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声がかすれる、長引く咳…食道がん!?症状と原因を物語で簡単に解説

喉に違和感をおぼえる男性

「どうしたの?その声…」いつも通り会社に出社した田中さんは、同僚からこのような言葉をかけられました。

確かに声がかすれて上手く出ていないように感じましたが、風邪でも引いたと思った田中さんは「風邪だよ」と気にも止めていませんでした。しかしこれが彼のがんとのファーストコンタクトだったのです。

田中さんは食道癌(がん:ガン)の早期発見機会を逃してしまいました。

食道がんについて、その初期症状や原因について、食道がんになったあるサラリーマンの戦いの物語を追ってみていきましょう。

風邪と勘違いしやすい食道がん:田中さんの戦い

がんに対する医療技術は年々進歩していますが、未だに撲滅することはできずに毎年のように多くの死亡者を出しています。そのため現在の状況ではがんに最も有効な対処法が「早期発見、早期治療」だと言われています。

早期発見が難しいがんが「食道のがん」

田中さんの声はかすれたようになりましたが、確かにカラオケの翌日だったり風邪を引いたりした時には、そのような声になることがあります。特に熱っぽいことも無かったので、病院へ行くこともなく市販の風邪薬を飲んで過ごしていました。

暫くするとかすれた声も元通りに直り、田中さんはこのことなんて忘れてしまったのです。

それから数ヶ月後にまた同じように声が出し辛くなり、更に食事をすると喉につかえる感じもあり、違和感を覚えるようになったのです。それでも田中さんは「風邪かなぁ」と、また数ヶ月は気に留めることはしませんでした。

そのような生活を送っていると症状はますます酷くなりました。かすれた声は電話では聞き取れなくなるくらいに悪化し、喉のつかえも胸焼けまで引き起こすようになったのです。

ついに田中さんは病院へ行くことを決断しました。その決断には声がかすれてから半年以上の時間が必要だったのですね。

【ここでのポイント】

食道がんの初期症状は些細なものかもしれません。それ故に自分で勝手な思い込みをしてしまい症状が悪化してしまうのです。特に風邪との区別は難しく、発熱の有無など冷静に考える必要があります。

病院で検査した結果、なんと食道がんが見つかった!

田中さんは「ウイルス性の感染症かなぁ?」程度の感覚で病院へ行ったそうです。

「喉だから耳鼻科、耳鼻咽喉科かな?いやいやまずは内科だね」…こうして消化器内科を予約して診察を受けた田中さんは、内視鏡の検査を予約することになります。

医師からは「ちゃんと検査しましょう」と言われただけなので、田中さんは急に恐怖を覚えるようになって自宅へ帰ったのです。

そして数日後、内視鏡検査と細胞検査を受けた田中さんに医師はこう告げました…「食道がんです。ステージはⅢ期に該当します。」それから医師は詳しい内容を田中さんに説明したのですが、当の本人は頭が真っ白で内容が入ってきません。

こうして田中さんと食道がんとの戦いの日々が始まったのです。

【ここでのポイント】

食道がんの検査には「食道造影検査」や「内視鏡検査」があります。食道造影検査は健康診断で用いられることが多く、内視鏡検査は確定診断に使用されてことが多いようです。

また内視鏡検査で疑わしい腫瘍は、その場で細胞を採取して細胞検査を行います。

田中さんのステージⅢの状態とは?

