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朝までぐっすり!女性に多い夜間頻尿の原因と早く解消するための対策

朝ベッドで眠る女性

頻尿は男性に多いイメージもあるようですが、実際に頻尿に悩む人は男女関係なく多いんですよ。

特に困るのが夜間の頻尿です。夜中のトイレ通いが続くと、睡眠不足で生活に支障をきたす問題まで出てきてしまいますよね。

夜間頻尿は「最近夜中にトイレに起きるようになった」「昼間は大丈夫なのに夜中はトイレが近い」「昼も夜も頻尿」など症状も人それぞれ。女性の夜間頻尿の主な原因と朝までぐっすり眠るための対処法についてまとめました。

一晩に1回以上起きる日が続くのは問題!夜間頻尿とは

夜間頻尿とは
夜間の睡眠時に1回以上排尿のために起きる日が続くことです。排泄機能が正常な人は睡眠中に排尿することがありません。
正常な排尿とは
正常な範囲の排尿回数は、日中に7回前後、夜間の睡眠時に排尿が0~1回(50代以上では1~2回くらい)です。

排尿に問題のない人は、日中2~3時間おきに尿意をもよおしてトイレに行き、夜間の睡眠時には尿意をもよおすこともなく朝まで眠ることができます。

睡眠中の尿意をコントロールするのは抗利尿ホルモン

睡眠中に尿意をもよおさないのは、睡眠中には腎臓で尿が作られる尿量が少なく膀胱に尿があまり溜まらないためです。

私達の体は、脳下垂体から分泌される「抗利尿ホルモン」によって、常に尿量がコントロールされています。

抗利尿ホルモンは腎臓で作られる尿の水分を減らして濃縮する作用があり、日中はあまり分泌されません。そのため、日中は尿の水分が多く、排尿回数が増えます。

一方、夜間は抗利尿ホルモンの分泌が増えるので、睡眠中には尿が濃縮されて量が少なくなります。

そして、腎臓で作られた尿は膀胱に溜められ、膀胱に一定の尿量が溜まった時に尿意が起こります。睡眠時は膀胱に尿が溜まりにくいので、長時間尿意をもよおすことなく、朝まで眠ることができるのです。

ただし何らかの問題があって、夜間でも腎臓で作られる尿量が増えたり、膀胱に少量の尿しか溜まっていないのに尿意を感じたりすると、睡眠中でも日中と同じようにトイレに行きたくなるので目が覚めてしまいます。

誰でも水分を摂り過ぎると、夜間におしっこしたくなる

夜間に尿意をもよおす一番の理由は、水分の摂り過ぎです。

私達の体は、水分を過剰に体内に貯めると待機が薄くなってミネラルバランスが崩れ、生命が維持できなくなってしまいます。

そのため、体内に取り込んだ水分があまりに多過ぎると利尿作用がはたらいて尿量が増えます。寝る前に水分をたくさん摂れば、抗利尿ホルモンがはたらく夜間でも排出される尿の量はそれなりに増えてしまうのです。

特に、夜に利尿作用のある食べ物や飲み物をとると、どうしても尿量が増えてしまいます。利尿作用があるのは次の食品です。

利尿作用のある食品や飲み物

  • アルコール…お酒
  • カフェイン…コーヒー・緑茶、ウーロン茶、紅茶、チョコレート、ドリンク剤
  • カリウム…生の野菜・果物

夜中のトイレが近い人はまず、水分、利尿作用のある食べ物や飲み物を夕方以降に多く摂取していないか、振り返ってみると良いでしょう。

生活の質を低下させる夜間頻尿

誰でも寝る前に水分を摂り過ぎると、一晩に1回はトイレのために目が覚めてしまうのは自然な現象です。水分を摂り過ぎたため夜中にトイレに行くことが、たまに起こる程度なら問題ありません。

