TOP > > 子供のけいれん発作の原因って?小児てんかんの見分け方と治療法

子供のけいれん発作の原因って?小児てんかんの見分け方と治療法

てんかんと言いますと、突然あの大発作である意識の喪失と全身の硬直、そしてけいれんを起こして転倒してしまうことで知られていると思います。ところで皆さんは、実際にそんなシーンを見たことがありますか?

私が初めて目撃した時は、当時は人生経験も少なく未熟でしたので(今も大したことことありませんが)、衝撃が大きすぎて何もできませんでした。自分の身内で10代の子に起きた出来事だったんですけどね。

もし、あなたの大切なお子様が、ある日突然てんかんの発作に襲われてしまったら、適切に対処できますか?ということで、ここでは小児てんかんの対処の仕方と治療方法について取り上げます。

てんかんと熱性けいれんの違い

子供が痙攣を起こして救急車で搬送されるケースというのは、けっして少なくない件数だそうですが、実はけいれんを起こして救急者で運ばれる小児の80%は、てんかんではなく“熱性けいれん”だということです。

熱性けいれんとは簡単に言えば、子供が高い熱を出した時に起きるけいれんのことです。したがいまして、発熱時にけいれんを起こして5分以内に発作が治まれば、熱性けいれんということになりますので、緊急に対応しなくても、それほど心配する症状ではありません。

5分以上のけいれんは救急車を

熱性けいれんは、てんかんと違って繰り返し何度も大発作が起きるわけではありませんし、また発症率も7~8%と高く、子供の病気としてはけっして珍しいものではないんですね。

逆に言えば、繰り返しけいれんの発作を起こしたり、けいれんが5分以上続くようであれば、てんかんのよる発作の可能性が高くなります。発熱していないお子様が、もしけいれん発作を起こして意識を失ってしまって、それが5分以上続くようであれば、救急車を呼ぶべきです。

なぜてんかんになるのですか?

原因が明らかなてんかんを“症候群てんかん”と言いますが、その明らかとなっている原因には3つあります。それは下記のようなケースをあげることができます。

  • 脳が被ってしまった過去の損傷
  • 大脳の形成障害
  • 先天性脳腫瘍

それでは個々にご説明してまいりますね。

脳が被ってしまった過去の損傷

一時期、大きな交通事故となった原因として、一躍その病気が持つ怖さを日本の全国に知らしめてしまった感のあるてんかんですが、あれは「側頭葉てんかん」と呼ばれるタイプなんですね。

そして、この側頭葉てんかんの原因となっているのが、脳に損傷を与えた出産に際しての脳障害なのです。側頭葉てんかんという難題を患者さんに押し付けてしまった原因の多くは、誕生時の仮死状態が関係していると考えられているんですね。

また、脳を損傷させてしまう要因としまして、脳が直接的に細菌やウイルスに感染して発症する髄膜炎や脳炎、そして高熱な状態が続くはしかや突発性発疹があります。幼い子どもたちの脳は、高熱が続くと傷ついてしまうのです

大脳の形成障害によるてんかん

赤ちゃんの脳が形作られるのは、妊娠して8週目から16週目あたりなのですが、この脳の形成期に大脳の皮質がしっかりと完成しないケースがあります。その結果として、大脳皮質の細胞が完全に構築されない影響で神経細胞が乱れ、てんかんの原因になってしまうことがあるわけなのです。

先天性脳腫瘍によるてんかん

まだ、赤ちゃんが母親のお腹にいて、大脳が形作られる時期がありますが、この時期に脳腫瘍や血管腫ができることがあります。そうすると、生まれてきた赤ちゃんの頭の中には腫瘍や血管腫が残ってしまうことになります。

これらのものは、脳にとっては異物ですから脳を刺激して、てんかんの原因となってしまうことがあるわけですね。ただ、先天性脳腫瘍は比較的良性と言われておりますので、悪性腫瘍のように成長して悪さをする可能性は低いと言えます。

てんかんは、全てのものが完全に解明されているわけではありませんので、今の医療技術を持ってしても、原因不明のてんかんは存在します。

どんな症状がありますか?