田中さんはショックで医師から告げられたがんの進行を示すステージの説明をよく聞いていませんでした。

何となく「3」だから「中間ぐらいかなぁ」と、ごく日本人らしい発想を持っていたのですが、調べて見るとそうとも言っていられない現実が彼を待っていたのです。

食道がんのステージの詳細とは以下のようなものです。

ステージ数 詳細
ステージ0期 がん細胞(腫瘍)が粘膜内に留まっており、リンパ節や周辺組織に転移が見られない状態です。治療を開始することで5年生存率が80%程度見込まれます。
ステージⅠ期 がん細胞が粘膜下層に留まっており、周辺のリンパ節や組織には転移していないと見られる状態です。治療を開始することで5年生存率が60%程度見込まれます。
ステージⅡ期 がん細胞が固有筋層に留まっており、腫瘍近辺のリンパ節にのみ転移が見られる状態です。この状態では治療を開始することで5年生存率は50%程度見込まれます。
ステージⅢ期 腫瘍から離れたリンパ節に転移している場合や、腫瘍が食道外膜まで浸潤していて近辺のリンパ節に転移している状態です。また食道外膜から近くの臓器に転移した場合もⅢ期になります。 この状態では治療をすることで5年生存率は30%になります。
ステージⅣ期 腫瘍が遠くの組織に転移した状態で、がんが全身に転移した状態です。治療も難しく治療を開始しても5年生存率は10%程度になります。

田中さんは間違っていました。日本人的な発想では「Ⅲ期」と言えば5段階の真ん中です。しかしがんのステージは「0期」から始まるので、ステージⅢは真ん中ではなく4段階目になってしまいます。

そう、田中さんはかなり進行した食道がんと診断されたのです。

【ここでのポイント】

がんの進行具合は「ステージ」や「レベル」などで表しますが、がんの種類によっても若干の違いがあり、医師の説明をよく聞かないと誤って理解してしまうこともあります。

一人で聞くのではなく、付添の人と説明を受けるようにしましょう。

ステージⅢでは5年生存率が30%以下だった

がんのステージを調べた田中さんは愕然としました。ここでは5年生存率が20%~30%程度と書かれており、自分は治療を行っても助からない可能性が高いと考えたからです。

しかし5年生存率を正確に理解しなくては、落ち込んでもいられません。そこで5年生存率の正しい意味を調べてみたのです。

【ここでのポイント】

がんの診断で使用される「5年生存率」とは、「がんの治療から5年後に生存している割合」であり、がんの種類によってもその数値に違いがあります。

しかし大事なポイントはこの数字はあくまで生存率であり、「再発しないで生存している人」と「再発しているが治療を行いながら生存している人」が含まれています。

医師からの告知は決して死亡宣告ではありません。落ち着いて内容を理解するようにしましょう。

見逃してはいけない食道がんの7つのサイン!田中さんの初期症状を振り返って

暫く落ち込んだ田中さんですが、これからがんと戦う上で気を強く持つ必要があります。そこでもう一度自分が「なぜステージⅢになるまで食道がんに気が付かなかったか?」を検証してみることにしたのです。

田中さんは1年前からの体調の変化について色々を思い出していました。そうすると食道がんに関係すると思われるサインが色々と思い当たったのです。

しかし当時は仕事も忙しかったので、深刻に考えることもなく自分勝手な判断で放置していました。

今までに早期発見するチャンスが沢山あったことを知り愕然とした田中さんですが、これからのこともあり早期発見のポイントをまとめてみました。

食道がんの初期症状:胃液が逆流している感じがする

田中さんは仕事も忙しく、毎週のように接待で飲酒することもある典型的なサラリーマンでした。夜遅く帰宅することも珍しくなく、特に疲れたときには「胃もたれ」などの症状を自覚していたのです。

そのうちにあることに気が付きます。食べ物を食べる時に何となく「胃にしみる」感覚を覚えたのです。また胃液が逆流する感覚もあります。

近年話題になっている「逆流性食道炎」は、胃の弁の障害から胃液が食道に流れ込む病気で、テレビコマーシャルでも頻繁に啓発を行っている病気です。

田中さんもこのことは知っており、「あー自分も胃液が逆流しているのかなぁ」と思ったそうです。しかし特に痛みが激しい訳でもなりので、そのまま放置してしまったのです。

【見逃してはいけない食道がんのサイン1.】

食道がんは食道粘膜から発生することが多く、その場合には粘膜がただれて食べ物でヒリヒリする感覚を覚えることがあります。特にコーヒーなど熱い飲み物を飲んだ場合に、胃がしみる感覚があった場合には粘膜に異常が起きているサインです。

