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てんかんは病院の何科を受診する?初診におすすめの科と治療方法

医師と患者の握手

ある日のことです。いつも通り仕事をしていたら、何だか頭がボーッとして記憶がそこからないのです。気がついたら周りに同僚がいて、私の顔を覗き込んでいるではないですか。

「大丈夫?」口々に言ってきますが、何のことやら解りません。とりあえず「大丈夫です」と答えはしましたが、何が起きたのかはその時は理解できませんでした。そして同僚から驚くことを言われたのです。

「お前、急に倒れて痙攣していたぞ、本当に大丈夫なのか?」…そうこれが初めて私に起こった「てんかん発作」との出会いだったのです。

突然のことで驚かれるてんかん。もし自分が、また周りの人が発症したら病院ではどの科にかかればいいのでしょうか。症状や特徴から詳しくご紹介します。

てんかん発作が起きたら何科を受診すればいいの?

今まで私は特に大きな病気をしたことがありません。確かに身体は強い方ではないのですが、それでも生まれて22年間、それなりに元気で過ごしてきました。そんな私に突然大変な症状が現れたのです。

全く自覚症状がないのが怖い

今回私を襲った症状は意識がなくなり、気が付いた時には倒れていたと言うことです。同僚の話では突然椅子から横に倒れて、痙攣(けいれん)を起こしたそうです。皆から聞いた症状をまとめてしましょう。

  • 前ぶれもなく突然倒れた
  • 身体が痙攣しておりガクガクと動いていた
  • 口も痙攣しており、白い泡のようなものを吹いていた
  • 顔色が青白く血色が悪かった
  • 身体の筋肉が硬直しており、つっぱっていた

このような状態で数分間が過ぎており、周りの人は私が死んでしまうのではないかと心配したそうです。しかし、数分程度経過した時、突然痙攣や硬直が治り私の意識が回復したそうです。

そして彼らの問いかけに「大丈夫です」と答えたそうです。しかし実際には大丈夫ではありませんでした。倒れた時に打ち付けたのか肩の痛みを感じます。また頭を打ったのか頭痛もします。

その日は会社を早退して自宅へ帰ることにしたのです。この出来事は私に恐怖心を植えつかせました。一体自分の身体で何が起きているのだろう…

上司の命令で病院の検査を受けることに

翌日、肩の痛みと頭痛は残っていましたが、会社に出社することにしました。朝一番で上司に呼ばれ昨日のことと、今日の体調について聞かれましたが、上手く答えることができません。

記憶に無いのだから仕方がないことですが、上司もちょっと心配そうな顔をしていました。そこに同僚の一人が口を挟んできて、「それは”てんかん”による発作ではないか?」と言ったのです。

てんかんは聞いたことがあります。以前にニュースでてんかん患者による自動車事故が話題になりました。この時は運転中に意識が遠のいて、歩行者を轢いてしまったのが原因だったと思います。

当時はてんかん患者が普通に免許を所持していることに驚きましたが、てんかんにも種類があって全ての人に危険がある訳ではないことも後に知ったのです。

同僚によるとどうも私の症状はてんかんに近いらしく、特に発作が起きた場合の症状に似ているらしいのです。しかし今までそんなことはなかったのに、大人になっててんかんが発症することなんてあるのでしょうか?

ちょっと疑問はありますが、上司と相談した結果、翌日は有休を貰って病院で検査を受けることにしたのです。

さて何科を受診すればよいのだろうか?

今回の症状では思い当たる原因が見つからないので、個人病院ではなく大きな総合病院へ行くことにしました。しかし何科を受診したらよいのか見当もつきません。

まあ病院へ行って受付で相談したら、きっと的確な診察科を教えてくれるはずだから、それ以上は深く考えるのを止めることにしました。

当日朝は快晴の天気の良さですが、私の気持ちは薄暗く曇っていました。そりゃそうでしょう。原因不明の病気を抱えている身ですから、心が晴れ晴れしている筈はありません。

暗い足取りで病院の受付を済ませて簡単に症状を告げたところ、まずは「内科」を受診するように言われたのです。

内科では簡単な聞き取りと血液検査を受けることになりました。血液検査の結果は1時間ほどで解り、特に大きな異常は見つからなかったようです。そして医師からは「神経内科」を受診するように指示されました。

聞いたことのない神経内科ですが、これはどのような診療科なのだろうか?予約は明日なので自宅で調べることにしたのです。

神経内科は脳や脊髄の内科だった

今まで気にしていなかったのですが、大きな病院へ来てみると様々な診療科があることに驚かされます。私の知識では「内科」「外科」「耳鼻科」「整形外科」程度で、それ以外はよく解りません。

