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外出中に子供が怪我して大出血!感染症を予防する正しい止血方法

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小さな子供のいる家庭では、日々様々な事件、事故が起きていると思います。中には遊んでいて転んでしまったり、頭をぶつけてしまったりする事故も多いのでないでしょうか?

人間は血を見ると少なからずパニックを起こすようにできています。これは本能的に血を流す行為が、生命の危機に繋がることを理解しており、いかに危険な状態かを意識していることが原因でしょう。

この感情は大人も子供も同じ。子供はとくに、傷の痛みよりも出血している状態に怯えて泣いてしまうのです。

全身を流れる血液

人間の身体の中には血液が流れており、その血液に酸素や栄養分などが含まれています。血液が身体全体に行き渡ることで、各細胞はエネルギーを生成して活動しているのです。

血液が無いとその細胞は活動できずに、壊死してしまいます。人間の身体はどこを怪我しても出血しますが、これは身体全体に血液が栄養を運んでいるからなのです。

どのくらい出血したら危険?

人間の身体の大部分が水分で作られていると言われています。そして血液は体重の8%程度を占めており、体重が60kgの男性であれば4800ml程度の血液が流れている計算になります。

例えば小学校1年生の平均体重が約20kgですが、血液量は1600mlの血液が流れていると考えられます。

テレビなどで大事故のニュースを見ることがあります。不幸にも亡くなった人の原因として多いのが「出血多量」で、一般的には1/3以上の出血がある場合に危険が及ぶとされています。

実際には動脈出血、静脈出血などのケースがあり、一律とは言えませんが体重の1/3を超える量の出血には注意する必要があります。

先ほどの子供の例では「500ml以上の出血」になると危険範囲ということです。

実際に500mlもの出血をするには、動脈や静脈など大きな血管が傷つく状況が必要であり、大抵の怪我は毛細血管からの出血と考えても良いでしょう。

子供が指を切って手が血だらけになることもありますが、冷静に出血量を見て怪我の深さを判断するのも重要です。子供と一緒にパニックを起こさないで冷静に対処して下さい。

正しい止血方法の手順

子供が遊んでいると思ったら突然の泣き声。慌てて行くと手が血で真っ赤に染まっています。まずは怪我の状態を冷静に観察して、それから止血を行わなくてはいけません。

貴方は正しい止血処置を行うことができますか?止血の方法をステップごとに紹介します。

STEP1.傷の確認

まずは冷静に出血している傷を確認して下さい。お母さんの中には血が苦手で傷口を見られないような人もいますが、大切な子供の怪我なのですから、しっかりと見るようにしましょう。

子供が傷口を押さえていて見えにくい場合もありますが、心を鬼にして手を払いのけて傷口を観察して下さい。

大抵の場合は子供が傷口を圧迫していることで、出血も止まっているか、滲む程度の出血だと思います。しかし、ドクドクと出血が続いているようであれば、傷口を圧迫して救急車を呼ぶようにしましょう。

STEP2.圧迫して止血

出血が止まっていない状態であれば止血を行います。小さい傷であれば放置していても出血は止まりますが、なかなか止まらない場合は「直接圧迫法」を行ってみましょう。

この方法は傷口に直接、滅菌ガーゼや清潔なハンカチを当てて圧迫する方法で、大抵の出血はこれで止まります。ここで重要なのが洗浄した傷口に細菌が付着しないようにすることで、必ず清潔なものを使用しましょう。

また、使い捨てのペーパータオルは血に付着して剥がれにくくなりますので、紙製のものは使用してはいけません。ガーゼやタオルを使用して下さい。

STEP3.傷口を上げて止血

実は止血しやすい体勢があります。それは傷口を心臓よりも上の位置に置くことで、傷口の血圧を下げて止血しやすくする方法です。手や指などの傷には効果的で、傷口を押さえながら頭の上に置くだけで止血が簡単にできます。

手や指は簡単に傷口を心臓より高く上げられますが、体操選手でもない限り足はちょっと難しいですよね。しかしそこはご安心下さい。その場合は寝転べば良いのです。

足の出血では立っていると血液が足に集まってしまうので、出血が止まりにくいことがあります。仰向けに寝て心臓と同じ高さにすることで、傷口の血圧が下がり止血しやすい環境が生まれます。

