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蜂に刺さされた時の正しい応急処置の方法

森や林の中を歩いていたら「チクッ」と鈍い痛みが…このような経験をされた方は結構いるのではないでしょうか?蜂に刺されたことが原因ですが、最近では都市部の住宅街においても発生している状況なのです。

蜂の種類や刺される回数によっては、ショック症状を引き起こし死ぬ可能性もあり正しい応急処置を知ることが必要です。蜂の毒の理解と刺された時の正しい応急処置をまとめます。

蜂にはどのような種類がありますか

現在日本において人を刺す蜂は約40種類生息しています。実は蜂はハチ目に属した昆虫からアリを除いたものを指し、日本でも約4000種類の蜂が確認されています。

私達の感覚では蜂は蜂の巣を作り、女王蜂を守り蜜を集めるイメージを持っていますが、それはある一定の種類の生態なのです。それでは日常生活で刺される可能性のある蜂の種類はどのような種類かと言いいますと大きく分けて4つの種類が上げられます。

<スズメバチ>

獰猛な性格で有名なスズメバチは身体も大きく猛毒を持つ危険な蜂です。日本では16種類が生息しており年々被害が急増しています。スズメバチは大きな巣を作ることでも有名で、女王蜂を中心とした社会を形成しています。毒は猛毒であり、毎年のように死者が出ています。

<アシナガバチ>

アシナガバチはスズメバチと比較しては大人しい性格で、毛虫などを狩る益虫としての側面があります。日本では11種類確認されており、科目的にはスズメバチの仲間になります。特に接触がない場合は刺されることはありませんが、痛みが強いのが特徴です。

<ミツバチ>

蜂蜜を作ってくれるミツバチは、私達の生活の中でも親しみやすい蜂と言えます。ミツバチも女王蜂を中心とした社会を形成しており、役割がはっきりしています。毒は弱く刺されても軽く腫れる程度ですが、集団で刺されることもあり注意が必要です。

<ジガバチ>

この種類の蜂には刺されることは少ないと考えられます。狩りをする蜂ですが、比較的毒も弱く麻酔にような成分で被害は少なくすみます。巣は土の中にあるのが一般的です。

蜂の毒を詳しく知ろう!

蜂に刺された時に痛みだけではなく、赤く腫れたり痒みが出たりすることがありますが、これは蜂毒の作用によるものです。蜂毒は蜂の種類によっても違いがあり、スズメバチやアシナガバチの毒は猛毒の分類と言えます。

スズメバチの毒はヒスタミンやセロトニンなどの神経毒や生物毒、ペプチド類の混合毒であり、刺された場合は目眩や嘔吐などの症状も現れショック症状で死亡する例も珍しくありません。スズメバチの中でも一番大型のオオスズメバチは攻撃的で猛毒を持っており、死者も毎年出ています。

死をもたらすアナフィラキシーショック

猛毒を持つスズメバチの被害で深刻なのがショック症状による被害と言えます。人間の身体に備わっている免疫システムでは、身体に進入した細菌などの異物を攻撃し排除する働きがあります。蜂毒が初めて身体に進入した時も同様の反応を起こしますが、同時に血液中に抗体を作り出してしまうのです。

その状態で2回目の進入があった場合、すでに抗体が備わっているために急激に強い免疫反応を引き起こしてしまいます。この時に作られえるヒスタミン(アレルギー物質)などの化学伝達物質がアレルギーショック状態を発症し、呼吸困難や血圧低下など重篤な状態を作り出すのです。

この蜂毒によるアレルギーショック状態を「アナフィラキシーショック」と呼んでいます。アナフィラキシーショックは短時間(数分から30分程度)で発症し、ジンマシンや痒み、くしゃみ、腫れなどが表れ、放置しているとショック状態が表れ危険な状態に陥ります。

しかし、刺された全ての人が発症する訳ではなく10%程度の人で発症すると考えられています。

蜂に刺された時には応急処置が大切

蜂に刺された時は冷静に応急処置をとることが重要です。応急処置を行わないことで重症化する例もありますので、ぜひ実践して下さい。

<その場を離れる>

蜂に刺された場所には蜂の巣が近くにある場合がありますので、静かにその場から避難して下さい。蜂が追いかけてくる場合は、速やかに室内や車に逃げ込む必要があります。

<水で洗い流す>

水道水などの流水で刺された部位を綺麗に洗い流します。蜂の毒は皮膚に炎症を引き起こす作用もありますので、刺された部位の周辺も綺麗に洗い流します。この時に刺された部位をよく観察し、蜂針が残っていれば皮膚ごとつまんで抜いて下さい。

<毒を搾り出す>

洗い流す処置と同時に毒を搾り出します。流水した状態で、刺された部位を指でつまみ毒を搾り出します。よくテレビなどで救援者が口で毒を吸うシーンがありますが、口の中に傷があった場合は救援者が毒に感染しますのでオススメできません。

<患部を冷やす>

濡れタオルなどで刺された部位を冷やします。熱が出ることが多いため、痛みを取る上でも有効です。

<抗アレルギー軟膏を塗る>

抗ヒスタミンやステロイド配合の軟膏を刺された部位に塗布します。市販のものでも抗ヒスタミン軟膏は売られていますので、利用してみて下さい。

<病院に向かう>

アナフィラキシーショックは短時間で発症します。30分程度たってもショックが起こらない場合は大丈夫ですが、起こってしまってからでは遅い可能性もあります。特にスズメバチに刺された場合は、安全のためにも病院に向かう方が良いでしょう。

アナフィラキシーショックと思われる症状(呼吸困難や喉の腫れ、嘔吐、目眩)が出た場合は早急に救急車を呼び処置を受けることが重要です。

蜂に刺されないための注意

現在蜂に刺されないためにはまず巣には近づかないことが重要で、巣を見つけた場合は専門業者か自治体の役場に相談して下さい。スズメバチは黒いものを攻撃する傾向があるため、森や林に出かける時は白い服などを着用することも重要です。

髪の毛を隠す意味で帽子をかぶるのも有効です。蜂は香りに敏感で、香水などによる強い香りをさせないようにすることも必要です。

もし、大型の蜂に遭遇しても一匹程度であれば巣は遠いと判断できるので、慌てないでその場でやり過ごします。数匹の集団でいる場合は近くに巣があることが考えられるので、静かに50m以上避難して下さい。

自宅にスズメバチの巣が出来る被害が急増していますが、素人の除去はとても危険なのでオススメできません。ホームセンターなどで蜂駆除用のスプレーも販売されていますが、これは緊急時の利用に限るのが良いと思います。蜂の駆除は専門の業者に依頼するか、自治体の役場で対応してくれます。

蜂は夜間は巣に戻るので駆除の作業は夜間に行われることが多く、煙幕や薬を使用して巣ごと捕獲します。この時、蜂はパニック状態になるため、とても危険な作業と言えるでしょう。

夏がやって来て蜂のシーズン到来までもう少しです。「貴方や家族が突然蜂に刺されたとしたら」「それが2回目であったら」正しい理解と応急処置の知識を持つことで、慌てることなく対応できると思います。ぜひ実践して下さい。

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