?

不調の原因は気圧の急激な変化

ゆるやかな気圧の変化で、自律神経がそれにきちんと同調していけるのならば、頭痛などの辛い症状までにはなりません。しかし急激に変化する時に、不調となって現れてしまいます。これは先に述べたエレベーターなどの事例でも分かると思います。

しかし本来ならば自律神経がきちんと働いていれば、少々の気圧の変動にも同調できるはずです。しかしこれには台風や梅雨などの特別な時期をのぞいては、近年の異常気象が大きく影響していると思われます。

また現代に蔓延するストレスや生活習慣病も、大きく影響しています。現代人である私たちは、昔と比べて季節や気候の変化に対応する体内リズムが、根本的に弱まってきてしまっているのではないでしょうか?

「また頭痛が起こるかも」という心理的不安

自律神経はとてもデリケートです。気圧の急激な変化によっても乱れますが、心理的な不安だけでも頭痛などの不調を現してしまうこともあります。これは毎回、低気圧になると頭痛になってしまうという不安感から引き起こされます。

ですから、実際にまだ雨が降っていなくても、敏感に気圧の変化をキャッチしすぎてしまい、近づいてきただけで頭痛がし始めてしまうのです。繰り返す心理的な不安から、センサーが過敏になってしまっていると考えられます。このような人の中には、自分の頭痛などの不調によって、テレビなどを見なくても自力で天気予報をしてしまう人もいますよね。

低気圧頭痛が女性に多いのなぜ?

一般的に、低気圧に関係なくとも、慢性的な頭痛は男性よりも女性に多いものですよね。それはどうしてなのでしょうか?実はハッキリとした理由は、いまだに分かってはいません。しかし、自律神経の働きにはホルモンが大きく関わっているのは確かです。

そして男性が常にホルモンが一定なのに対して、女性は毎月の生理などで常に変動しています。この不安定なホルモンの分泌が、自律神経に大きく影響していると思われます。

実際に女性は更年期に入ると、女性ホルモンの分泌が不安定になることで自律神経が乱れてしまい、頭痛やイライラなどさまざまな不調が起こります。このように、女性はその身体の構造から、もともと男性よりも自律神経が敏感であることから、気圧の微妙な変化にもすぐに反応しやすいというのが原因だと思われます。

低気圧頭痛の対処法

では低気圧に起きる頭痛を改善する対処法をみていきましょう。対処法は二つに分けます。まずは実際に頭痛が起こった時に痛みを鎮める対処法、そして低気圧頭痛を起こさない体質に変えていく対処法です。

低気圧頭痛が起きた時の対処法

まずは、実際に頭痛が起きた時の対処法を、具体的にみていきましょう。

  • 頭を冷やす
  • 暗い部屋で横になる
  • コーヒーを飲む
  • 頭痛薬を服用する

痛みを鎮めるための応急処置は、やはりまず冷やすことです。特に頭の血管が拡張し、神経を刺激している状態ですから、冷やすことで血管を収縮させ痛みを鎮めます。あとはそのまま暗めの部屋で横になり、安静にしていましょう。

コーヒーを飲むのも有効的と思われます。コーヒーは血管を縮める作用があるので、痛みの一時しのぎになるかもしれません。これらを試してもどうしても我慢できない場合のみ、頭痛薬に頼りましょう。

低気圧頭痛が起きない体質にする対処法

雨が近づくたびに頭痛がするのは苦しいものです。その場しのぎの対処ばかりしていても何も変わらないばかりか、頭痛薬の副作用などで症状がますます悪化していく恐れがあります。

雨が近づくたびに頭痛がするのは、自律神経が乱れているという身体からの大切なメッセージでもあります。広い視野で自分の身体そして生活習慣を見直して、雨の日も台風の日にも負けない体質に変える努力をしてみましょう。

規則正しい生活

自律神経を鍛えるには、やはり規則正しい生活をするのが一番です。規則正しい生活とは、同じ時間に寝て起きて食べることです。理想は夜は早めに寝て、朝早く起きて朝日を浴び、同じ時間に朝食、昼食、夕食を摂るパターンです。