食道がんの初期症状:なかなか治らない咳が続く

風邪を引くと喉がウイルスや細菌に感染することから、それらを排除するために咳が出るのですが、田中さんは風邪でもないのに咳に悩まされていたそうです。

咳は「ゴホンゴホン」ではなく、乾いた咳で「コンコン」と軽い程度です。一日中咳き込んでいるのではないことから、ホコリや気候のせいだと放置してしまっていたそうです。

【見逃してはいけない食道がんのサイン2.】

咳は喉の異常だと思い込むことが多いのですが、食道が原因で咳が出ることを覚えておきましょう。これは食道に出来た腫瘍が肺や気管支を刺激することで発症する現象です。なかなか治まらない咳には隠された原因があるのです。

食道がんの初期症状:声がかすれて上手く話すことができない

田中さんの体調不良を初めて他人から指摘されたのは、声がかすれたことによります。声がかすれることを「声枯れ」と言いますが、これは食道にできた腫瘍が声を調節する神経にまで浸潤した時に出る症状です。

田中さんのケースも鏡で喉を見ても腫れておらず、感染症による声枯れではないことは理解していましたが、それ以上は調べることもなく放置していました。

声枯れの怖いところは、最初は異変に気が付くのですが、数日でその状況に慣れてしまって変だとは思わなくなってしまいます。

【見逃してはいけない食道がんのサイン3.】

声枯れには原因があります。喉の痛みや腫れがない状態で、一週間以上も声が出にくい場合は、食道の病気を意識することが大切です。「声がでないよぅ~」と面白がっていないで、詳しい検査を受けるようにしましょう。

食道がんの初期症状:食べ物がつかえてしまう感覚を覚える

田中さんはどちらかと言えば早食いで、食事も数分程度で済ませていました。しかし、ある日から何となく違和感がして、食事時間も長くなったのです。

食べ物を飲み込んでも何となく胃に流れない感覚があり、飲み物を飲んでも途中でもう一度飲み込まなくては胃に入らない感覚がします。もともと早食いだったこともあり、胃には自信のあった田中さんは特に問題視しませんでした。

【見逃してはいけない食道がんのサイン4.】

食道がんは食道の粘膜に発生することが多く、症状が進行することで腫瘍が大きく膨らみ食道を狭くしてしまいます。また膨らまなくても腫瘍近辺の組織が硬くなることから、食道の柔軟性が失われ食べ物がスムーズに胃に運ばれなくなります。

食事をした時に喉だけでなく、胸につかえる感覚がある場合は食道に異変があるサインです。慢性的な症状がある場合は検査が必要です。

食道がんの初期症状:背中のコリ?背中が張って痛みがある

田中さんは肩こりが酷く日常的にマッサージに通っていました。いつもなら肩こりが酷いのですが、ここ半年は背中のハリを感じており、痛みさえ覚えるようになっていました。

考えてみると声が枯れてきた時期には、背中の痛みは感じており、マッサージに行っていた記憶があります。

医師によると食道は背中側を通っていることから、食道の痛みが背中の痛みとなって感じることがあるそうです。単に筋肉の痛みと決めつけるのは、病気発覚のチャンスを逃がすことになります。

【見逃してはいけない食道がんのサイン5.】

背中の痛みは食道がん以外にも「心筋梗塞」「胃がん」など大きな病気を見つけるきっかけになります。安易にマッサージや整体に行って誤魔化すと、先入観で大きな病気の発覚を遅らせてしまう可能性があります。

マッサージに行く前に消化器内科で食道や内臓を検査するようにしましょう。

食道がんの初期症状:赤い痰が出たら要注意しなさい

食道ガンが発症すると神経を圧迫して咳が出ますが、長引く咳の間に痰がからむことがよくあります。田中さんの場合でも急に痰が多くなり、時には少し赤がかった痰が出たそうです。