ただし、夜中のトイレに起きる日が増えたり、一晩に2回以上トイレに起きることが続くようになれば頻尿を改善する必要が出てきます。

私達の人生の約1/3の時間を占める睡眠はとても重要なものです。睡眠には、成長ホルモンの分泌を促進して前日の細胞のダメージを修復する役割があります。

しかし睡眠が途中で中断すると睡眠リズムが乱れ、質の良い睡眠がとれなくなってしまいます。皆さんも、1回でも夜中にトイレに起きた翌朝は目覚めが悪かったり前日の疲れが残ったりといった経験があるかと思います。

何度もトイレに起きると睡眠不足になり、日中の強い眠気や集中力低下などが起こりやすくなってしまいます。

頻尿そのものは、命に関わるような重篤な病気ではありません。

しかし夜間頻尿が続くと、単なる排泄のトラブルにとどまらず慢性的な睡眠不足、健康への悪影響、生活の質の低下といった二重三重の問題を背負うことになってしまいます。

本人にとっては深刻な悩みになってしまうので、夜間頻尿は我慢や放置をせずに早めに解消する必要があるのです。

泌尿器のトラブルだけではない?女性に多い夜間頻尿の原因は

夜間頻尿は、水分の摂り過ぎ以外にさまざまな病気も原因で起こります。

夜間頻尿の原因

夜間頻尿の原因は、大きく分けると

  • 夜間多尿…睡眠中にもかかわらず大量の尿が作られる
  • 膀胱容量の減少…尿が少量溜まっただけで尿意が起こる
  • 睡眠障害…夜中に目が覚めやすくトイレに行く機会が増えてしまう

の3タイプがあります。さらに、機能的な原因で起こる頻尿(病気と関係ない頻尿)と器質的な理由で起こる頻尿(疾患が原因で起こる頻尿)など、さまざまな病気が原因となっています。主な夜間頻尿の原因は次の通りです。

夜間多尿 膀胱容量の減少 睡眠障害
  • 水分の摂り過ぎ
  • 加齢
  • 内科的疾患
  • 加齢
  • 泌尿器・婦人系の疾患
  • 過活動膀胱
  • 体の冷え
  • 加齢
  • 心因性
  • 習慣

誰にも起こり得るのが加齢による夜間頻尿です。加齢によって体の機能が低下すると、抗利尿ホルモンのコントロールがスムーズにできなくなったり、コラーゲン不足で膀胱や膀胱を支える筋力が低下したりして、どうしても頻尿が起こりやすくなります。

また加齢と共に睡眠が浅くなるため、夜間に何度も目が覚めやすくなり、高齢者や認知症の方は夜間頻尿の癖が付くと、トイレに行きたくて目が覚めたのか目が覚めたからトイレに行くのか自分でもわからなくなってしまうことも出てきてしまいます。

加齢による夜間頻尿は、寝る前の水分補給を控えたり日中の昼寝を減らして睡眠の質を高めることで、症状を軽減させることができます。

女性特有の夜間頻尿の原因

年齢を問わず「以前に比べ、夜中にトイレに起きる日が増えてきた」と感じる女性には、夜間頻尿の傾向がみられます。

男性の夜間頻尿は加齢による前立腺肥大が原因になることが多いのですが、女性の夜間頻尿の原因は男性と異なり多様で、軽度のうちにセルフケアで改善できるものと専門家の治療が必要なものがあります。

女性特有の夜間頻尿の主な原因

  • 体の冷え
  • 足のむくみ
  • 過活動膀胱
  • 間質性膀胱炎
  • 子宮の疾患
  • 睡眠障害

女性の夜間頻尿の原因で最も多い「体の冷え」

女性が夜中にトイレに起きてしまう理由で多いのが「体の冷え」です。

冷えで頻尿が起こる理由

体が冷えるとトイレが近くなるのは、次のような作用がはたらくためです。

  • 汗をかかないので体内の水分量が尿として排出されるようになる
  • 交感神経が優位になって膀胱に尿が溜まりやすくなる
  • 毛細血管が収縮し、血液中の余分な水分を尿として排出する力がはたらく

