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打ち身やあざができた!打撲の正しい応急処置と早く治すための治療法

ハンマーで指を打つ

怪我の中でも誰もが経験する打撲。小さい青アザができる程度のものからズキズキ痛むものまでさまざまです。

皆さんは打撲をした後にどのような処置をしていますか?打撲には早くきれいに治す処置法があり、間違えると損をしてしまいますよ。

打撲をした時に備え、打撲の適切な処置法をおさらいしておきましょう。

青アザと痛みが特徴!打撲(打ち身)のメカニズムと治し方

打撲は、硬い物に体を強くぶつけた時に起こる皮下組織や筋肉のダメージで、日常的に経験しやすい怪我のひとつです。呼び方は、別名の「打ち身」のほうがおなじみかもしれませんね。

打撲のメカニズム

打撲の特徴は内出血、筋肉や神経の損傷です。

皮膚と皮膚組織の間には毛細血管・神経などが張りめぐられていて、体をぶつけた衝撃で毛細血管が破れて出血しますが、皮膚が破れないので皮膚の下に血液が溜まる「内出血(皮下出血)」が起こります。

神経が損傷を受けると痛みが起こり、筋肉が炎症を起こすと患部が腫れたり熱感を帯びたりします。

皮下出血を起こした患部は青紫色に変色するので「青アザ」「青タン」と呼ばれます。出血しているのに血液が赤ではなく青く見えるのは、血液中の赤い色素ヘモグロビンが破壊され血液の赤みが消えるためなのです。

その後、青アザは時間の経過と共に黄色がかってきます。これは赤血球から漏れたヘモグロビンがヘマトイシン(ビリルビン)という黄色い色素に変化するために起こる現象です。黄色いアザは回復している証拠で問題ありません。

軽い打撲なら青アザができても出血量は少ないので、しばらくすると血液が吸収されて自然に回復していきます。

しかし内出血の量が多い場合は、血液がかたまりになって筋肉内にとどまる皮下血腫(いわゆる「たんこぶ」)ができ、筋肉や神経を圧迫して強い痛みが起こるようになって、回復には時間がかかるようになります。

急性期と慢性期に合わせた治療で早く治す

微細な毛細血管は小さな衝撃でも破れやすいため、皆さんも日常生活の中でちょっとした青アザを目にすることが多いのではないでしょうか。

通常の打撲なら1週間くらいで自然に青アザが消えるので、放置しておいてもかまいません。ただ、打撲は治るまで青アザが目立ったり触れる度に痛みが走ったりするのが辛いところです。腫れや青アザを早く治すなら、急性期と慢性期の治療法を使い分けるのがコツです。

急性期 慢性期
患部の状態 強い炎症が起こっている 炎症がしずまっている
時期 打撲から48時間くらい 急性期を過ぎた後
処置法 冷やすのが基本 温めるのが基本

このタイミングと処置を間違えると、治りが悪くなってしまうので注意してください。

覚えておこう!打撲をした後の適切な応急処置は「RICE」

打撲の急性期には、「RICE(ライス)療法」という応急処置法を実践します。

RICEとは

  1. REST…安静にする
  2. ICE…冷やす
  3. COMPRESSION…圧迫する
  4. ELEVATION…高挙する

の頭文字を取った応急処置法です。

覚えやすいゴロですよね。是非4つの手順を覚えておいてください。

RICE療法「R」:様子を確認し、安静にする

打撲をしたら、すぐに患部の様子を確認してから安静にします。強く打った場合は脳や内臓まで影響を及ぼしたり骨折したりする可能性もあるので、動き回ってはいけません。

体を軽くぶつけた程度なら心配いりませんが、頭、胸部、腹部に強い衝撃を受けたり、四肢に激痛やひどい腫れのある場合は、その場で安静にして患部の様子を見てから、そのまま病院に行くのが安心です。

四肢を打撲した時は、三角巾や松葉杖を使って患部に体重がかからないようにします。三角巾はタオルや上着、松葉杖は傘などでも代用できます。

RICE療法「I」:患部を冷やす

打撲をした直後は、すぐにアイシング(患部を冷やす)をします。できれば腫れ始める前に冷やすのがベストです。

アイシングをしたほうが良いのは、冷やすことで患部周辺の血管を収縮させて血行を止め、これ以上出血が広がるのを防ぐことができるためです。同時に筋肉の炎症や痛みをやわらげる効果も得られます。