しかし田中さんは咳により喉が腫れ上がっただけと考えて、特に気にしなかったそうです。折角のサインをここでも見逃したのです。

【見逃してはいけない食道がんのサイン6.】

赤い痰は血が混ざっている証拠です。食道がんの場合は、食道にできた腫瘍が食べ物で破れた場合に出血することがあり、それが赤い痰となって排出されます。

出血量は胃潰瘍と比較して多くないために、一過性の状況と勝手な判断をしてしまうこともあります。

食道がんの初期症状:体重の減少に喜んでいた田中さん

背中の痛みや咳はあったのですが、その他は特に異常が自覚できなかった田中さんですが、久しぶりに体重計に乗ってみたら3kg減っていたそうです。

本人的にはダイエットを行った自覚はないので、本来なら心配しなくてはならないシーンですが、田中さんは「やった~体重減ったぞ」と喜んでしまいました。

このような状況だから体重減の本当の意味を理解していません。自然な体重現象は食道がんのサインだったのです。

【見逃してはいけない食道がんのサイン7.】

食道がんができると食道が細くなり食べ物がつかえているような感覚に陥ります。この状況について当初は自覚するのですが、慣れることでなんとも思わなくなることもあります。

そうなると食べやすい飲み物やスープなどの流動食を好むようになり、固形物の食事量が少しずつ減ってしまいます。そして気が付かない間に体重が減ってしまうのです。

ダイエットや過度の運動がない日常生活で、体重が減少することは、何らかの病気のサインだと考えて下さい。

些細な症状が大きな病気のサインかもしれません。勝手な思い込みをしないで病院で検査を受けるようにしましょう。

田中さんはどうして食道がんを発症したのか?4つの食道がんの原因

色々と思い起こして見れば、食道がんのサインは色々なシーンで出されていました。しかし田中さんはそれらの多くを無視して、ステージⅢになるまで気が付かなかったのです。

このことに反省した田中さんは、ある疑問を覚えました。「なんで俺が食道がんになってしまったんだ…」

これから食道がんと戦う前に田中さんは、食道がんのリスクと自分の今までの生活習慣について整理してみたかったのです。

食道がんの原因:お酒と食道がんの発症リスクの関係はもはや常識

田中さんは仕事の延長でお酒を飲むことが多く、接待だけでなく同僚との飲みニケーションを大切にしていました。お酒が入ると明るくなる田中さんですが、実はそんなにアルコールも強くなく、飲むと直ぐに顔が赤くなってしまいます。

また飲み過ぎると気持ち悪くなってしまい、吐いてしまうこともありました。

実はこのようなお酒との関係が食道がんのリスクを高めていたようです。田中さんがお酒と食道がんの関係を調べてみると、「世界ではアルコールと食道がんの発症リスクの関係性は疑いようがない」とまで書かれていました。

アルコールの種類と食道がんの合併率

特に田中さんのように飲んで直ぐに顔が赤くなる人は、アルコールの分解能力が低く、食道を刺激する有害物質を生成してしまうことも知ったのです。

「俺は酒を飲んではいけない側の人間だったのかぁ~」彼は静かに呟いたのです。

【食道がんのリスクを高めた原因1.】

世界の研究者の中ではアルコールが食道がんの発症リスクを高めるのは常識となっています。特にアルコール分解能力が弱い人は、アルコールを分解する過程で生まれる有害物質「アセトアルデヒド」を蓄積しやすい体質です。

アセトアルデヒドは発ガン性のある有害物質で、蓄積されたものは肺で気化した後に呼気として体外へ排出されます。しかし、呼気で排出される際に唾液に混ざったアセトアルデヒドが、食道や喉頭に付着してしまうのです。

