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前立腺炎の症状・原因・予防法は?若い男性も残尿感や頻尿に

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突然ですが、皆さんは1日に何回おしっこをしていますか?

普段あまりカウントしたことはないかと思いますが、3時間に1回程度トイレに行く程度なら正常です。

もし2時間に1回以上トイレに行っているなら頻尿です。自身でも「トイレが近いな」と気になっていませんか。頻尿に残尿感も伴う場合は、泌尿器に何かトラブルがありそうですね。

頻尿は泌尿器の機能低下により中高年以降に増える症状なのですが、30代以下の若い男性にも増えています。今回は若い男性の頻尿の原因に多い「前立腺炎」について説明していきます。

中高年の頻尿は前立腺肥大・若者の頻尿は前立腺炎が多い

1日の排尿の回数は

  • 正常な場合… 1日6回程度
  • 頻尿… 1日10回以上 または 日中に8回以上 + 夜間1回以上

が目安とされています。

体を冷やしたりビールをがぶ飲みした後は、誰でも一時的にトイレの回数が増えるものですが、トイレに近いと感じる日が増えてきたならば、頻尿の原因を一度確認したほうが良いでしょう。

頻尿・残尿感の原因はさまざまですが、男性の頻尿の2大原因は「前立腺肥大」と「過活動膀胱」といわれています。

肥大した前立腺が排尿障害を起こす「前立腺肥大」と、膀胱を支える尿道括約筋がゆるむことで起こる「過活動膀胱」は加齢に伴って増える病気で、40代以降の中高年に多く見られます。

もしも20~30代で頻尿・残尿感が起こるなら、また別のトラブルが原因とも考えられますね。例えば、そのひとつには若い男性に増えている「前立腺炎」があります。

前立腺炎は、前立腺の中に炎症が起こる病気です。特徴は、細菌に感染しているかどうか、急性または慢性によってそれぞれ異なります。

次の表は、アメリカの国立衛生研究所(NIH)によって分類されている前立腺炎の定義です。

カテゴリー 症名 特徴
急性細菌性前立腺炎 細菌感染による泌尿器の急性症状
II 慢性細菌性前立腺炎 急性細菌性前立腺炎の再発
III 慢性非細菌性前立腺炎/
慢性骨盤痛症候群
泌尿器の症状・性機能の障害
ⅢA 炎症性
ⅢB 非炎症性
無症候性炎症性前立腺炎 無症状

前立腺炎のほとんどは、カテゴリーⅠの「急性細菌性前立腺炎」とカテゴリーⅢの「慢性非細菌性前立腺炎」です。そこで、今回はこの2種類の前立腺炎について説明していきたいと思います。

若い人にも増えている前立腺炎の意外な理由は?

急性細菌性前立腺炎は、前立腺が尿道や血液などから大腸菌・クラミジア・緑膿菌などの細菌に感染することで起こります。

一方、慢性非細菌性前立腺炎は過去に細菌性前立腺炎を経験した人が再発して起こる場合もありますが、原因不明の場合も少なくありません。

また、血行障害も大きく影響していると考えられてます。中でも長時間の座位や機械的な刺激が良くありません。骨盤内のうっ血や前立腺の周辺にある骨盤底筋の緊張を起こし、血行を妨げてしまうためです。例えば、

  • デスクワークをしている人
  • バスやタクシーのドライバー
  • 自転車やバイクに乗る人

に、慢性非細菌性前立腺炎の人が多いともいわれています。

免疫力の低下や男性ホルモン・自律神経のバランスの乱れも影響します。近年は、パソコンやスマホの普及が若い人の慢性非細菌性前立腺炎を急増させていると考えられています。

一見この病気とパソコン・スマホは関係ないように見えますが、パソコンやスマホを同じ姿勢で長時間利用したり、画面から出るブルーライトを浴びることによって、男性ホルモンや自律神経のバランスが不安定になってしまうのです。

オフィスでパソコン、寝る前にスマホといった日々を送っている男性は、注意が必要ですよ!

痛みや頻尿…ほかにこんな症状があったら泌尿器科へ!

前立腺炎にかかると、尿道を包み込むように位置している前立腺に炎症が起こり、生殖器や下腹部にその影響が及びます。

また、急性細菌性前立腺炎と慢性非細菌性前立腺炎では原因や症状が異なります。もしも次のような症状があれば、泌尿器科を受診してください。

急性細菌性前立腺炎の症状

急性細菌性前立腺炎は、前立腺の中に細菌が感染することで発症する急性の前立腺炎です。

【症状】

  • 頻尿
  • 残尿感
  • 尿が出にくくなる
  • 前立腺に強い痛みが起きる
  • 下腹部や会陰部の不快感や痛み
  • 排尿痛・性行痛がある
  • 尿や精液に血液が混ざる
  • 発熱
  • 倦怠感
  • 全身の関節痛・筋肉痛
  • 局所の腫れ

そしてまれではありますが、敗血症を起こして重篤な状態に陥ることもあります。

慢性非細菌性前立腺炎の症状

慢性非細菌性前立腺炎は、前立腺に細菌の認められない慢性化した前立腺炎です。前立腺炎の中で最も多くみられます。

【症状】

  • 頻尿
  • 残尿感
  • 下腹部の不快感
  • 排尿痛・射精痛
  • 局所の掻痒感
  • 腰痛・背部痛

急性細菌性前立腺炎に比べて症状は軽いのが特徴です。

急性細菌性前立腺炎は症状が強いので、すぐ気づいて病院へ足を運ぶことになりますが、慢性非細菌性前立腺炎は症状がばく然としているため、違和感を感じながら見過ごしてしまうことも多くなります。

前立腺炎の治療法は?

