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胃がんの原因、ピロリ菌。本当に怖いピロリ菌の実態

マスコミで、「ピロリ菌」のことを取り上げることが多くなってきました。正式には「ヘリコバクターピロリ菌」といい、19世紀には、この菌の原型はすでに発見されていましたが、正式に医学界として分類されたのは1989年とかなり新しい部類に入ります。

日本では認知度が低く、検査もあまり行われてきませんでしたが、胃がんの原因に大きくかかわることから、非常にクローズアップされています。

「ピロリ菌」の概略

世界中で衛生状態が悪く上下水道が整備されていなかった時代は、川や地下水から感染し、50代以上の方にはその影響でほとんどの方が感染していたといわれています。

しかし、近代化とともに衛生環境が整ってきてからは、これらの原因で感染することはなくなっていきました。しかし、日本は諸外国に比べ近代化が遅れたため、保菌率は高く、発展途上国と同じくらいと言われています。

若い年代の方の保有率は低いですが、免疫のない5才未満の子供に口移しで食事等濃厚接触すると、感染は広がる可能性はあります。

一度、「ピロリ菌」に感染すると除菌しない限り、胃の中にずっと生き続けていることになりますが、保菌していても7割の方が無症状で経過しますので、日本でもそれほど問題になりませんでした。

しかし、1994年に【国際がん研究機関】が「ピロリ菌」は胃がんの原因と結論付けてから発見・除菌がにわかにクローズアップされてきました。

胃がん検診と「ピロリ菌」

厚生労働省は現在でもそうですが、「胃がん検診」はレントゲン撮影(バリウム検査)しか推奨していません。この検査は、歴史が古くスクリーニング検査として確立してきましたが、特に女性から嫌われる検査として受診率が伸び悩んでいます。

検査後に下剤を飲み、バリウムが固まらないうちにを便と一緒に排出することが、大変な負担であることが原因です。また、バリウム検査の代わりに内視鏡検査も実施数は伸びてきていますが、受診数のキャパシティーや地方によってばらつきが出てしまいますし、「ピロリ菌」は検査できません。

しかし最近、血液検査で胃がん検診として、「ピロリ菌」を発見しようという動きが出てきました。胃壁の萎縮(いわゆる胃炎)に指標となる血液検査の「ペプシノーゲン検査」と血液検査で「ピロリ菌」に感染しているか検査する「「ピロリ菌抗体検査」を組み合わせた「ABC検診」です。

空腹でなくても、検査ができるため気軽に受診できることが可能で、レントゲン検査よりも費用も時間も少なくて済みます。自治体や企業でも採用し始めており東京都足立区・目黒区等の住民検診をはじめ全国の自治体・企業にこの動きが加速しています。このようなことに対し、厚生労働省も研究チームを作り、検討を始めました。

「ピロリ菌」の実態

胃液は、強酸性で食べた食事を溶かしながら栄養を吸収しています。胃はこの胃酸にどうして溶かされないのでしょうか?この疑問は、そのまま、「ピロリ菌」の生存にも関係しています。実は、胃の粘膜は「粘液」という液体によって、直接胃酸から守られています。

ところが、何かの問題があって粘膜から粘液が作られなくなると、胃酸に溶かされ粘膜が損傷してしまします。これが胃炎・胃潰瘍の原因です。「ピロリ菌」は、この胃壁の粘膜の中に存在しているため、粘液に守られて死なないわけです。

「ピロリ菌」が問題になるのは、粘液中の「尿素」を餌にして「アンモニア」と「二酸化炭素」に分解し、アンモニアで胃酸を中和して生きています。問題なのは、「アンモニア」や毒素を放出し、粘膜を傷つけ最終的には胃壁を荒らすため、胃炎 ⇒ 胃潰瘍 ⇒ 胃がんと発展していくのです。

WHO(世界保健機関)では、「ピロリ菌」を第一級発ガン因子と指定し、注意を呼びかけています。突然がんが発生するのではなくこのような段階を踏んで少しずつ、進行していくのです。

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