日本人は欧米人と比較してアルコールに弱い民族で、それだけに飲み過ぎると食道がんのリスクが高まるのです。

ブランデーやウイスキーなどアルコールの強いお酒は、アセトアルデヒドを大量に生成しやすいので、顔が赤くなりやすい人は特に注意が必要です。

食道がんの原因:食後の一服が食道がんのリスクを高めた

お酒が食道がんの原因であったことを知った田中さんは、お酒と共に20歳から吸っていたタバコについても気になってしまいました。「酒が悪いのだからタバコもダメでしょ!」って自虐的に調べてみた結果は予想以上でした。

タバコの喫煙は身体にとってよくないことは田中さんも十分に知っていました。しかし、それは肺などの呼吸器の話であり、食道に影響があるとは思っていなかったのです。

しかし調べてみると「喫煙者」と「非喫煙者」の食道がんの発症リスクは3倍以上も違いがあり、喫煙歴が長い方がリスクは高まることも解りました。

「うーん…タバコもダメかぁ~」肩を落とした田中さんだったのです。

【食道がんのリスクを高めた原因2.】

煙草には様々な化学物質が含まれており、中でも「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」は一般的に有名な物質です。この中でも得に注意したいのがタールで、強力な発がん性を持っていると考えられています。

喫煙すると煙が口の中に入りますが、その時に有害な物質は唾液に溶けて食道を通り胃に入り込みます。

つまり食道にタールなどの有害物質が慢性的に付着してしまう恐れがあったのです。これは食道だけでなく「舌」「咽頭」「喉頭」などでも同じことが言えるので、それらの発がんリスクも同じように高まることになります。

食道がんの原因:熱いラーメンが大好きな田中さんの悲劇

田中さんは昔から食べ物には無頓着な性格でしたが、ラーメンに対する情熱は人一倍持っていました。特にスープにはこだわりがあり、「最近のラーメン屋はスープがぬるくていかん!」が彼の口癖でした。

そう彼はアツアツのスープがラーメンの醍醐味だと語っており、その熱いスープを一気に飲むのが彼の至福の習慣だったのです。

しかしこの習慣も田中さんの食道がんを発症させた原因かもしれないことが解りました。熱い食べ物や飲み物を習慣的に食べていると、食道を刺激して食道がんリスクが高まることが解ったのです。

思わず田中さんは呟きました。「えっ~ ラーメンもダメなの?」…いいえ、熱いラーメンを一気の食べるのが駄目なのですよ、田中さん。

【食道がんのリスクを高めた原因3.】

熱い食べ物は口腔内や食道の粘膜を、傷つけてしまう原因になります。つまり常に粘膜が「火傷」をしている状態になり、そこが最終的に腫瘍化してしまうのです。

南米で飲まれている「マテ茶」ですが、これは熱いお茶をストローのような「ボンビーリャ」で吸って飲みます。しかしお茶は70℃~80℃ありますので、それをストローで飲むとなると間違いなく火傷してしまいます。

この地域ではこの飲み方一般的で、慢性的な喉と食道の火傷が見られるのです。そしてそれと比例して、口腔内のがんや食道がんが多いことが確認されています。

日本でも「火山ラーメン」など激アツ食品が人気ですが、口腔内や食道の火傷には十分注意して下さいね。

食道がんの原因:原因が重なるとリスクがもっと高まる

田中さんは「お酒」「タバコ」「熱い食品」全てと関係を持っていました。「そうか俺の全ての生活が食道がんの発症リスクを高めていたのか」「それなら仕方がないか」と思っていたのです。

しかしここにもっと驚く事実があることを彼は気が付いていません。今まで説明したリスク原因が重なることで、食道がんの発症リスクは数倍に増加していたのです。

【食道がんのリスクを高めた原因4.】

今まで説明した3つの原因ですが、実はこれらは単体でも発がんリスクは高まるのですが、複合されることでよりリスクが高まることが解っています。

つまり喫煙しながらお酒を飲むと、アセトアルデヒドの蓄積が多くなり、食道に火傷があるとアセトアルデヒドの刺激が増してしまうのです。

「お酒を飲みながら煙草を吸って、熱々のラーメンを食べる…」このような光景は深夜のラーメン屋さんに行けば、いくらでも見ることができます。しかしこの人達は食道ガンの危険が迫っているのかもしれません。