寒い時にトイレが近くなるのは、体内の水分のバランスを保つために起こるごく自然な現象で、夜中にたびたびトイレに起きることがなければ頻尿とは言いません。

一方、冷え性の人のように慢性的に体が冷えていて1日を通して排尿回数が増え、睡眠時にまで尿意が起こるようになってしまうのは明らかに問題です。

体の冷えそのものは病気ではなく、泌尿器の病気を深刻にするような悪質なものではありません。冷え性は生活習慣や体質による血行不良が原因なので、セルフケアでしっかりと改善していきましょう。

体の冷えの特徴

冷え性の自覚がある人もいれば、体が冷えているのに自覚のない人もいます。体が冷えている人のチェックしておきましょう。

体の冷えに伴う症状 体を冷やす生活習慣
  • 手足が冷たい
  • 寒くて寝つけない
  • 寝る時は一年中靴下が欠かせない
  • 靴下を重ね履きしないと足が冷える
  • 風邪をひきやすい
  • 生理痛が強い
  • 下痢しやすい
  • 顔はのぼせるが足腰は冷えやすい
  • 筋肉が少ない
  • 冷たい食べ物・飲み物が好き
  • 生の野菜や果物をたくさん食べる
  • 甘いものをよく食べる
  • ファッションは肌や脚の露出を好む
  • 体にフィットしたファッションが多い
  • シャワーで済ますことが多い
  • 運動不足
  • 夏は部屋の冷房が効き過ぎている

日常的、就寝時に意識して!体の冷えによる夜間頻尿の改善法

上記の項目に多く当てはまる人は、生活習慣を改善して体を温めてください。

日常生活では

  • 水分補給は常温の水または白湯(さゆ)を飲む
  • 入浴はシャワーではなく湯船につかるようにする
  • 冷たい食べ物・飲み物は食べ過ぎない
  • 気温に見合った服装をして体を冷やさないようにする
  • 水分が多く体を冷やす生の野菜・果物ばかり食べない
  • 体を温める根菜類、ショウガ、ネギ、香辛料を意識してとる
  • 体を締め付けないよう、重ね着・重ね履きはゆったりした物を使う
  • 血行促進・筋肉量アップのために適度な運動をする
  • 上着やショール・ブランケットを携帯し、寒い時の体の冷えを防ぐ
就寝時には

  • 寝る時には保温効果の高い靴下、肩当て、腹巻などで体を温める
  • 就寝の2時間前にぬるめのお湯にゆっくり浸かって体をしっかり温めておく
  • 冬は寝る前に寝室を暖房で適度に温めておく

手足、足腰など冷えやすい場所を中心に体をしっかり温めることがポイントです。

女性の頻尿に多い「腎虚」について

また、女性の夜間頻尿には東洋医学に考え方による「腎虚」が関係している場合も多くなっています。

東洋医学で言う「腎」とは、排泄能力や生殖能力など体の下半身の機能を司るところをあらわし、腎の気が不足している状態(精力が減退している状態)を「腎虚」と呼んでいます。

腎虚は腎臓が病気になっているという意味ではありません。代謝機能が低下して膀胱の機能が低下している状態をあらわします。

さらに腎虚には「陽腎虚」と「陰腎虚」があり、腎虚で夜間頻尿が起きている人は、体が冷える「陽腎虚」の状態に傾いていることが考えられます。

次に挙げる症状があれば、陽腎虚による夜間頻尿が起きている可能性があります。

陽腎虚の特徴

  • 足腰がだるくなりやすい
  • 肩こりや腰痛がある
  • 手足の冷え・しびれがある
  • 関節が痛みやすい
  • やる気が起こりにくい
  • 舌が白く、ふちにギザギザがある

陽腎虚の人は体が冷えているので積極的に血行を促進させ、「陽」の気を補う食品を意識して食べるようにします。

陽の気を補うとされる食品は、羊肉、鶏肉、エビ、ドジョウ、クルミ、スパイス(シナモン・コショウ・唐辛子など)、温かい紅茶などです。

漢方薬で陽腎虚の体質を改善するのもおすすめです。専門家のアドバイスのもとに体質に合う漢方薬を選びましょう。

  • 八味地黄丸…手足が冷え、足腰の疲れや目のかすみがある人に
  • 午車腎気丸…手足が冷え、足のむくみ、関節の痛みが起こりやすい人に
  • 温経湯…手足がほてって、下腹部や腰が冷える女性に

