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ボールが胸に当たって心臓停止…子どもが心臓振とうになったら

野球やサッカーのチームに入って毎日練習に励む男の子も多いことでしょう。スポーツをすることにはさまざまな収穫がある反面、どうしても怪我や体の故障が起こりやすいので注意も必要です。

中には運悪く命に関わるような事故が起こってしまう場合もあるのです。そのひとつに「心臓振とう」があります。

心臓振とうとは

心臓振とうとは胸部にボールなどが当たった衝撃で心臓の動きが停止してしまう状態のことです。胸部に受けた衝撃によって心臓に「心室細動」という致死的な不整脈が起こり、心臓の動きが停止してしまうのです。

心室細動というのは通常、心筋梗塞や心不全で起こりやすく突然死の原因に多くあがる現象ですが、心臓振とうは心臓に異常のない健康な人にも起こってしまいます。

心臓の動きを再開させなければ脳に血液が流れなくなり死に至りますが、迅速に適切な応急処置を行えば命を救える確率は高くなります。

どんな時に起こりやすいのか

多くは18歳以下に起こっており、球技の最中にボールが当たって心臓振とうを起こすケースが多くなっています。スポーツ中の突然死の8割が心臓振とうとも言われています。18歳以下の若い人に起こりやすいのは、成長過程でまだ胸部の骨格が柔らかく、心臓に振動が伝わりやすいためです。

心臓振とうは心臓の収縮に合わせて胸部から衝撃の振動が伝わることで起こる現象で、決して心臓が損傷を受けるほど強い衝撃を受けたから起きるのではありません。ボールが軽く当たる程度で起こってしまうのです。

そのため激しい練習をしていたとか、誰かが強く投げたボールが当たってしまったから、といった特別な事情を連想するものではありません。例えば自分が取り損ねたボールが軽く当たるといった、誰にでもあり得るような事情でも起こるのです。

球技以外にこのようなケースもあります。

  • アメフトのタックル
  • 武道の最中に相手のひじが胸に当たった時
  • 遊んでいる最中に友達のひじや膝が当たった

スポーツや遊びで体を動かす機会がある限り、何らかのはずみで心臓振とうが起こってしまう可能性は避けられない、といえるでしょう。

心臓振とうを防ぐには

危ないからスポーツをするな、体を動かして遊ぶな、とも言えません。18歳以下の少年が少しでも安全にスポーツできる環境を整えることが重要です。

心臓振とうは特に硬くて小さいボールを使う野球やソフトボールで起こりやすいので、18歳以下の少年の場合は胸部を保護するパッドの着用が薦められています。

そして万が一誰かに心室細動が起こった時にはすぐに応急処置ができるよう、AED(自動体外式除細動器)が近くに設置されていることを確認しておくべきです。

AEDがなければマッサージによる心配蘇生が必要になるので、1人でも多くの人が胸骨圧迫心臓マッサージの方法を覚えておきたいものですね。

心臓振とうが起こったら

心室細動が起こるとすぐに意識を失って心臓の動きが停止してしまいます。心臓振とうと思われる場合にはすぐに救急車を呼び、その間にはAEDまたは胸骨圧迫心臓マッサージを継続して行います。

発症から1分経過するごとに致死率が10%上がると言われています。心停止の時間が5分以上で脳障害、10分以上で死亡に至るとされているので、1秒でも早く応急処置を始めなければいけません。

心臓振とうはそう多い現象ではないかもしれませんが、元気な子どもさんの命を守るために、万が一のことを考えて知識を持っておくことが大切だと思いますね。

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