当たり前と言えば極々当たり前のお話なのですが、大脳の神経細胞というのは、常に規則正しく協調性を持って電気的に活動を展開しているわけであります。ところがここに、小さくても脳の損傷箇所があったとします。

そうすると、平和的にリズムを刻んでいた活動が乱れてしまって、急激な電気信号の一撃を放出することがあるんですね。その影響を受けた結果が、突然の意識の喪失であったり、けいれんという症状となって現れてくるわけであります。

繰り返し起きるてんかんの大発作

前述した通り、子供がけいれんの発作を起こす病気に“熱性けいれん”があります。てんかんが原因で大きな事故が発生したことから、この病気が各メディアで大きく取り上げられて、てんかんのことが広く知られるようになりました。

しかし、少なくとも子供のけいれん発作は、熱性けいれんの方が発症事例は圧倒的に多いんですね。熱性けいれんの発作は、繰り返し起こるわけではありません。繰り返しけいれん発作を起こすのが、てんかんによる大発作の特徴です

てんかんによる小発作の特徴

てんかんの発作が意識を喪失してけいれんを起こすことは、多くの方がご存知のことと思います。しかしこのような大発作は、それほど頻繁に起きるわけではありません。それよりもむしろ小発作のほうが起こす回数は多いのです。

ただ小発作の場合、短時間ボーっとする、一点を凝視する、口をモグモグする、さらには顔が真っ青になるという症状が現れたりします。また、おかしな言動や行動になることもあります。

このような症状というのは、てんかんの発作とは気がつかない事のほうが多いので、注意深く観察する必要があります。症状を的確に医師に伝えることは、治療を行う上では非常に大切なことですからね。

小児てんかんの治療方法とは?

小児てんかんに限らず、てんかんの治療薬には今の時代非常に良い物がありまして、薬物療法を実施することで、多くの場合発作を抑えることができます。

仮に全ての発作を抑えることができなくても、発生回数はかなり抑え込むことができるでしょう。てんかんの治療方法は、子供でも大人でも薬物療法が主流となっております。

ただし、てんかんの原因が脳の一部損傷による神経細胞の乱れにあるわけですから、それをより乱すような生活習慣はいけません。てんかんの治療には、規則正しい生活は大前提となりますのでご注意くださいね。

てんかんであることを確定する

てんかんの診断は、繰り返される大発作と脳波の異常が確認されることが前提となりますが、当然のことながら、発作を起こしている時に脳波を測ることは非常に困難ですので、平常時のものが測定されることになります。そうすると、脳波に異常が現れないこともあり、病名の決定には時間がかかることもあります。

治療薬はいつまで続きますか?

てんかんは、医師の指導にしたがって規則正しい生活と薬物療法をしっかりと行うことで、ほぼ発作を抑えることができますので、日常生活にも支障なく過ごすことができるでしょう。

しかし、それが一生続くようだと不安になりますよね。小児てんかんの多くは、思春期から20歳くらいまでに薬物療法から卒業することができます

薬物療法を止める判断基準は?

当たり前のことではありますが、薬物療法を終了する判断基準は病院や医師によって異なったものになります。一例をあげるとすれば、もちろん発作がないことが大前提になりますが、脳波が正常な状態で2~3年の観察期間を経た上で、1年がかりで薬を減量していくというものです。

ただし、残念ながら薬の減量やストップで20%程度の人が発作を再発させたり、脳波の異常が発覚したりします。結局は、薬物療法の開始とストップの繰り返しの後、20%という数字がゼロに近づいてくるわけですね。

日常生活で注意すべきこと

てんかんの薬物療法で、効果の高い薬を服用するからといって、必ず全ての人が発作を抑えることができるというわけではありません。てんかんの大発作は意識を喪失してしまうことがあるわけですから、タイミングによっては命に関わる事故になりかねません。

このような事故を防ぐのは保護者の責任ですから、お子様の命を守るためにも注意を怠らないようにお願いしたいところです。最も危険なのは水関係ということになるでしょう。例えば夏のレジャーの代表格である海や川、プールでの遊びですね。

また高い場所も危険です。このような危険な場所では、必ず保護者もしくは保護すべき立場の監督者が目を離さないようにしましょう。てんかんの薬物療法から卒業できる日まで、保護者である親御さんがしっかりとお子様を守ってあげてくださいね。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る