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プリン体制限ではなく摂取エネルギー制限!痛風治療の新常識

「痛風になったら、まずはプリン体を多く含んだ食品は制限する」これが長年行われてきた痛風患者における食事療法の常識でした。しかし最近は、プリン体の摂取を厳しく制限するよりも、生活習慣を改善して摂取エネルギーを減らしていくことに重点が置かれるようになっています。

プリン体の8割は体内で生成されていた

尿酸の研究が進み、尿酸のもととなるプリン体の8割は体内で生成されていることがわかってきました。食品からのプリン体は2割程度で、食品のプリン体を厳しく制限しても尿酸値を下げる効果はあまり大きくないことがわかったのです。

プリン体を多く含む食品には良質なタンパク質やビタミン、ミネラルを含むものもあります。プリン体だけを気にしてこれらを食べないのは栄養バランス的にもよくありません。またどんな食品にもプリン体は含まれているため、プリン体が少ない食品だからといって食べ過ぎてしまえば同じことです。

これらのことから、痛風や高尿酸血症のための食事療法はプリン体摂取を制限することではなく、栄養バランスのとれた食事をし、摂取エネルギーを制限していくことが重要だと言われるようになりました。

摂取エネルギー制限とは?

高尿酸血症には肥満や体重増加が大きく関係しています。内臓に脂肪が蓄積したタイプの肥満であるメタボリックシンドロームでは、脂肪や糖質の代謝がうまく行われない状態になっています。そして高尿酸血症も尿酸の代謝に異常が起きている状態です。

通常、脂肪細胞からは動脈硬化を防ぐアディポネクチンという物質が分泌されていますが、肥満になるとこれがほとんど分泌されなくなり動脈硬化が進行します。

また内臓脂肪がつくとインスリンの働きが悪くなります。そして内臓脂肪によって尿酸の生成が増加したり、排泄が低下したりして、尿酸値が上昇することもわかってきました。

メタボリックシンドロームになると高血圧、高脂血症、糖尿病になりやすくなることは知られていますが、高尿酸血症になる危険性もあるのです。(皮下脂肪型肥満でも尿酸排泄機能が落ちることがあります。)逆に言えば、肥満を解消すればそれら全てを改善することができます。

つまりプリン体だけを制限するのではなく、摂取エネルギー全体を減らして適正な体重に戻していくことが重要なのです。もちろんプリン体を摂り過ぎることはよくありません。プリン体の多い食品を制限するというよりは、全体的に食べ過ぎない、エネルギーを摂り過ぎないことが大切です。

肥満になりやすい食べ方は早食い、ドカ食い、ながら食いなどでしょう。ゆっくり噛んで、しっかり味わって食べるようにしましょう。夜遅い時間の食事もなるべく控えましょう。朝食を抜くこともよくありません。

適度な運動も大切です。この時気をつけなくてはいけないのは、激しすぎる運動は逆に尿酸値を上げてしまうということです。有酸素運動と呼ばれる、ウォーキングのような無理のない運動をするようにしましょう。

その上で、プリン体についても少し心に留めてください。プリン体の多い料理はたまに少し食べるだけにし、尿をアルカリ性にする海藻、野菜、キノコなどを多く摂るように心がけましょう。

その他に気をつけるべき生活習慣とは?

飲酒も尿酸値を上げる大きな原因です。アルコールに含まれるプリン体は少ないのでそれほど問題ではないのではないかという情報もありますが、やはりアルコールはその種類に関わらず尿酸値を上げてしまいます。これはプリン体だけが問題なのではなく、アルコールの代謝過程で大量の尿酸が生成されるためです。

完全禁酒はストレスがたまってしまいますので必要ないですが、適量を心がけて、週に2日くらいは休肝日をもうけてみてください。

そして、清涼飲料水の飲み過ぎも尿酸値を上げる大きな原因となります。清涼飲料水にはフルクトース(果糖)などの糖分が多く含まれていますが、フルクトースには尿酸値や中性脂肪を上げる働きがあることがわかっています。

果物にも多く含まれるため食べ過ぎには気をつけたほうが良いですが、果物の場合にはビタミンや食物繊維も含まれるため、適度には食べてもよいでしょう。清涼飲料水や甘いお菓子は摂り過ぎないようにしましょう。糖尿病のリスクもあります。

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