寝る前のケアが安眠のポイント!夜間頻尿を起こす「足のむくみ」

意外な盲点なのですが、足がむくみやすい女性も夜間頻尿を起こす場合があるのです。

足のむくみで頻尿が起こる理由

足は、重力の影響で体の水分や血液が下がりやすい場所なので、夕方以降になると誰でも自然と足がむくみやすくなります。

足がむくんだ状態で就寝すると、横たわることで足に溜まった過剰な水分が上半身へ戻されます。静脈から吸収された水分が心臓を経由して腎臓へ送られると、腎臓は「体内に過剰な水分が増えた」と察知して尿を作ります。

そのため足がむくんだ状態で就寝すると、睡眠中にもかかわらず尿意を感じやすくなってしまうのです。

足のむくみによる夜間頻尿を予防するには

足のむくみによる夜間頻尿を予防するには、就寝までに足のむくみを解消しておくことです。

立ち仕事またはデスクワークに従事する人、夕方になると足がだるい人、朝よりも靴がきつく感じる人は足がむくみやすいので、夕方には足のケアを行って溜まった余分な水分を排出させる習慣を身につけましょう。

足のむくみを解消する方法

  • 夕方に軽くウォーキングをする
  • 入浴で体を温め、足の血行を促進させる(就寝の4時間前までがおすすめ)
  • 湯船につかりながら足を屈伸させたり揉んだりして、足の水分を上半身に流す
  • 仰向けに寝て脚を高く上げ、空中で自転車をこぐ運動をする

水分の摂り過ぎは体を冷やしてむくみを悪化させてしまいますが、水分不足もかえってむくみの原因になってしまうので、常温の水または白湯を少量ずつこまめに飲んで、足に溜まった老廃物を尿と一緒に排出させると、むくみが解消されやすくなります。

女性の足がむくみやすい理由

女性は男性より足がむくみやすく、女性の半数が足のむくみに困った経験を持っているといわれています。

これは、女性にふくらはぎの筋肉が少なく、ふくらはぎの静脈を押して血液を心臓へ押し返すポンプ機能が弱いため足の血液やリンパ液が滞りやすいことが原因です。またホルモン影響で体に水分を溜め込みやすいため、生理前には特にからだがむくみやすくなります。

また、塩分の摂り過ぎ、運動不足、体の冷えもむくみの原因になります。

むくみは、足がだるくなる、太く見えるというお悩みにとどまらず、頻尿まで引き起こしてしまうんですね。女性は日頃から足のむくみの予防に努めましょう。

日中も頻尿があるなら、7人に1人が悩む「過活動膀胱」かも

日中のトイレが近く、夜中もトイレが我慢できないようであれば「過活動膀胱」が原因になっているかもしれません。

過活動膀胱とは、急に尿意をもよおして頻尿や尿漏れを起こしてしまう排尿障害。国際尿禁制学会によって2002年に提唱された新しい概念です。

国内には約800万人の患者さんがいることが分かっています。加齢と共に発症しやすくなり40~50代では全体の約10%、80代では全体の40%弱の人に過活動膀胱の症状がみられるようになります。発症しやすさは男女であまり差がありません。