前立腺炎の治療は、細菌性と非細菌性で異なります。

検査をして前立腺液の中に細菌が確認できれば菌に有効な抗生剤や抗炎症剤などが投与されます。

細菌が確認されなければ排尿促進剤や生薬などが用いられます。慢性非細菌性前立腺炎は長期化しやすく、根気よく治療を続けることが必要です。

前立腺炎に似た症状を持つ病気には、尿道炎や膀胱炎、性感染症などがあり、膀胱がん・前立腺炎など治療を急ぐものもあります。

おかしいなと気付いたら、念のためすぐ泌尿器科を受診するのが一番ですね。

血行促進とトレーニングで!前立腺炎の予防法は

前立腺炎は直接命に関わる病気とはいえないものの、軽症でも排泄や性機能を妨げたり生活の質を下げてしまうので、発症しないように予防するに越したことはありません。特に前立腺炎の経験がある人は再発予防が必須です。

前立腺炎を予防するには

細菌性の前立腺炎は、性行為によって外部から尿道に細菌が侵入することでも起こるのですが、免疫力が低下している時に血管やリンパ管を通して体の内部から細菌に感染することも多いのです。

もちろん、尿道からの性感染や不潔にしているために起こる細菌感染には注意しなければなりません。併せて規則正しい生活を心がけ、免疫力を高めることも大切です。

先に説明した通り、血行が悪いのはNGです。デスクワークをしている人やドライバーは最低でも1時間に1回は休憩を取り、席を立って軽く体を動かし血行を促進することをおすすめします。

予防のために避けたいこと

前立腺炎を予防するために次の行為は避けましょう。

  • 運動不足
  • 冷たい物の摂り過ぎ
  • 飲酒
  • 喫煙
  • 動物性脂肪の摂取
  • ストレスの溜め過ぎ
  • タイトな服装や小さい下着の着用
  • 寝る前のスマホやパソコンの使用

アルコールは前立腺を充血させ症状を悪化させるため、前立腺炎の人は飲酒もストップされています。飲酒は我慢しましょう。

また動物性脂肪(肉、乳製品、卵などの動物性食品に含まれる脂肪)は、前立腺を肥大させる作用があるので控えることをおすすめします。

なお細菌が確認されていなければ、性行為を控える必要はありません。

予防・改善のために実践したいこと

前立腺炎の予防または症状を改善するために、次の対策を継続して行いましょう。

  • 毎日運動する習慣をつける
  • 入浴時に湯船にしっかり浸かる(または半身浴)
  • 亜鉛を摂取する
  • 水分はしっかり補給する
  • 骨盤底筋群を鍛える

亜鉛は男性ホルモンのバランスを整えるのに欠かせないミネラルです。牡蠣・牛肉・うなぎ・レバーなどに豊富に含まれます。

前立腺炎のトラブルに良いとされるサプリメントや漢方薬を試してみるのも良いでしょう。

ノコギリヤシエキスや、漢方薬の竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などが有名です。医師や薬剤師に相談してから利用してください。

骨盤底筋群を鍛えると尿道筋が引き締まり、尿漏れの予防に効果があります。最後に、自宅で簡単にできるトレーニング法を2つ紹介しておきます。

スクワット

おなじみのスクワットは、太ももの内転筋から骨盤底筋にかけて鍛えることができるトレーニング法です。

足を肩幅よりやや広めに開き、お尻の高さが膝と平行になるまでゆっくりと腰を下ろします。1セット10回のスクワットを毎日行うと良いでしょう。

尿道・肛門を引き締めるトレーニング

5~10秒かけて息を静かにゆっくり吐きながら、肛門や睾丸を前のほうに巻き込んで引き上げるようなイメージで引き締めます。

息を吐き終わったら、息を静かにゆっくり吸いながら肛門を緩めます。

このトレーニングを1セットにつき10回行ないます。人に気づかれずに行うこともできるので、気が付いた時にいつでもトレーニングすると良いでしょう。

血行を促進させること ・骨盤底筋群を鍛えることがポイントですね。トレーニングは毎日コツコツ行いましょう。

一度発症すると再発しやすく治りにくいので注意して

前立腺炎は、一度発症すると治るまでに時間がかかったり、治っても繰り返し再発するのが厄介な病気です。

スッキリと前立腺炎を治すには、早めに泌尿器科を受診して適切な治療を始めることです。

治りにくいためにドクターショッピング(次々と転院すること)をする人も多いようですが、できれば転院しないで信頼おける医師のもとで治療を続けるのがふさわしいです。

また、なんといっても前立腺炎の発症を防ぐのが一番。20代の男性も「前立腺トラブルはまだ早い」と油断せず、今から健康管理を心がけていただきたいと思います。

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