今回予約を取った神経内科も一体どこの病気を治す診療科なのか解らないのです。

インターネットで調べてみると「日本神経学会」のホームページを見つけることができました。ここのページでは神経内科は「神経内科は脳や脊髄、神経、筋肉の病気をみる内科です」と紹介していました。

神経内科は脳や脊髄、神経、筋肉の病気をみる内科です。体を動かしたり、感じたりする事や、考えたり覚えたりすることが上手にできなくなったときにこのような病気を疑います。

このホームページを読んでみると神経内科は脳や脊髄などの神経異常によって起こる病気に対応する診療科で、内科の医師は私の病気が脳による問題と考えたことが想定されました。

脳の病気ではいくつかの診療科が分けられている

調べてみると脳が起因する病気では幾つかの診療科に分かれて治療を行っているようです。神経内科、心療内科、精神科、精神神経科、脳神経外科などですが、これらの区別はどうなっているのでしょうか?

精神トラブルで初診の目安になる診療科フロー

【神経内科】

私が予約した神経内科は、脳や脊髄などに異常があり、神経症状を引き起こしている病気を担当してします。症状として表れる主なものを以下にまとめてみましょう。

  • 意識障害
  • 痺れ
  • めまい
  • ふらつき
  • 筋肉のつっぱり
  • 脱力(力が入らない)
  • 身体が勝手に動いてしまう
  • ひきつけ
  • その他

脳などに障害があることから、神経伝達が上手くできずに、このような症状が現れる場合は神経内科が担当診療科となります。

【心療内科】

心療内科は心の病が内科的に症状を引き起こす場合に担当する診療科です。ストレスなどが原因で身体に不調が出た場合などでは、精神的な治療を行わなくては改善することはありません。

身体的な治療を行いながら、精神的にストレスも解消させるのが心療内科です。

【精神科・精神神経科】

精神的な問題が肉体ではなく、精神異常を引き起こす場合には精神科や精神神経科が担当診療科になります。近年ではうつ病や統合失調症などが増加しており、このような病気を主に治療します。

病院によっては神経内科が併設されておらず、精神科で治療することもあるそうです。

【脳神経外科】

脳神経外科は各診療科で外科的な処置が必要である場合、脳の手術によって治療を行います。

こうして分類してみると内科の医師が指示したように、私のケースでは神経内科を受診するのがよさそうだと解ります。それでも医療の専門化が進んでいることを実感したのです。

病院によって担当している受診科目に違いがあります。悩まないで受付で症状を話して聞いてみるのがよいでしょう。

神経内科での診断結果は予想通りだった

私の症状で神経内科は間違いなかったようです。あとはしっかりと診察を受けて原因を明らかにしなくてはいけません。

原因はやっぱりてんかんだった

翌日私は予約の時間に神経内科を訪れました。一通り話をしたところ医師から質問を受けました。

「頭痛はまだ続いていますか?」そうあれから3日経ちますが、未だに軽い頭痛を感じています。倒れた時に頭を打ったのかとも思いましたが、頭にはコブなどの傷は見当たりません。

「はい」と答えてから、医師は「MRI検査と脳波を測定しましょう」と静かに言ったのです。検査を終えて暫く経ってから再度診察を受けたところ、医師から予想通りの答えを聞くことになります。

「これはてんかんですね。車の運転は暫く避けて下さい」と言われ、頭痛の原因も未だに脳が興奮状態にあることが原因だと説明されました。

そう同僚の言っていた通り、てんかんだったのです。てんかんで死ぬことはないのは知っていましたが、それでもこれからの生活を考えると頭の中は真っ白です。どうなってしまうのだろうか?

てんかんにはいくつかの種類がある

医師の説明によると、てんかんには病状により幾つかの種類があるそうです。

  1. 強直間代発作
  2. 脱力発作
  3. 欠神発作
  4. ミオクローヌス発作
  5. その他
強直間代発作(きょうちょくかんたいほっさ)

突然意識を失い、痙攣や脱力が起きるのが特徴です。私の場合もこの強直間代発作が疑われており、その原因は脳の異常な興奮にあると言われました。

脱力発作
急に力が入らなくなり、崩れるように倒れるのが特徴のてんかん発作です。
欠神発作
意識は無くなりますが、痙攣などの症状が出ることはありません。勉強中にスゥーと意識が無くなって数分後に取り戻すことがあります。居眠りと勘違いされることもあるようで、勘違いされた方はたまったものではないですね。
ミオクローヌス発作
身体や手足の一部分にピクッとした痙攣が起こるてんかん発作です。一瞬の出来事なのでつまずいて転んでしまったり、手に持っている物を落としてしまったりしますが、それがてんかんだと気がつかないことが多いみたいです。

とにかく私の場合は強直間代発作らしいとの話しでした。このまま仕事が続けられるのかとても心配です。治療は可能なのでしょうか?