過活動膀胱の原因

過活動膀胱の原因は大きく分けて「神経因性」と「非神経因性」の2つがあります。

①神経因性の過活動膀胱
神経因性とは、神経の障害が原因で排尿機能にトラブルが起こるタイプの過活動膀胱です。

脳から膀胱へ排尿の指令を伝える神経に障害が起き、適切なタイミングで尿意を感じることができなくなってしまいます。

そのため、膀胱に尿が溜まっていないのに急に尿意が起こったり、トイレに行くまでに膀胱から尿道へ尿が漏れ出したりしてしまうようになります。

原因となる疾患にはパーキンソン病、脳血管障害、脊椎損傷の後遺症などがあります。

②非神経因性の過活動膀胱
神経には異常がなく排尿機能が阻害されるもの、原因不明のものなどがあります。

男女ともに加齢による筋力の低下によって、膀胱や尿道を支える力が弱くなると頻尿が起こりやすくなります。

特に女性は、妊娠・出産によって骨盤底筋(膀胱や尿道を下から支える筋肉)がゆるむことが過活動膀胱の原因になりがちです。

そのほか原因不明で膀胱が過敏に尿意を感じてしまう場合もあります。

過活動膀胱の症状

このような症状があれば過活動膀胱の可能性があります。

  • 排尿が日中に8回以上、夜間に1回以上ある
  • 急に尿意が起きてトイレの我慢できないことが1週間に1回以上ある
  • トイレが間に合わず尿が漏れてしまうことが1週間に1回以上ある
  • トイレを想像させる音(水の滴る音など)で尿意が起こる

これらの項目は、診察で一般的に使われる過活動膀胱症状質問票(OABSS)の設問と同じものです。1つでも該当するものがあれば泌尿器科に相談することをおすすめします。

過活動膀胱の対処法

過活動膀胱は40代以上に限らず、若い人にも起こる障害です。どの年代の人でも昼夜関係なく頻尿の傾向があるようなら過活動膀胱の可能性も疑ってみましょう。

過活動膀胱は、問診やOABSSによる症状の確認、尿検査、血液検査、腹部エコー検査による簡単な検査と、実際に排尿して排尿のパターンを確認する検査などによって診断されます。

神経因性の過活動膀胱は、原因となる疾患の治療が必要です。

過活動膀胱が非神経因性の場合は、トレーニングによって膀胱や骨盤底筋を鍛えたり、膀胱の過剰な動きをしずめる「抗コリン薬」「β3アドレナリン受容体作動薬」による薬物療法が用いられます。

過活動膀胱のトレーニング法

日常生活で行うトレーニングの「膀胱訓練」と「骨盤底体操」は副作用もなく、夜間頻尿を改善する高い効果があります。

膀胱訓練
尿意をコントロールする力を身につける訓練です。日中に、トイレへ行くのを1回我慢してみます。少しずつ我慢できる時間を延ばしていき、最終的には正常な排尿ペースの「2時間おきに1回」を目指します。
骨盤底筋体操
骨盤底筋は、膀胱や子宮の下にハンモックのように横たわるインナーマッスルです。加齢や出産でゆるみやすいのですが、自分で鍛えて筋力を回復させることも可能です。

  1. 仰向けに寝て両膝を立てる
  2. 尿道・膣・腟を意識してキュッキュッと締めたり緩めたりする
  3. ゆっくり尿道・膣・腟を締めてそのまま3秒静止し、ゆっくり緩める

この動きを2~3回ずつ繰り返し5分くらい行います。慣れてきたら10~20分くらいまで時間を延ばすと、より効果的です。

仰向け以外の姿勢でもトレーニングできます。日常生活の中でこまめにトレーニングしていきましょう。

  • 足を肩幅くらいに開いて立ち、机の上に手を乗せてトレーニングする。
  • 椅子に座って足を肩幅くらいに開き、足の裏の全面を床につけてトレーニングする。
過活動膀胱は7人に1人と意外に多くの人が経験しているトラブルです。一人で悩まず泌尿器科を受診しましょう。早く治療を始めたほうが夜間頻尿が改善できてスッキリしますよ。