STEP4.消毒より洗浄

お母さん達の中で最も多く間違いを犯しているのがこのステップです。子供が出血していると大抵の人は、すぐに薬箱に入っている消毒薬を使いたがります。

確かに消毒薬は傷口からの感染症を防ぐためには効果的で、昔から擦りむいたり、切ったりしたら消毒するのが一番と言われていました。

しかし、消毒する前に重要なことを忘れています。それが「傷口の洗浄」です。野外で遊んでいて転んだ場合、傷口には小石や木の破片などが付着している可能性があります。

これら付着物には多くの細菌が潜んでおり、破傷風などの感染症を引き起こす原因にもなります。洗浄せずに消毒を行っても全ての細菌を死滅させることは難しく、傷口が不衛生な環境になってしまうのです。

怪我で最も怖いのが感染症です。そうならないためには、しっかりと傷口の洗浄を行いましょう。

洗浄は流水で行うのが最もよく、若干の出血はあると思いますが気にしないで丁寧に洗い流すことを心掛けて下さい。消毒よりも洗浄を丁寧に行った方が感染症のリスクが少なくなることを理解しましょう。

STEP5.絆創膏を選ぶ

傷も洗浄し止血もできました。大きな傷でもないし病院に行く必要はないと判断したら、次に絆創膏を貼ると思います。絆創膏は子供にとっても絶大な効果があり、絆創膏を貼ることで精神的な不安を取り去ることにも繋がるようです。

実は傷の治療において大きな変化が起こっています。昔の指針において傷はなるべく乾燥させた方が、治りは早いと考えられていました。それが最近では乾燥が細胞の代謝を悪くして、回復が遅れるとの理解が一般的となっています。

この考え方から傷口は乾燥させずに、人間の持つ殺菌、再生作用によって回復させる方法が主流になっています。流行りの傷パッドは傷口から染み出る体液を利用して上皮細胞を再生しやすくします。

絆創膏を使用する場合はガーゼを使用している従来型ではなく、傷口を乾燥させない傷パッド型を選ぶようにしましょう。

STEP6.広い傷にはラップ

擦り傷の中には広範囲に出血している場合があります。洗浄と止血が終わり傷パッドでも貼りたいのですが、面積が広くて全てを覆うことができません。

そのような時は食品で使用されているラップを使用するのも良い方法です。ラップは衛生的な素材であり、傷にも付きにくい性質をもっています。尚且つ傷口を乾燥させないので、体液による上皮再生を促進させます。

傷口をラップで覆い周りをテープで止め、後は包帯で周りを固定しましょう。ラップを毎日交換するだけで傷パッドと同じような効果が期待できます。ラップには止血効果はありませんので、必ず止血と洗浄を行ってから使用するようにして下さい。

STEP7.病院へ行く

出血が少なくても心配で病院に連れていくこともあると思います。しかし、その場合にはぜひ気を付けて貰いたいことがあります。

病院に連れていく場合は基本的に傷の手当をしてはいけません。もちろん洗浄や止血は必要ですが、消毒や傷パッドの使用は避けた方が良いでしょう。

病院に行くとまず傷を診察しますので、傷パッドを貼っているとまず剥がします。最近の傷パッドは密着しているのがウリなので、剥がすとかなりの痛みが生じますので子供が痛い思いをするだけです。

また、消毒剤の使用も同様で、病院の治療の前に洗浄されてしまうのがオチです。特に粉状の消毒薬は剥がすのにかなりの痛みを伴うようなので、病院に行く場合は使用を避けるようにして下さい。

病院に行く場合は洗浄、止血までで止めておきましょうね。

過剰な手当ては危険

子供が出血しているとお母さんがパニックになってしまうのは、仕方がないことかも知れません。しかし、慌ててしまって洗浄もせずに粉の消毒薬を使用してしまっては、あとあと大変なことになってしまいます。

あわてず、さわがず、落ち着いて。最良の処置をしてあげましょう。
痛い思いをするのはお母さんではなく、怪我をした子供なのですから。

「怪我で痛い思いをして、更にお母さんの応急処置で痛い思いをする。」このようなことにならないために、普段から正しい止血方法を理解しましょう。

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