てんかんには様々な種類があります。全身症状、部分症状によってもまた分類されています。

てんかんとはどのような病気なのか自分なりに整理してみた

最近事故のニュースで話題になっているてんかんですが、身をもって経験してもイマイチ理解することができていません。自分の身体がどうにかなってしまったのか?不安がよぎります。

そこで自分なりにてんかんと呼ばれる病気を調べてみることにしたのです。

てんかんはあらゆる人に起こるかもしれない病気

今までの私の理解ではてんかんは、子供の頃に発症する病気で、大人になって発症することはない…と思っていました。しかし調べてみるとそれは大きな間違いで、老若男女に関わらず発症する可能性のある病気だと言うことでした。

さらに人種による違いもなく、全人類が平等にリスクを持っている病気だったのです。

考えてみると私も特に前ぶれもなく発症しており、誰に起きてもおかしくないものだったのです。変な話しですがこれを知って心が少し楽になりました。

てんかんは脳の電気的な暴走なのか?

てんかんでは発作が症状の大きな特徴になりますが、なぜ発作が起きるのかが不思議でした。また自分では意識がなく知らない間に痙攣などの症状が起きており、その記憶がないことも疑問です。

早速調べてみるとてんかんは「脳の電気的な暴走」だと言うことが書いてあります。つまり脳には神経が張り巡らされており、その神経に電気的な信号を流すことで様々な情報のやり取りを行っています。

目で見る景色、感情など様々な情報が電気信号となって、脳に送られてきます。また脳からは身体中の筋肉に対して、伸縮指示を送ることで話したり動いたりすることが可能になるのです。

てんかんはこの脳の電気信号が何らかの原因で、過剰に発生してしまうことで起こる病気です。つまり脳が暴走状態にあり、必要のない電気信号を送ることで、身体が意思に反して動いてしまうのです。

また脳が極度に興奮することで意識もなくなり、記憶障害が発生してしまうと言うことでした。

脳の神経細胞は「ニューロン」と呼ばれており、このニューロンが暴走することでてんかんが発症していたのです。

「脳が勝手に暴走する」この内容は私的にはちょっとショックでしたが、ここまで解明されているのだから治療も進んでいるはずです。医師とよく相談してちゃんと治療しようと思ったのです。

脳の情報伝達は電気信号で行われています。この電気信号が過剰になることで脳が興奮するのです。

てんかんの治療方法は薬と手術

簡単な検査と問診で私の病気はてんかんだと診断されましたが、確定診断を下すにはもう少し検査が必要なようです。そしてその結果によって治療方針を検討すると説明されたのです。

てんかんを確定診断するためには

てんかんを確定診断するためには幾つかの検査を受ける必要があります。私の場合では脳波とMRI検査を受けましたが、脳波に若干の異常が見られたことでてんかんと診断されたそうです。

一般的にてんかんを診断するには、「血液検査」「画像診断(CTやMRIなど)」「脳波検査」「問診」が取り入れられます。脳波検査では長期間脳波を測定する「長時間記録ビデオ脳波モニター検査」を行うこともあります。

私も再度血液検査を行い、定期的に脳波のチェックを行うことになりました。不安で一杯になったことを覚えています。

いよいよ治療が開始された!まずは抗てんかん薬から

一通りの検査が終わり医師から治療についての説明を受けることになりました。まず、最初に行う治療が「抗てんかん薬」による薬物療法です。

抗てんかん薬はてんかん発作を起こす原因である脳の興奮を鎮める薬で、予め発作が起きないようにする予防薬と考えて下さい。抗てんかん薬にはいくつかの種類があり、検査によって処方が分かれ分量も症状に合わせるそうです。

また効果は薬を使用しながら調整する必要があり、その意味では「オーダーメイド」な処方薬と言えます。私のケースでは発作が起きたばかりなので、少量から始めて発作が定期的に続くようなら量を増やすと説明されました。