頻尿に排尿痛を伴う場合は女性に多い「間質性膀胱炎」の疑いも

昼夜関係なく頻尿があり、排尿痛を伴う場合は「間質性膀胱炎」にかかっている可能性が考えられます。

間質性膀胱炎は、細菌感染で発症する急性膀胱炎・慢性膀胱炎とは異なり、細菌に感染していないのに発症する原因不明の膀胱炎です。また、患者のほとんどは女性です。

間質性膀胱炎には、難病に指定されている「ハンナ型」と、ハンナ型の特徴である「ハンナ病変」が膀胱粘膜にみられない「非ハンナ型」があります。

間質性膀胱炎の症状

間質性膀胱炎は、通常の膀胱炎と同じような症状がみられるほか、腰や膣など泌尿器以外の場所に痛みが生じるので、ほかの病気と誤診されがちですが、次のような症状があれば間質性膀胱炎の可能性が高いと考えられます。

  • 昼夜関係なく頻尿が続く
  • 膀胱に尿が溜まると膀胱が痛み、排尿すると痛みがやわらぐ
  • 排尿痛・性交痛などがある
  • 残尿感がある
  • 急性膀胱炎の治療を受け抗生剤を服用しても、症状が改善しない

間質性膀胱炎の原因

間質性膀胱炎の原因ははっきり解明されていませんが、膀胱粘膜の異常、免疫の異常な動きなど何らかのきっかけで発症すると考えられています。

間質性膀胱炎の治療法

頻尿、排尿痛などがあれば急性膀胱炎の可能性も考え、泌尿器科を受診します。尿検査をして尿中に細菌感染が確認できれば急性膀胱炎、細菌感染がなければ間質性膀胱炎が疑われます。

間質性膀胱炎は、赤い潰瘍状のハンナ病変または赤い点状の炎症が膀胱粘膜にあり、ほかの疾患にはかかっていないことが確認されると間質性膀胱炎と診断されます。

ただし間質性膀胱炎は判断が難しい病気で、過活動膀胱、心因性の頻尿と誤診されてしまうことも多いようです。

治療は、薬物療法や食事指導などが中心です。薬は鎮痛剤、抗コリン剤、抗アレルギー剤などが用いられます。夜間頻尿のコントロールには抗うつ剤が有効です。ハンナ病変は電気で焼くなどの処置も行なわれます。

ハンナ型、非ハンナ型とも症状が重くなると日常生活に差し支え、精神的な負担も大きくなってしまう病気ですが、適切な治療で症状を軽減させることが可能です。

受診していない患者がたくさん潜在しているといわれる病気です。間質性膀胱炎を慢性膀胱炎と間違え、自己判断で市販薬などによる対処をすることのないよう注意していただきたいと思います。

膀胱を圧迫して頻尿に!女性は子宮や卵巣の疾患も原因に

夜間頻尿に生理の異常や下腹部痛を伴う場合は、頻尿の原因が子宮や卵巣の病気になっている可能性も考えられます。

頻尿を伴う子宮や卵巣の主な病気には

  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜症
  • 卵巣腫瘍

があります。これらの病気にかかると、子宮や卵巣が肥大して膀胱を圧迫して膀胱に尿を溜める容量が減るため、すぐに尿意をもよおすようになってしまうのです。

排尿トラブルがあれば泌尿器系の病気を疑ってしまいますが、これらの病気は発症頻度が高いので、女性に頻尿が続く場合は婦人科を受診したほうが適切な場合もあります。

子宮筋腫・子宮内膜症・卵巣腫瘍の症状

どの病気も初期には頻尿を伴いませんが、進行して子宮や卵巣が膀胱を圧迫するようになると頻尿が起こるようになります。必ず頻尿を伴うとは限らないので、ほかの症状に注意して異変に気付いたらすぐ受診するようにしましょう。

子宮筋腫
子宮の壁(筋層)に良性のこぶができる病気です。子宮の病気の中では最もポピュラーです。筋腫は成長し、こぶし大くらいの大きさになると膀胱の圧迫感や頻尿を伴うようになります。

また頻尿を伴うまでに生理の異常があらわれることが一般的です。子宮筋腫は次に挙げる症状を伴います。

  • 経血量が増える
  • 生理痛が強くなる
  • 下腹が膨らんでスカートがきつくなる
  • 貧血になる
子宮内膜症
子宮内膜症は、子宮の中に存在するはずの内膜が子宮以外の臓器に付着して増殖してしまう病気です。子宮筋腫に次いで発症しやすく、発症する女性が増え続けています。