アルコールは様々ながんの原因が疑われています。日本人はアルコール代謝が弱いので特に強いお酒には注意しましょう。

そうして田中さんの治療が開始された!食道がんの治療法

自分がなぜ食道がんを発症して、そのサインに気が付かなかった理由も解りました。心の準備もできた田中さんは、ついに治療を開始したのです。

治療には大きく3つの選択がある

心の準備ができた田中さんは医師と治療について方針決定をすることになります。医師から食道がんの治療には大きく分けて3つの選択があることを説明されました。

  • 手術療法(手術治療)
  • 化学療法(化学治療)
  • 放射線療法
手術療法

「手術療法」は食道がんにおいて最も基本的な治療法で、腫瘍のできた食道を手術で取り除きます。

また田中さんのように進行したがんの場合、転移が考えられるリンパや食道の大部分を摘出しなくてはならず、胃を使用して新しい食道を再建する必要もあります。

大掛かりな手術なのでリスクも高く、手術中に死亡するリスクも低いながらあります。また他の臓器にまで転移しているケースでは、手術によって体調が悪化することが考えられるので手術適用外となることがあります。

化学療法

「化学療法」は「抗がん剤」を使用した治療で、手術と併用したり単独で使用したりする治療法です。抗がん剤の種類にはいくつもあり、大抵は2種類~3種類の抗がん剤を併用して使用されることが多いようです。

抗がん剤の問題は「副作用」で、髪の毛が抜けたり吐き気がしたりするなどの症状を引き起こす場合があります。しかし近年では副作用を抑える技術が発達しており、心配することも少なくなりました。

放射線療法

「放射線療法」はX線などのエネルギーを患部に放射して、腫瘍を死滅させる治療法です。手術と違い切り取る訳ではないので、患者へ与える負担が少ないのが特徴です。

食道における放射線治療では2つの方法が取られます。

  • 外照射:放射線を身体の外から照射する
  • 腔内照射:食道の内側に放射線器具を入れて内側から照射する

放射線療法の目的には食道がんを根治させる目的以外に、痛みを抑えたり食道の流れを確保させたりすることもあります。これは患者の生活の質を高めるのが目的で、「緩和治療」と呼ばれています。

いよいよ田中さんの戦いのゴングは鳴った!

担当の医師と相談した田中さんは、「手術による腫瘍摘出とリンパ切除」と「抗がん剤治療」を併用することに決まりました。

田中さんのがんはⅢ期でもまだ他の臓器への転移は見つかっていない状態です。食道の半分とリンパ節を切除することで、大きな治療効果が上がると判断されたのでした。

また手術後から抗がん剤を使用して、細かいがん細胞をやっつける方針です。手術は数時間もかかる予定で間違いなく安全とも言えないでしょう。

例え手術が成功してもそれから辛い抗がん剤の治療が始まるのです。

ガンバレ田中さん、負けるな田中さん!

田中さんも覚悟を決めて前向きに治療を開始しました。がんの治療は数年単位の時間がかかることから、生活にも大きな影響を与えてしまいます。

今までの自分を反省し前に進んだ田中さん

田中さんは今回の件で大きな教訓を得たようです。それは「病気は日常生活で作られるもの」であり、自分の生活習慣が今回の病気の原因になっていることを悟っています。

またせっかく病気のサインが出ても、無視したり気が付かなかったりしていては手遅れになる可能性もあります。

大きな病気にかかった人は必ず受診、検診の重要性を熱く語ります。それは彼らがどれほど苦労して「病気と戦ってきたのか?」を表しているのではないでしょうか?

きっと田中さんは現在も食道がんと戦っているでしょう。しかし本当の田中さんは明日のあなたかもしれませんよ。

「本当に大丈夫ですか?食道がんのサインを見落としていませんか?」

キャラクター紹介
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