打撲のアイシング法
皮膚に傷のある場合は、アイシングをする前に流水で洗って清潔にしておきます。そして、なるべく0℃近くの冷たい物を患部に密着させ、1回につき20分くらい冷やします。冷たさでジンジンしびれたらアイシングを休め、感覚が回復したら再び冷やします。

アイシングはその日のうちに3回くらい繰り返したいです。冷たいのですが応急処置が最も肝心なので、なるべく丁寧にアイシングしておいてください。

アイシングの方法

  • バケツなどに氷水を入れて患部を漬ける
  • 患部に氷のう・アイスバッグを当てる
  • カチカチに凍っていない保冷剤をガーゼに包んで患部に当てる
  • ビニール袋に氷と少量の水を入れて患部に当てる

冷す時のコツは、なるべく冷やす物が患部を包み込むよう密着させることです。氷のかたまりやカチカチに凍った保冷材はアイシングに適していません。氷は水に入れ、保冷材は少し解凍して柔らかい状態で使います。

また、冷やし過ぎも良くないので、1回につき20分以上冷やすのは控えましょう。

コールドスプレーでアイシングするという方法もあるのですが、冷やす力が弱いのでどちらかというと打撲の応急処置にはあまり適していません。

RICE療法「C」:患部を圧迫する

次に、患部の炎症が悪化するのを防ぐために、患部を圧迫します。

テーピング、弾力包帯で患部を適度に圧迫しながら固定しましょう。ただし、強く圧迫すると患部の血流が止まって逆効果なので、締め付け具合を確認しながら巻いてください。

正しい包帯の巻き方もおさらいしておきましょう。一例として、打撲しやすい腕・脚の包帯の巻き方を紹介します。

打撲した時の包帯の巻き方

1. 手首・足首など、包帯の固定しやすい場所から巻きはじめます。なお、巻きはじめは包帯の端を斜めに交差して、ズラしておきます。

2. 包帯を一周させたら、ズラしておいた巻きはじめの端を内側に折り込みます。これによりゆるみを防ぐ事が出来ます。

3.何周か巻いて、固定していきます。

4. 巻き終わりを包帯止めで固定することも出来ますが、手軽に止めることの出来るサージカルテープがおすすめです。

RICE療法「E」:患部を心臓より高い位置に挙げる

打撲の急性期は、患部を心臓より高い位置に挙げておきます。こうすることで患部に血液やリンパ液が溜まるのを抑え、腫れを防ぐことにつながります。

例えば、椅子に足を乗せたり、クッションや座布団を体の下に敷いたりして、患部を高く挙げるようにして過ごします。

RICEは、打撲以外にねんざ、肉離れ、骨折の際などのケガに幅広く使われる応急処置法です。覚えておくと、いざという時にとても役立ちますよ!

痛みがやわらいできたら慢性期!今度は患部を温める

打撲の直後からしっかり手当てをしておくと、打撲をしてから1~2日で炎症も次第におさまってくるようになります。

打撲から2~3日経った頃には患部をチェックしてみてください。腫れや熱感がひき、触った時に強い痛みから鈍痛に変わっているならば、打撲は慢性期に入っています。炎症がなければ、もう患部を冷やす必要はありません。

今度は損傷した組織を早く回復させるために、温めて血行を促進させ患部に酸素と栄養を送り込んでやることが必要となります。

打撲を温めるなら入浴がおすすめです。自然な温熱で患部を温めることができます。入浴中に患部の周辺をやさしくマッサージして血行を促進させるのも良いでしょう。

また慢性期は患部が冷えないよう、患部は保温しておきます。慢性期に血行を促進させると、気になる青アザも早く消すことができます。

打撲に湿布は有効?正しい湿布の選び方は

打撲は痛いので「冷やす・温める」だけで治るのを待つのではなく、患部にもっとアプローチした治療がしたい、という方も多いと思います。

打撲の主な治療薬は外用薬で代表的なものに湿布があります。湿布は医薬品ですが、組織の損傷を治すというより患部の炎症をやわらげる目的で使われるものなので、湿布を貼ることで劇的に打撲が治るということはありません。