子宮内膜は卵管、卵巣など骨盤内のあらゆる場所で増殖しやすく、膀胱に近い所で子宮内膜が増殖すると癒着を起こして膀胱を刺激し、頻尿が起こる場合があります。子宮内膜症は次のような症状を伴います。

  • 毎月の生理痛がだんだん強くなってくる
  • 寝込むほど生理痛が辛い
  • 経血量が増える
  • 経血の中にレバー状のかたまりが混じる
  • 性交痛・排尿痛・排便痛を伴うこともある
  • 頻尿が起こることもある

また、子宮内膜症の一種で卵巣の中にできた袋の中で子宮内膜が増殖する「チョコレート嚢胞」の場合、卵巣が肥大して膀胱を圧迫すると頻尿が起こりやすくなります。

卵巣腫瘍
卵巣は、子宮の左右にあって排卵を起こしたり女性ホルモンを分泌したりする臓器です。卵巣は2~3㎝程の小さな臓器ですが、中に腫瘍ができやすく、腫瘍が大きくなると膀胱を圧迫して頻尿を起こすことがあります。

卵巣は病気が進行するまで症状が表に現れにくい臓器ですが、卵巣腫瘍ができると次のような症状がみられるようになります。

  • 下腹部の片側に膨満感がある
  • 下腹部がふっくらしてスカートのウエストがきつくなる
  • 下腹部を触ると片側にしこりがある
  • 不正出血がある
  • 卵巣が肥大すると頻尿を伴う

どの病気もはっきりした原因は分かっていない病気ですが、女性ホルモンの作用が関係するとも考えられています。

子宮筋腫・子宮内膜症・卵巣腫瘍の対処法

生理の異常や下腹部の違和感に気付いたら婦人科を受診し、原因を特定させましょう。

病巣を摘出する手術が根本的な治療法になります。

再発する可能性がある病気なので、40代以上で出産を希望しない女性は、子宮や卵巣も摘出することがすすめられる場合があります。

出産を希望する女性は、医師と相談の上で、病巣だけを切除したり薬物療法を選択して子宮や卵巣が温存できる場合もあります。

卵巣腫瘍はおよそ90%が良性ですが、残りの10%は境界性(良性と悪性の性質を併せ持つ)または悪性(卵巣がん)です。またチョコレート嚢胞は進行するとまれにがんに移行する場合があります。

卵巣腫瘍やチョコレート嚢胞が発見された場合には、詳しい検査をして良性か悪性かどうか判断する必要があります。悪性の疑いが高い場合は、卵巣や卵管の摘出、化学療法などがん治療を行います。

どの病気も進行し、不妊の原因にもなりやすいので、早期に発見して適切な治療を受けることがのぞましいです。

持病が原因で夜間頻尿も…器質的な原因で起こる夜間頻尿

また、すでに特定の持病がある人にも夜間頻尿の起こる場合があります。夜間頻尿の原因になりやすい病気には

  • 高血圧
  • うっ血性心不全
  • 腎臓障害
  • 糖尿病

などの疾患があります。

これらの内科疾患にかかると、腎臓に送られる水分量が増えて多尿になるため、夜間頻尿が起こるようになります。また、睡眠が浅くなる睡眠時無呼吸症候群も夜間頻尿を伴う場合があります。

夜間頻尿を改善するには原因となる疾患の治療が必要です。夜間頻尿が続くと睡眠不足から体の抵抗力が低下し、持病の悪化を招く心配もあります。持病のある人は担当医の指示に従って適切な治療受け、体調を管理しましょう。

夜間頻尿を改善するために日常生活で心がけたいこと

夜間頻尿の原因が特定できたら、病院の治療やセルフケアで原因を解消すると同時に、尿意を感じて目が覚めてしまうことのないよう、就寝前に頻尿対策をしっかり行いましょう。