抗てんかん薬の主な分類を教えてもらったのでまとめてみました。

  • 脳の興奮を抑える抗てんかん薬
  • 脳の興奮を抑える物質を活性化させる抗てんかん薬
  • 新しい作用を持った抗てんかん薬

脳の神経細胞はカルシウムイオンやナトリウムイオンが侵入することで、興奮すると考えられています。そのイオンの侵入を抑えて脳の暴走を事前に食い止めるのが「脳の興奮を抑える抗てんかん薬」です。

次に「脳の興奮を抑える物質を活性化させる抗てんかん薬」は、脳内にある興奮を抑える物質(GABA)を活性化させて脳の暴走を食い止める抗てんかん薬です。興奮しつつある脳に「まあまあ落ち着いて」となだめるのと同じですね。

そしてこの2つで効果のない場合に使用されることの多いのが、「新しい作用を持った抗てんかん薬」です。これは新しい作用により興奮の原因である電気信号を抑制するのですが、現在では部分発作に適用されているそうです。

抗てんかん薬と簡単に言ってもその種類は数十種類もあり、そこから自分にあった薬を探すのは大変な作業だと感じました。まぁとりあえずは医師の指示に従うしかないのだから考えても意味がないかもしれません。

抗てんかん薬は血液検査によって調整していた

医師からの説明では抗てんかん薬は服用して効果を計る過程で、血液検査を行うことが重要だとの説明を受けました。これは抗てんかん薬の血中濃度を計るのが目的で、人によって服用する量と血液濃度に差が出ると言うことでした。

抗てんかん薬では効果が出た時の薬の分量を計ることが重要らしく、「発作が止まった時の血液濃度」「発作が止まらない時の血液濃度」によって、薬の量を調整します。

如何に効果的な抗てんかん薬の分量を探すのかが目的みたいです。また薬の種類や分量を変えたときにも血液検査は重要で、まさしくオーダーメイドの治療となりそうです。

抗てんかん薬で治まらない場合は外科手術がある

薬の説明を受けている時に、ふと「もし抗てんかん薬が全て効かなかったらどうなるのですか?」と聞いてみました。医師はこの症状であれば、薬でコントロールできるとしながらも、「その時は手術だね」と答えたのです。

脳の手術だなんて考えただけでも怖い話しなのですが、質問したのは私なのですから最後まで話しを聞いてみたのです。その結果手術にはいくつかの条件があることが解りました。

  • てんかん発作の原因が脳の一部分であること
  • どの抗てんかん薬を使用しても発作が鎮まらない状態であること
  • 発作の頻度が多く日常生活に支障が出ていること
  • てんかん発症から3~5年経過していて改善が見込まれないこと
  • 脳の部位が副作用の出にくい場所であること
  • 手術に耐えられる体力があること
  • 手術を理解して同意を得ていること
  • その他

つまり、様々な抗てんかん薬を工夫して使用しても効果がなく、てんかん発作も頻発している患者に対して手術を検討するそうです。

さらに脳の部位によっては傷つけることで、「四肢麻痺」や「言語障害」などの副作用を引き起こすリスクもあるので、そのような部位では手術は行わないとの説明でした。

手術は暴走している脳細胞(皮質部分など)を切除することで、症状を抑えるもので聞いただけも怖いイメージを持ちます。しかし暴走している大元を除去するのだから、手術が適用できれば効果は大きなものだと感じました。

迷走神経を刺激しててんかん発作を防ぐ

手術には脳の一部を切除するものと脳以外の場所を手術する治療法があります。これは「迷走神経刺激療法」と呼ばれる治療法で、医師によると定期的に脳に電気刺激を与えることでてんかん発作を抑える効果があるそうです。

イメージ的には「ペースメーカ」と同じで、手術によって左胸に小型の刺激装置を埋め込みます。この装置の電極を頸動脈付近の迷走神経に巻きつけることで、電気的刺激を脳に送るのです。

この治療はてんかんを完治させる効果は見込まれないようですが、てんかん発作を少なくすることが期待できます。

治療は発作が続く間、継続的に行う必要があります。勝手に止めると症状を悪化させる可能性があるのです。

てんかんは気長に付き合うことが大切と気が付く

医師と話しをするまでは、これから暫くは抗てんかん薬を飲まなければいけないことに絶望していました。しかし治療を行わないと悪化して、手術をしなくてはならない状態に進行してしまうかもしれません。

そうならないように指示された薬は飲んで、血液検査も受けるように心がけたいと思います。

これからいつまでてんかんと向き合う必要があるのかは解りませんが、医師と相談してコントロールすることで何とか今まで通りの生活を維持できると確信できたことで、何となく元気が戻った気がします。

さてやることやったし、明日からいつも通り元気に働くかぁ!

キャラクター紹介
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