基本的に打撲の治療は日にち薬で、体が持つ再生力によって損傷した組織が自然に修復されるのを待つしかないので「打撲の痛みが辛くて日常の動作に差し支える場合に湿布の力を借りる」という使い方がおすすめです。

ですから、湿布に頼ってほかの対処は何もしないのではなく「湿布に併せて急性期のRICE療法と慢性期の血行促進を必ず実践する」というのが適切な対処法と考えてください。

湿布の種類について

ドラッグストアの店頭に行くとさまざまな種類の湿布が並んでいて、どれが良いか迷ってしまうことがありますが、大きく分けると湿布には3つの種類があります。

湿布の種類 特徴 主な有効成分
消炎鎮痛剤 消炎鎮痛成分が配合されている サリチル酸
インドメタシン
フェルビナク
冷湿布(冷感タイプ) スーッとした清涼感がある メントール
温湿布(温感タイプ) じんわりとした温もりを感じる カプサイシン

これの湿布は種類によって効能が異なるのでしょうか?基本的に共通する効能は消炎・鎮痛作用で、その効き目はどれも同じです。湿布は好みで選べば良いと考えてください。

(ただし、インドメタシン・フェルビナクが配合されている商品はサリチル酸が配合されている商品より鎮痛作用が強く副作用のリスクもあるので、使用には年齢制限がかかります。)

冷湿布と温湿布も「温感」の好みで使い分けます。冷湿布は、清涼成分メントールの刺激が爽快感を与え、温湿布は灼熱感をもたらすカプサイシンが皮膚にぬくもりを与えます。

急性期に貼るなら冷湿布を

熱を持っている患部には清涼感があると気持ち良いので、急性期は患部を冷却した後に冷湿布を貼るのが良いでしょう。

特に、水分を含み柔らかく厚みのある「パップ剤」は、皮膚の熱を吸収してヒンヤリした使用感をもたらしてくれます。

疼痛がある時は、痛みの原因物質を抑制するインドメタシンやフェルビナクが配合されている商品を使うと良いでしょう。

慢性期には温湿布を貼る

患部を温めたい慢性期には温湿布を貼ると、ポカポカして痛みがやわらぎます。

ただしカプサイシンは唐辛子の辛み成分でもあり刺激があるので、皮膚デリケートな人はヒリヒリ感やかぶれが起こりやすいので注意してください。

入浴の30分前までに剥がし、入浴後もすぐ貼らないようにするのがコツです。また出血や傷のある場合は湿布を貼るのを避け、湿布の利用については整形外科の医師か薬剤師に相談してください。

シップは患部を「冷やす」「温める」といった作用が小さいので、あくまでも心地良い使用感を得る対処法として使うと良いですよ。「温感の選択を間違うと症状が悪化する」ということもないので、安心して使ってくださいね。

重症の打撲は危険!注意こんな症状のある場合はすぐ受診を

打撲は、家具に脚をぶつける、転んで軽く膝を打つ、といった程度の軽症のから、転落事故や交通事故で体を強く打ち付けてしまうような重症のものまでさまざまです。

もし頭部、顔面、胸部、腹部、または全身を強打すると、脳、内臓、骨に損傷を受け、目には見えなくても体内で大きな損傷を受けている可能性も生じます。体を打った後は症状をよく観察して適切な対処をする必要があります。

次に挙げるような症状があれば、重症の打撲やその他の障害を引き起こしている可能性があります。大至急、整形外科を受診しましょう。

  • 頭を強打した後に頭痛・めまい・吐き気・鼻血・意識障害が出る(脳の損傷の疑い)
  • お腹を打った後に腹痛が起こる(臓器の打撲や内臓破裂の疑い)
  • 胸を打った後に呼吸困難が起こる(肺の損傷の疑い)
  • 打った直後に患部が大きく腫れたり強く痛んだりする(骨折の疑い)
  • いつまでも打撲の炎症がひかない、だんだん痛みが強くなる(皮下血腫の疑い)

急性期と慢性期の適切な処置が快癒のコツ

通常の打撲の場合、急性期と慢性期の適切な処置をきちんと行った場合と自然治癒に任せた場合では、青アザの大きさや消える早さが全く異なります。

今まで打撲に適切な処置ができていなかった方も、これからは是非

  • 冷やす
  • 温める
  • 適切に湿布を使う

を実践してみてください。治りの速さに驚かれることと思いますよ。

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