水分を摂り過ぎない

夜間頻尿の直接の原因になりやすいのが、水分の摂り方の問題です。夜間頻尿のある人は就寝前に摂取する水分量に注意しましょう。

就寝前にはコップ1杯の水を飲むだけにしておきましょう。冷たい水は体を冷やすので常温か白湯にしておきます。

中高年の夜間頻尿の原因では、就寝中の血液ドロドロを恐れて就寝前にしっかり水分を摂取するケースがとても多くなっています。

しかし、たくさん水を飲んでも夜間頻尿を招くだけで血液をサラサラにする効果はないといわれています。

水分を摂ると血液がサラサラになり、脳梗塞や心筋梗塞が予防できると信じて寝前や夜間にたくさんの水分をとる方がいますが、科学的根拠はなく、水分の摂りすぎで頻尿になっている場合は水分を控えることが必要です。

Q. 水分をたくさんとれば、血液はサラサラになりますか?
A. なりません。血液の浸透圧や粘稠度は一定になるように腎臓などの臓器が厳密に調整しています。よって余分な水分は全部尿になります。 飲水で血液の粘度は変わりません。

就寝中には汗をかくので就寝前の適度な水分補給は大切です。ただしたくさん飲んでも健康効果は得られないので、飲み過ぎには注意しましょう。

夜のアルコールとカフェインは控える

お酒は就寝の2~3時間前、コーヒー・緑茶は就寝の6時間前を過ぎたら飲むのを控えましょう。寝つきを良くするための寝酒ももちろん禁物です。

アルコールとカフェインは睡眠を浅くするため、夜中に目が覚めた時にトイレに行きたくなってしまうことがあります。

夜の遅い時間に食事をしない

食事は就寝の3時間前までに済ませましょう。

飲み物だけでなく食事にも水分が含まれているので、夜の遅い時間に食事をすると水分の摂り過ぎにつながる場合があります。また胃腸に食べ物が入ったまま就寝すると睡眠が浅くなり、夜中にトイレに置きやすくなってしまいます。

日中に適度な運動を

適度な運動にさまざまな健康効果があることはよく知られています。

日中に運動をしておくと、心地良い肉体疲労が得られ、夜に熟睡しやすくなります。また血行が促進されることで体が温まり、冷えによる頻尿の予防にもつながります。腎臓の血行が良くなると、尿量をコントロールする能力も高まります。

排尿記録をつけ、尿量を把握する

夜間頻尿の傾向がある人は、1日を通して排尿記録を付けてみることをおすすめします。

記録する情報

  • 日中と夜間それぞれの排尿した時刻
  • 1回の排尿量
  • 水分摂取量

尿は紙コップなどに排尿して、その都度尿量を測るのがのぞましいです。そして夜間の尿量が1日分の尿量の1/3を超えている場合は、明らかに夜間頻尿なので泌尿器科の受診をおすすめします。

尿量と水分の摂取量を把握することで、自分では気付きにくい水の飲み過ぎを発見することもできます。

健康な人の尿量は1日あたり20ml/kgで理想的な水分摂取量は1,5~2リットルくらいです。1日の尿量が2,500ml以上、水分摂取量が2リットル以上の場合は多飲多尿なので、水分の摂取量を控える必要があります。夜中も喉が渇いて水をたくさん飲む人は糖尿病も疑われます。

寝室の環境を整えて睡眠の質を高めることも夜間頻尿の改善につながります。冬は温かく、夏は爽やかな環境で眠れるようにしましょう。

意外と多くの人が悩む夜間頻尿…我慢せずに早く治しましょう!

排泄の悩みはデリケートな問題なので、我慢して一人で悩んでしまう女性が多いものです。し

しかし頻尿は悪化すると生活に大きな支障をきたす可能性があり、中には進行する病気が原因になっている場合もあるので放置は良くありません。

夜間頻尿に悩んでいる方は、朝までぐっすり眠れる日が早く戻るよう、症状が軽いうちに対処を始めてくださいね。
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