しかし現代の私たちは仕事や家事育児、また趣味の時間と、とかく時間に追われた生活パターンになりがちです。これを無理に変えようと思えば、人によっては病院に入院でもしない限り、無理な場合もあるでしょう。

それならば今の生活パターンを変えずに、規則正しく行ってみることをおすすめします。夜遅くまで起きていて、朝も遅くまで寝ているという人は、そのパターンを変えずに規則正しく続けてみましょう。

食事も朝食を摂ったり摂らなかったりしないで、一日2食なら、ずっとそのまま毎日2食を続けるようにしてください。また「休みの日に思いっきり寝だめをしておこう!」というのも、あまりよくありません。休みの日でもできるだけ平日と同じ時間に起きるようにしましょう。

ストレスをためない!

正常な自律神経の働きの大敵はストレスです。しかし現代社会において、今や子供から高齢者までストレスを抱えている時代ですから、ストレスを受けないようにするのは無理なことです。ストレスとの上手な付き合い方は逃げないことです。

ストレスを感じたら拒否しないでそのまま受け止めましょう。そして発散させることです。発散方法としては適度な運動で汗をかくことが最適です。半身浴で汗をかくこともストレス発散には効果的ですが、やはり運動による発汗が一番効果があります。

毎日続けられる運動としては、ウォーキングがおすすめです。またエレベーターを使わずに階段を使うなど。忙しい毎日でも生活パターンを変えることなく、ちょっとした工夫をすることで適度な運動をしていくことは可能です。自分の日常生活を見直して、上手に運動を取り込んでみてください。

持病を改善させる

「低気圧頭痛が持病だ」と言われそうですが、低気圧による頭痛などの不調は、単独で起こることは稀です。たとえば頭痛が起こる人は、たいてい首や背中の慢性的なコリをかかえているものです。低気圧頭痛そのものよりも、まずはこの慢性的な持病を改善することに気を配りましょう。

慢性的な頭痛持ちの人が、同時に悩んでいる首や背中のコリを治すには、血行を良くすることが一番効果的です。先にも述べましたが、日本は四季という季節のため気圧の移り変わりが激しい国です。そんな日本人が体調を維持するために昔から行ってきたことは入浴です。

この入浴に関しての考え方は、他の国と日本とでは違います。欧米などのシャワー文化の国では、入浴は身体を清潔に保つためのものですが、私たち日本人の入浴は清潔を保つ他に、一日の疲れを癒しリラックスするために行うという考えがあります。

まさに入浴は、気圧の移り変わりの激しい四季がある日本という国に住むため、昔から行われてきた自律神経を強化する最適な方法の一つといえるでしょう。もちろん温泉療法もさらに効果的です。

低気圧頭痛の対処法番外編

低気圧頭痛に悩む人は本当に多いものです。そんな多くの人の悩みを少しでもサポートするために、スマートフォンでは低気圧情報を流してくれるアプリがあります。

これは低気圧の接近を知らせてくれる便利なアプリです。早めに低気圧の接近が分かれば、予定を立てやすくなりますし、また気圧と自分の頭痛の関係もよく分かるので、低気圧頭痛の対策の一つとしておすすめです。

自力の対処法でも改善できない場合

低気圧頭痛といっても、持病などさまざまな不調がまず隠れていますので、自力で改善できない場合はすみやかに病院に行きましょう。では低気圧頭痛はどの病院に行けばよいのでしょうか。

  • 頭痛やめまい…神経内科
  • 耳鳴りやめまい…耳鼻科

頭痛だけでなく、めまいや耳鳴り、吐き気などの症状がひどい場合は、重大な病気が潜んでいることも考えられます。このような場合にはすぐに病院に行ってください。

まとめ

ご紹介してきたように、低気圧頭痛の原因は自律神経の乱れです。しかし自律神経のバランスをとることは容易ではありません。薬の服用などでは一時しのぎでしかなく、根本的なバランスの改善にはならないからです。

しかし低気圧頭痛などの症状は、それだけ身体の自律神経が乱れて疲れている証拠です。この低気圧頭痛が治るということは、自律神経のバランスも整ったということであり、頭痛以外の不調も改善するはずです。

すぐに頭痛薬に頼るのはやめにして、まずは身体と心の健康の基本である自律神経を整えることから低気圧頭痛の改善をしていきましょう。

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